このページのまとめ
- 就活の軸とは、企業選びにおいて希望する働き方を考える判断基準
- 就活の軸が明確であれば、自分に合う企業を選んで説得力のある志望動機を作成できる
- 就活の軸を決める際は、自分の価値観や働くうえで譲れない条件を明確にすることが大切
「就活の軸ってなんだろう」「就活の軸を決めるにはどうしたらいい?」などと悩む就活生も多いでしょう。就活の軸とは、あなたが企業を選ぶ際の基準となるもの。将来何を実現したいのかを考え、方向性を明確に決めることが大事です。
この記事では、就活の軸とはどのようなものか、どうやって考えるのかなどを解説します。最後まで読めば、就活の軸を明確にでき、自分にマッチする企業を選べるようになるでしょう。
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- 就活の軸とは企業を選ぶ際の判断基準
- 就活の軸を考えることが大切な理由
- 就活の軸に正解はない
- 就活の軸一覧100選
- やりがいに関する軸の例
- やりたいことや好きなことに関する軸の例
- 仕事内容に関する軸の例
- 職種に関する軸の例
- 社風や職場の雰囲気に関する軸の例
- 企業理念や経営戦略に関する軸の例
- キャリアアップやスキルアップに関する軸の例
- 働きやすさや待遇に関する軸の例
- 就活の軸を決める4つのメリット
- 1.入社後のミスマッチを減らせる
- 2.効率よく就活を進められる
- 3.ESや面接対策になる
- 4.将来のキャリアプランが明確になる
- 就活の軸の決め方9選
- 1.自己分析をする
- 2.業界・企業研究をする
- 3.得意なことや好きなことを書き出す
- 4.魅力を感じる企業の共通点を探す
- 5.なりたい自分から逆算する
- 6.嫌なことから消去法で考える
- 7.OB・OG訪問やインターンシップに参加する
- 8.他己分析をする
- 9.就活エージェントに相談する
- 企業が就活の軸について質問する理由
- 面接で就活の軸を聞かれたときの答え方
- 結論から伝える
- 裏づけとなるエピソードを伝える
- 企業と関連性のある内容にする
- ほかの質問と一貫性のある回答をする
- ポジティブな言葉で伝える
- すべての業種に当てはまる内容は避ける
- 就活の軸を聞かれたときの回答例文8選
- 例文1.営業系
- 例文2.事務系
- 例文3.販売・サービス系
- 例文4.技術・研究系
- 例文5.企画系
- 例文6.IT系
- 例文7.金融系
- 例文8.医療・福祉系
- 就活の軸のNG例
- 給料の高さ
- 福利厚生のよさ
- 勤務地の近さ
- 仕事の楽さ
- 残業時間の少なさ
- 企業の知名度
- 家族の意見
- 就活の軸を決めて自分に合う就職先を見つけたいあなたへ
就活の軸とは企業を選ぶ際の判断基準
就活の軸とは、企業選びにおける自分なりの判断基準のことです。自分のやりたいことを明確にし、ミスマッチを防ぐためには、就活の軸を明確にしておくことが大切です。
たとえば、「人と関わる仕事をしたい」「海外で働きたい」など、就職先に求める条件は異なるでしょう。納得がいく就職先を見つけるためには、就活の軸を明確にしておくことが欠かせません。
就活の軸を考えることが大切な理由
就活の軸が大切なのは、志望する企業を絞るためです。就活の軸が明確でなければ、数ある企業から絞れず、どの企業にエントリーすればよいか悩んでしまいます。就活の軸が決まっていれば、企業選びで必要以上に悩んだりやみくもにエントリーしたりすることもないでしょう。
また、就活の軸は自分に合う企業を選ぶためにも必要です。就活の軸が決まっていないと、いざ選考が始まってから、「応募先の企業は自分に合っているのか」「入社後に活躍できるだろうか」と迷ってしまいますが、あらかじめ就活の軸を決めて企業選びをすれば、自信を持って選考に臨めるだけでなく、入社後のミスマッチ防止にもつながります。
志望動機に説得力を持たせられる点も、就活の軸が大切な理由です。就活では、各選考フェーズで志望動機を聞かれます。就活の軸が決まっていれば、回答がブレずに入社の熱意を伝えられるでしょう。
就活の軸とは何か、理解を深めたい方は、「よく聞く「就活の軸」。何がそんなに大事なの?」も参考にしてください。
就活の軸に正解はない
