地方公務員のボーナス事情とは?支給日や計算方法を解説

このページのまとめ

  • 新卒の地方公務員の年間ボーナス額は、約58.5万円で全体の平均額は約160万円
  • 地方公務員のボーナス支給日は、夏(6月30日)と冬(12月10日)
  • 地方公務員のボーナス額は、期末手当と勤勉手当を合算して算出される

「地方公務員のボーナスはいつもらえて、いくら支給されるの?」と気になる方もいるでしょう。安定した収入が魅力の公務員ですが、新卒の手取り額や詳しい計算方法は意外と知らないものです。
本記事では、新卒がもらえるボーナス額や全体の平均、支給日を解説します。また、地方公務員のボーナスの算出方法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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目 次

2024年の地方公務員・新卒のボーナス額は約58.5万円

総務省の「令和6年地方公務員給与の実態」によると、大学卒の地方公務員で経験年数が1年未満(新卒)の給料月額は約20万円です。

この金額をベースに「給料月額×4.5ヶ月」として試算すると、年間のボーナス支給額は約90万円となりますが、新卒1年目の場合は夏のボーナスが満額支給されません。

公務員の夏のボーナスは前年12月2日〜当年6月1日の在職期間をベースに計算されます。4月1日に入庁した新卒職員は、このうち4月と5月の2ヶ月間しか在職していないため、法律に基づき、夏の支給割合は満額の30%に制限されます。

したがって、新卒1年目の実際のボーナスは以下のようになります。

夏のボーナス(6月):
約20万円 × 2.25ヶ月 × 30%(在職期間割合) = 約13.5万円

冬のボーナス(12月):
約20万円 × 2.25ヶ月 × 100%(満額支給) = 約45万円

年間トータル: 約58.5万円

ただし、この約58.5万円という数値は総支給額であり、実際に手取りとして受け取れる金額は、所得税や共済組合掛金などが差し引かれるため、約46万〜48万円程度になるでしょう。

地方公務員全体の平均ボーナス額は約160万円

同資料を参考に、算出すると地方公務員全体の平均ボーナス額は約160万円です。平均ボーナス額が新卒よりも大幅に高い理由は、勤続年数や役職によって基本となる給料が上がるためです

以下に、地方公務員(一般行政職・大学卒)の経験年数別の平均給料月額と、それに基づいたボーナス額の試算をまとめました。

区分(経験年数) 平均給料月額 ボーナス額(平均給料月額×4.5ヶ月)
1年未満 200,048円 58,5000円(※新卒1年目は夏のボーナスが満額の30%となるため)
1年以上2年未満 205,456円 924,600円
2年以上3年未満 211,382円 951,200円
3年以上5年未満 221,390円 996,300円
5年以上7年未満 235,248円 1,058,600円
7年以上10年未満 253,527円 1,140,900円
10年以上15年未満 283,654円 1,276,400円
15年以上20年未満 327,521円 1,473,800円
20年以上25年未満 366,910円 1,651,100円
25年以上30年未満 391,492円 1,761,700円
30年以上35年未満 408,909円 1,840,100円
35年以上 396,993円 1,786,500円

参照:総務省「令和6年 地方公務員給与の実態

地方公務員は年功序列の給与体系が基本となっており、勤続年数が長くなるほど給料月額が上がり、それに伴ってボーナス額も増加します。また、実際のボーナスの算出にあたっては、基本給だけでなく、管理職手当や地域手当などの各種手当も加算される仕組みになっています。

こうした手当の支給も、キャリアを重ねるにつれて平均ボーナス額を大きく押し上げる要因となっているのです。

初任給の平均額について知りたい方は、「初任給の平均額はどれくらい?手取り収入や給与事情を解説」をご参照ください。

参照元
総務省
令和6年 地方公務員給与の実態

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地方公務員のボーナス支給日は6月30日と12月10日

地方公務員のボーナス支給日は、夏季賞与が6月30日、冬季賞与が12月10日です。地方自治体のボーナス支給日は各自治体の条例により定められていますが、地方公務員法にある「国や他自治体との均衡の原則」に基づき、国家公務員の支給日に準じているケースがほとんどです。

なお、支給日が土日祝日に当たる場合は、その直前の平日に前倒しで支給されます。また、退職や休職などの特別な事情がある場合は支給日が異なることもあります。

地方公務員のボーナス支給日は6月30日と12月10日のイメージ

国家公務員のボーナス支給日は地方公務員と同じ

国家公務員のボーナス支給日も、法律(一般職給与法)によって6月30日と12月10日に定められています。地方公務員の多くがこれと同じ日に設定しているのは、国の基準に合わせることで、公務員全体の公平性を保つためです

