ベンチャー企業の選び方!大企業との違いや優良企業の探し方も解説

このページのまとめ

  • ベンチャー企業の選び方は、成長率や待遇、研修制度などの確認が大切
  • ベンチャー企業は若いうちから責任ある業務を任せてもらえる場合が多い
  • ベンチャー企業と大企業で迷ったら、それぞれのメリットとデメリットを比較しよう

大企業?ベンチャー?就活で注意する点と企業の選び方のイメージ

「ベンチャー企業に就職したいけど、選び方が分からない」と悩む就活生もいるでしょう。ベンチャー企業の選び方で大切なポイントは、企業研究や業界研究を入念に行うことです。また、成長率や市場シェア率の確認も行いましょう。

この記事では、ベンチャー企業の選び方や大企業との違いを解説します。優良企業の探し方や注意点、向いている人の傾向もまとめたので、ベンチャーへの就職を希望する方は参考にしてください。

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目 次

ベンチャー企業とは設立年数が若い革新的なサービスを開発する企業

ベンチャー企業とは、日本政策金融公庫によると、「革新的なサービスを開発し、イノベーションを生み出す企業であり、設立数年程度の若い企業」とされています。

ベンチャー企業は「スタートアップ」や「スモールビジネス」に分類されるようです。スタートアップとは、ゼロからビジネスを創り出し急成長を目指すこと。一方で、スモールビジネスは既存のマーケットが確立されたビジネスモデルで成長することをいいます。

また、ベンチャー企業は成長度合いによって以下のように分類されます。

・シード…創業前の準備状態の企業
・アーリー…事業を始めたばかりで従業員数が10人以下の企業
・エクスパンション(ミドル)…事業が安定し始め、数十人の従業員がいる企業
・レイター…経営が安定して上場手前の企業

シードやアーリーは事業が始まる段階のため、新しいことに挑戦したい方におすすめです。レイタ―に上がると、業務内容や社内制度が整っている企業が多いでしょう。

ベンチャー企業と聞くと、始めたばかりで発展途上の企業というイメージが湧きますが、すべての企業がそうとは限りません。

参照元
日本政策金融公庫
現代のベンチャー企業を知る

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ベンチャー企業の選び方

ベンチャー企業といっても、必ずしも成長を続けていけるとは限りません。ここでは、「せっかく入社したのに経営が傾いてきた」「思っていたより就業環境が悪かった…」という事態を避けるための方法を紹介します。

成長率や市場シェア率を確認する

成長率の高さをアピールするベンチャー企業は多いようですが、成長率そのものの数字ではなくもとの数字や設立からの年数をチェックしてみましょう。

年間の売上成長率500%と謳っている場合でも、もとの売上が100万円なら600万円ですし、たとえ年間売上が数千万~数億であったとしても、設立から数年で事業が軌道に乗れば一般的な売上高といえます。

さらに、その数字が就活中のものの場合は、就活を終えて入社するころには年間の成長率500%を維持できていない可能性もあるでしょう。同様に、市場シェア率が高くても、その市場自体が小さかったり拡大が見込めなかったりする場合は注意が必要です。

目先の数字に左右されずに、企業の置かれている状況や今後の成長まで見渡す必要があります。

求められる能力を把握する

ベンチャー企業を選ぶ際は、求められる能力を把握することも大切です。新規事業に積極的なベンチャーの場合は、求められる能力が高いことも珍しくありません。

ひとくちにベンチャー企業といっても、一つの事業に注力している会社もあれば、新規事業の立ち上げに積極的な会社もあります。立ち上げだけでなく、継続的に利益を生み出すことが求められるため、企業が求める能力を把握することが大切です。

もし、自分の能力に不安がある場合は、ベンチャーのなかでも従業員数が多いメガベンチャーも選択肢に入れてみましょう。従業員数が多いため業務が細分化しており、実力に見合う仕事が行えるかもしれません。

給与と福利厚生のバランスを確認する

給与と福利厚生のバランスを確認し、志望するベンチャー企業を選びましょう。ベンチャー企業のなかには、提示される初任給や給与が一般的な金額に比べて高いケースが見受けられます。

提示額に手当や固定残業代が含まれていたり、継続的な昇給がない代わりに最初から高い水準だったりする場合も少なくありません。また、給与水準が高い代わりに、福利厚生が整っていないケースもあるようです。

独特な福利厚生を設けているベンチャー企業も多いので、実際に働く社員に聞いたり、キャリア採用の募集要項を隅々まで確認したりして、企業への理解を深めましょう。

ベンチャー企業の福利厚生については、「独特な制度もある!ベンチャー企業の福利厚生事情とは」でも詳しく解説しているので参考にしてください。

興味がある業界の伸び方を確認する

ベンチャー企業への就職を視野に入れる際は、興味がある業界全体が伸びているかどうかを確認することも重要です。

伸びている業界は、退職後もキャリアアップが期待できるでしょう。また、資金が集まりやすく、新しい挑戦がしやすいのも魅力的なポイントといえます。

自分に合う研修制度があるかを確認する

ベンチャー企業を選ぶ際は、自分に合う研修制度があるかを確認しましょう。ベンチャー企業に限らず、小規模で運営している企業は、研修にかけるコストを削減している場合もあります。忙しくて研修にまで手が回らなかったり、十分な時間を確保できなかったりする企業もあるでしょう。