就活の軸に、明確な性格はありません。人それぞれ就職先に求める内容や、自身の価値観が違うからです。キャリアチケットの「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」によると、就活生が企業選びで重視しているポイントは以下のようになりました。
引用:キャリアチケット「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」
「仕事内容」「給与」「勤務地」など、さまざまな回答が挙げられており、割合もバラバラです。明確な正解があるわけではないので、自分が大事だと思うことを就活の軸として考えましょう。
また、就活の軸は複数あっても問題ありません。大切なのは、自分なりの軸を持ってそれぞれの優先順位をつけたり、合理的に考えたりして企業選びをすることです。「1つに決めなければいけない」「1度決めたら変えてはいけない」などはないので、じっくりと就活の軸を考えてみてください。
企業を選ぶ際のコツは、「失敗しない企業の選び方10選!あなたに合う企業選びのポイントを解説」の記事でも解説しています。
参照元
キャリアチケット
【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査
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就活の軸一覧100選
就活の軸を決める際は、やりがいや仕事内容を優先する人もいれば、働きやすさや待遇といった条件面を重視する人もいます。
以下で、就活の軸にはどのようなものがあるか具体例をまとめているので、自分なりの軸を見つけるための参考にしてください。
やりがいに関する軸の例
・使命感を持って仕事をしたい
・関わる人を笑顔にしたい
・顧客に直接感謝される仕事をしたい
・困っている人の役に立つ仕事をしたい
・地域に貢献できる仕事をしたい
・社会に広く貢献できる仕事をしたい
・豊かな社会を実現したい
・地球環境を改善する仕事をしたい
・日本を活性化させたい
・世界をよりよくする仕事をしたい
・日常に欠かせない仕事をしたい
・人々の暮らしの質を向上させたい
・人々の生活を便利にする仕事をしたい
・人の悩みを解決する仕事をしたい
・人の成長に関わる仕事をしたい
・人を応援する仕事をしたい
・人を楽しませたりワクワクさせたりする仕事をしたい
・社会で広く認知されている仕事をしたい
・最新のトレンドを意識しながら働きたい
・自分が生み出したものを世の中に届けたい
・世の中に新たな価値を生み出したい
・世の中にインパクトを与えたい
やりたいことや好きなことに関する軸の例
・自分の長所や強みを活かせる環境で働きたい
・自分の専門分野を活かして働きたい
・自分の経験を活かして働きたい
・やりたいことに挑戦できる環境で働きたい
・興味がある分野の勉強をしながら働きたい
仕事内容に関する軸の例
・チームで仕事を進めたい
・周囲と協力して規模が大きい仕事をしたい
・なるべく自分1人で仕事を進めたい
・コツコツと集中できる仕事をしたい
・短期間で成果を出したい
・試行錯誤しながら働きたい
・決められたルーティンやプロセスに従って仕事をしたい
・自分で仕事のやり方を考えながら働きたい
・顧客と信頼関係を築きたい
・複数の業界と関わる仕事をしたい
職種に関する軸の例
・人の健康や命を守る仕事をしたい
・商品やサービスを売る仕事をしたい
・商品やサービスを作る仕事をしたい
・商品やサービスを広める仕事をしたい
・自分のアイデアを形にできる仕事をしたい
・接客の仕事をしたい
・技術を身につけたい
・スキルを伸ばせる仕事をしたい
・研究開発に携わりたい
・研究に専念できる仕事をしたい
・英語などの外国語を使う機会がある企業で働きたい
・外資系企業で働きたい
社風や職場の雰囲気に関する軸の例
・チームワークを重視する環境で働きたい
・若手社員が多く活躍している企業で働きたい
・社員同士の仲がよい職場で働きたい
・尊敬できる仲間と働きたい
・向上心や競争心が高い仲間と働きたい
・多様な価値観や背景を持つ仲間と働きたい
・自分の価値観と合う仲間と働きたい
・年功序列の企業で働きたい
・実力主義の現場で早く成長したい
・成果よりもプロセスを重視する企業で働きたい
・結果が数字で表れる仕事をしたい
企業理念や経営戦略に関する軸の例