民間企業のボーナス支給日は決まっていない

民間企業のボーナス支給日は、公務員とは異なり法律で定められていません。各企業が支給も含めて独自に決定できるため、支給日はさまざまです。民間企業のボーナス支給日が決まっていない理由は、企業の業績や資金繰り、業界の慣習などによって最適な支給時期が異なるためです。

一般的な民間企業のボーナス支給時期は以下のとおりです。

・夏季賞与:6月下旬~7月上旬
・冬季賞与:12月上旬~12月下旬

基本的にはこの時期に支給されることが多いですが、業績連動型のボーナス制度を採用している企業などでは、決算確定後の異なるタイミングで支給されることもあります。

民間企業と公務員の違いについては、「民間企業と何が違う?公務員のボーナス支給日&支給額」をご覧ください。

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地方公務員と民間企業とはボーナスの仕組みが違う

地方公務員のボーナスは法律に基づいて支給が保証されており、業績に関係なく安定して受け取ることができます。一方、民間企業のボーナスは企業の業績や個人の成果によって大きく変動し、場合によっては支給されないこともあります。

また、算出方法についても違いがあります。地方公務員は基本給と支給月数が明確に定められているため、事前にボーナス額を正確に計算できます。しかし、民間企業では企業独自の評価制度や業績指標に基づいて決定されるため、予測が困難な場合が多いでしょう。

ここでは、地方公務員と民間企業、それぞれのボーナス額の決め方について解説します。

公務員のボーナスの額の決め方

国家公務員のボーナスは、「給料○ヶ月分」というように支給月数を定めて支払われていますが、その支給額は人事院が毎年発表している「人事院勧告」に基づいて決定されます。

人事院勧告とは、民間企業の給与調査を行い、その水準に合わせた額を提案することです。つまり、国家公務員のボーナスは、民間企業に比べて高すぎたり安すぎたりすることがないように調整されているということです。

では、地方公務員はどうなっているかというと、支給日と同じく各自治体の条例によって異なります。基本的には国家公務員と同様の水準にする自治体が多いですが、自治体の財政状況やその場所の物価などを考慮し決めるケースもあるようです。

このように、公務員のボーナス額は民間企業の動向や各自治体の現状に深く連動しています。将来後悔しない就職先を選ぶためには、公務員だけでなく民間企業を含めた社会全体の仕組みや、各業界の実態を正しく知ることが欠かせません。

自分が理想とする働き方や収入を叶えるためにも、まずは就活の基本である業界研究を効率的に進めましょう。業界・企業・職種の研究については、「業界・企業・職種の研究はなぜ重要?就活を効率的に進めるための基礎知識」をご覧ください。

民間企業のボーナスの額の決め方

民間企業におけるボーナスは「結果を出した人に報いる」という意味合いが強いもの。そのため、数ヶ月間の査定期間を設け、その対象期間における個人の実績を評価し、金額に反映するというケースが多い傾向にあります。

具体的な計算の仕方は会社によってさまざまですが、一般的には「基本給△ヶ月分」という基準を設けているケースが多くなっています。例えば、ベースを月の給与の3ヶ月分として、評価によって2.5ヶ月分〜3.5ヶ月分の範囲で支給額を決定するといった会社もあるようです。

その他にも、あらかじめ支給する総額を決めておき、評価によってどう分配するか決める方法などもあります。小規模な会社であれば、社長の独断で決まることもあるかもしれません。

ボーナスの計算方法については、「ボーナスの計算方法とは?パターン別手取り額のシミュレーションも紹介」をご覧ください。

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地方公務員のボーナス算出方法

地方公務員のボーナス算出は、明確な計算式に基づいて行われます。基本的な算出方法を理解することで、自分のボーナス額を正確に把握できるでしょう。

地方公務員のボーナス算出には、基本給だけでなく各種手当も含まれることが重要なポイントです。ここでは、地方公務員のボーナス算出方法について解説します。

公務員のボーナス算出方法

公務員のボーナスは期末手当と勤勉手当の2つに分けて算出されます。それぞれ異なる計算式を使用するため、正確な理解が必要です。

期末手当の計算式:
期末手当=期末手当基礎額×支給割合(期末月数)×在職期間別割合

勤勉手当の計算式:
勤勉手当=勤勉手当基礎額×支給割合(勤勉月数)×成績率

期末手当・勤勉手当の基礎額には、基本給や扶養手当、地域手当、役職段階別の加算額などが含まれますが、住居手当や通勤手当などは含まれません。勤勉手当は個人の勤務成績(人事評価)に応じて支給額が決まりますが、標準的な評価の場合、1回あたりの支給割合は約1.06ヶ月分程度となることが多いでしょう

