このページのまとめ
- サークル経験は「人柄」や「強み」を自然に伝えやすい自己PRのテーマ
- 自己PRは企業が求める能力とマッチさせ、PREP法で論理的に構成するのがコツ
- 役職や活動内容を羅列するだけでなく、「どう行動したか」「何を得たか」が重要
自己PRでサークル経験をアピールしたい就活生もいるでしょう。サークル活動は、主体性や協調性、問題解決力など、社会で求められる力を自然にアピールできるうえに、具体的なエピソードが豊富な点がメリットです。
この記事では、自己PRでサークル経験を話すメリットや伝え方のコツ、注意点、例文をご紹介。企業が納得する自己PRを目指す就活生に向けて、役立つ情報を分かりやすくお届けします。
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- 自己PRでサークル経験を話すメリット
- 企業が重視する「人柄」を伝えやすい
- 豊富なエピソードで説得力をもたせられる
- 努力のプロセスを自然にアピールできる
- サークル経験の自己PRでアピールできる強み
- 主体性
- 行動力・実行力
- 課題解決力
- 協調性
- サークル経験を自己PRにするときのコツ
- 企業が求める能力をアピールする
- アピールポイントは1つにする
- 具体的なエピソードを盛り込む
- 仕事でどう活かせるか再現性を伝える
- 文章はPREP法で組み立てる
- サークル経験を自己PRする例文
- 例文1
- 例文2
- サークル経験を自己PRするときの注意点
- サークル紹介にならないようにする
- 役職だけをアピールしない
- 事細かに説明し過ぎない
自己PRでサークル経験を話すメリット
サークル活動の経験は、就活の自己PRで強力な武器になります。なぜなら、人柄や具体的なエピソード、努力のプロセスを自然に伝えやすいからです。ここでは、「サークルをテーマにした自己PR」によって得られる3つのメリットをご紹介します。
企業が重視する「人柄」を伝えやすい
自己PRを作成する際、「サークル活動」をテーマにすることで、あなたの人柄や価値観を伝えやすくなります。就活では「この人と一緒に働きたい」と企業に思ってもらうことが重要。だからこそ、自己PRを通して、あなたらしさ=人柄が伝わるかどうかが評価のカギになります。
サークル活動は、誰と・どんな目的で・どんな立場で関わっていたかを語りやすいため、「考え方」「協調性」「責任感」などがにじみ出る自己PRを作りやすいテーマです。リーダーシップを発揮した場面や、メンバーとの関係性の築き方などを絡めれば、あなたの個性やサークル内での働きがリアルに伝わるでしょう。
豊富なエピソードで説得力をもたせられる
サークル経験は、自己PRに必要な具体的なストーリーが豊富です。自己PRでは、「私は●●が得意です」と言うだけでは伝わりにくいもの。説得力のあるアピールには、具体的な行動や成果、背景の説明が不可欠です。
サークル活動は、長期間にわたる活動や複数人での取り組みが多く、エピソードの「起承転結」が生まれやすいのが特徴。たとえば、「イベント運営で集客に苦戦したが、SNS戦略を考えて成功させた」のように、課題発見から行動、結果を具体的に語ることができます。
努力のプロセスを自然にアピールできる
サークル活動を自己PRのテーマにすると、努力のプロセスや工夫を自然にアピールできます。就活の自己PRでは、最終的な成果だけでなく、そこに至るまでの過程をどう伝えるかが重要です。
サークル活動では、イベント準備や後輩指導、資金集めなど、一筋縄ではいかない経験が多い傾向にあるため、「どう工夫したか」「どのような壁をどう乗り越えたか」といったストーリーが作りやすいといえます。
さらに、団体活動ゆえに、自分の努力が周囲にどう評価されたかという第三者視点を盛り込みやすい点もメリットです。客観的な評価を含めることで、自己PRにより説得力をもたせやすくなるでしょう。
自己PRで何をテーマにすべきかお悩みの方は、「自己PRの考え方が分からない…書けない場合の対処法と構成の作り方を解説」の記事をご参照ください。
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サークル経験の自己PRでアピールできる強み