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ベンチャー企業の選び方で注意すること

ベンチャー企業の選び方で注意することを紹介します。ベンチャー企業のなかには、設立年数が低く、経営が安定していない企業も少なくありません。注意点をふまえて企業選びを行いましょう。

過去に問題を起こした企業は避ける

ベンチャー企業を選ぶ際は、過去に問題を起こした企業を避けましょう。SNSやインターネットで炎上したり、経営側の不祥事が起きていたりする場合があります。

気になる企業を見つけた場合はインターネットで検索し、会社情報や過去の実績を確認してみてください。

みなし残業時間や平均残業時間が異常に多い場合は避ける

ベンチャー企業を選ぶ際は、みなし残業時間や平均残業時間が多い企業を避けることをおすすめします。給与が高く感じても、もとから設定されている固定残業時間が多い場合があります。いくら残業しても固定残業時間に到達していない場合、給与は上がりません。

また、平均残業時間が異常に多い場合は、日常的に残業が行われている企業といえます。いわゆるブラック企業のように、過度な長時間労働が義務化されている企業である可能性があるでしょう。

残業時間や固定残業時間をチェックし、ライフスタイルに合わせた勤務ができる企業を選択することも大切です。ライフスタイルに合う企業選びは、就活の軸で自分の優先すべき点を明確に把握する必要があります。

就活の軸については、「就活の軸とは?例文付きで見つけ方や回答のコツを紹介!」も参考にしてください。

経営側の方針に注意して選ぶ

ベンチャー企業の選び方で注意すべき点は、経営側の方針に関する理解です。経営者の考え方や人柄は、会社の雰囲気や働き方に大きく影響する場合があります。

たとえば、社長と合わないと感じると、実際に働いても違和感を覚えるかもしれません。会社説明会やオフィス見学を行い、社長の意見や人柄を確認することをおすすめします。

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ベンチャー企業と大企業で迷ったときの選び方

就活生のなかには、「ベンチャー企業と大企業のどちらに就職するか悩んでいる…」という方もいるでしょう。ベンチャー企業と大手企業では働くメリットが異なるため、自分にとってどちらで働くほうがメリットが大きいかを考えます。

それぞれのメリットとデメリットを以下にまとめたので、参考にしてください。

ベンチャー企業で働くメリット

まずは、ベンチャー企業で働くメリットを知りましょう。

・幅広い業務を担当できる
・年齢に関係なく昇進や昇格も期待できる
・成長の機会が多い
・成功したときの報酬が大きい

ベンチャー企業の多くは設立間もないので社員数が少なく、社員一人ひとりの裁量権が大きいといえます。

また、実力・成果主義という企業も多いので、結果を出せば若いうちから昇進や昇格も期待できるでしょう。スピード感を持って業務に取り組めるため、成長速度が早いのもメリットです。

ベンチャー企業に就職するメリットについては、「ベンチャー企業に就職したい!働くメリットとデメリットとは」でも詳しく解説しています。

ベンチャー企業で働くデメリット

ベンチャー企業で働くデメリットは、以下のとおりです。

・福利厚生や社内制度が整っていない企業が多い
・教育体制が整いにくい
・考え方に相違があると仕事がしづらくなる
・倒産するリスクがある

設立年数が浅く従業員数が少ないベンチャー企業の場合、社員のための制度が整いにくい傾向があります。また、人間関係が密接になりやすく、経営陣との距離が近い点がマイナスに働くことも。

新しい価値やサービスを創り出すのがベンチャー企業ですが、それが世の中に受け入れられなければ倒産する可能性も考えられるでしょう。

大企業で働くメリット

大企業で働くメリットは、以下のとおりです。

・就労環境がホワイトな企業が多い
・給与が高く安定している
・企業規模が大きくキャリアアップする道が多い

大企業は社会的信頼度が高いため、就労環境がホワイトだったり福利厚生が整っていたりするケースが多いようです。

また、経営基盤が整っているので給与が高く、倒産のリスクが少ないのもメリット。海外拠点や関連会社が多いといった企業規模の大きさも、メリットといえるでしょう。

大企業で働くデメリット

大企業で働くデメリットは以下のとおりです。

・若手の活躍が難しい企業が多い
・希望する仕事ができない
・専門性を高められず新しいことに挑戦しにくい

デメリットの一つは、年功序列制度が根づいており、若手の活躍が難しい企業が多いことです。最近では、実績を配慮した評価制度を導入する企業も増えていますが、勤続年数に応じた評価がまだまだ根づいているでしょう。

部署が多いので希望する仕事に就けない、専門性を高められない、新しいことを始めにくい点もデメリットになり得ます。

すべてのベンチャー企業や大企業が当てはまるとは限りませんが、上記の傾向が強く出るケースは考えられます。就職先を決めるときには、自分が何を重視して仕事をしたいかを考えてみてください。

