このページのまとめ
- 卒業後に留学した人は、3年以内なら新卒扱いになる可能性がある
- 卒業後の留学経験を就活で活かすためには、成長をアピールすることが大切
- 就活エージェントも活用しつつ、卒業後の進路を慎重に決定しよう

「卒業後に留学した人は新卒扱いになる?」と気になる方もいるでしょう。卒業後3年以内であれば新卒枠で応募できる企業も多く、留学経験を活かした就職のチャンスがあります。ただし、企業によって新卒扱いの基準は異なるので、事前の確認が必要です。
この記事では、卒業後の留学が就職活動に与える影響やメリット・デメリット、留学経験を就活で活かす方法を解説します。留学か就職かで迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
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- 卒業後に留学したら新卒扱いになる?就職の基本を解説
- 卒業後3年以内は新卒扱いになる場合がある
- 卒業後3年以上で既卒扱いになる
- 卒業後に留学を経て就活する3つのメリット
- 1.語学力を活かせる
- 2.視野が広がる
- 3.チャレンジ精神をアピールできる
- 卒業後に留学を経て就活する3つのデメリット
- 1.留学理由を疑問視される可能性がある
- 2.企業によっては留学経験が評価されにくい
- 3.同世代との社会人経験の差ができてしまう
- 卒業後の留学を就活に活かす方法5選
- 1.留学の目的を明確にする
- 2.留学前に企業説明会に参加する
- 3.留学経験から得た学びや成長をアピールする
- 4.語学力を証明するための資格を取得する
- 5.就職エージェントを活用する
- 卒業後に留学か新卒入社かでお悩みのあなたへ
- 卒業後の留学に関するよくある質問
- Q.大学卒業後に海外に行きたい…就職に影響はある?
- Q.大学卒業後の留学では遅い?
- Q.留学で新卒カードを捨てるのはダメ?
卒業後に留学したら新卒扱いになる?就職の基本を解説
大学を卒業後に留学し、日本で就職を目指す方にとって、「新卒扱いになるのか」は重要な関心事です。結論から述べると、留学後の就職活動では、卒業からの経過年数によって新卒扱いになるか既卒扱いになるかが異なります。
企業によって基準は異なりますが、一般的には卒業後3年以内であれば新卒枠での応募が可能な場合が多いでしょう。以下で詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
卒業後3年以内は新卒扱いになる場合がある
多くの日本企業では、卒業後3年以内であれば新卒として扱われる可能性があります。厚生労働省の「3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!!」にあるように、国からの要請がなされているためです。これは、留学などで就職活動をしていなかった人に配慮した制度となっています。
ただし、すべての企業が一律に3年以内を新卒扱いとするわけではありません。企業によっては2年以内までとするところや、逆に5年まで新卒扱いとする柔軟な対応をするところもあります。なかには、既卒者を新卒枠で受け入れていない企業も存在するでしょう。
そのため、留学後に新卒入社を目指す方は、志望先企業の採用要項をしっかりと確認することが大切です。
参照元
厚生労働省
3年以内既卒者は新卒枠で応募受付を!! ~「青少年雇用機会確保指針」が改正されました~
新卒扱いのメリット・デメリット
留学後の新卒扱いでの就職活動には、さまざまなメリットとデメリットがあります。
【メリット】
・新卒採用の充実した選考プロセスを受けられる
・入社後の研修制度が充実している
・同期入社の仲間ができやすい
・キャリアの選択肢が広がりやすい
【デメリット】
・年齢が高いことでプレッシャーを感じる可能性がある
・留学経験を活かせる職種が限定される場合がある
・初任給に留学経験が反映されない可能性がある
ただし、新卒扱いのメリット・デメリットは、志望する企業によっても異なります。たとえば、さまざまな年齢層を採用している企業や、語学力を考慮した給与体系を設けている企業では、上記のようなデメリットを感じない場合もあるでしょう。
卒業後3年以上で既卒扱いになる
卒業後3年以上が経過すると、多くの企業では既卒者として扱われます。既卒での就職活動は、新卒とは異なる就活戦略が必要です。
たとえば、留学で身につけた語学力やグローバルな視点を具体的にアピールし、企業にとってどのような価値を提供できるかを明確に示せれば、周囲との差別化を図れるでしょう。
既卒扱いのメリット・デメリット
