応募書類在中は囲まない？黒字はNG？囲み方や封筒の書き方を解説

「応募書類在中は囲まない？封筒のどこに書く？」など疑問に感じている大学生も多いはずです。履歴書やESなどの重要な書類を郵送する際は、「応募書類在中」と朱書きで囲う必要があります。

昨今ではEメールが主流になりつつも、郵送を求める企業も少なくありません。そのため、郵送時の封筒の選び方や書き方について学んでおきましょう。

この記事では、就職活動だけでなく転職にも役立つ書類送付マナーについてご紹介します。

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「応募書類在中」を書くときのポイント

企業に応募書類を郵送する際は、封筒に「応募書類在中」と書きます。ここでは、封筒に「応募書類在中」と書くときのポイントをまとめました。

「応募書類在中」は朱書き

封筒に「応募書類在中」と書く際は、朱書き（しゅがき）をしてください。朱書きとは、赤色で書いてある文字のことです。「赤のペンがない場合は黒色で書いても良いのかな？」と疑問に感じる方もいるかもしれませんが、朱書きには理由があります。それは、開封しなくても何が入っているのか一目で分かるようにするためです。

受け取った人が、封筒の中身が重要な書類かどうかがすぐに分かり、ほかの書類に紛れてしまうのを防げます。あなたも「親展」や「速達」と赤色で書いてある郵便物を受け取って、すぐに開けたり大切に保管したりしたことがあるはずです。

就活で書類の作成を始める前に、目立つ赤色のマーカーかボールペンを用意しておきましょう。万が一、雨で郵便物が濡れた場合に字が消えてしまう恐れがあるため、水性やこすると消えるボールペンは避けてください。

「応募書類在中」は囲む

「応募書類在中」の文字は赤色のペンで目立つように書き、それを丁寧に囲みましょう。囲むときは、定規を使用してまっすぐに引いてください。

引用：厚生労働省「応募書類の作り方（16p）」

「応募書類在中」を書く場所は封筒の左側

「応募書類在中」の文字は、左側の真ん中から下に書きます。住所や宛名が書いてある位置からやや離して、目立つように書きましょう。文字は、宛名と同じ程度の大きさにしておきます。

「そもそも在中とは？」と気になる方は、「封筒に在中と記す理由とは？記載することの目的や書き方をご紹介」を参考にしてみてください。

参照元
厚生労働省
応募書類の作り方

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「応募書類在中」と「履歴書在中」の違い

就職活動の書類を郵送する際、「応募書類在中」「履歴書在中」どちらを書くべきか悩む人もいるでしょう。履歴書を郵送する場合は、必ず「履歴書在中」と書いてください。履歴書が入っていることを強調し、確実に採用担当者の手に渡るようにするためです。

一方で、「応募書類在中」は、履歴書と一緒にエントリーシートや職務経歴書、ポートフォリオなどほかの応募書類を郵送する場合に書きましょう。これは、持参する場合も同様に記載してください。

企業に送る応募書類は、採用担当者とあなたとのファーストコンタクトです。採用担当者は、内容だけでなくあなたの字や書き方などからも人物像を想像するでしょう。そして、書類を送るための封筒は、採用担当者が初めて目にする書類です。書き方の基本的なルールを守り、気持ち良く開封できる封筒を作成しましょう。

「応募書類在中」や「履歴書在中」は手渡しの場合も記載する必要があります。応募書類を手渡しする場合の封筒の書き方は、「履歴書の出し方のマナーとは？持参時の注意点と状況別の渡し方」を参考にしてください。

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応募書類を郵送する封筒の選び方

エントリーシートやA4サイズの用紙を送付する際は、書類を折らずに送れる角形2号（角2）の封筒を利用するのが一般的です。折り目がない書類のほうが読みやすく、好印象を与えられます。

封筒の色は、白色か茶色かで迷う人が多いでしょう。封筒は、用意できる場合は白色を選んでください。封筒に限らず、白色は清潔で上品なイメージがあり、フォーマルな場面で使用されることが多い色だからです。

とはいえ、茶色の封筒もビジネスシーンでよく使われるため、使ってはいけないわけではありません。茶色の封筒は、社内で書類をやり取りしたり取引先に送ったりするときなど、ビジネスの場面で一般的に使われています。