公務員のボーナスは自治体ごとの手当の有無や評価制度によって細かく変動するため、制度を深く掘り下げて調べることが大切です。これは、民間企業を志望する場合も同様で、企業の給与体系や福利厚生、評価基準を事前に正しく把握するためには、徹底した調査が欠かせません。

入社後のミスマッチを防ぎ、自分に合った職場を見つけるための正しい調べ方のコツについては、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就活成功を目指そう」を参考にしてください。

ボーナスから差し引かれる項目

地方公務員のボーナスからは、毎月の給与と同様にいくつかの項目が天引きされます。総支給額がすべて手元に残るわけではないため、あらかじめ差し引き項目と手取り額の目安を把握しておくことが大切です。

主な差し引き項目は以下のとおりです。

項目 内容 差し引き率の目安
所得税 国に納める税金(源泉徴収) 約5〜10%
共済組合掛金 医療保険(短期)や年金(長期)の保険料 約7〜8%
互助会費 職員同士の福利厚生や親睦のための費用 数千円程度(一律または定率)

これらを合計すると、総支給額の約15〜20%程度が差し引かれることになります。たとえば、新卒1年目のボーナス約58.5万円の場合、実際の手取り額は約47万〜50円程度になります。

なお、こうしたボーナスや手取り額の基準は、地方公務員のなかでも行政職や技術職、公安職といった職種ごとに異なる給料表が適用されるため、選ぶ道によって大きく変わります。

自分が目指したい公務員にはどのような種類があり、それぞれの仕事内容や試験の難易度がどうなっているのか知りたい方は、「公務員の種類一覧!職種別の仕事内容や難易度も分かりやすく紹介」を参考にしてください。

住民税は差し引かれない

地方公務員のボーナスから住民税が天引きされることはありません。住民税は前年の所得をベースに税額が決まり、翌年6月からの毎月の給与(年12回)に分割して後払いする仕組みだからです。

ただし、ボーナスを含めた年間の総所得は、翌年の住民税を計算する基準になります。ボーナスが多かった年の翌年は、毎月の給与から引かれる住民税が高くなる点には留意しましょう。

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安定した働き方を希望するあなたへ

安定した働き方を求める方にとって、地方公務員は魅力的な選択肢といえます。ボーナスの安定性だけでなく、働き方全体において多くのメリットがあります。

地方公務員の最大の魅力は、経済情勢に左右されない安定した収入です。民間企業では業績悪化によりボーナスカットや支給停止もありますが、公務員では法律に基づいて支給が保証されています。

また、定期昇給制度により、勤続年数に応じて確実に収入が増加していくのも大きな安心材料でしょう。

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地方公務員の働き方についてのよくある質問

地方公務員の働き方についてのよくある質問をまとめました。

公務員になるには?

地方公務員になるには、各自治体が実施する公務員試験に合格する必要があります。試験は一般的に、筆記試験を行う第1次試験と、面接や論文などで人物を評価する第2次試験以降に分かれているケースがほとんどです。 大学3年生の段階から試験科目の勉強を計画的に進めることが合格への鍵となります。また、自治体によっては民間企業の就活と同じように、SPIや面接を重視する試験を導入しているところもあるため、志望する自治体の募集要項を早めに確認しておきましょう。

公務員のボーナスは何ヶ月分?

地方公務員のボーナスは、近年は年間で約4.5ヶ月〜4.65ヶ月前後が支給される傾向にあります。この支給月数は、民間企業の平均給与水準に合わせて人事院が勧告する人事院勧告に基づき、各自治体の条例で決定されます。 基本的には、夏と冬で配分は若干異なりますが、年2回支給されます。なお、すべての公務員が一律同じ月数というわけではなく、個人の勤務成績や評価によって、支給される勤勉手当の月数が一部変動する仕組みが取り入れられています。

公務員のボーナスは上がる?

公務員のボーナス額は、年齢や勤続年数を重ねるごとに上がっていきます。地方公務員の給与体系は年功序列がベースとなっており、毎年定期的に基本給が上がるためです。 ボーナスの計算は給料月額(+各種手当)に支給月数を掛け合わせるため、基本給が上がるにつれて自動的にボーナス額も増加します。さらに、キャリアを積んで主任や係長、課長へと役職が上がると、役職段階ごとの加算がなされるため、大幅なボーナスアップが期待できます。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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