このページのまとめ
- 玉手箱は、「言語」「計数」「英語」「性格検査」で構成される適性検査
- 玉手箱の英語問題には、「論理的読解」と「長文読解」の2種類がある
- 玉手箱の英語は、長文と設問文のどちらも英文で出題される
就活生の中には、適性検査の玉手箱に対して「勉強のやり方が分からない」「問題の特徴が掴めない」と悩む方も多いでしょう。玉手箱の英語では、主に長文問題が出題されます。英語が苦手な方は、早めに対策を始めるのがおすすめです。
このコラムでは、玉手箱の特徴や、英語問題の出題傾向、対策方法について解説します。参考にしてしっかりと事前対策を行い、選考を突破しましょう。
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玉手箱とは?
玉手箱は、日本エス・エイチ・エル(SHL)社が開発した適性検査の一種。主に企業の採用試験で利用されていることが多いです。日本SHL社はGABやCABの開発もしており、玉手箱には一部GABと同じ形式の問題が存在します。受験方式は、自宅や学校など、ネット環境が整ったパソコンから受験するWebテスト方式が一般的です。
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玉手箱で出題される科目の概要
玉手箱は「言語」「計数」「英語」「性格検査」の4つの科目で構成されています。それぞれの内容について確認しておきましょう。
言語
言語には3つの問題形式があります。各形式の問題数と制限時間は下記のとおりです。
・論理的読解(GAB形式 )…32問(8長文✕4問)/15分、または52問(13長文✕4問)/25分
・趣旨判定(IMAGES形式)…32問(8長文✕4問)/10分
・趣旨把握…10問/12分
どの項目も、長文に対して設問文があるのが基本です。「論理的読解」では正誤の判断、「趣旨判定」では設問文から趣旨の正誤を判断、「趣旨把握」では設問文から正しい趣旨の選択を求められます。
計数
計数には、下記の3つの問題形式があります。問題数や制限時間の違いを把握しておきましょう。
・四則演算…50問/9分
・図表読取…29問/15分、または40問/35分
・表推測…20問/20分、または35問/35分
計数では、電卓の使用が可能です。「四則演算」では、方程式の空欄に入る数値を計算。「図表読取」は図表から数値を読み取り、設問に答える問題です。「表推測」は表の空欄に当てはまる数を推測する問題が出題されます。
英語
英語には2つの問題形式があります。各形式の内容は下記のとおりです。
・論理的読解(GAB形式 )…24問(8長文✕3問)/10分
・長文読解(IMAGES形式)…24問(8長文✕3問)/10分
英語の問題は、長文・設問文ともに英語で出題されるのが特徴です。
性格検査
性格検査は2つの分野から構成されているのが一般的です。
・性格(パーソナリティ)…68問/約20分(目安)
※簡易版…30問/制限時間なし
・意欲(モチベーションリソース)…36問/約15分(目安)
※簡易版…質問文が36のタイプor質問文が24✕2組のタイプ/制限時間なし
上記で表示した時間は、制限時間ではなく回答の目安です。答え終わる前に強制終了することはありません。
玉手箱の制限時間や問題数は企業によって異なる場合があります。志望する企業の出題傾向に関しては、前年の採用テストを調べておくと良いでしょう。
玉手箱対策については「【玉手箱対策】高得点を狙うコツを就活のプロが徹底解説!」も参考にしてください。
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玉手箱の特徴と出題傾向
この項目では、玉手箱の特徴や出題傾向について紹介します。対策する際の参考にしてください。
1つの科目につき1種類の問題形式が出題される
玉手箱は、1つの科目につき、1種類の問題形式しか出題されません。たとえば、出題内容が「言語→趣旨把握、計数→表推測」である場合、最後まで趣旨把握と表推理のみが出題されます。論理的読解や四則演算など、ほかの問題形式は出ません。
制限時間から出題形式が予測できる
1科目につき1種類の問題形式しか出題されないため、テスト開始前に表示される制限時間を確認することで、出題形式の予測が可能です。「言語→12分、計数→9分」と表示がある場合、言語は制限時間が12分の「趣旨判定」、計数は制限時間が9分の「四則演算」が出題されると予想できます。事前に出題形式が分かれば、落ち着いて受験できるでしょう。
ただし、英語はどちらの形式も制限時間が10分なので、開始前に形式を判断することはできません。
問題数が多く制限時間が短い