・理念に共感できる企業で働きたい
・海外で活躍したい
・海外展開している企業で働きたい
・将来性のある企業で働きたい
キャリアアップやスキルアップに関する軸の例
・新規事業に携わりたい
・異動や転勤の自己申告制度がある企業で働きたい
・独立支援制度がある企業で働きたい
・資格取得を支援してくれる企業で働きたい
・大学院に進学したり海外留学したりできる企業で働きたい
・研修を実施して丁寧に仕事を教えてくれる企業で働きたい
・自己啓発やスキルアップの支援が充実している企業で働きたい
・人材育成プログラムや人事制度が整っている企業で働きたい
・メンター制度がある企業で働きたい
・若手の管理職が多く活躍している企業で働きたい
働きやすさや待遇に関する軸の例
・男女比率が同じ企業で働きたい
・男性比率が高い企業で働きたい
・女性比率が高い企業で働きたい
・完全土日祝休みの企業で働きたい
・残業が少ない仕事をしたい
・ワークライフバランスへの取り組みを実施している企業で働きたい
・フレックスタイムで働きたい
・リモートワークや在宅勤務が可能な企業で働きたい
・副業を認めてくれる企業で働きたい
・腰を据えて長く働ける企業がよい
・有給や休暇をしっかり取れる企業で働きたい
・育児や介護などのライフステージに合わせて働き方を選べる企業がよい
・住宅補助や社宅完備の企業で働きたい
・家族手当が支給される企業で働きたい
・年俸制や歩合制などの給与形態がよい
・転勤がない企業で働きたい
・都心で働きたい
・地元で働きたい
企業選びにおいて、給与や待遇を重視するのは問題ありません。しかし、エントリーシートや面接で回答する際は、給与や待遇ばかりに注目してしまうとマイナスの印象を与えてしまいます。
志望動機を伝える際の注意点について知りたい方は、「志望動機のNG例文集!改善策や注意すべきワードも解説」をご覧ください。
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就活の軸を決める4つのメリット
就活の軸は、企業選びに欠かせないほか、エントリーシートや面接で質問される場面も多いため、事前に言語化しておくと効率よく就活を進められるでしょう。
以下で、就活の軸を決めるメリットを解説します。各メリットを理解したうえで、就活の軸を考えてみてください。
1.入社後のミスマッチを減らせる
就活の軸を決めておくと、入社後のミスマッチを減らせるメリットがあります。仕事選びの判断基準が明確になることで、自分に合った企業を選べるようになるからです。
就活の軸を持たずに世間体や一部の条件だけを見て企業を選んだ場合、入社後に「イメージと違った」と感じるケースも少なくありません。入社後のミスマッチを減らすためにも、就活の軸を持って、自分なりの価値観や働くうえで優先したい条件を明確にしておきましょう。
2.効率よく就活を進められる
就活の軸が決まると、どのような企業が自分に合う・合わないを判断しやすくなるため、効率よく就活を進められるようになります。
就活のゴールは内定の獲得ではなく、自分の強みを活かして自己実現していける企業に就職することです。就活の軸を決めていなければ、応募先の企業が自分に合っているかわからず、自己PRや志望動機も曖昧になってしまいます。
自分に合わない企業にやみくもにエントリーするよりも、就活の軸を意識して志望先を絞ったほうが、選考通過率を高められるでしょう。
3.ESや面接対策になる
就活の軸を言語化しておくと、ESや面接対策にもつながります。就活の軸は、選考時によく聞かれる質問なので明確にしておきましょう。
就活の軸を言語化しておけば、ESや面接で聞かれても、落ち着いて回答できます。また、就活の軸が明確になっていれば、自己分析や企業・業界研究をしっかりと行っているアピールにもつながります。
一貫性のあるアピールができる
企業に対して一貫性のあるアピールができる点も、就活の軸を決めるメリットの1つです。就活の軸に沿って履歴書やエントリーシートを作成し、面接官からの質問に回答できれば、企業に一貫性のあるメッセージを伝えられるでしょう。
アピールの内容に一貫性があると、読み手・聞き手の印象に残りやすくなるほか、採用担当者は応募者の人となりや入社後の姿を想像しやすくなります。就活の軸があるほうが自己PRや志望動機にも説得力が生まれるため、企業からの高評価にもつながるでしょう。