サークル活動の経験は、成果や実績だけでなく、他社との関わりを通じて培われた強みをアピールしやすい題材です。以下では、サークル活動の経験で培われやすい強みを4つご紹介します。エピソードとあわせてアピールして、説得力のある自己PRを作成しましょう。
主体性
サークル活動をテーマにした自己PRでは、主体性をアピールできます。主体性とは「指示を待たずに自分から動ける力」のこと。社会人として求められる基本的な力の一つです。
サークル活動は部活動と違い、どこまで関わるかは自分次第といえます。積極的にサークルに参加していれば、役職に立候補したりイベントの運営に関わったりするなど、自発的に行動する場面があるでしょう。
たとえば「○○の課題に気づき、自ら企画を立てて改善に取り組んだ」といったエピソードを含めて主体性をアピールできるかもしれません。
主体性は就活で評価されやすいポイントのため、率先して行動した経験があるなら、積極的にアピールしてみてください。
行動力・実行力
行動力や実行力も、サークル経験の自己PRでアピールできる強みです。活動的なサークルであれば、企画を「実行に移す」チャンスが多い傾向にあります。新歓や合宿、イベントなど、アイデアを形にする経験が得られるため、実行力を伝える題材になりやすいでしょう。
たとえば、「サークルの新歓で、参加率を上げるためにSNSキャンペーンを提案し、運営を担当。結果として例年比120%の参加者を集めた」といったエピソードがあれば、採用担当者の印象にも残りやすくなります。
自己PRでは、企画の内容だけでなく「どのように行動したか」「結果にどうつながったか」を明確にすることが大切です。
課題解決力
課題解決力も、サークル経験を通して培われやすい強みの一つ。サークル活動では、人間関係や運営のトラブル、スケジュールの混乱などさまざまな課題に直面することがあります。特に、上級生になると、責任あるポジションに就き、問題解決を主導する立場になることもあるでしょう。
問題に直面し、解決のために工夫した経験は、自身の「課題解決力」のアピールにつなげられます。たとえば「合宿企画で予算不足が発生したが、規模縮小と協賛企業の調整で実現にこぎつけた」といったエピソードを自己PRに含められるでしょう。
課題解決力をアピールする際には、問題→対応→結果という流れで伝えると効果的です。解決した課題の規模よりも、「どのように考え、どんな工夫をしたか」を伝えることを心掛けてみてください。
協調性
サークル経験の自己PRでは、協調性もアピールできます。他者と協力しながら目標を達成した経験は、チームワークの証明です。サークル活動は1人で完結することは少なく、多様なメンバーとの共同作業が基本。年齢も価値観も異なる仲間とイベントの企画・運営をするなかで、意見の違いにどう向き合ったか、相手とどう連携したかを伝えることで、協調性の高さをアピールできます。
たとえば「メンバー間で意見が対立した際、全員の意見を可視化しながら合意形成を進めた」といったエピソードを含められるかもしれません。「協調性がある人と働きたい」と考えている企業が多いため、円滑なチームワークの経験がある場合は、ぜひ伝えましょう。
「サークル活動を通して培われた自分の強みが分からない…」という方は、「自己分析とは?就活におすすめの簡単なやり方10選や活用例を解説」の記事を参考に、自己分析に取り組んでみてください。
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サークル経験を自己PRにするときのコツ
サークル経験は自己PRの定番の題材です。ほかの学生と差別化するには、具体的なエピソードを説明したり、応募企業が求める強みを伝えたりするのが効果的といえます。ここでは、サークル経験を自己PRにするときのコツを解説するので、ぜひご一読ください。
企業が求める能力をアピールする
自己PRでは、企業が求める人物像に沿った強みを伝えるのが効果的です。サークル活動を通して培われた自分の強みのなかから、志望先企業のニーズに合うものを選んで自己PRを作成するのが望ましいでしょう。
評価される能力は業界や企業、職種によって異なります。たとえば、営業職ならフットワークが軽く社交的な人が評価される傾向にあるでしょう。事務職なら仕事が正確で気配り上手な人が評価される可能性があります。