数ある適性検査の中でも、玉手箱は問題数に対して制限時間が短いのが特徴です。たとえば、四則演算は、50問という問題数に対して制限時間が9分なので、1問あたり10秒程度しかかけられません。制限時間内に問題の内容を把握して回答するためには、問題の形式に慣れておく必要があります。
Webテストの出題の特徴や対策方法については「Webテストの玉手箱とは?出題の特徴や対策方法を解説」も参考にしてください。
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玉手箱の英語問題の特徴
玉手箱の英語科目は、長文・設問文すべて英語で出題されます。また、長文問題がメインになっており、基本的に単語や文法などは出題されません。下記では玉手箱の英語問題について詳しく解説します。
理論的読解(GAB形式)
玉手箱の英語科目は、長文・設問文すべて英語で出題されます。また、長文問題がメインになっており、基本的に単語や文法などは出題されません。下記では玉手箱の英語問題について詳しく解説します。
長文読解(IMAGES形式)
長文読解では、英語の長文を読み、設問文に対して正しいものを選択肢の中から選びます。出題される文章は実用的なものが多いようです。
難易度はそれほど高くありませんが、スムーズに回答するために英文読解力を高めておくと良いでしょう。
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英語問題における7つの対策方法
1.長文読解力を身に付ける
素早く長文を読むスピード力や文章の論理構造を理解する力、要点を抽出する読解力など、長文読解に必要な力を身につけておくと良いでしょう。
玉手箱における英語の出題内容は長文問題が主ですが、制限時間が厳しく、問題や回答をじっくり読み込む余裕はありません。普段から、英語の本や記事を読んだり、英字幕でニュースを見たりして、意識して英語に触れるようにするのも効果的な対策法です。
2.語彙力を高める
長文をスムーズに読み解くためには、語彙力を高めておくことが大切です。難しい英文でも、単語の意味が分かれば文章全体の理解に繋がります。対策に時間を掛けられない場合は、文法の勉強よりも語彙力を上げることを優先するのがおすすめです。
3.問題形式に慣れておく
どの分野が出題されても良いように、それぞれの問題形式に慣れておきましょう。前述のとおり、玉手箱で出題されるのは各科目につき1種類の形式のみ。問題形式のパターンを覚え、慣れておけば、本番でもスムーズに回答できます。
4.時間配分を考えて問題集に取り組む
時間配分を考えて問題集に取り組むのも効果的な対策方法です。玉手箱で高得点を取るには正確性と、スピードが重要。1つの長文を読むためにかかる時間、回答にかかる時間を把握しておきましょう。また、解答スピードは問題の難易度によっても変わります。難易度別に、それぞれどれぐらいの時間が必要かを知っておくことも大切です。時間の感覚を身に着けておくと、本番で慌てることなく受検できます。
5.早めに対策をしておく
英語問題の対策には早めに取り掛かりましょう。就活が本格化してくると、エントリーシートの記入や面接の練習などで忙しくなり、英語対策ばかりに多くの時間を割けなくなってしまいます。また、適性検査の実施には応募者の数を絞りたいという企業側の意図もあるため、就活の早い段階で導入されることがほとんどです。本格的に就職活動を開始する前から、余裕を持って勉強を始めるようにしましょう。
6.自分の英語レベルに合わせて勉強する
効率よく対策を進めるために、まずは自分の英語力がどれぐらいなのかを把握することが大切です。中学生レベルの英語力であれば、中学のおさらいから始めるなど、今のレベルに合わせて無駄なく効率的に勉強できます。焦らずに徐々にレベルアップしていきましょう。
7.試験当日は分からない問題に時間をかけない
試験当日は分からない問題に時間をかけず、テンポ良く回答を進めるようにしましょう。
玉手箱では誤謬率(回答した問題のうち、間違えた問題が占める割合)は測定されず、点数を積めば積むほど加算されていきます。そのため、短時間でどれだけ多くの問題に正解したかが重要です。分からない問題があったら、あまり長い時間考えず、解ける問題をできるだけ多く解くように意識すると得点アップに繋がります。
玉手箱の英語問題については「手ごわい玉手箱の英語問題、勝つための対策法とは?」も参考にしてください。
本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
就職活動の軸は「20代の若いうちに圧倒的成長」を掲げ、新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。