ベンチャー企業への就職は不安?それとも魅力的?

このページのまとめ

  • ベンチャー企業への就職に不安を感じるのは、設立間もないため経営が安定していない、労働環境が整っていない、倒産のリスクがないか、などといった懸念があるから
  • ベンチャー企業には、業務範囲が広く自分のペースで働ける、社内の風通しが良い、自分のキャリアプランを重視した働き方ができるなど多くのメリットがある
  • ベンチャーに向いているのは、主体的に動ける人、臨機応変な対応ができる人、向上心がある人など
  • ベンチャー企業を選ぶ際は、給料や経営陣の人柄だけで決めるのではなく、自分がどうなりたいかという明確なビジョンを持って総合的に判断する必要がある

多くの勢いあるベンチャー企業が活躍し、その存在感が増している近年。ベンチャー企業への就職に魅力を感じている就活生も少なくないのではないでしょうか。
しかし、メガベンチャーと呼ばれる成長を続ける企業がある一方で、倒産する会社があるのも事実。ベンチャー企業への就職に期待しながらも不安を感じ、どのように企業を選べばいいかわからないと悩んでいる人もいるでしょう。
このコラムでは、ベンチャー企業に就職するメリットや失敗しない選び方などをご紹介しています。ベンチャー企業への理解を深め、後悔しない就職を実現させましょう。

 

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ベンチャー企業に対する不安


多くの人のベンチャー企業のイメージは、若い経営陣がチャレンジングな事業を展開する勢いのある会社というものではないでしょうか。
そのイメージの通り、革新的な技術やアイディアを軸に、新たな事業を行う成長途上の企業を、一般的に「ベンチャー企業」と位置づけていますが、実際にはその明確な定義や基準はないとされています。
ベンチャー企業は創業して数年の若い会社が多いため、小中規模で経営が安定していない企業も少なくありません。しかし、なかには大企業へと急成長を遂げたメガベンチャーと呼ばれる企業も存在するため、「ベンチャー企業」そのものへの関心は年々高まっているといえるでしょう。

「ベンチャー企業」という言葉が浸透し、その華やかなイメージも手伝って、現在では就職先を選ぶ際、大手企業かベンチャー企業かで悩むという就活生も少なくありません。
ですが、一方でベンチャー企業への就職に不安を感じたり、家族などから心配されたりというケースが少なくないのも事実なようです。
その理由としては、やはり、大手企業のように経営が安定しているわけではないという点が大きいのではないでしょうか。
設立して間もない企業であるため、労働環境が整っていないのではないかという懸念もあるでしょう。福利厚生なども高待遇は望めないかもしれませんし、業務量が多く激務になるのではないかという点に不安を感じる人もいるかもしれません。
また、今後倒産のリスクがないのかといった将来的な不安は、一般企業への就職よりも大きいのも頷けます。

このように、ベンチャー企業の特徴であり魅力である勢いのある若い会社という点が、同時に不安材料となる場合があるようです。

 

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ベンチャー企業にはメリットもある


前項でご説明したように、ベンチャー企業は成長途上の若い会社であるため、就職することに不安を感じる人も多いようです。
しかし、ベンチャー企業には、不安に感じる部分以上に働く上でさまざまなメリットがあり、大企業に劣らない魅力があります。

自分で仕事のペースをつくれる

ベンチャー企業は仕事量が多いというイメージがありますが、実際、少数精鋭で業務を行う企業では、1人が任される業務範囲が広くなるようです。
しかし、分業のような働き方と異なり、大きな仕事の流れを自分のペースでこなすことができるため、自然と効率を考えた働き方が身につくようになります。

社内の風通しが良い

若い社員が多いということも関係しますが、ベンチャーには年功序列のような働き方ではない、上下関係が厳しくない社風の企業が多いようです。
また、社長や経営陣との距離が近く、直接話す機会があるという企業も少なくありません。
そのため、自分の意見やアイディアも出しやすく、向上心やチャレンジ精神の旺盛な人には刺激がある、働きやすい環境といえるでしょう。

キャリアアップを重視した働き方ができる

お伝えしたように、ベンチャーの多くは年功序列による評価制度ではなく、実力主義による評価を行っています。
そのため、入社間もない新人でも大きな仕事を任されることがありますし、結果次第では若くしての収入アップや昇給が可能になる場合もあるでしょう。
また、長く働くことを前提としている大企業と異なり、ベンチャーでは、キャリアアップのための転職を後押ししてくれる企業も少なくありません。
急成長を続ける企業では、スピード感のある仕事を求められるため、社員の成長も早いといわれています。有名な企業で働いているという肩書ではなく、ベンチャーで得たスキルや経験、実力を武器に、より自分の力が発揮できる企業へ転職する人も少なくないようです。
将来のビジョンをしっかり持ち、自分自身のキャリアを重視した働き方ができるという点もベンチャーで働くメリットではないでしょうか。

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ベンチャー企業に向いているのはどんな人?


