このページのまとめ
- 理系大学院生は研究で忙しくて学部生に比べて就活に割く時間が少ない
- 早めに準備してやるべきことの優先順位をつけ、効率的に就活を行うことが大切
- 就活を効率的に進めるには就職エージェントで情報収集と不安を解消するのがオススメ
大学院に進学し、「就活」と「研究生活」に対してなんとなく不安を感じている人は多いと思います。
「大学院生はいつから就活始めるべき?」
「就活と研究はどのように進んでいくの?」
「就活と研究を両立させるには何をするべき?」
今回は、そんな悩みを抱えている理系大学院生の方に向けて、就活スケジュールを解説し、効率的に就活を進めるポイントをご紹介します。
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- 理系大学院生と学部生の就活の違い
- 就活を始める時期が違う
- 就活に割く時間が少ない
- 専門分野・専門能力を活かした就活ができる
- 推薦制度を利用できる
- 給与水準が高い
- 理系大学院生は学部生よりも就活に有利とは限らない
- 卒採用基準は専門性よりもポテンシャルを重視
- 専門性を活かせる専門職の応募枠は少ない
- 理系大学院生の就活と研究生活の流れ
- 理系大学院生の年間スケジュールの全体像
- 大学院一年生・4月~5月
- 大学院一年生・6月~8月
- 大学院一年生・9月~1月
- 大学院一年生・2月~大学院二年生・4月
- 大学院二年生・5月~10月
- 26卒の就活の傾向
- 就活早期化の影響
- 新型コロナウイルスの影響
- 理系大学院生が就活で陥りやすい3つの落とし穴
- 肩書に頼りすぎると就活を疎かになる可能性がある
- 研究に没頭しすぎると就活が疎かになる可能性がある
- 業界や職種を絞りすぎて内定が得られない可能性がある
- 就活を効率的に進める4つのポイント
- 早めにスタートをきる
- やるべきことの優先順位付ける
- 選考を受ける業界や企業を絞る
- 就職エージェントを利用して情報収集と不安の解消をする
- 研究と就活の両立が不安なあなたへ
理系大学院生と学部生にある4つの就活の違い
一般的に、大学院生は専門性が高いといった理由で学部生よりも就活に有利なイメージがあると思います。実際には大学院生と学部生とでは「就職に有利か不利か」という観点以外にも就活の進め方に大きな違いがあります。
ここでは、大学院生と学部生の「就活の違い」について、4つ紹介します。
就活を始める時期が違う
学部生の就活開始時期は学部三年生の4月が一般的ですが、大学院生は大学院一年生の4月が一般的です。6月から多くの企業で夏インターンが始まるため、その下準備として自己分析や業界分析を行います。就活を始める大学院一年生は、学部三年生と比べて研究や授業が多く、就活に割く時間が少ないです(詳細は本記事「就活に割く時間が少ない」で後述)。このため、なるべく早く就活をスタートさせることが重要です。
就活に割く時間が少ない
就活において、大学院生が学部生と比較して大きく異なる点として「就活に割ける時間が少ないこと」が挙げられます。大学院生が就活に割く時間が少ない主な要因は、「研究」と「授業」です。
ここでは、それぞれがなぜ大学院生の就活の時間を短くしているかについて解説します。
研究
大学院生における研究は二年間かけて行われ、研究の内容や結果については学部生の卒業研究よりも高い質を求められます。また、学会発表の準備や土日に外部の研究施設へ行くことも多いです。そのため、大学院生は研究に拘束される時間が学部生よりも長く、就活に割ける時間が少ない場合が多いでしょう。
授業
大学院生も学部生と同様に、卒業には一定以上の単位を取得する必要があります。学部生では学部一、二年生で卒業所要単位の大半をとることができるため、就活が始まる三年生のときには比較的余裕をもって就活に取り組むことができます。
一方、大学院生は新たに二年間で卒業所要単位を取らなければいけないため、大学院一年生のときに多くの単位を取る必要があります。また、授業の内容も学部のものと比べてより高度かつ専門的な内容になるため、授業の内容の理解やレポートに時間がかかることも多いです。このため、大学院生は学部生よりも就活に時間を割きにくいでしょう。
専門分野・専門能力を活かした就活ができる
大学院生は、授業や研究を通して学部生よりも「高度」かつ「専門的」な知識や技能を身につけることができる場合が多いです。特に理系分野は、大学院生時代に培った専門性をそのまま実務に活かすことができる例も少なくないでしょう。このため、大学院生は学部生と比べて、「自分の専門性」を活かした就活をすることができます。