企業が求める人物像を知るには、求人内容や公式Webサイト、会社説明会などで情報を収集し、企業研究に取り組むことが大切です。企業研究の方法やポイントについては「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」でも紹介しているため、あわせて参考にしてみてください。
アピールポイントは1つにする
企業に評価されたいからといって、多くの強みを盛り込むのはおすすめできません。要素を詰め込み過ぎると説明不足になり、「結局何を言いたいのか分からない」と評価されてしまう恐れがあります。
要点がぼやけて印象に残らない自己PRになる可能性があるので、自己PRで伝える強みは1つに絞りましょう。
具体的なエピソードを盛り込む
自己PRには、強みの根拠となる具体的なエピソードを盛り込みましょう。サークル活動の場合は、最初にサークルの概要や自分の役割を説明すると、企業の採用担当者に状況を理解してもらいやすくなります。それから、活動をするなかでぶつかった課題や、課題に対してどのように行動したかを述べていきます。
自分の強みが発揮された具体的な場面を説明することで、面接官に「入社後も強みを発揮してくれそう!」とポテンシャルを感じてもらえるでしょう。
仕事でどう活かせるか再現性を伝える
企業に評価される自己PRには「強みをどのように業務に活かせるか」という再現性のアピールが欠かせません。企業は「スキルや価値観が自社にマッチし、活躍してくれるか」を見極めようとしているため、自分の強みを伝えるだけでなく、「それが入社後の業務にどうつながるか」をイメージさせることが重要です。
たとえば「サークルのイベント企画で培った調整力を、入社後はプロジェクトの進行管理に活かしたい」のように、強みの具体的な活用シーンを示すと、説得力が増します。採用担当者が「この人と一緒に働くと、こういう風に活躍してくれそう」とイメージできれば、高評価を受けやすくなるでしょう。
文章はPREP法で組み立てる
自己PRの文章を作成する際は、PREP法を意識してみてください。PREP法はビジネスの場でも広く使われている文章構成の型で、以下の4つの要素で成り立っています。
・Reason(理由):なぜその強みがあるのか、根拠を示す
・Example(具体例):実際のサークル活動などのエピソードで裏付ける
・Point(結論):改めて強みを伝え、それを仕事でどう活かせるかを述べる
「Point→Reason→Example→Point」の順番で文章を構成すると、分かりやすく効果的に自分の強みを伝えられます。
たとえば、「私は行動力が強みです(Point)」→「サークル活動では、自ら提案・実行してきました(Reason)」→「実際に新歓イベントでは…(Example)」→「この行動力を、入社後はプロジェクトの推進役として活かしたいと考えています(Point)」という流れで作成しましょう。
就活では、提出書類の限られたスペースや面接時間で自身の魅力を伝えることが大切です。そのため、話の構成がバラバラだと、どれだけ良い経験や強みがあっても伝わりにくくなってしまいます。
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サークル経験を自己PRする例文
ここでは、サークル経験をアピールする自己PRの例文をご紹介します。自己PRの作成にお悩みの就活生の方は、以下を参考にしてみてください。
例文1
私は相手の気持ちや事情を汲み取り行動するのが得意です。
所属しているテニスサークルでは、週3日以上必ず練習に参加するのが長年のルールでした。しかし、なかには学費を稼ぐためにアルバイトをしているなど、毎週3日の参加は厳しいと感じる人もいました。
そこで、私が部長になった際に、週3回の練習を原則維持しつつ、アルバイトの事情がある部員には柔軟に対応する新しいルールを提案しました。具体的には、練習への参加回数を減らす代わりに、自主練習の成果を報告する制度を導入しました。
その結果、無理なくテニスを続けられる環境が実現し、前年度よりサークルを辞める部員を2割減らすことができました。