4.将来のキャリアプランが明確になる
就活の軸を明確にしておくと、入社後に働くうえでも役立ちます。就活の軸に沿って将来のキャリアプランを描いておくと、理想を実現するために必要な行動が明確になり、モチベーションの向上にもつながるでしょう。
「将来どのように活躍したいか」「どのような働き方が理想か」などを具体的に想像できれば、入社後、なりたい自分に近づいていけるはずです。
内定を獲得したときの判断基準になる
内定獲得後に入社する企業を選ぶ際も、就活の軸が「内定を承諾するかどうか」の判断基準になります。就活の軸が決まっていて、どのような企業が自分に合うかわかっていれば、客観的な視点を持って迷いなく企業を選べるでしょう。
特に、複数の企業から内定を獲得した場合、就職先を決めるのに悩む就活生も少なくありません。就活の軸を判断基準にできれば、よりよい選択ができるはずです。
内定後の返答方法について知りたい方は、「内定をもらったらどうする?入社までの流れや電話・メールでの返答方法を解説」を参考にしてください。
充実した人生を送れるようになる
就活の軸を決めておけば、長期的な視点で人生の満足度を高められるはずです。
たとえば、「やりたいことに挑戦できる環境で働く」を就活の軸にしている場合、興味・関心のある分野の企業や、若手のうちからチャレンジしやすい社風の企業を選ぶとよいでしょう。しかし、就活の軸が明確になっていないと、理想とかけ離れた企業を選んでしまうケースも考えられます。
人生において、仕事は非常に多くの時間を費やすものです。充実した人生を送るためにも、就活の軸を明確にして自分に合った就職先を見つけましょう。
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就活の軸の決め方9選
就活の軸を決めるためには、自己分析をしたうえで、得意なことや好きなことを書き出したり働くうえで何を重視したいかを考えたりするのがポイントです。
以下で、就活の軸の決め方を9つ解説するので、ぜひ参考にしてください。
1.自己分析をする
就活の軸を決めるために、まずは自己分析を徹底しましょう。自己分析をすると、自分の過去や思考が整理され、長所や強みが明確になります。
具体的には、「自分史」を作成するのがおすすめです。「楽しかったこと」や「大変だったこと」などのテーマを決めたうえで、中学や高校、大学時代の経験をそれぞれ書き出してみましょう。なかなか思い浮かばない場合は、テーマにとらわれず印象的な出来事を書くようにしてください。
なお、自己分析にはさまざまな方法があります。自己分析のやり方を詳しく知りたい方は、「自己分析とは?おすすめのやり方と8つの注意点を解説」を参考にしてください。
2.業界・企業研究をする
就活の軸を決めるためには、業界・企業研究をして情報を集めることも大切です。どのような業界や企業があるのかわかれば、選択肢が広がって就活の軸を決めやすくなります。
業界・企業研究の過程で、自分が知らなかった企業に興味を持ったり、自分に合う仕事内容や職種に出会えたりする可能性もあるでしょう。就活の軸を決めるためにも、情報を多く集めて、働くイメージを具体化できるようにしてください。
企業研究の進め方は、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」で詳しく解説しています。
3.得意なことや好きなことを書き出す
就活の軸を決めるために、得意なことや好きなことを書き出すのもおすすめです。自分の能力を活かせる環境や自分が楽しいと感じる環境などを軸に、企業を選んでもよいでしょう。
他者と比べる必要はなく、自分が得意だと思うことや楽しいと感じられることで構いません。書き出した内容をもとに「自分の能力はどのような環境で活かせるか」「どのような環境なら自分が楽しく働けるか」を考えてみてください。
得意なことや好きなことから就活の軸が決まれば、長く働ける就職先に出会える可能性も高まるでしょう。
4.魅力を感じる企業の共通点を探す
就活の軸を決めるために、魅力を感じる企業の共通点を書き出してみてください。業界・企業研究をしながら、それぞれの業界や企業のどのような点に魅力を感じるか書き出していくと、「責任のある仕事」「人と関わる仕事」など、共通点が見つかるはずです。
