就活、何から始めたら良いか分からない学生に向けた3ステップ

3月の就活スタートを前に、一番多い悩みが「何からはじめたらいいか分かりません」というものです。「就活しなくちゃ!」という気持ちはあっても「何からやったらいいのだろう?」と思う気持ちのまま一歩を踏み出せずにいる就活生に向けて、就活準備3つのSTEPをお伝えしたいと思います。3月までに、一歩ずつ準備を進めていきましょう!

この記事の執筆者

松岡 澄江(まつおか・すみえ)
キャリアコンサルタント。株式会社キャリアポート代表取締役。のべ2000人以上の就活生の相談や就活実践講座、キャリアデザイン講座などを実施しながら就活を支援してきた。就活生から働くひとまで、キャリアカウンセリングや授業・研修を通して自分らしい人生のためのキャリアを考える機会を提供している。著書『自分らしい人生のための働き方・生き方』(セルバ出版)。
 

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STEP1:筆記試験対策は今のうちに


3月から求人公開が本格化すると、「エントリーシート」「説明会」「選考」などが始まりスケジュールが慌ただしくなってきます。4月からは授業も始まりますよね。2月までの時間があるうちに、じっくり腰を据えて取り組んでほしいのが筆記試験対策です。

特に、文系の学生はここ数年、数学に触れる機会が少なくなっているはずです。SPI問題の傾向を見ながら、あらためて中学3年ごろに習った数学の問題集に取り組んでもいいと思います。筆記試験は比較的早い段階で実施されるため、ここで落ちてしまっては面接で会ってもらうこともできず、非常にもったいないです。基礎学力の強化は大切です。

また、時事問題を出題する企業もあります。日頃からネットやテレビ、新聞を利用してニュースを理解しておきましょう。毎日ネットのニュースを見る習慣をつけるだけでも情報量が違ってきます。日々の積み重ねが大切です。

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STEP2:自分のことを知ろう!(自己分析)


就活生が準備の中で一番優先順位を低くしてしまうのが「自己分析」です。

「自分のことなんて分かっているし、話せるよ」

そう思っている就活生がたくさんいるのです。ですが、大人でもしっかりと自分を理解できている人は、実は少ないのです。分かっているようで分かっていないのが「自分」です。そして、企業のエントリーシートや面接選考の中で徹底的に聞かれるのは以下の質問です。
 
「あなたはどんな人ですか?」
「あなたはどんなことをしてきましたか?」
「あなたはどんなことをしていきたいですか?」
 
1つ目の質問は、自己PR。どんな特徴があって、何が強みなのか? 2つ目の質問は、学生時代(これまでの人生)でがんばったこと。3つ目の質問は、未来に向けてやりたいことや志望動機。
 
すぐに、この質問に的確に答えられるでしょうか? 自分のことをしっかりと伝えられるようになるためにも、徹底的に“自分を知り”ましょう。就活サイトなどの適性診断などを受ける方法もあります。そういった適性診断で自分の傾向や強みが見出せる場合があるので、ただ受けて「そうなんだ」と、そこで終わらせないことが大事です。
 
自己分析でもっとも大切なことは、「なぜそう思うのか?」です。強みの根拠となる具体的なエピソードがないと、相手に納得感を与えることができません。
まずは、自分史を振り返ってみてください。小学校~大学生まで、「いつ」「何があって」「どんなことを感じたのか(学んだのか・得たのか)」をリストにしていきます。その自己分析が、これからはじまる就活を必ず助けてくれます。

自己分析の結果として、「自己PR」「学生時代がんばったこと」を作成できるはずです。企業は、プレエントリーやエントリーのボタンをむやみに押されないために、これらの記述をエントリー時に求めることがあります。だいたい400文字ぐらいのデータを事前に準備しておくと就活がスムーズに進みます。

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STEP3:企業と出会い、仕事を知り、自分の軸をつくる


次のステップは、企業と出会って仕事を知ることです。就活サイトの求人情報を見ているばかりでは、その会社がどんな会社なのかは文字や写真からしか察することはできません。学生にはよく「就活は恋愛と同じ」と話しています。

ネット上のプロフィールを見ても、その人が「いい人かどうか」はなかなか判断できないものです。就活サイトだけ見ているのは、ネット上で恋愛の相手を探しているようなもの。そこには“いいこと”しか載っていないので、直接会ってみないことには本質は分かりません。実際に会ってみたら、

「いい人だった!」
「ちょっとイメージと違った!」

など、さまざまな感想が持てるものです。この時期、たくさんの業界セミナーやインターンシップ合説が開催されています。そういうところに足を運んで、実際に会って話を聞くと「興味がある」「興味が持てない」が出てくると思います。合説は合コンと同じだと思って、ぜひ行動に移してください。
少し興味を持った企業や仕事があったなら、1~2DAYのインターンシップへ参加してみるといいと思います。恋愛でも、お付き合いする前にちょっとデートをしたりしますよね。そんな風に、企業を選ぶ際に、企業の仕事に“触れて”みる、社員に“触れて”みることができるのがインターンシップなのです。行動することで、何か必ず得ることがあります。

「ちょっとピンとこない」と思ったのなら、何が自分の“ピン”なのかを、さまざまな企業と触れ合いながら探すことが大切です。説明会やインターンシップを通して、自分の興味関心がどこにあるのかを振り返ります。それを重ねていくことで「軸」ができていくのです。

「こんなことを軸にすればこの企業には受かりやすい」

そんなテクニックに走る学生もいますが、受かることを前提に軸を作っていると本来の自分らしさと応募先企業のビジョンや仕事内容にズレが生じ、就活途中でつまずくことになります。企業や仕事との出会いを重ねながら、「軸」をつくっていってくださいね。

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まとめ

「何から始めればいいか分からない」と悩んでいるうちに、時間はあっという間に過ぎてしまいます。就活は卒業後の自分の居場所をつくるための活動です。だからこそ自分で自分を動かしていくことが必要です。まずは就活準備の3ステップからはじめてみませんか?きっとスタート後の自分を助けてくれます。

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