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ベンチャー企業に向いている人の傾向

ここでは、ベンチャー企業に向いている人の傾向を紹介します。

「自分が大企業とベンチャーのどちらに合うか分からない…」という方は参考にしてみてください。

主体的に行動できる

ベンチャーで求められるのは、主体的に動ける人材です。マニュアルや教育制度が整っていないベンチャー企業も多いので、自ら動いて仕事を覚えたりチャンスを掴んだりする意識が重要となります。

失敗を恐れずチャレンジできる

高い成長率を求めるベンチャーでは、失敗を恐れない、チャレンジ精神があることも大切です。ベンチャー企業は、新規事業やサービスを積極的に拡大する傾向があります。ハイリスク・ハイリターンの状況を楽しめるかどうかが、ポイントになるでしょう。

柔軟な考えで独自の発想力を持っている

ベンチャー企業は、柔軟な考えで独自の発想力を持っている方におすすめです。ベンチャー企業は新しい事業部を設立したり、新たな事業のアイデアを社員から募ったりする場合があります。企業や社員が成長できる機会が多いため、独自の発想力でビジネスチャンスを掴んでいけるでしょう。

また、自分で考えて行動できる人はベンチャー企業に向いている傾向があります。臨機応変に柔軟な行動ができることも、ベンチャー企業に必要な要素といえます。

ベンチャー企業に向いている人については「ベンチャー志望の就活生は覚悟が必要!向いている人の6つの特徴を解説」でも詳しく解説しているので、参考にしてください。

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大企業に向いている人の傾向

次に、大企業に向いている人の傾向を紹介します。

安定を求めている

大企業は、安定を重視している方におすすめです。急な倒産の心配が比較的少なく、一度入ると長く勤める方も多くいます。

しかし、経営不振やリストラなどのトラブルがないとは言い切れません。万が一企業が経営不振に陥った場合は立て直せる安定性があり、リストラされてもキャリアを活かして転職ができるでしょう。

年功序列を採用している企業も多いので、一つの企業に長く勤めたい方は大企業向きといえます。

マニュアルに沿って仕事ができる

マニュアルやルールなどを重んじたり、福利厚生や教育制度を重視したりする方も、大企業に向いている傾向があります。大企業はすでに組織として確立されているため、マニュアルが完備されている企業が多いでしょう。

上下関係に慣れている

大企業は、上下関係に慣れている方にもおすすめです。社内に多くの部署や職種が存在するため、多くの人と関わりが持てます。上下関係に慣れていて、管理されることに抵抗がない方も大企業に向いているといえるでしょう。

大企業についてより詳しく知りたい方は、「大企業に就職すれば安心!と考える前に知ってほしいこと」も参考にしてください。

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自分に合う優良ベンチャー企業の探し方

自分に合う優良ベンチャー企業の探し方を紹介します。ベンチャー企業は数が多く、しっかりとリサーチしなければ優良企業と出会えない可能性が。自分に合うベンチャー企業を効率的に探す際の参考にしてみてください。

中小規模の会社説明会に参加する

中小規模の会社説明会に参加し、自分に合う優良ベンチャー企業を探しましょう。中小規模の会社説明会の特徴は、従業員と求職者の距離が近い点です。企業情報や業務内容に関する疑問を直接聞き、就活の軸に合うかを確認できます。

大企業や有名企業が集まる大規模な説明会は、質疑応答の時間や就活生の疑問に答えられる機会が取りにくいといえます。ベンチャー企業を探す際は、中小規模の説明会に参加し、人事や経営陣と直接やり取りをしましょう。

ベンチャー企業の求人が多いサイトを利用する

ベンチャー企業の求人が多いサイトを利用するのも有効です。大手の求人サイトには大企業も含まれているため、ベンチャー企業だけを選ぶ際に効率的とは言い切れません。

ベンチャー専門の求人サイトや逆オファー型求人サイトがおすすめです。ベンチャー企業を専門に扱う求人サイトは、大企業からの求人がなく、効率的にベンチャー企業を探せるでしょう。

逆オファー型求人サイトは、即戦力となる人材を企業側からオファーする仕組みです。ベンチャー企業は即戦力となる人材を探しているため、逆オファー型求人サイトを多く利用している傾向があります。

逆オファー型求人サイトについては、「視野を広げるために逆求人サイトを利用|元地方就活生に聞く就活体験談【第3回】」で体験談とともに解説しているので、ぜひ参考にしてください。

就活エージェントに相談する

ベンチャー企業探しでおすすめの方法は、就活エージェントへの相談です。多くの就活エージェントは、さまざまな企業からの求人情報を扱っています。エージェントがヒアリングをもとに、あなたにマッチする求人情報を提案してくれる仕組みです。

ほとんどの就活支援サービスは無料で受けられるようですが、なかには有料サービスも存在するため、相談する就活エージェントの情報を確認しましょう。

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