ここでは、特に大学院生が就活でアピールしやすい力について3つ紹介します。
論理的思考力
論理的思考力(=ロジカルシンキング)は、論理的な分析能力と推論をすることで、与えられた情報を基に適切かつ客観的な判断を行うための能力です。学部生は普段の生活で論理的思考能力を使うシーンは多くはないですが、大学院生は研究活動で次のような場面で使うことがよくあります。
「実験結果のデータがなぜこうなっているのだろう。この結果はこの処理によって引き起こされたのかな?」
このように、大学院生は普段の研究活動での「仮説検証」や「データの解釈」を通じて、論理的思考力を自然と身につけていることが多いです。
この論理的思考力は社会人基礎スキルのひとつとして挙げられ、様々な業務を行う上で必須かつ重要な能力です。実際に、厚生労働省の「2014年度大学等におけるキャリア教育実践講習」で実施されたアンケートでは、企業が面接段階で最も重視する能力として論理的思考力が1位という結果が示されています。
論理的思考力についてより詳しく知りたい場合は「ビジネスシーンに役立つ!ロジカルシンキングの考え方とは?」も合わせてご確認ください。
引用元:厚生労働省「2014年度大学等におけるキャリア教育実践講習(104p)」
プレゼン能力
プレゼン能力は、収集した情報をまとめて相手が理解しやすいように発表する能力です。学部生も普段の授業において課題を発表することがあるでしょう。しかし、大学院生は授業における課題発表だけでなく、ゼミやセミナー、学会など様々な場面で自身の研究について発表する機会がとても多いため、学部生よりもプレゼン能力が長けている方が多いです。
プレゼン能力は実務において重要な能力なのはもちろん、就活においてもエントリーシートや面接での自己PR、グループディスカッションでの発表など様々な場面で活かすことができるスキルの一つです。
高い専門性
大学院生と学部生との間にある最も大きな違いとして「高い専門性」が挙げられます。理系大学院生が扱う研究では、「実験器具の取り扱い」や「実験の実施」、「データ分析」などいずれも高い知識や技能を必要とする場合がほとんどです。
このため、これらを習得できる理系大学院生は学部生よりも高い専門性を有していると言えるでしょう。
研究で培う知識や技能は、研究職や開発職、エンジニアなどの職種でそのまま活かすことができるため、企業や職種によっては大学院卒の学生しか取らないこともあります。
推薦制度を利用できる
推薦制度とは、大学院や教授を介して選考を短くしたり内定を得ることができる制度です。大学院経由の推薦は、企業が専攻や研究科ごとに公募がかかることが一般的ですが、教授を介した推薦制度では、教授と普段から関わりのある企業から公募がかかることが多いです。推薦制度はどの大学院や研究室にでもあるわけではないですが、特に工学系では多いとされています。
特に教授を介した推薦制度は基本的に大学院生を対象としたものが多く、研究と就活をスムーズに行いたい大学院生にとっては魅力的です。
給与水準が高い
一般的に、大学院生は学部生と比べて給与水準は高い傾向にあります。厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況-新規学卒者」によると、学部卒で新卒入社した場合の給与は237,300円となっています。一方、大学院卒で新卒入社した場合の給与は276,000円となっており、学部卒と比べて38,700円高くなっています。
平均給与に12ヶ月分をかけると、学部卒の新卒入社の年収は2,847,600円、大学院卒の新卒入社は3,312,000円になり、その差は年間で464,400円となります。
また、京都大学の「理系学部出身者と文系学部出身者の平均年収の比較調査の結果について」によると、文系の平均年収が5,830,000 円に対して理系の平均年収が6,810,000円と980,000円高くなることが示されています。
これらのことから、理系大学院生の給与水準は一般的に学部生や文系と比べて優位な傾向にあると言えるでしょう。
引用元:厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況-新規学卒者(1p)」
引用元:京都大学「理系学部出身者と文系学部出身者の平均年収の比較調査の結果について」
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理系大学院生は学部生よりも就活に有利とは限らない
理系大学院生は、学部生よりも専門性的な知識や技能を有していることから、就活に有利なイメージがあります。しかし、実際の就活市場においてはそれほど有利ではないとされています。その理由として次の二点が挙げられます。