魅力を感じる企業の共通点が見つかれば、それが就活の軸になります。見つかった共通点を軸にすれば、自分のやりたいことや理想の働き方を実現できる企業に就職しやすくなるでしょう。
5.なりたい自分から逆算する
なりたい自分を叶えるためには、どのような選択をしたらよいか逆算して考えるのもおすすめです。たとえば、将来的に独立を考えている場合、「経営者との距離が近い環境で働きたい」「短期間で成果を出したい」などを就活の軸にするとよいでしょう。
なりたい自分から逆算して考えることで、やるべきことや目標が明確になり、納得感や目的意識を持って企業選びができるようになります。
6.嫌なことから消去法で考える
消去法で考えるのも、就活の軸を決める1つの方法です。就活の軸を決めるのが難しいと感じている場合でも、嫌なことならすぐに出てくるかもしれません。
たとえば、「地元を離れたくない」と思いついたのであれば、「地元に貢献できる仕事がしたい」など、逆の環境に変換して考えると就活の軸が見つかります。ほかにも「コツコツと作業するのが苦手」な場合は、「自分で仕事のやり方を考えながら働きたい」「チームで仕事をしたい」などを就活の軸にするとよいでしょう。
なお、嫌なことから消去法で就活の軸を考える際は、ネガティブな言葉で伝えるとマイナスの印象を与えてしまうため、必ずポジティブな言葉に言い換えてください。
7.OB・OG訪問やインターンシップに参加する
就活の軸を決めるために、OB・OG訪問やインターンシップに参加するのもおすすめです。
OB・OG訪問やインターンシップでは、企業のより具体的な情報や職場の雰囲気を知ることができます。実際に働く社員の話を聞いて、思いに共感したり自分も一緒に働きたいと思えたりするなど、就活の軸が見つかるケースも少なくありません。
OB・OG訪問では、「どのような軸を持ってこの企業に就職を決めたのか」「働いている企業の魅力は何か」など、直接質問をして就活の軸を決める参考にしてもよいでしょう。
8.他己分析をする
就活の軸を決めるために、他者に自分の印象や長所などを聞いてみるのも1つの方法です。他己分析をして客観的な意見を聞くと、自分ではわからなかった価値観が見つかり、就活の軸を決めやすくなります。
具体的には、身近な家族や友人に「私にはどのような仕事が向いていると思うか」「私の長所はどのようなところか」などと聞いてみましょう。
たとえば、「ほかの部員が悩んでいるときは、いつも解決に導いてくれる」と言われた場合には、「チームで進められる仕事」「人の悩みを解決する仕事」などを就活の軸にできるでしょう。他者からの意見は貴重なので、ぜひ積極的に聞いてみてください。
9.就活エージェントに相談する
就活の軸を決めるために、就活エージェントに相談するのもおすすめです。特に、就活の軸が定まらずに悩んでいるときには、就活のプロに話を聞いてもらうと行き詰まっている原因を特定できるでしょう。
就活エージェントを利用すれば、就活の軸を決めるための自己分析や業界・企業研究をサポートしてもらえるだけでなく、自分に合った企業を探してもらうことも可能です。就活の軸を志望動機にどう落とし込むかまで教えてもらえば、企業からの高評価にもつながるでしょう。
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企業が就活の軸について質問する理由
多くの企業は、応募者と自社がどれだけマッチしているかを見極めるために、就活の軸を質問しています。企業が就活の軸について質問する主な理由は、以下のとおりです。
・応募者が自社の社風に合う人材かどうか確かめたい
・応募者が意欲を持って長く働いてくれるか判断したい
採用活動において、企業はできるだけ長く働いてくれる人材を求めています。たとえば、応募者の価値観や人となりが企業理念や社風に合わない場合、入社しても活躍の場を見出せなかったり、周囲とうまく馴染めなかったりするなど、早期離職につながりかねません。
ESや面接で就活の軸を聞かれたときは、企業が知りたいことを意識して回答しましょう。企業が就活の軸について質問する理由を詳しく知りたい方は、「就活の軸がない人へ|設定するメリットや見つけ方を解説」もご覧ください。
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面接で就活の軸を聞かれたときの答え方
