このページのまとめ
- スタートアップは革新的な仕組みを生み出し、短期間で急成長を目指す組織
- ベンチャーは、既存市場で独自の強みを活かして着実な成長を目指す企業
- 働き方にも違いがあるため、適性に合う企業を見極めることが重要

「スタートアップとベンチャーは何が違うの?」「自分にはどちらの環境が合っているんだろう?」と悩んでいる就活生もいるでしょう。両者には似たようなイメージがありますが、ビジネスモデルや目指すゴール、働き方などに明確な違いがあります。
この記事では、スタートアップとベンチャーの違いを成長スピードや資金調達など4つの視点で解説。働き方の違いや向いている人の特徴も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
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- スタートアップ・ベンチャーの違いとは?意味を紹介
- スタートアップ:新しい価値を生み出す
- ベンチャー:既存の市場で独自の価値を生み出す
- スタートアップとベンチャーの違い4つ
- 1.革新性
- 2.成長スピード
- 3.資金調達の方法
- 4.ゴール(出口)の有無
- スタートアップとベンチャーの働き方の違い
- 意思決定のスピード
- 業務の範囲と専門性
- リスクとリターン
- スタートアップとベンチャーに向いている人の特徴
- スタートアップ:社会に変革を起こしたい人
- ベンチャー:既存の仕組みを改善したい人
- スタートアップやベンチャーに就職したいあなたへ
- スタートアップとベンチャーの違いに関するQ&A
- Q.スタートアップと起業の違いは?
- Q.スタートアップと中小企業の違いは?
- Q.スタートアップやベンチャーの求人探しのコツは?
スタートアップ・ベンチャーの違いとは?意味を紹介
スタートアップとベンチャーは混同されがちですが、ビジネスモデルや市場へのアプローチにおいて大きな違いがあります。まずは、スタートアップとベンチャー、それぞれの意味を確認してみましょう。
スタートアップ:新しい価値を生み出す
スタートアップとは、これまでにないイノベーション(技術革新)を通じて、短期間で急成長を目指す企業形態。単なる新設企業ではなく、「社会の仕組みを根本から変えること」を目的としているのが特徴です。
経済産業省の「スタートアップ育成に向けた政府の取組 スタートアップの力で社会課題解決と経済成長を加速する」によると、スタートアップは以下の3点において重要な役割を担っています。
・新たな社会課題の解決
・経済成長
・雇用創出
政府は現在スタートアップ支援に注力しており、国内のスタートアップ数は2021年から2025年にかけて約1.5倍に増加しました。
| 2021年 | 2025年 | |
|---|---|---|
| 全体 | 1万6,100社 | 2万5,000社 |
| 大学発 | 3,305社 | 5,074社 |
参照:経済産業省「スタートアップ育成に向けた政府の取組 スタートアップの力で社会課題解決と経済成長を加速する(p.6)」
このデータからも、スタートアップは国を挙げた強力な支援体制のもと急速にその数を増やしており、次世代の日本経済を牽引する存在であることが分かります。
参照元
経済産業省
スタートアップ・新規事業
主なスタートアップ企業一覧
・Sakana AI:日本発の次世代AI開発
・SmartHR:クラウド人事労務ソフト
・Spiber:合成クモ糸などの構造タンパク質素材開発
・Astroscale:スペースデブリ(宇宙ゴミ)除去サービス
・TBM:石灰石を主原料とする新素材「LIMEX」の開発
ベンチャー:既存の市場で独自の価値を生み出す
ベンチャー企業は、既存の市場において、独自のビジネスモデルや新サービスを提供し、中長期的な収益を重視しながら成長を目指す企業です。必ずしも革新的な技術を必要としませんが、独自の強みを持って市場を開拓します。
主なベンチャー企業一覧
・リクルート:求人・情報サービス
・楽天グループ:Eコマース、金融など多角経営
・サイバーエージェント:インターネット広告、メディア
・メルカリ:フリマアプリ
・マネーフォワード:家計簿、資産管理ツールおよびSaaS
※リクルートや楽天は現在「メガベンチャー」とも呼ばれ、大手企業並みの規模をもちながらも、挑戦的な社風を維持しているのが特徴です。
ベンチャー企業の定義については、「中小企業やスタートアップは違う?ベンチャーの定義とは」の記事で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。
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スタートアップとベンチャーの違い4つ
スタートアップとベンチャーは混同されがちですが、ビジネスモデルは以下のように異なります。
| スタートアップ | ベンチャー | |