既卒扱いでの就職活動では、経験やスキルを活かした転職が可能です。特に、留学経験者の場合、語学力やグローバルな視点を強みとして活かせます。
【メリット】
・じっくり就職活動を進められる
・語学力を給与に反映させやすい
・経験に応じた待遇を期待できる
・専門性を活かした職種を選びやすい
・年齢による心理的プレッシャーが少ない
【デメリット】
・新卒と比較して選べる求人の幅が狭い
・新卒ほど研修制度が充実していない傾向がある
・社会人経験者がライバルになる
・企業側の選考基準が厳しくなることがある
既卒の就職活動では社会人経験者がライバルになるため、自身の経験や能力をより具体的にアピールすることが求められます。一度既卒扱いになると新卒には戻れないため、既卒としての就職を検討する際は慎重にメリットとデメリットを比較しましょう。
既卒扱いのデメリットを避けるため、留学中に休学や留年をする学生もいます。「就職留年で内定を掴むには?メリット・デメリットと後悔しない選び方を解説」の記事では、就活のための留年について扱っているので、ぜひ参考にしてみてください。
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卒業後に留学を経て就活する3つのメリット
大学を卒業後、留学してから就職活動をすることには、「語学力を活かせる」「視野が広がる」といったメリットがあります。留学を通して自分の就活における市場価値を高めることができれば、選考でも高い評価を受けられるでしょう。
ここでは、卒業後に留学を経て就活するメリットを3つご紹介します。
1.語学力を活かせる
卒業後に留学するメリットの一つは、語学力を就活に活かせることです。特に、社会で即戦力として活躍できるビジネスレベルの語学力は、多くの企業から高く評価されます。グローバル化が進む現代では、社内の公用語を英語にする企業も増えており、語学力が重要なスキルとして注目されているためです。
また、語学力があることで、外資系企業への就職や海外拠点とのやり取りが多い部署への配属なども視野に入れられます。実際の留学生活で培った会話力やビジネス用語の知識は、就職後のキャリアの幅を大きく広げる可能性を秘めているでしょう。
2.視野が広がる
海外での生活経験を通じて、多様な価値観や文化への理解が深まるのも、卒業後に留学するメリットです。これは、グローバル化が進むビジネス環境において重要な資質となります。異なる文化背景をもつ人々と協働する機会が増えるなか、留学経験は強みとなるでしょう。
さらに、留学中に海外の最新のビジネストレンドやテクノロジーに触れれば、日本国内では得られない知見を獲得できます。海外経験で培った、ビジネスや文化に対する広い視野は、問題解決や新規事業の提案など、さまざまな場面でも活きてくることでしょう。
3.チャレンジ精神をアピールできる
卒業後に留学すると、就活時にチャレンジ精神をアピールできるのもメリットです。企業によっては、留学という選択自体を、自己成長に向けた積極的な姿勢の表れとして評価することもあります。慣れない環境で生活し、言語の壁を乗り越えながら学びを深める経験は、多くの企業が求める主体性や課題解決能力の証明となり得るでしょう。
このように、卒業後の留学は、就職活動において多くのメリットをもたらします。ただし、これらのメリットを最大限に活かすためには、選考での効果的なアピールが欠かせません。「自己アピールの効果的な書き方4ステップ!7つの注意点と例文8選も紹介」の記事も参考に、留学経験の有効活用を目指しましょう。
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卒業後に留学を経て就活する3つのデメリット
卒業後の留学は、キャリア形成において慎重に検討すべき選択肢です。「企業によっては留学経験が評価されにくい」「同世代との社会人経験の差ができてしまう」といったデメリットも考えられるでしょう。
以下で、卒業後に留学を経て就活する主な3つのデメリットについて詳しく解説するので、ぜひ進路選択にお役立てください。
1.留学理由を疑問視される可能性がある
卒業後に留学することで、「なぜ在学中ではなく卒業後に留学したのか」と疑問視される可能性があります。企業の採用担当者によっては、「就職を先延ばしにしている」「計画性の不足」などのネガティブな印象をもたれることもあるでしょう。
そのため、留学の目的や意義、キャリアプランにおける位置づけを明確に説明できなければ、留学経験があってもマイナス評価につながってしまう恐れがあります。
2.企業によっては留学経験が評価されにくい