・専門性を活かせる専門職の応募枠は少ない
以下では、大学院生が就活市場で有利になりにくい理由について解説します。
新卒採用基準は専門性よりもポテンシャルを重視
学生のほとんどは、学生時代に実務経験をもつことなく就職します。このことは企業側も理解していますが、採用側としては「自分の会社に入り、実務で活躍できる人」の採用を目指しています。このため、多くの企業で新卒採用において「実務で活躍できるポテンシャルがあるか」の観点を重視する傾向にあるようです。
就活においては専門性だけをアピールするのではなく、入社して活躍できそうといったポテンシャルをアピールすることが大切です。
ポテンシャル採用については、「教授推薦とは?理系就活で利用する際のメリット・デメリットを解説」で解説されているので、詳しく知りたい方は参考にしてください。
専門性を活かせる専門職の応募枠は少ない
理系大学院生が研究で培う知識や技能は、研究職や開発職、エンジニアなどの職種でそのまま活かすことができる場合が多いです。このため、メーカーや通信・ソフトウェアなどの業界におけるこれらの職種には高い需要があるでしょう。
しかし、そのような専門職はほとんどの企業で採用人数が少数なため、実際の就活では応募倍率が他の職種に比べて高くなることがあります。選考を受ける前に採用人数は何人か、応募倍率が何倍かを確認しておきましょう。
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理系大学院生の就活と研究生活の流れ
理系大学院生は、就活の進め方は基本的に学部生と同じですが、研究にも取り組む必要があります。このため、理系大学院生が就活スケジュールを立てる際には「就活」と「研究」の両方の観点をもつことが重要です。
ここでは、理系大学院生の就活スケジュールと研究生活の流れについて解説します。
理系大学院生の年間スケジュールの全体像
大学院生の就活の進め方は基本的には学部生と同じ流れになっています。大学院一年生の6月〜2月にかけて選考やインターンシップを通じて自己分析・企業研究を行い、大学院二年生の3月〜大学院二年生の9月にかけて選考を受ける、という流れが一般的です。
下の図は、一般的な就活スケジュールと研究生活の流れを図示しています。就活を始める前に、どのように就活や研究生活が進んでいくかを整理しておきましょう。
大学院一年生・4月~5月
大学院一年生の4月から5月は就活と研究を始めるうえでの助走期間です。今後進めていくうえでどちらにとっても大切な時期なので、しっかりと準備を行うことが大切です。
下の図は、大学院一年生の4月〜5月の一日の生活の予定を示しています。研究生活の1日がどのように進んでいくかイメージしておきましょう。
就活・自己分析 / 業界研究
大学院生の就活は大学院一年生の4月〜5月にスタートすることが多いです。一般的に夏インターンのエントリーや選考は6月から始まるため、その事前準備として5月頃までに自己分析や業界研究を行いましょう。
インターンはその企業の理解を深める上では絶好の機会なので、参加意欲したい人は、自己分析と業界研究をしっかり行う必要があります。
自己分析について詳しく知りたい方は、「自己分析とは?就活成功の第一歩は自分を知るところから始めよう!」で詳しく紹介しているのでこちらをご覧ください。
研究・研究計画立案
大学院一年生の4月〜5月は、修士論文の研究テーマや研究計画を立てることが一般的です。ほとんどの場合、研究テーマは教授から与えられることが多いため、研究計画の立案には時間がかからないことが多いです。しかし、そうでない場合は自身で沢山の先行研究を読みこんだり、予備実験を行う必要があります。
大学院一年生・6月~8月
大学院一年生の6月から8月は、就活と研究が本格的に始まる時期です。やることが増えて徐々に忙しくなる時期でもあるので、就活と研究それぞれ要領よく取り組むことが大切です。
下の図は、大学院一年生の6月〜8月の一日の生活の予定を示しています。研究生活の1日がどのように進んでいくか理解しておきましょう。
就活・夏インターン
6月からは夏インターンのエントリーや選考が始まり、7月からは実際にインターンが開催されます。夏インターンは、選考を通過できなくてもエントリーシートの書き方やテスト、面接の受け答えを経験できるという点で非常に大事です。夏インターンを通じて選考の肌感を掴んでおきましょう。
研究・研究開始
5月頃までに立案した研究計画をもとに、実際に調査や実験が始まります。研究室によっては研究室にいないといけない時間(=コアタイム)が設定されており、授業の合間に実験系の準備や実験、調査を行います。
大学院一年生・9月~1月