前項でご紹介したメリットは一般的なものであるため、働き方や社風は企業によって異なります。
また、働く人の考え方次第では、上記のような特徴をメリットと捉えられないこともあるかもしれません。

希望する働き方やワークライフバランスは人それぞれですので、ベンチャーで働くメリットが誰にとっても働きやすい環境というわけではないのは当然でしょう。
では、どのような人が前項のようなベンチャー企業に向いているのでしょうか。

ベンチャーに向いている人

・主体的に行動できる人
・臨機応変に対応できる人
・仕事を楽しめる人
・チャレンジ精神がある人

歴史のある企業や、社員数の多い大企業では、丁寧な研修やマニュアルなどで時間をかけて仕事を学ぶ環境が用意されていることがほとんどですが、ベンチャー企業ではマニュアルによる業務や上司からの指示を待つという働き方は求められないことが多いでしょう。
また、企業の成長スピードが早い分、業務内容や社内体制に急な変更がされることも少なくないようです。
常に向上心を持ち、会社とともに自分も成長し、その成長や変化を楽しめる人がベンチャー企業に向いているといえるのではないでしょうか。

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ベンチャー企業の就職に失敗するケース


ここまで、ベンチャー企業の特徴やメリットをご紹介してきました。しかし、ベンチャーと一言でいっても様々な企業があるため、どんな働き方ができるか、どんな企業なのかという点をきちんと理解しないまま、「成長できそう」「自由な働き方ができそう」といったイメージだけで就職を決めてしまうと、のちのち後悔していしまうことになりかねません。

失敗しない就職を目指すには、以下のような点にも注意して就活を行いましょう。

給料だけを見ない

ベンチャー企業は給料が少ないというイメージがありますが、設立から数年経ち業績が安定してくると、より優秀な人材を確保するために中途採用時だけでなく新卒採用の際も、他の企業よりも高い給料を提示するケースがあります。
しかし、一見初任給が低めに設定されている一般企業でも、福利厚生がしっかりしている場合は、家賃補助などさまざまな手当を受けられることもあり、実際に使えるお金はそれほど変わらないといった場合も多々あるようです。
また、給料が良いという点だけを見て失敗するケースとしては、「給料は良いけど仕事が合わなかった」というパターン。やりたい仕事ではない、面白みを感じられない仕事に1日の多くの時間を費やすのは辛いものがあるでしょう。
給与だけでなく、福利厚生などの条件、仕事内容など総合的に見て納得できる企業を選ぶことが大切です。

ビジョンを明確にする

先述したように「ベンチャーで働けば成長できそう」というイメージや「成長させてもらう」といった受け身の姿勢では、失敗してしまう可能性が高いでしょう。
前項でもお伝えしましたが、ベンチャー企業での仕事に向いているのは主体的に働ける人。まずは自分がどのような成長をしたいのか、どんな仕事をしていきたいのかといった点をはっきりさせて仕事に挑む必要があります。

社長や役員の人柄だけで決めない

常にチャレンジングな事業を展開し、成長を続けるベンチャー企業は、その社長や役員も魅力的な人柄であることが多いでしょう。特に、社員との距離が近いベンチャー企業では、インターン参加や説明会などで企業の経営陣と直接関わることもあるかもしれません。
魅力的な人の下で働きたいと思うのは当然ですし悪いことではありません。しかし、先程もお伝えしたように、就職先を選ぶには一方からの視点ではなく、総合的に見て自分が働きたいと感じる企業でなければ後悔してしまう可能性が高いでしょう。


まだ社会人として働いたことのない新卒であれば、「働く」ということを現実的に考えることが難しいかもしれません。今回ご紹介したベンチャー企業だけでなく、自分に合う企業を選ぶのは大変な作業といえるでしょう。
就活で一番重要な企業選び。どんな企業を選べばいいか分からないと不安を感じている方は、就職エージェントに相談するのも1つの方法です。

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財務状況や企業規模、扱う商品サービスによって活躍できる人材特性も変わってきます。10年継続する企業は6.3%と言われるベンチャー業界で良い会社を見極めることは簡単ではありません。就活アドバイザーのサポートを受けながら、効率よく就活を進めていきましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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