このページのまとめ
- 地方公務員の年収は、自治体や職種によって大きく異る
- 給与は、年功序列の場合が多い
- 「安定している」というだけで公務員を選ぶと、イメージと違うこともある
- 自分に向いている職種を把握し、民間企業にも目を向けよう
「安定した職業」としてイメージされる、公務員。公務員には、国家公務員と地方公務員の2種類に分かれています。こちらのコラムでは地方公務員に焦点を当て、「年収」や「向いている人の特徴」などについて解説しています。
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地方公務員の年収ってどれくらい?
平成28年における地方公務員給与の実態調査のデータによると、一般行政職全体の平均給与月額は約40万円。指定都市では約44万円、町村では約35万という結果になっており、自治体によるばらつきがあります。
このデータからいえる地方公務員の年収は、おおよそ500万円前後。業績によって年収が大きく変わる民間企業と比較しても、桁が違うほどの大きな差はないようです。
参照元:総務省 - 平成28年地方公務員給与実態調査結果等の概要 http://www.soumu.go.jp/main_content/000391686.pdf
自治体による違い
一概に地方公務員といっても、自治体によって年収はさまざまです。地方公務員は、採用から人事の配置まで自治体が行っており、給与に関しても地元の企業から納付される「地方税」が主な財源。中央省庁からの補助金もありますが、地元の経済状況に左右されるということに変わりはありません。
よって、税収が多い自治体であれば都道府県や政令指定都市などと大きな違いはないでしょう。
また、勤務場所によっては手当がある場合や、住宅手当や扶養手当といった各種手当の種類も自治体によって異なります。
職種による違い
地方公務員の仕事には教育分野や福祉、警察など多種多様な職種があり、当然仕事内容も違うため、年収も大きく異なります。
たとえば警察や消防といった職種は非番や遅番、夜間勤務、休日出勤などがあり勤務時間が不規則。そのため危険手当といった特殊な手当がつく場合があり、内勤がメインの一般職の職員とは給与体系にも違いがあります。
年功序列の団体が多い
公務員の給与は、基本的に年功序列になっています。つまり「勤続年数や年齢などに応じて、役職や賃金が上がる」という制度であり、長期に渡り勤務することで上の役職につくことができ、賃金も上がっていくというシステムです。
そのため、勤務年数が少ない若年層に関しては、仕事で大きな成果を出しても給与に反映されにくいという特徴があります。
地方公務員のボーナスについては「地方公務員のボーナス事情」も参考にしてください。
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安定しているから公務員がいい?
「公務員は安定している」というイメージを持ち、目指す人も少なくないと思います。
一般的にイメージされる「公務員の安定」というのは、「リストラされない」、「一般企業のように、業績による給与の変化が少ない」というものが大きく占めていると思います。
しかし、ひとくちに公務員といっても職種によって仕事内容や給与体系もさまざま。ただ「安定してるから公務員になりたい」という気持ちだけで公務員になっても、思い描いているイメージと違う可能性も大いにあります。
そのため、自分自身が「どのような場所で、どのような仕事をしたいのか」ということを把握しておく必要があります。
民間企業にも目を向けてみては?
新卒での就職活動を行う時期では、「自分がやりたいこと」や「目指している仕事」が明確になっていない人も少なくないでしょう。それは将来の可能性が今後大きく広がる、大切な時期ともいえます。
民間企業には、さまざまが業種や職種が存在しています。探しているうちに自分がやりたい仕事が見つかり、「民間企業に向いているかもしれない」と気付くこともありえます。自分にはどのような仕事が向いているのか、ということを把握することは就職活動において大事なポイントです。
地方公務員に向いている人
地方公務員とは、社会の中で「国民全体の奉仕者」と定義されている仕事。利益ではなく、公共のために働くことが求められます。そのため、「社会のため」という意識を持っている人や地域に貢献したいという思いがある人が向いているでしょう。
地方公務員は異動が多いので、新しい環境に対応し柔軟に仕事を覚えられることも重要です。また、異動後の職場が希望する職種とは限らず、そのような時も「自分が成長するチャンス」と捉えられる前向きさを持っている人が向いているといえます。
民間企業に向いている人
民間企業は、「モノの生産」や「価値やサービスの提供」などを通し、その対価を得るという経済活動で成り立っています。つまり、変化する顧客のニーズをキャッチし、同業者との激しい市場競争の中で仕事をする必要があります。
そのため、他人の競争が好きな人や実力主義で働きたい人、若いうちから裁量をもって働きたい人、アイデア勝負の仕事がしたい人に向いているでしょう。
民間企業の特徴や仕事内容については「民間企業と公務員の違いは何?特徴や仕事内容をご紹介!」も参考にしてください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。