このページのまとめ
- 年収にはボーナスや交通費が含まれる
- 月給は、基本給に毎月固定で支給される諸手当を加算したもの
- 年間におけるボーナスの相場は、月給の1~4ヶ月程度
- 面接の際、ボーナスについて言及しすぎるのは好ましくない
労働の対価として勤務先から受け取る「お金」を表す言葉には、年収や月収、給与などさまざまな呼び名があります。
募集要項において、お金に関する記載方法が統一されていないため、企業の待遇を比較する際に戸惑う方がいるかもしれません。
そこで今回は、判断に迷うことが多いといわれるお金にまつわる用語をピックアップ。各用語の正しい意味を把握し、企業を選ぶ際の参考にしてください。
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年収はボーナスを含む金額?
年収とは、企業から1年間で受け取る総支給額のことです。
ボーナスや通勤費、諸手当なども年収に含まれるのが一般的。年収は、健康保険料や厚生年金保険料、住民税や所得税などが控除されない状態の支給額を指していることも覚えておきましょう。
自分の年収は、企業から年末頃に配布される源泉徴収票でも確認することができます。「支払金額」の項目に記載されている数字があなたの年収です。
また、年収を12ヶ月で割ったものが「月収」です。似ている言葉に「月給」という言葉がありますが、意味が少し異なります。
月給は、基本給に「住宅手当」「資格手当」「役職手当」など月々固定で支給される分の手当てを加算したものです。支払われる額が毎月変動する残業手当や報奨金をはじめ、出張費の立替経費などは含まれません。税金なども控除される前の金額を示しているので、月収の意味と混合しないように気をつけましょう。
なお、企業の募集要項には月給ではなく月収を記載していることが多いようです。月収が判明すればおのずと年収も算出できますので、企業を比較する際の目安になるでしょう。
職場から支給されるお金について正しく把握することは、日常生活をつかさどる衣・食・住の維持や将来設計を描くうえでの重要なステップといえます。
賃金をしっかり確認したい方は、募集要項に使われている文言に気をつけてチェックすることが大切。さらに、年収と手取り額には差が生じることも念頭に置いて、希望にマッチした企業を探しましょう。
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額面年収や所得とはどういう意味?
企業の給与などについて調べていると、「額面年収」という言葉を目にすることがあるかもしれません。
額面年収は通例、年収とほぼ同じ意味合いで使われています。額面には「債券・証券・貨幣などの表面に記された金額」という意味があるため「書面上」または「記載上」というニュアンスで捉えるとわかりやすいでしょう。
前述したように、年収は実際にあなたの手元に渡る金額ではないことから、手取り金額と区別しやすいようにあえて「額面」という言葉が使われる場合があります。
額面年収のほかには「額面給与」という言葉もありますが、額面給与を解説する前に、まずは「給与」と「給料」の違いを確認しておきましょう。
「給与」とは、残業代や各種手当、ボーナスなどが含まれる勤務先から受けるすべての報酬です。
一方、「給料」は、正規の勤務時間に対する報酬を指しており、残業代や各種手当などを加算しない基本給に当たります。
したがって、「額面給与」とは、保険料や税金を引かれる前の勤務先から受け取るすべての報酬です。
このように、「額面〇〇」などと頭に額面がついた場合には、保険料や税金を差し引かれる前の状態であると覚えておきましょう。
次に、「所得」について解説します。所得は、日常用語の観点からいえば「収入」と同じ意味で使われることが多いです。
しかし、年末頃に勤務先へ申請書類を提出する「年末調整」など、税法上の「所得」は少し内容が異なります。
税方上の所得とは、年収から「給与所得控除」を差し引いた後の金額のこと。サラリーマンの場合、生命保険料控除や住宅ローン控除などが給与所得控除に当たります。
このように、社会人が働いて得るお金には、実にさまざまな名称と種類に分類されています。お金に関する言葉は、就活時ばかりでなく定年後もあなたの生活に関わるため、ここで意味の違いを押さえておくとよいでしょう。
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ボーナスはいくらが相場?
一般的な企業では、夏と冬の年2回ボーナスが支給されます。ボーナスを楽しみに仕事へのモチベーションを維持している方もいるでしょう。ある程度まとまった金額が手に入るため、普段は買えない高額な物や旅行代、車のローンに充てるなどボーナスの使い方はさまざまのようです。
年間におけるボーナスの支給額は、月給の1~4ヶ月程度が目安と言われています。支給回数が夏と冬の2回という企業の場合は、年間のボーナス支給額を約半分に換算して予想を立ててください。
しかし、振り込まれたボーナス額を見て、期待していたよりも少ないと感じることがあるかもしれません。場合によっては前年度は支給されたのに本年度はカットされた…というケースも。
そもそも、ボーナスは企業側に支払い義務はないため、すべての企業で支給されているわけではありません。支給の有無や金額は、企業の規模や業績によって変動する可能性があるということを踏まえておきましょう。
また、入社初年度の夏季ボーナスは支給されないことが多いようです。したがって、ボーナスをあまり当てにしすぎると万が一突然支給が無くなった時、支払いや生活に困ることになりかねません。いざという時、金銭にゆとりをもてるように、常日頃から貯蓄を心がけることも大切です。
企業の報酬規定は、まさに千差万別です。月給は低めだがボーナスは高い企業、あるいはその逆など、月給とボーナスのバランスは企業によって偏りがあります。
企業を比較した際に、毎月確実に確保できる月給が高い企業を選ぶのか、多めのボーナスを期待できる企業を選ぶのかはあなた次第。月給とボーナスのバランスに着目しつつ、年収で比較するのも企業を選ぶ際の1つの方法といえます。
ボーナスについては「ボーナスの平均額はいくら?伸び率まで業界別・企業別・年齢別に解説!」も参考にしてください。
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就活でボーナスについて知るには
企業によっては、ボーナスの支給額を公表していない場合があります。面接で聞くことは可能ですが、聞き方次第では、採用担当者に好ましくない印象を与える可能性も…。面接でボーナスの支給額を聞くためにはどのようなことに注意を払ったらよいかを考えてみましょう。
企業の面接試験では、まずはあなたの魅力をアピールすることが大切です。
したがって、仕事への意欲や情熱、入社後のビジョンなどをしっかりと伝えたうえで、それがどのような評価に繋がるかなどと、自然に報酬についての話題に触れるのが理想的。企業側も、多くの応募者がボーナスについて関心があることは把握しています。自然な流れで業績から報酬へと話を運ぶことができれば、採用担当者もしっかり説明してくれるでしょう。
採用担当者に「なにか質問はありますか」と聞かれた際も、いきなり収入について尋ねるのは好ましくないことです。自社への関心が仕事の内容よりも金銭の方にあると思われる可能性があります。ボーナスはあくまでも、「企業に仕事で貢献した結果、報酬として与えられるもの」という認識をもつのがベターです。
ただし、仕事の評価はボーナスに反映する場合もあれば、インセンティブとして月給に加算される場合もあります。また、報酬がお金ではなく商品であるケースも…。企業独自の方針と判断で、報酬はさまざまな付与の方法があることも心得ておきましょう。
収入について事前にしっかり把握しておきたいという方は、就職支援サービスなどを利用するのがおすすめです。キャリアチケットは、企業と働きたい方をつなぐパイプ役として、就活に関わるあらゆるサポートを行っています。
また、ご紹介しているのは、直に取材を行った企業のみ。相談者に職場の規定や風土などもお伝えできるのが強みです。企業についてできるだけ多くの情報がほしい方は、ぜひキャリアチケットをご活用ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。