面接で就活の軸を聞かれたときは、最初に結論を述べてから、具体的なエピソードを伝えると好印象を与えられます。ほかの質問との一貫性を意識するなど、わかりやすい内容になるよう工夫しましょう。
以下で、就活の軸を聞かれたときの答え方を解説するので、面接対策の参考にしてください。
結論から伝える
面接で就活の軸を聞かれたときは、「私の就活の軸は△△です」と結論から述べましょう。最初に結論を述べると、面接官は応募者が何を伝えようとしているのか話の要点を理解しやすくなります。
最初から説明やエピソードを伝えてしまうと、「なぜ自社を志望しているのか」「企業選びの軸は何か」と疑問を持たれてしまいがちです。就活の軸が明確であっても、相手に伝わらなければ評価にはつながりません。
就活の軸に限らず、面接における質問の回答は結論から話すよう意識してください。
裏づけとなるエピソードを伝える
就活の軸を伝えるときは、理由の裏づけとなる具体的なエピソードを盛り込みましょう。なぜ応募先の企業に魅力を感じたのか、具体的な理由を伝えると就活の軸に説得力が増します。
たとえば、「企画に関わる仕事がしたい」とだけ伝えても、面接官は理由がわかりません。「インターンシップでお世話になった△△さんのように、新しいアイディアを商品化して御社の認知拡大に貢献したい」など、自分の経験にもとづくエピソードがあれば、採用担当者も納得できます。
また、具体的なエピソードがあると内容にオリジナリティも持たせられるため、好印象につながりやすいでしょう。就活で使えるエピソードを見つけるポイントは、「学生時代に頑張ったことがない…エピソードの見つけ方や例文を解説」を参考にしてください。
企業と関連性のある内容にする
就活の軸について答えるときは、企業の価値観や理念に共通点がある内容を伝えましょう。就活の軸が企業にマッチしていないと、面接官に「ほかの企業に入社したほうがよいのでは」と判断される可能性があります。
具体的には、「自分の叶えたいことを応募先の企業で実現できるか」という視点を持つのがポイントです。就活の軸が複数ある場合には、応募先の企業に合わせて関連性のあるものから優先的に回答してください。
ほかの質問と一貫性のある回答をする
就活の軸について聞かれたら、ほかの質問と一貫性のある回答をしましょう。ほかの回答との一貫性がないと、就活の軸に説得力がなくなり、面接官に「自己分析が足りていない」といった印象を与えてしまいます。
就活の軸が曖昧なまま選考に臨んでしまうと、ほかの質問に対する回答と矛盾してしまう可能性があるので注意してください。就活の軸は、企業選びだけでなく、自己PRや志望動機にもつながるものです。
面接での評価を下げないためにも、就活の軸とほかの質問に対する回答に一貫性があるか意識してください。
ポジティブな言葉で伝える
就活の軸について答えるときは、ポジティブな言葉で伝えましょう。たとえば、「福利厚生が充実しているから」「単調な仕事が好きだから」といった就活の軸は、面接官に「仕事への熱意を感じられない」などの印象を与えかねません。
この場合、「長く働ける環境が整っているから」「正確さが求められる仕事に責任を持って取り組みたいから」など、志望先の企業に貢献できるような内容を伝えるのがポイントです。
就活の軸によっては、本音をそのまま伝えるのではなく、入社後にどのような働き方を実現したいかを考えましょう。
すべての業種に当てはまる内容は避ける
就活の軸について聞かれたら、すべての業種にいえる回答は避けるようにしてください。たとえば、「仕事を通して成長したい」のような回答は、どの企業でも実現できる内容です。
就活の軸が聞かれているのは、志望企業とマッチしているかどうかを確かめるためです。どの業種や企業でもあてはまる内容の場合、「この会社でなくてもよいのでは?」と思われやすいので気をつけましょう。
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就活の軸を聞かれたときの回答例文8選
就活の軸を聞かれたときは、最初に結論を述べてから、具体的なエピソードで補足して独自性のある回答をしましょう。以下で、就活の軸を聞かれたときの回答例を職種別に8つ紹介します。
例文1.営業系