|---|---|---|
| 革新性 | 新しい仕組みを作る | 既存の仕組みを改善する |
| 成長スピード | 短期間での爆発的成長 | 着実な右肩上がり |
| 資金調達の方法 | 主にベンチャーキャピタル | 主に銀行融資や自己資金 |
| ゴールの有無 | IPOやM&Aを目指す | 長期経営や配当を重視する |
ここでは、4つの点からスタートアップとベンチャーの違いを詳しくまとめました。
1.革新性
スタートアップとベンチャーの最も大きな違いは、ビジネスモデルの革新性です。スタートアップは、誰も解決したことのない課題に対し、テクノロジーを用いて新しい解決策を提示します。世の中の仕組みを根本から変えるようなイノベーションを生み出す存在です。
一方でベンチャーは、既存の市場やビジネスモデルをベースに、独自の強みや工夫を加えて価値を提供します。「既存のサービスをより使いやすくする」「コストを抑える」など、現実的な改善や工夫によって競争優位性を築くのが特徴です。
2.成長スピード
スタートアップは、創業初期に多額の投資を行い、短期間で爆発的な急成長を目指します。最初は赤字が先行しても、ある時点から急激にシェアを拡大させる「Jカーブ」を描くのが理想です。
一方のベンチャーは、堅実に利益を積み上げながら着実な成長を目指します。年単位で右肩上がりの収益を追求し、組織を徐々に拡大させていくため、スタートアップに比べると成長の軌道は比較的緩やかで安定的です。
3.資金調達の方法
資金調達の方法も、スタートアップとベンチャーの違いの一つ。スタートアップは、主にベンチャーキャピタル(VC)から出資を受け、将来の巨大な成長を担保に資金を集めます。
これに対し、ベンチャーは金融機関からの融資や自社の事業利益を再投資する形が一般的です。前者は「将来の価値」を売り、後者は「現在の実績」を元に資金を確保するという違いがあります。
4.ゴール(出口)の有無
最終的な目的地である「ゴール(EXIT)」の考え方も、スタートアップとベンチャーの違いです。
以下は、スタートアップ企業が一般的に描くゴールまでの流れです。

スタートアップは最初からIPO(新規株式公開)やM&A(企業の売却)による出口戦略を明確に描いてスタートします。投資家への利益還元が必須であるため、いかに企業価値を高めて売却や上場につなげるかが重要です。
対して、ベンチャー企業の流れは以下のとおりです。

ベンチャーには必ずしも明確なEXITが必要ではありません。事業を継続させて次世代へ継承したり、安定した経営を長く続けたりすることが目的となる場合もあります。一過性の成功ではなく、企業の存続そのものを重視する姿勢が特徴的です。
ベンチャーは日本独自の呼び方
「ベンチャー」という言葉は、英語の「Venture Business」を基にした和製英語。一般的に、英語圏では新しい事業に挑戦する企業や新興企業はすべて「Startup」と呼ばれます。
日本では、老舗ではない成長企業を総称してベンチャーと呼ぶ文化が定着していますが、グローバルなビジネスシーンでは意味が通じないため注意が必要です。
企業のビジネスモデルを把握することは、自分が理想とする働き方やキャリアビジョンを明確にする第一歩となります。「業界・企業・職種の研究はなぜ重要?就活を効率的に進めるための基礎知識」の記事も参考に、企業研究や業界研究を進めていきましょう。
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スタートアップとベンチャーの働き方の違い
スタートアップとベンチャーは、どちらも挑戦的な環境ですが、日々の働き方には差があります。ここでは、業務の進め方や求められる役割の違いをまとめました。それぞれの働き方を把握し、自分に合った環境を選びましょう。
意思決定のスピード
スタートアップの意思決定は、数時間から数日単位で行われる傾向にあります。経営陣とメンバーの距離が近く、会議室での承認を待つのではなく、チャットツールや立ち話で方針が決まることも珍しくありません。
一方でベンチャーの場合、組織が一定の規模に成長しているため、意思決定には決裁フローが必要となるのが一般的です。大手企業に比べれば迅速ですが、スタートアップよりも時間を掛けて意思決定が行われる環境といえます。
業務の範囲と専門性
一般的に、スタートアップではマルチタスクが求められやすいのが特徴です。エンジニアがマーケティングに携わったり、営業がカスタマーサポートを兼務したりと、職種を超えて業務を担当する傾向にあります。
一方で、ベンチャーはある程度部署が分かれているため、自分の専門領域を軸にキャリアを深めやすい環境です。事業全体を見ながら幅広いスキルを吸収できるスタートアップに対し、ベンチャーは特定の分野でプロフェッショナルを目指せる環境といえるでしょう。
リスクとリターン
スタートアップへの就職は、事業が軌道に乗らないリスクがある反面、成功時の見返りが非常に大きくなります。将来的に事業が成功すれば、上場や売却によって若くして巨額の報酬を得るチャンスもあるでしょう。
