「自己PRを1分で」と面接で言われたら?作成方法と効果的な伝え方

このページのまとめ

  • 採用担当者は、面接での1分間自己PRを通して社会人に必要な資質があるか確認している
  • 制限時間内で要点をまとめてアピールする能力と、どんな質問にも動じない精神力が求められる
  • 1分間自己PRをする際、アピールポイントは必ず1つにしぼって要点を分かりやすくする
  • 面接で1分間自己PRを話す場合、文章の目安は約300文字

面接で求められることの多い、1分間での自己PR。限られた時間で簡潔に自分の魅力を伝える力が求められますが、うまくアピールができるか不安に感じる就活生も多いのではないでしょうか。
1分間で効果的な自己PRをするには、話すポイントをしぼり、短時間でも伝わる構成を意識する必要があります。当コラムでは、1分間自己PRの作り方や、効果的にアピールするコツをご紹介。面接を控えた就活生はぜひご一読ください。

 

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面接の自己PRでは何を見られている?

面接で度々求められる「1分間自己PR」ですが、採用担当者の狙いは何なのでしょうか。もちろん、制限時間を設けなければ、長々と話されてしまい面接の尺が足りなくなってしまう…といった便宜上の理由も考えられます。しかし、それだけではありません。担当者は、応募者のある二つのポイントを確認するために、1分間自己PRを要求しているのです。

1.制限時間内で要点をまとめてアピールする能力

限られた時間のなかで、自社や商品の魅力をまとめ、効果的にPRをする力というのは社会人になってからも求められる能力です。
また、ビジネスシーンでは、会議で業務内容を報告する際に、要点をまとめ簡潔に伝えることを要求されます。面接において1分間の自己PRを聞かれるのは、社会人に必要な「短い時間のなかで、物事の要点をおさえ相手へ伝える能力」が備わっているか確認するためといえます。

2.話し方・表情・振る舞いに表れる人間性や精神力

採用担当者が知りたいのは、自己PRの内容だけではありません。その人の話し方や振る舞い、表情などに表れる人間性も見られています。
限られた時間のなかで自分の話したいことをまとめようとすると、早口になったり、挙動不審になったりと、不自然な振る舞いをしてしまう恐れがあります。
社会人になり、クライアントへのプレゼンテーションや応対でそのような振る舞いをしてしまえば、自社のイメージダウンに繋がりかねません。
企業の看板を背負っても心配の無い人物だとアピールするため、1分間自己PRを振られても動じず、自信を持って話せるようにしておきましょう。

 

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1分間自己PRを作成する5つのポイント

1分間で効果的な自己PR文を作成するためには、要点をまとめて伝えるコツを理解しておく必要があります。以下、自己PRを作成する際のポイントを挙げました。

1.アピールポイントを1つに絞って強調する

自己PRで強調するアピールポイントは、1つに絞りましょう。限られた時間のなかでいくつもアピールポイントを述べると、結局何が言いたかったのか伝わらずに終わってしまうおそれがあるからです。

2.アピールポイントが仕事にどう活かせるかを明確にする

また、自分の選んだアピールポイントが、その企業の採用ニーズに合っているか確認しましょう。いくら自分の魅力を伝えられるポイントだったとしても、入社後に企業での業務に活かせるものではくては採用には繋がりません。
そのため、企業研究を徹底し、その企業が求める理想の人材像を熟知しておきましょう。

3.具体的な数字やエピソードを入れる

アピールポイントにより説得力が出るよう、具体的なエピソードや数字を入れましょう。
例えば、コンクールに入賞したなら「何千人の中から選ばれたのか」、自分の強みが「社交性」だとしたら、「どのような経験により培われたのか」をしっかり伝えられるようにしましょう。

4.「結論→エピソード→仕事への活かし方」の構成にする

アピールしたい強みや具体的なエピソードが決まったら、次は文章に起こしましょう。この際、短い時間で簡潔に伝わるようにするため、「結論(私の強みは~です)→具体的なエピソード→仕事への活かし方」という構成を意識しましょう。

5.300文字を目安に作成する

自己PR文を作る際に意識してほしいのが、「1分間でおさまるか」という点です。口に出して読んでみて1分間におさまる文字数は、だいたい「300文字前後」といわれています。そのため、文章が300文字前後になるように意識して作成しましょう。