卒業後の留学経験をどのように評価するかは、業界や企業によって大きく異なります。そのため、国内市場のみを対象とする企業や、語学力をそれほど必要としない業界では、留学経験が高評価につながらないこともあるでしょう。
むしろ、海外志向が強過ぎることへの懸念や、日本のビジネス文化への適応能力を疑問視される恐れも。また、留学期間中のブランクを、実務経験の不足として捉える企業も存在します。このような場合、留学経験が不利に働く可能性があるのです。
3.同世代との社会人経験の差ができてしまう
同年代と社会人経験の差が生まれてしまうことも、卒業後に留学するデメリットです。留学期間中、同年代は着実に実務経験を積み重ねています。ビジネスマナーや業界知識、社内での人間関係構築など、実務を通じてしか得られない経験において、差をつけられてしまうでしょう。
また、社会人としての経験の差が、昇進や昇格のタイミングに影響を与える可能性もあります。多くの日本企業では、入社年次も重要な要素となるため、留学による遅れを取り戻すには努力が必要となるでしょう。
これらのデメリットは決して軽視できるものではありませんが、適切な対策を講じて影響を抑えるのは可能です。留学を決意する前にこれらのデメリットをしっかりと理解し、対策を考えれば、より効果的なキャリアプランを立てられます。
留学か新卒入社かの進路決定以外にも、就活に関するお悩みを抱えている人は多いでしょう。就活でよくあるお悩みとその対処法を知りたい方は、「就活悩みあるある12選|よくある悩み・失敗談から学ぶ対処法もご紹介!」の記事をチェックしてみてください。
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卒業後の留学を就活に活かす方法5選
大学卒業後の留学経験は、就職活動において強みとなる可能性を秘めています。ただし、その経験を効果的に活かすためには、戦略的なアプローチが必要です。留学前後の就活準備を徹底し、選考での高評価を目指しましょう。
ここでは、留学経験を就活で活用するための5つの方法を解説します。
1.留学の目的を明確にする
留学経験を就活に活かすためには、留学の目的を明確にすることが大切です。「英語力を上げて良い企業に就職する」といった漠然とした目標ではなく、「グローバル企業での活躍に必要なビジネス英語とマネジメントスキルの習得」「TOEICスコア900以上の英語力を身につける」などの、具体的な目標を設定しましょう。
目標に沿った計画や行動ができれば、選考でより説得力のあるアピールが可能になります。明確な目的意識をもって留学することで、現地での学びや経験がより充実したものとなり、就職活動時のアピールポイントも増えていくでしょう。
2.留学前に企業説明会に参加する
留学前に企業説明会へ参加するのもおすすめです。企業が求める人材像や業界動向を事前に把握することで、留学中の学びをより戦略的なものにできます。
説明会での質疑応答や企業担当者とのコミュニケーションを通じて、業界特有の課題や求められるスキルについても深く理解できるでしょう。さらに、留学中もオンライン説明会や企業のWebセミナーに参加すれば、日本の就職市場との接点を継続的に保つことが可能です。
3.留学経験から得た学びや成長をアピールする
留学で得た経験を企業にアピールする際は、具体的なエピソードと、そこから得られた学びを明確に説明することが重要です。言語の壁を乗り越えた経験や、異文化環境での課題解決の経験などを、企業が求める能力との関連性を意識してアピールしましょう。具体的なストーリーを準備することで、より印象的なアピールが可能となります。
留学をただの思い出で終わらせるのではなく、キャリアにつながる価値ある経験として活用できれば、より効果的な就職活動を目指せるでしょう。
4.語学力を証明するための資格を取得する
留学で身につけた語学力を客観的に示すため、TOEICやIELTS、TOEFLなどの資格に挑戦するのも一つの手です。多くの企業が採用時の語学力基準を設けているため、これらの資格は重要な評価指標となります。特に、ビジネスシーンで必要とされる実践的な語学力を証明できる資格は、より高い評価につながるでしょう。
資格試験の準備過程で、ビジネス用語や専門用語も習得できるため、就職後のキャリアにも活かすことが可能です。また、語学力の試験を定期的に受験すれば、自身の語学力の向上度合いを確認できるでしょう。
5.就職エージェントを活用する
留学経験を就活に活かすために、就職エージェントに相談するのもおすすめです。なかには、留学経験者に特化したサポートを提供するエージェントも存在します。プロのサポートを受けることで、帰国後の限られた時間でも効率的に就活を進められるでしょう。
留学経験者が就活エージェントを利用するメリットは、以下のとおりです。