大学院一年生の9月から1月は、秋冬インターンや早期選考、OBOG訪問がはじまり、就活がより忙しくなる時期になります。また、学会発表が開催される時期でもあるため、研究も忙しくなる場合が多いでしょう。優先順位をつけて就活と研究にしっかり取り組むことが大切です。
下の図は、大学院一年生の9月〜1月の一日の生活の予定を示しています。就活の時間が大きく増えていることがわかります。
就活・秋インターン / 冬インターン / 企業研究 / 早期選考 / OBOG訪問
9月から10月にかけては秋インターンが、11月から1月にかけては冬インターンのエントリーや選考が始まります。
秋インターンと冬インターンは夏インターンと異なり、インターン実施後に早期選考に案内される場合があります。実際に外資系のコンサル企業や金融企業は9月頃から、マスコミ系や経団連非加盟企業(日系中小・ベンチャー)は10月頃から早期選考が始まります。そのため、志望度の高い企業が実施する秋インターンや冬インターンには参加することが非常に重要です。また、選考を通過するために企業研究やOBOG訪問をして企業への理解を深めておきましょう。
研究・実験 / 学会発表 / 中間発表
大学院一年生の9月〜1月では引き続き調査・実験を行いながら、学会の大会に参加したり発表したりすることが通例です。学会発表の際は、発表までにデータを収集して解析してプレゼンの準備を行わなければいけないため、忙しくなる場合が多いです。また、大学院や専攻によっては中間発表があり、学会発表と同様に準備で忙しくなることがあります。
大学院一年生・2月~大学院二年生・4月
大学院一年生・2月〜大学院二年生・4月の時期は就活が本格化する時期です。ほとんどの企業で本選考が始まる一方、非常に多くの学会の大会が開催される時期でもあります。どちらも早め早めの準備が大切になる時期です。
下の図は、大学院一年生の2月〜大学院二年生4月の一日の生活の予定を示しています。就活にほとんどの時間を割いていることがわかります。
就活・エントリー
大学院一年生の2月から大学院二年生の4月にかけて本選考のエントリーが始まります。政府主導の採用日程によると、本選考は3月1日に採用情報が公開されてエントリーが開始され、6月1日から面接が始まることになっています。経団連加盟企業(日経大手)は基本的にこれに順じて選考を行っていますが、実際にはエントリーや面接を早く始める企業もあるため、選考開始時期については注意が必要です。
引用元:就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2025 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方(1p)」
研究・実験 / 学会発表
本選考の最盛期の3月は、1年間で最も学会発表が多い時期でもあります。学会発表に参加する場合は、就活に時間を割けることができるよう前もって準備しておくことが大切です。また、開催日と自身の選考予定が被らないように注意する必要もあります。
大学院二年生・5月~10月
大学院二年・5月〜10月は就活・研究ともに大詰めとなる時期です。就活においては就職先が決まる最も重要な時期なため、しっかりと力を入れる必要があります。研究においても、修論の内容にデータを加えることができる最後の時期です。
下の図は、大学院二年生の5月〜10月の一日の生活の予定を示しています。大学院一年生の2月〜大学院二年生の4月と比べて、研究にかける時間が増えてくるのが一般的です。
就活・本選考
5月からは実際に本選考が進んでいきます。本選考では、インターン選考時よりも選考回数が多くなる傾向にあり、筆記試験やグループディスカッションなど面接以外の選考が課されることがあります。
研究・データ収集 / データ解析
大学院二年生の5月から10月は、修論執筆をするためにこれまで得たデータを解析したり必要なデータを追加するために実験や調査を行なう時期です。修士論文は大学院生にとって最も大きな課題であるため、執筆するためのデータを得る必要があり、調査や実験、解析に拘束されることが多くなるでしょう。
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26卒の就活の傾向
就活を進めていくうえで、その年の「就活のトレンド」を把握することはとても重要です。
ここでは、26卒の就活の動向について、「就活の早期化」と「新型コロナウイルスの影響」の二点について解説します。
就活早期化の影響
新卒の就活では、近年徐々に早期化傾向にあります。政府主導の採用日程によると、本来は3月1日に採用情報が公開されてエントリー開始され、6月1日から面接が始まる事になっており、