 

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面接で失敗しない自己PRの3つの練習法

いくら効果的な自己PR文が書けたとしても、それを実際の面接で堂々と発表できなくては意味がありません。そのため、自己PRを話す練習をしておきましょう。以下、効果的な1分間自己PRの練習方法をまとめました。

1.時間を計りながら話す練習をする

「300文字前後」で約1分の文章ができると先述しましたが、もちろん話す速度によってかかる時間は変わってきます。どのくらいの速さで話せば1分におさまるのか、何度も時間を計ってシュミレーションを繰り返しましょう。そうすることで、1分間自己PRに適した速度をだいたい把握できるようになります。

2.丸暗記ではなく要点を覚える

自己PR文を丸暗記するのは控え、要点のみを頭に入れておくようにしましょう。暗記をすると、面接時に棒読みのような話し方になり、採用担当者があなたの人柄や人間性を捉えづらくなってしまうおそれがあります。考えてきた文章を読むのではなく、あくまで担当者と会話をするつもりで話しましょう。

3.第三者を交えて練習することで「癖」を改善する

1分間自己PRの練習をする際は、第三者に協力してもらうと良いでしょう。そうすることによって、自分自身では気がつかなかった話し方や振る舞いの「癖」に気づくことができることがあります。
自分の欠点を直すためには、率直な意見や感想を述べてもらう必要があるので、気の知れた友人や家族にお願いすると良いでしょう。

 

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面接で自己PRを1分で行う際の例文

最後に、今までお伝えしてきた1分間自己PRのコツやポイントをふまえた例文をご紹介します。ぜひご参考にしてください。ただし、以下はあくまで一例にすぎません。実際の面接では、自分自身の言葉で自己PRができるようになりましょう。

例文1:目標に向けた地道な継続力をアピール

私の強みは、継続力です。
学生時代、私は映画サークルに所属し、日々映画の脚本を執筆していました。
ある時、部員全員で学生向けの脚本コンクールに応募することになりました。その賞は、憧れの監督が学生時代に佳作を取った賞だったので、必ず入賞すると心に決めました。
そこで、毎日欠かさずその監督の映画一本分の脚本をノートに写し、人物の効果的な表現方法や、視聴者を引き込む構成を勉強しました。その結果、私の脚本が1300本の応募脚本の中から審査員特別賞に入選し、表彰されることになったのです。
毎日諦めずに地道な作業を繰り返し続けたことが、入選に繋がったのだと思います。
入社後はこの経験を活かし、ノルマに向かって努力を怠らず、予想を超えた成果をあげる人材になりたいです。

解説ポイント

この例文の良い点は、エピソードが具体的で、本人にしか作れないオリジナリティがあるところです。また、「1,300本の中から入選した」と具体的な数字が入っていることで、より賞歴のインパクトが強調されています。強みである「継続力」を強調し、入社後の活躍を期待させる人物像が描けている点でも、効果的な自己PRといえるでしょう。

例文2:リーダーシップがあることを強調する

私の強みは、チームをまとめあげ目標達成に導くリーダーシップです。
大学3年次、所属していた野球部でキャプテンを務めていました。
しかし、県大会出場をかけた大事な試合を前にエースの部員が怪我をして休部になり、チーム全体のモチベーションが下がってしまいました。
私は、「エースが不在だとしてもこのメンバーなら必ず県大会に進めると信じている」と部員たちに伝え、モチベーション不足の改善を目的とした、部員全員との個別相談を日々重ねました。その結果、チーム全体のモチベーションが高まり、無事県大会出場を果たしたのです。
キャプテンとしての経験を活かし、入社後は、目標達成のためにチームをひっぱるリーダーシップを発揮して社内に貢献したいと考えています。

解説ポイント

この自己PRの良い点は、「リーダーシップ」というアピールポイントが明確に伝えられているところでしょう。野球部でキャプテンを務め、チームを県大会出場に導いたリーダー性が、具体的なエピソードを通して分かりやすく語られています。

以上、1分間自己PRの作り方や、効果的にアピールするコツを詳しくご紹介しました。1分間の自己PRでは、要点を一つにしぼり、自分のアピールポイントに簡潔に伝えるよう意識することが大切です。また、採用担当者からの見え方を意識し、堂々と自信を持って自分をアピールできるようにしましょう。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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