厚生労働省の「応募書類の作り方」にも、「大きめの白又は薄茶色の封筒（角2型）に、応募書類を折らずに入れます。」と説明があります。どちらかといえば、白色の封筒のほうが好印象だと理解しておきましょう。

エントリーシートや履歴書には個人情報が記載されているので、提出前に中身が透けていないか確認しましょう。白色の封筒は、中が透けないように内側に加工が施されているものもあるため、必要に応じて使用してみてください。

応募書類は、郵送だけでなく面接に持参することもあります。手渡しするときの注意点は「【新卒必見】履歴書の封筒の入れ方から郵送方法まで！基本マナーを丁寧に解説！」を参考にしてください。

参照元
厚生労働省
応募書類の作り方

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応募書類を郵送する封筒の書き方：表面

表面には、履歴書の送り先である企業の住所や宛名を記入します。記入した文字が雨で滲むのを防ぐために、万年筆や水性のペンの使用は避け油性のペンを使用してください。

封筒の表面は、採用担当者が一番始めに目にする部分です。全体のバランスや文字の大きさに注意して丁寧に記入しましょう。以下でそれぞれの項目の書き方を解説するので、参考にしてみてください。

住所

右上の郵便番号記入欄に、送り先企業の郵便番号を記入してください。住所を書くことに気を取られると、記入を忘れてしまう場合があるので注意しましょう。郵便番号記入欄がない場合には、封筒の右上に直接記入してください。その際、〒マークの記入は必要ありません。

住所は、右端から2〜3cmの余白をとったところに都道府県から書きます。番地は「△-△-△」と省略せず「△丁目△番△号」、ビルやマンションのフロアの階数は「×階」と正式名称で記入します。二行にわたって記入する場合、二行目の行頭を一文字分下げるとバランスが良く見えます。

企業によっては住所が長い場合もありますが、省略せずにすべて書きましょう。住所や会社名などにアルファベットが含まれている場合、アルファベットは縦に記入します。

なお、書類を直接持参する場合は住所の記載は不要です。

宛名

宛名は中央に、一番大きく記入しましょう。部署名などが長く中央に記入するのが難しい場合は、中央を挟んで部署名と名前を記入すると全体のバランスがとりやすくなります。

株式会社を「（株）」や「KK」などと略さず、会社名はすべて正式名称で記入しましょう。宛先が個人の場合は氏名の下に「様」、企業や部署宛ての場合は「御中」を使用するのがマナーです。「様」と「御中」は併用しないように気をつけましょう。また、「殿」は目上の人から目下の人に使う言葉なので使用しないでください。

応募書類在中

封筒の中身を知らせるため、左中央か左下に赤字で「応募書類在中」と記入しましょう。あらかじめ「履歴書在中」または「応募書類在中」と印刷してある封筒を利用したり、スタンプを使ったりしても構いません。

切手

A4サイズの郵便は、定形外郵便のため100gまでは140円切手で送れます。クリアファイルや履歴書などを入れてもおおよそ60〜70gなので、140円切手を用意しておくとよいでしょう。

ただし、この金額はあくまで目安です。送付書類が多いときは140円では足りない可能性もあります。心配な場合は、郵便局で重さを量ってから送りましょう。
なお、記念切手などの絵柄が派手なものは避けてください。

「様」「御中」の使い分けや「行」「宛」などのルールに自信がない方は、「宛や御中の意味は？正しい使い方を知っておこう」を参考にしてみてください。

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応募書類を郵送する封筒の書き方：裏面

封筒の裏面には自分の住所や氏名を記入します。表面と同様に万年筆やサインペンの使用は避け、すべて縦書きで記入してください。書類を入れたら、裏面に封字を記入するのを忘れないようにしましょう。

住所

右側に都道府県から記入します。宛名と同じく、「△丁目」「△番地」やビルの階数は省略しないでください。

氏名

封筒の継ぎ目の左側に、住所よりも大きめに書きましょう。氏名の近くには学校名も記入します。

日付

郵送する日付を封筒の左上に記入しましょう。郵送の場合は投函する日、持参の場合は面接日を書きます。

「〆」の封字

書類を入れたら、テープではなくのりで封を留め、封をした境目に「〆」または「封」と記入します。

就職活動では、返信用封筒を準備するように企業から指定されることがあります。宛名の書き方や封筒の種類など、マナーを守って準備しましょう。詳しく知りたい方は「履歴書における返信用封筒のマナー！宛名の書き方や切手の貼り方を解説」を参考にしてください。