一方で、ベンチャーはすでに収益モデルが確立されているため、雇用や給与面での安定性は比較的高めです。リターンは主に給与や賞与、昇進などの形で還元され、着実にキャリアを積み上げながら成果に応じた報酬獲得を目指せます。
「ベンチャーと大手の違いは?どの企業が向いている?特徴やメリットを解説」の記事では、ベンチャーと大手企業の違いを解説しているので、自分に合った環境を選ぶための参考にしてみてください。
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スタートアップとベンチャーに向いている人の特徴
スタートアップとベンチャーは、ビジネスモデルが異なるため、求められるマインドセットや適性も異なります。ここでは、スタートアップとベンチャー、それぞれに向いている人の特徴を紹介するので、自分がどちらの環境で活躍できるか考えてみましょう。
スタートアップ:社会に変革を起こしたい人
スタートアップに向いているのは、世の中の常識を覆すようなイノベーションを自らの手で起こしたい人です。誰も正解を知らない未知の領域に挑むため、失敗を恐れず、むしろ困難な状況を楽しめるタフさが不可欠となります。
・未知の領域を切り開きたい
・失敗を恐れずに挑戦を続けたい
・社会的な課題を自らの手で解決したい
上記のように、「社会をアップデートしたい」という大きな目標に対し粘り強く取り組める人が、スタートアップに向いているでしょう。
ベンチャー:既存の仕組みを改善したい人
ベンチャーに向いているのは、すでに形になりつつあるビジネスモデルを洗練させ、より大きな成果へとつなげたい人です。独創的なアイデアを一から作るよりも、今ある仕組みの無駄を削ぎ落とし、効率性や収益性を高めていくことが求められます。
・既存の枠組みをより良くしたい
・専門性を活かして貢献したい
・整いつつある環境のなかで実力を試したい
上記のように、安定した基盤のうえで工夫を凝らし、着実な成功体験を積み重ねていける人が、ベンチャー企業で活躍できるでしょう。
ベンチャーに向いている人の特徴は、「ベンチャー志望の就活生は覚悟が必要!向いている人の6つの特徴を解説」の記事でも紹介しているので、ぜひご参照ください。
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スタートアップやベンチャーに就職したいあなたへ
「挑戦できる環境に身を置きたいけれど、自分にはどちらが合っているのか分からない」「企業選びに失敗したらどうしよう」と不安な就活生もいるでしょう。成長性の高いスタートアップやベンチャーは魅力的な反面、大手企業に比べて情報が少なく、自力で優良企業を見極めるのは簡単ではありません。
もし、納得のいく企業から内定を勝ち取りたいなら、キャリアチケット就職エージェントにご相談ください。キャリアチケット就職エージェントでは、独自調査による豊富な企業データを保有しており、表面的な情報だけでは分からない社風や実際の働き方を把握しています。
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スタートアップとベンチャーの違いに関するQ&A
ここでは、スタートアップとベンチャーの違いに関わる就活生のよくある疑問に回答します。入社後に後悔しないためにも、疑問を解消しておきましょう。
Q.スタートアップと起業の違いは?
A.スタートアップはビジネスモデルの形態を指しますが、起業は企業を設立する行為そのものです。起業は新しく事業を始めること全般を意味するため、飲食店や学習塾の開業も含まれます。
一方でスタートアップは、短期間で急成長を遂げるためにイノベーションを起こし、これまでにない価値を創出する組織を指すのが一般的です。
Q.スタートアップと中小企業の違いは?
A.主な違いは「成長スピード」と「ビジネスの目的」にあります。中小企業は既存の市場で安定した収益を上げ、長く事業を継続することを目指すのが基本です。対してスタートアップは、当初は赤字であっても将来的な爆発的成長を見据え、数年での売却や上場を目標にします。
就活で自分に合った企業を見つけるためには、企業研究が欠かせません。「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」の記事を参考に、気になる企業の情報を集めましょう。
Q.スタートアップやベンチャーの求人探しのコツは?
A.成長性や資金力をチェックしてみてください。特に信頼できるベンチャーキャピタルから出資を受けている企業は、厳しい審査を通過しており一定の信頼性があります。
また、面接では「個人の裁量」と「教育体制」について逆質問してみましょう。自分が成長できる環境が整っているかを見極めることが重要です。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。