中小企業やスタートアップは違う?ベンチャーの定義とは

このページのまとめ

  • ベンチャー企業に明確な定義はないものの、「設立5年程度の若い会社」「IT関連など新しいビジネスを手がけている」などが条件として挙げられる
  • 「全く新しいビジネスモデルを構築する」という意味を持つスタートアップ企業は、既存のビジネスモデルを行っているベンチャー企業とは異なる
  • 実力主義のため若いうちから責任あるポジションを狙えたり、領域を超えて自分の能力を発揮できたりするのがベンチャー企業の魅力
  • ベンチャー企業は特有の社風を持っていることも多いので、長期インターンに参加するなどして適性を見極めよう

ベンチャー企業という言葉を頻繁に聞いたり使ったりする就活生も多いと思いますが、正しい意味は理解しているでしょうか。
中には、理解していないけど周りに聞きづらい…という方もいるかもしれません。
そこで、当コラムではベンチャー企業の定義について解説。
どのような企業を指すのか、中小企業やスタートアップ企業とは異なるのかといった基本情報だけでなく、ベンチャーで働く魅力や就職の際に注意すべき点などもまとめたので、今後の参考にしてください。
 

 

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ベンチャー企業の定義

ベンチャー企業という言葉を耳にする機会も増えていますが、具体的にどのような企業を指しているのでしょうか。

実は、ベンチャー企業には明確な定義がありません。
ただし、以下のいずれかの条件を満たす企業をベンチャー企業と呼ぶことが多くなっています。

・設立から5年程度の、比較的若い会社
・インターネットをはじめとする新しいビジネス領域を手がけている
・ベンチャーキャピタルからの投資を受けている
・ベンチャー指定を受けている

特に、1番目と2番目の条件を満たす企業をベンチャー企業と呼ぶことが多いため、「新しい、インターネット関連の会社」というイメージが浸透していると思われます。

ベンチャー企業の特徴として挙げられるのは、経営者との距離が近く、既存の考え方やルールにとらわれずに仕事を進める点。
社長が社員と同じオフィスにいる…というケースも多く、意見を通しやすい環境が整っていると言えるでしょう。
さらに、仕事の進め方は個人の裁量に任されていたり、独立を目指す人が多いことから社員の入れ替わるサイクルが早かったりする点も大企業とは異なります。

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中小企業とはなにが違う?

当コラムをお読みの方の中には、ベンチャー企業と中小企業を同意義で捉えている方もいると思われますが、違いはあるのでしょうか。

中小企業とは、「中小企業法」によって詳しく定義づけられている企業のこと。
製造業なら「資本金または出資金の総額が3億円以下、または常時使用する従業員数300名以下」、小売業なら「資本金や出資金が5千万円以下か、常時使用の従業員が50名以下」のように、業種によっても細かく定められています。

一方、前項で説明したとおり、ベンチャー企業の定義は明確化されていません。
そのため、中小企業法の定義に当てはまり、かつ設立から5年程度でIT系の業務を行っている…など、中小企業の定義に当てはまるベンチャー企業も存在します。

以上のことから、ベンチャーと中小企業に明確な違いは存在せず、「中小企業の中でもインターネット関連の会社はベンチャー」「設立2年目だけど中小企業の定義に当てはまるから中小企業」のように、多くの解釈が存在するのが実情。

成長意欲や急成長思考が強い企業をベンチャー、リスクを取らずに安定した経営を目指すのが中小企業…といった意見も見受けられるように、人によって中小企業やベンチャーの捉え方が異なると言えるでしょう。
 

 

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スタートアップ企業とベンチャー企業は同じ?

中小企業とベンチャー企業は共通点も多く、多くの解釈が存在することを前項で説明しました。
では、スタートアップ企業とベンチャー企業はどうなのでしょうか。

スタートアップ企業とは、これまで市場になかったビジネスモデルを掲げ、短期間で急成長を遂げている企業のこと。
IT企業の一大拠点とも言われるアメリカのシリコンバレーが発祥と言われており、シリコンバレーには多様性を認めたり失敗を恐れなかったりする文化が根付いています。
その文化の影響でさまざまな国の優秀な人材が集まったこと、もともと半導体研究所があったこと、創業間もない企業に積極的に投資する投資家が多いことなどからIT関連の企業が集まり、新たなビジネスを展開していきました。
そして、近年ではアメリカのみならず世界を代表するIT企業もシリコンバレーに本社を構えており、世界的に有名なIT企業の集約地となったのです。

スタートアップがもともと英語で「始める」「起こす」といった意味を持つのに対し、ベンチャーは和製英語。
ベンチャー企業は「既存のビジネスモデルを展開して長期的な収益を目指す」という位置づけのため、市場にない新たなビジネスモデルを創り出すスタートアップ企業とは異なることを覚えておきましょう。

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ベンチャー企業で働く魅力

就活生の中には、大企業とベンチャー企業のどちらで働くか悩んでいる方もいるかもしれません。
ベンチャー企業で働く魅力はなんなのでしょうか。

自分の能力や可能性を発揮できる

大企業では所属する部署や担当する仕事の裁量権が決まっていたり、新たなアイデアが採用されにくかったりすることも。
しかし、ベンチャー企業の場合は意欲次第でさまざまな業務を任せてもらえるケースが多く、年齢や経験を問わずに活躍できる環境と言えるでしょう。

年功序列ではない

ベンチャー企業は代表や役員の年齢が若いケースも多く、企業の歴史も浅いため年齢や勤続年数を重視しない傾向が強め。
また、実力主義であることも多いので、結果を出せば年齢に関係なく評価され、若くして役職につくこともできるでしょう。

新しい価値を生み出せる

すでに経営基盤が整っている大企業や中小企業の場合、ベンチャー企業に比べると新規事業の展開に消極的なよう。
ベンチャー企業は成長過程にあって新たな挑戦に寛容なため、これまでにないサービスや価値を生み出し、社会にイノベーションを起こすこともできるでしょう。

上記以外にも、会社とともに成長を感じられる、会社の成長によって収入アップが期待できる、若いうちから重要な仕事を任せてもらえるといった点も、ベンチャー企業ならではの魅力です。

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ベンチャー企業への就職で気をつけること

最後に、ベンチャー企業への就職で気をつけることを紹介します。
ベンチャーへ就職を考えている方はぜひ参考にしてください。

まず、本当に自分がベンチャー企業に向いているかを考えましょう。
スピード感や行動力がある、プレゼン能力が高い、自分で仕事を生み出せる方がベンチャーに向いていると言われています。

前項で説明したように実力主義のベンチャー企業も多いので、それが受け入れられる心持ちも大切。
プロセスより結果を重視する社風に馴染めるか、常に上を目指すモチベーションを保てるかもポイントとなるでしょう。

また、仕事が細分化されていなかったり従業員が少なかったりすることに加え、実力主義や主体性が重視されることからハードワークになることも。
研修などの教育体制や福利厚生が整っていないケースも多いので、長期インターンに参加して労働環境を確かめるのもおすすめです。

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