・留学経験を活かせる求人情報を提供してもらえる
・留学経験を活かすコツをアドバイスしてもらえる
・履歴書や職務経歴書の作成支援を受けられる
・面接練習に一緒に取り組める
・キャリアプランニングについてアドバイスしてもらえる
グローバル人材を求める企業や、留学経験者の採用に積極的な企業を多く扱っているエージェントに相談すれば、自分の経験や能力を活かせる企業との出会いを期待できます。また、キャリアアドバイザーによる実践的なアドバイスを受けることで、一連の就職活動プロセスを効率的に進める方法を学べるでしょう。
就職エージェントは、サービスによって対象者や扱っている求人が異なります。留学経験者の支援実績や取り扱う求人の質、サポート内容などを十分に確認し、複数のエージェントを比較検討してみましょう。
留学や留年などで就職時期が遅れたときの就活方法については、「留年すると就職は厳しい?選考への影響と準備のコツを解説」の記事でも解説しています。こちらもあわせてお役立てください。
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卒業後に留学か新卒入社かでお悩みのあなたへ
卒業を控えている学生のなかには、留学か新卒入社かでお悩みの方もいるでしょう。どちらの道を選ぶにしても、将来のキャリアを見据えた準備が不可欠です。
進路を決める前に、まず自分自身のキャリアビジョンを明確にしましょう。「なぜ留学したいのか」「どんなキャリアを築きたいのか」という根本的な問いに向き合うことで、より適切な判断ができるようになります。自分の価値観や将来の夢を深く掘り下げてみてください。
留学と新卒入社のどちらを選択するにしても、決めた道を後悔しないよう、十分な準備と覚悟をもって進むことが大切です。「一人で進路を決められない…」という方は、キャリアチケットへご相談ください。
キャリアチケットは、就活にお悩みを抱えている学生の支援に特化した就職エージェントです。多くの就活生を見てきた経験豊富なキャリアアドバイザーが、就活状況や希望を丁寧にヒアリングし、あなたにマッチする企業を厳選してご紹介します。就活に関するどのようなお悩みにも対応しているので、就職か留学かで悩んでいる方もお気軽にご相談ください。
自己分析サポートや履歴書・職務経歴書の添削、面接対策、スケジュール管理、内定後のフォローなど、内定獲得に向けた実践的なサポートも充実しています。すべてのサービスを無料で受けられるので、まずはお気軽にキャリアチケットへお問い合わせください。
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卒業後の留学に関するよくある質問
卒業後の留学について、不安を抱えている学生も多いようです。ここでは、卒業後の留学が就職に与える影響に関してよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
Q.大学卒業後に海外に行きたい…就職に影響はある?
A.志望業界や企業によって、留学がどのように影響するかが異なります。グローバル化が進む現代では、海外での経験や語学力を高く評価する企業も多いでしょう。特に、明確な目的をもって留学し、その経験を通じて得られた成長を具体的にアピールできれば、就活にもプラスの影響があります。
しかし、語学力が一切求められない業界や企業を志望する場合、「留学は就職からの逃げなのでは?」と疑問視される可能性も。志望企業や目的を明確にしたうえで、留学することが大切です。
Q.大学卒業後の留学では遅い?
A.「遅い」ということは決してありません。近年では、20代後半や30代で留学する人も多くいます。ある程度の社会経験や明確な目標をもって留学すれば、その経験をより効果的にキャリアに活かせるためです。
留学を検討する際は、周囲と比較して遅いかどうかを気にするのではなく、自身の成長につながるかどうかを見極める必要があるでしょう。
Q.留学で新卒カードを捨てるのはダメ?
A.必ずしもダメとは言い切れません。近年の就活では、卒業後3年目までの既卒を新卒として受け入れる企業も多くあります。卒業後に留学したとしても、3年以内であれば新卒入社を目指せるでしょう。
留学を通じて得られる異文化経験やグローバルな視点は、採用する企業にとって大きな魅力です。「新卒でないからダメ」と決めつけるのではなく、自分のキャリアプランに沿った選択を心掛けましょう。
新卒カードについては、「新卒カードとは?使用するメリット・デメリットと就活成功のポイントを解説」の記事でも扱っています。ぜひご一読ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。