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応募書類を郵送する際の4つの注意点

ここでは、郵送する前に確認しておきたいことや注意点をお伝えします。どれもビジネスマナーとして大切なことなので、あらかじめ確認しておきましょう。

1.クリアファイルに入れる

企業に履歴書やエントリーシートなどの応募書類を送付する際は、クリアファイルに入れてから封筒に封入します。応募書類が折れたり雨に濡れたりしないようにするためです。
クリアファイルに入れる書類は、以下の順で重ねてください。送付状が一番上になるようにします。

2.送付状を入れる

送付状とは、「誰が」「どんな書類を」「なぜ送ったのか」ということを伝えるためのものです。就職活動では、書類だけで送ることは失礼にあたるため、送付状（添状、カバーレター）を同封するのがマナーです。

送付状に書く項目

送付状には以下の項目を記載しましょう。

書く順番を間違えないように注意が必要です。

時候の挨拶

時候の挨拶は、「拝啓」の後ろに書く挨拶の言葉です。季節ごとに言葉が変わるので、応募書類を郵送する時期に合わせて選びましょう。

1月	初春の候、新春の候、厳寒の候、厳冬の候
2月	余寒の候、立春の候、春寒の候、向春の候
3月	早春の候、春暖の候、春分の候、春色の候
4月	桜花の候、春暖の候、春日の候
5月	新緑の候、立夏の候、晩春の候、若葉の候、軽暑の候、初夏の候
6月	初夏の候、梅雨の候、入梅の候、青葉の候、向暑の候
7月	盛夏の候、猛暑の候、大暑の候、炎暑の候
8月	残暑の候、秋暑の候、晩夏の候
9月	初秋の候、秋涼の候、涼風の候、秋分の候、秋桜の候
10月	秋冷の候、菊花の候、紅葉の候、仲秋の候、秋涼の候、清秋の候
11月	晩秋の候、向寒の候、落葉の候、深秋の候
12月	初冬の候、師走の候、寒冷の候、寒気の候、冬至の候、歳末の候

送付状の例文

ここでは、基本的な送付状の例文をご紹介します。例文を参考に送付状を作成し、封筒に同封しましょう。

送付状は、履歴書だけ提出する場合にも必要です。送付状の書き方を詳しく知りたい方は「新卒の就活で添え状は必要？書き方や送付時の注意点について解説」を参考にしてください。

3.あらかじめ応募書類のコピーを残しておく

面接の際は、応募書類の内容に基づいた質問をされます。何を書いたか忘れないよう、手元に応募書類のコピーを残しておくのがおすすめです。応募書類の内容と面接での回答に矛盾が生じると、「嘘をついているのではないか」「どちらの内容をアピールしたいのか」と面接官を混乱させてしまう恐れがあるので注意しましょう。

4.「普通郵便」で送る

エントリーシートの郵送方法は、郵便局やポストで発送する「普通郵便」が一般的です。

速達は、期日ギリギリに書類を準備したというマイナスな印象を与える可能性があり、利用しないのが無難といえます。
ただし、速達は日曜祝日などの休みの日にも配達され、最短翌日に届けられるメリットがあるため、どうしても期日に間に合わせたい場合は利用してください。

また、簡易書留という郵送方法もあります。料金が安く、確実に届いているか確認できる「郵便追跡サービス」がついているので、学生にはうれしい方法です。
しかし、受け手は受領印や署名が必要で、多少の手間をとってしまいます。

これらの理由から、できる限り企業の迷惑にならないように普通郵便で送るのがおすすめです。

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応募書類在中を囲まないで提出しても選考結果には響かない

「「応募書類在中」を囲まないで提出してしまった」「封筒の書き方が正しいか心配」と不安に感じている大学生もいるかもしれません。応募書類在中の文字は囲むのが適切ですが、囲んでいないからといって選考に落ちることはないでしょう。すでに書類を送ってしまった人は、必要以上に気負わないでください。

この記事で解説したように、封筒の書き方ひとつでも就職活動には多くのマナーが存在します。あとになって「しまった」と後悔しないためにも、就活エージェントを活用してみましょう。キャリアアドバイザーのサポートを受ければうっかりミスを未然に防ぐことができ、効率良く就活を進められるでしょう。

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