経団連加盟企業(日経大手)は基本的にこれに順じて選考を行っています。
しかし、実際にはその一部企業や外資系企業、非経団連加盟企業(中小企業・ベンチャー企業)では、エントリーや面接を早めている企業もあるため、選考開始時期については注意が必要です。
引用元:就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2025 年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」
引用元:総合科学技術・イノベーション会議「しかし博士進学率の低調:就職活動の早期化長期化の弊害」
新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスの流行は、様々な場面で私達の生活に多大な影響をもたらしました。就活においても、多くの企業で選考をオンライン形式に変更するなど就活生と企業の両者に大きな影響を与えています。
ここでは現在の就活における新型コロナウイルスの影響について紹介します。
選考への新型コロナウイルスの影響
新型コロナウイルスによる現在の就活への影響は、ほとんど無いと考えられます。ただし、選考方法には注意が必要です。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2020年〜2021年の期間に実施された選考では、選考方法がオンライン形式である企業がほとんどでしたが、新型コロナウイルスが収束し始めた2022年からは、徐々にオフライン(=対面)形式での選考も増えてくるようになりました。
現在では、選考の最初の段階ではオンライン形式に、最終段階ではオフライン形式を選考形式とするハイブリッド方式を採用している企業が多くなっています。
選考を受ける前に自分の受ける予定の企業がどの選考形式をとっているかは事前に確認しておきましょう。
ガクチカへの新型コロナウイルスの影響
大学院生の方は「ガクチカ(=学生時代に力を入れたこと)」をしっかりと考えておく必要があります。
現在大学院一年生の方(2026年卒)は、学部時代に新型コロナウイルスの感染拡大により行動制限を最も受けた学年だと思います。そのため、サークルやバイト、課外活動などでガクチカに使えるエピソードをもっていない方も少なくないでしょう。
しかし、同じ就活でライバルとなる学部生は、大学院生と比べて新型コロナウイルスの影響を大きくは受けていないので、ガクチカの内容で差がついてしまう可能性があります。
就活においてガクチカは最も問われるテーマの一つであるため、選考を受ける前にしっかりと準備しておくことが大切です。研究をガクチカとしてアピールする場合、「専門性」の観点だけではなく、実務でどのように活かせるかという「再現性」の観点を伝えるようにしましょう。
ガクチカについて詳しく知りたい方は、「ガクチカの例文18選!書き方の3ステップや企業の評価基準を解説」で詳しく解説されているのでご覧ください。
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理系大学院生が就活で陥りやすい3つの落とし穴
理系大学院生が就活で失敗してしまう理由として、「大学院」という肩書に過度に頼りすぎたり、就活に時間をかけれなかったりすることが挙げられます。
ここでは理系大学院生が失敗しがちな点を3つ紹介します。就活で失敗しないために、自分に当てはまるものがあるかどうか確認してみてください。
肩書に頼りすぎると就活を疎かになる可能性がある
「理系」や「大学院」という肩書が就職に有利ということを鵜呑みにしすぎて自己分析や企業研究、選考対策の手を抜かないようにしましょう。
理系大学院生は高度な専門性や論理的思考力などを高い水準で備えている場合が多く、企業もそのことを認識しています。しかし、企業が新卒の学生を採用する際は、「専門性」の観点だけでなく実務で活躍できるかどうかという「ポテンシャル」の観点も重視している場合が多いです。
このため、自己分析や企業研究、選考対策を疎かにしてしまうと内定獲得は難しいです。肩書に甘んじたり、手を抜くことなく準備をして選考に臨みましょう。
研究に没頭しすぎると就活が疎かになる可能性がある
就活よりも研究を優先し過ぎないようにしましょう。大学院生の本分は研究ですが、研究に時間を取られすぎて就活に割く時間がなくなってしまうと、十分な選考対策をとることができなかったり、エントリー期日を逃したりしてしまいます。
研究と就活を両立できるように効率的かつメリハリのある生活を心がけ、限られた時間を有効活用できるようにしましょう。