私はバスケットボール部の部長を務めています。部員には技術力が高い経験者も多くいましたが、チームの連携がうまくいかずになかなか試合に勝てませんでした。そこで、コーチと相談してチームワークを重視した練習メニューを増やしたところ、県大会出場という目標を叶えました。この経験から、私は大きな成果を出すためにはチームワークが重要であると学びました。
御社の説明会に参加した際、社員の方からチームワークを大切にして業務を行う姿勢を感じました。私も御社の一員として、販路拡大に貢献したいと考えています。
例文2.事務系
私は学生時代に野球部のマネージャーを務めました。練習の準備やスコア表の作成から、部員一人ひとりの食事メニューの管理までサポート内容は多岐にわたります。マネージャー業は大変なことも多くありましたが、選手たちが試合に勝つ喜びはとても大きなものでした。
部門間の連携が強固な御社であれば、より現場に役立つサポートができると感じています。私も御社の一員として、よりよいサービスを届けるサポートをしていきたいと考えています。
例文3.販売・サービス系
私は大学時代にレストランでのアルバイト経験があります。子供連れのお客さまも多くいたため、私は店長に相談して、小さなお子さまに折り紙で作った動物をプレゼントしていました。「食事の時間が楽しい思い出になるように」と始めたのですが、家族の笑顔を見て私自身も「仕事を頑張ろう」と活力をもらいました。
企業研究に取り組むなかで、御社の「日常に感動を届ける」という理念に共感しました。御社の一員となり、一人ひとりに合った適切な提案を通して、人を笑顔にしたいと考えています。
例文4.技術・研究系
私は普段から時短家電などを利用しており、便利な製品によって暮らしに余裕が生まれると実感しています。御社は業界をリードする最先端の製品を多く開発しています。御社の工場を見学した際は、1つ1つの材料が加工されて製品が作られていく様子に感銘を受けました。
世界中の人々の暮らしを豊かにするというビジョンに掲げ、多種多様な製品を生産している御社の一員として、モノづくりに携わりたいと考えています。
例文5.企画系
私は経済学部に所属し、大学のプレゼンテーション大会で準優勝するなど、企画力に自信があります。業界研究をするなかで、御社のサービスは国内トップシェアを誇っていると知りました。トップシェアの地位を確立している理由は、ターゲット層が絞られているためだと感じています。
私も御社の一員となり、顧客満足度の高いサービスを企画していきたいと考えています。
例文6.IT系
私は大学のゼミで、過疎化地域の問題点について研究しました。フィールドワークとして過疎化地域の役所を訪れた際、今もなお多くの業務が手作業で行われていることを知りました。地域住民のなかには、ミスが多いことや待ち時間が長いことに不便さを感じている人も多いようです。
IT化は、人々の暮らしを便利にするために欠かせないものです。IT化の導入を積極的に進めている御社の一員として、IT技術を活用してよりよい暮らしを実現していきたいと考えています。
例文7.金融系
私の両親は地元で建設会社を経営しています。両親から御行の営業担当の方とは付き合いが長く、いつも支えてくださっているという話を聞いています。業界研究を通じて、銀行の貸出が事業の拡大に与える影響の大きさを感じるのと同時に、御行が中小企業向けに多く融資していることを知りました。
私も御行の一員として、多くの企業がビジネスを成長させられるよう応援していきたいと考えています。
例文8.医療・福祉系
私は幼い頃に体が弱く、何度も通院を繰り返していました。発作が起きても安心できるよう薬をお守りのように持ち歩いていました。御社は新薬の開発に強みがあり、業界のなかでも最先端をいく企業です。特に、予防医療の分野に強く、新薬が広く流通すれば、より多くの人が活き活きと日常を送れると感じています。
私も御社の一員となり、長所であるコミュニケーション能力を活かしながら、人々の豊かな生活を守り続けたいと考えています。
就活の軸を聞かれたときの回答例は、「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」の記事でも紹介しています。
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就活の軸のNG例