入社後はプロジェクトのリーダーを目指し、メンバーそれぞれの状況を把握しながら、チーム全体をまとめる役割を担いたいと考えています。個々の事情に配慮することで、最大限のパフォーマンスを発揮できるチーム作りに貢献できると確信しています。この例文のように、サークルの状況を簡潔に説明したうえで、問題点と解決した方法を述べると、相手が話の流れを理解しやすくなります。また、改善した結果を具体的な数字を出して述べることで、説得力を高められるでしょう。
例文2
私は従来のやり方にとらわれず、柔軟に物事を発想するのが得意です。
私が所属していた文芸サークルは毎年新入部員の獲得に苦労していました。春の新入生歓迎会は大学近くのお店で行うのが通例でしたが、私は興味のある人が気軽に足を運べるように大学内で行うことを提案しました。
大学の多目的室を借り、出入り自由の立食式のパーティー形式にすることで、たくさんの新入生に参加してもらえました。さらに、自己紹介タイムを廃止し、代わりにサークル紹介の動画を流したり、先輩が各テーブルを回って気軽に話せるようにするなど、工夫を凝らしました。
その結果、多くの新入生が参加し、前年度より10人多い新入部員を獲得できました。終了後には、「席が決まっていないので多くの先輩と話せた」「堅苦しくなくて参加しやすかった」という感想をいただき、従来の形式では参加をためらっていた新入生にもサークルの魅力を伝えることができました。
この経験から、現状の問題点を分析し、柔軟な発想で解決策を生み出す力を培いました。貴社に入社後も、この経験を活かし、お客さま一人ひとりのニーズを丁寧にヒアリングし、状況に合わせた最適な提案を行うことで、○○事業の売上向上に貢献したいと考えています。この例文のように、第三者からの評価を含めることで、自分の行動の成果や影響を客観的に示すことができ、説得力が増します。また、入社後の具体的な貢献方法にまで言及しているので、採用担当者は入社後の活躍をイメージしやすいでしょう。
自己PRの例文は、「自己PRとは?企業が求める理由や回答のポイント・例文を紹介」の記事でもご紹介しているので、こちらもあわせてご参照ください。
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サークル経験を自己PRするときの注意点
サークル経験を自己PRする際は、いくつかの注意点を押さえておく必要もあります。以下で解説するので、自己PRを作成する前に確認してみてください。
サークル紹介にならないようにする
サークルについて話しているうちに、「サークル活動のPR」にならないように注意しましょう。
企業が知りたいのは、サークルの実績ではなく、あなたがどんな取り組みをしたのかという点です。サークルの概要は簡潔に説明し、あなた自身の行動や成果に焦点を当てることが重要です。
役職だけをアピールしない
役職だけをアピールしないようにも注意しましょう。部長やリーダーだったことのみを強調してアピールする人がいますが、役職に就いた事実だけを伝えても自己PRにはなりません。自己PRで評価されるのは、役職を通して何をやり遂げたのか、何を学んだのかという内容です。
反対にいえば、サークル活動を通して課題にぶつかり思考錯誤した経験は、役職経験の有無に関わらずアピールできます。役職のアピールにこだわるのではなく、自分が何を考えどう行動したのかを伝えましょう。
事細かに説明し過ぎない
サークルの話は背景が複雑になりがちなため、相手に伝わりやすく整理することが大切です。サークル活動は大学によって種類や運営の仕方が異なり、独自の文化や人間関係もあるため、他人には理解しづらい部分が多いでしょう。
しかし、エピソードの背景を詳細に語り過ぎると、本来伝えたい強みや成果がぼやけてしまうことがあります。たとえ決められた文字数や面接時間で「サークルの説明」と「自己PR」を盛り込んだとしても、聞き手が要点を理解できなければ意味がありません。
自己PRでは、背景説明は必要最低限に抑え、誰が聞いても理解できるシンプルな表現を心掛けましょう。「どんなサークルか」「どんな立場だったのか」「何が課題だったのか」など、ポイントを絞って伝えるのが効果的です。
「就活に役立つ自己PR例文25選!書き方や高評価につながるコツも解説」では、さまざまなパターンの自己PR例文を紹介しているため、自分の経験に近いものを探してみてください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。