業界や職種を絞りすぎて内定が得られない可能性がある
最初の段階では特定の業界や職種に絞りすぎないようにしましょう。理系大学院生は授業や研究を通して学部生よりも「高度」かつ「専門的」な知識や技能を身につける機会が多く、そのような専門性はメーカーや通信・ソフトウェアなどの業界で専門職として需要があります。
しかし、多くの企業では専門職の採用人数が少数なく、実際の就活では内定をもらうことは難しい場合があります。専門性以外に論理的思考力やプレゼン力なども需要のある能力の一つです。就活を始めたての頃は、専門性に拘らず広い視野で就職先を探してみましょう。
内定について興味のある方は、「大学院生が就活に失敗しないためにできることは何?考え方や対策をご紹介」を参考にしてみてください。
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理系大学院生が就活を効率的に進めるための4つのポイント
大学院生は研究や講義で学部生と比べて就活に割ける時間が短いです。その上で、就活を成功させるには就活を効率的に進めることが最も重要です。
ここでは、理系大学院生が就活を効率的に進めるための4つのポイントを紹介します。
早めにスタートをきる
研究と授業で時間が限られているからこそ早めに就活を始める事が重要です。大学院生の就活スタートは大学院一年生の4月が理想的です。
就活でまず必要となるのは自己理解を深める自己分析と、自分に合った働き方を知る業界分析や企業研究です。これらは志望企業がない段階でも取り組むことができます。
就活を始めるタイミングを見失い、出遅れてしまうことがないように注意してください。
やるべきことの優先順位付ける
就活と研究を両立させるためには、やるべきことを「重要度」と「緊急度」の2つの観点で優先順位付けて取り組む必要があります。
研究では実験やゼミ発表が、授業ではレポート作成や復習などがあり、やるべきことは多岐に及びます。出てきた順番にタスクに向き合ってしまうと、エントリー期日を逃したり、選考対策が不十分なまま選考日を迎えてしまう可能性があります。
取り組む前に「最も重要かつ緊急性のあることかどうか?」を考えることを心がけましょう。
選考を受ける業界や企業を絞る
時間が限られている中で行きたい企業から内定をもらうためには、選考を受ける企業を絞ることが大切です。
大学院生は学部生と比べて時間が限られているため、たくさんの企業を受けてしまうと一つの企業へ時間をかけられず、結果的に質が落ちてしまいます。そうなってしまうとエントリーシートが通過しにくくなったり、面接で落ちやすくなってしまうでしょう。
時間がないからこそ、自己分析や業界分析、企業研究をしっかり行うことで自分に合った企業を見つけ、実際の本選考では十分な準備をして臨むことが重要です。
志望業界の絞り方について詳しく知りたい方は、「就活成功のポイント?志望業界の絞り方を知ろう」を参照ください。
就職エージェントを利用して情報収集と不安の解消をする
情報収集や悩みの解決には就職サービスの利用が最も効率的です。就活をひとりで進めていると次のような悩みが出てくることがあると思います。
「もう夏だけど今の就活の進め方であっているのかな?」
このように、欲しい情報が手に入らなかったり、悩みが解決されていない状態は就活を進めるうえで大きな壁となります。
その点、就職エージェントでは就活事情に精通したアドバイザーから的確な意見をもらうことができ、志望企業の内定までサポートを無料で受けられます。また、就活生一人ひとりにアドバイザーがつくため手厚いサポートを受けることができ、自己分析や企業研究など就活に関わる様々な疑問や悩みについて気軽に相談することもできます。
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研究と就活の両立が不安なあなたへ
「就活と研究が両立できるか不安」「就活をどう進めればよいのかわからない」と悩む大学院生は多いでしょう。研究と両立させながら就活を進めていくことは、大学院生の就活において非常に重要です。
就活と研究の両立の仕方に自信がもてず、不安な方にはキャリアチケットがおすすめです。
キャリアチケットは就活に悩む学生をサポートする就活エージェントです。就活に関する悩みや不安を相談できるだけでなく、自己分析や企業研究、選考対策まで全ての選考フローについてのサポートを無料で受けることができます。面接の日程調整や企業とのやり取りもアドバイザーが仲介してくれるため、就活と研究の両立もしやすくなるでしょう。
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