就活の軸として選ばないほうがよい内容もあることを知っておきましょう。就活の軸のNG例を紹介するので、どのような軸は避けるべきか参考にしてください。
給料の高さ
給料の高さを就活の軸にするのはやめておいたほうがよいでしょう。企業や仕事内容について深く考えずに選んでしまい、ミスマッチが起きやすくなるからです。
給料が高い会社でも、「残業が多すぎてしんどい」「仕事内容が合わずにストレスが溜まる」のような状況では、マッチしているとはいえません。もらっている給料と見合わないと感じることもあるでしょう。
給料も企業選びでは大切ですが、給料だけを見るのは危険です。業務内容や社風などがマッチするかも見ておくとよいでしょう。
福利厚生のよさ
福利厚生だけで選ぶケースも就活に失敗しやすいので気をつけましょう。給料で選ぶときのように、業務内容や社風とのミスマッチが増えやすいからです。
また、面接などで就活の軸を聞かれた際に、「福利厚生がよかったから」とは答えにくいでしょう。やる気のない人物だとみなされやすいため気をつけなければなりません。
勤務地の近さ
家から職場が近いことを就活の軸にするのも要注意です。選択肢が少なくなり、自分に合う企業を見つけられる可能性が減ります。
特に、都内を外れると企業数はどんどんと減っていくことに。選択肢が少なく、家からの近さ以外には不満を抱えてしまうケースもあります。家からの近さを就活の軸にしてしまうと、行きたい企業がないと悩む場合も出てくるので気をつけてください。
仕事の楽さ
仕事が楽な企業を選ぶのもやめたほうがよいでしょう。仕事のやりがいがなく、辞めたいと感じやすいからです。
仕事は毎日行うもののため、楽な仕事ほど飽きも早くなります。「いつまでこの仕事を続けるのだろう」「このままのキャリアで大丈夫かな」と不安になるケースも出てくるでしょう。
仕事が楽だからといって、長く続けられるとは限りません。やりがいのある仕事かどうかも考えてください。
残業時間の少なさ
残業時間の少なさを軸にすると、仕事への熱意や意欲がないと捉えられてしまうでしょう。
働き方改革もあり、残業時間の少なさをアピールする企業もあります。しかし、就活生側が「残業がないから選びました」と伝えてしまうと、働く意欲がないと考えられ、よい印象は持たれません。
企業の知名度
企業の知名度だけで選ぶのもやめておきましょう。有名企業や大手企業であっても、自分に合うとは限らないからです。
たとえば、入社してからすぐに重要な仕事や裁量のある仕事を任せてもらいたい就活生がいるとします。大企業は年功序列の傾向が強く、入社して数年は大きな仕事を任せられることは少ないです。
自分のやりたいことと、実際にできることが違えば不満になります。早期退職につながりやすいため、企業規模だけを就活の軸にするのはやめておきましょう。
大企業を目指す前に、大企業にはどのような特徴があるのかを知っておきましょう。詳しくは「大企業に就職すれば安心!と考える前に知ってほしいこと」の記事を参考にしてください。
家族の意見
「家族がこの企業をおすすめしたから」のように、家族の意見を就活の軸にするのもNGです。自分の意見で決めた企業ではないため、入社してから不満が出たり後悔したりしやすくなります。
自分が決めた企業だからこそ、納得して勤務できるもの。家族の意見で決めてしまうと、「家族が△△と言ったせいだ」「本当は△△がやりたかったんだ」などのように後悔してしまいます。
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就活の軸を決めて自分に合う就職先を見つけたいあなたへ
自分に合う就職先を見つけるためには、就活の軸を明確にしておくことが大切です。就活の軸を決めるためには、自己分析をして自分の価値観や考え方を整理したり、業界・企業研究を通して魅力を感じる企業の共通点を探したりするとよいでしょう。
「自己分析をしても就活の軸が決まらない」「一度決めた就活の軸がブレている気がする」といった悩みがある場合は、就活エージェントへの相談がおすすめです。
キャリアチケット就職エージェントでは、自己分析や業界・企業研究から面接対策まで、一人ひとりの就活状況にあわせて幅広いサポートをしています。就活の軸を決めて自分に合う就職先を見つけたい方は、ぜひ気軽に利用してみてください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。