このページのまとめ
- 国家公務員の手当も含めた平均給与は、令和5年度だと41万2,747円
- 地方公務員の手当も含めた平均給与は、令和5年度だと35万8,824円
- 公務員の平均給料は、民間企業と比べると高い傾向にある
「公務員の給料はどれくらい?」「民間企業の給料とどちらが高いの?」と気になる就活生もいるでしょう。実は、公務員の給料は、民間企業よりも高い傾向にあります。
この記事では、公務員の給料はどのくらいなのか、実際のデータをもとに解説。この記事を最後まで読めば、公務員を目指すかどうか決める際の判断材料の一つになるはずです。
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公務員の給料は?データをもとに紹介
公務員の給料はどれくらいなのか、データをもとに見てみましょう。人事院によると、国家公務員の平均給料は33万4,128円でした。手当などを含めた金額は、41万2,747円になります。地方公務員の平均給料は31万5,159円で、諸手当を含めた金額は35万8,824円。
なお、これらの金額は、全年齢を含んだ平均金額です。新卒で入社した際の給与額と異なる点は知っておきましょう。
参照元
人事院
令和5年国家公務員給与等実態調査の結果
総務省
令和5年地方公務員給与実態調査結果等の概要
公務員の給料の特徴
公務員の給与は民間企業のように、結果を出せば出した分だけ反映されるわけではありません。民間企業は結果や業績が給料に反映される一方で、景気の影響を受けやすいという側面も。リストラや倒産にまで陥ってしまうことも。給与そのものが支給されない恐れもあります。
一方、公務員は基本的にリストラされるリスクがありません。民間企業が景気の影響を受けやすいのに比べ、公務員はその影響を受けにくいのが強みといえるでしょう。ただし、公務員の給与は民間企業の給与平均を参考に、平均値を超え過ぎないように設定されているのが特徴です。
また、勤続年数も影響するため、働いて数年のうちは民間の企業よりも少ない場合もあります。その点を不満に感じている方もいるようです。
公務員と民間企業との違いに関しては、「民間企業と何が違う?公務員のボーナス支給日&支給額」の記事も参考にしてください。
民間企業と比べて公務員の給料は高い?
公務員は「会社員よりも給料が高い」「会社員に比べて給与が安定している」といわれています。厚生労働省の「令和5年賃金構造基本統計調査」によると、民間企業の労働者の平均給与は年収318万3,000円。月に直すと26万2,520円になります。
一方、国家公務員の場合は41万2,747円、地方公務員の場合は35万8,824円です。公務員の方が、給料が高い傾向にあるといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金構造基本統計調査 結果の概況
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公務員の年代別の年収
公務員は年齢や勤続年数に応じて、徐々に給料が増えていく形です。人事院の「令和5年国家公務員給与等実態調査」を参考に、年代別の年収の平均額も見てみましょう。
20代
20歳以上24歳未満の平均給与は20万7,550円でした。24歳以上28歳未満の平均給与は24万9,948円です。28歳以上32歳未満になると、29万3,171円になります。
30代
32歳以上36歳未満になると、平均給与は33万8,135円です。36歳以上40歳未満は38万3,663円になります。
40代
40歳以上44歳未満の平均給与は、42万4,866円でした。44歳以上48歳未満は45万5,952円、48歳以上52歳未満は47万7,817円です。
50代
52歳以上56歳未満の平均給与は、50万401円でした。56歳以上60歳未満は、50万7,430円です。50代は役職など責任のある立場に就くことも多いため、給与も上がっていると考えられます。
60代
60歳以上の平均給与は、48万9898円でした。60代は定年退職となるケースも多く、再雇用の対象になっている場合もあります。これまでの経験や知識を活かして、後任を育てる立場になる一方で「責任ある立場を離れた」「勤務時間が短くなった」などの理由から、給与が下がるケースもあります。
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公務員は職種によって給料が異なる
同じ公務員でも、職種によって給料に差があります。こちらも人事院の「令和5年国家公務員給与等実態調査」を参考に、職種別の給料の違いを確認していきましょう。
一般行政職員等
一般行政職員等とは、国の官公庁で働く国家公務員と、区役所や市役所、町役場といった役所で働く地方公務員のことです。行政職俸給表(一)によると、手当なども含めた平均給与は40万4,015円でした。
医療職
医療職とは、医師や歯科医師などの医療従事者のことです。国立病院に勤務している医師は国家公務員、公立病院に勤務している医師は地方公務員になります。
医療職の場合、俸給表は3つにわけられています。医療職俸給表(一)は医師や歯科医師が該当し、平均給与は83万9,896円でした。医療職俸給表(二)は薬剤師や栄養士が該当し、平均給与は35万7,899円。医療職俸給表(三)は看護師などが該当し、平均給与は36万574円でした。
警察職
警察職は、国の治安を維持し、事件や事故の捜査や犯罪の取締りを行う公務員のことです。警察官は階級によって、地方公務員か国家公務員かが異なります。
地域の交番で勤務している警察官は地方公務員で、警視正以上の警察官は国家公務員です。最初は地方公務員として採用された方でも、警視正に昇格すれば国家公務員となるのが特徴です。
警視庁によると、警察官の初任給の給与は26万9,500円でした。
参照元
警視庁
令和6年警視庁採用サイト
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地方公務員は自治体によっても給料が異なる
地方公務員の給与は、自治体によって大きく差があるのが一般的です。その理由は、地方公務員の給料は各自治体の給与条例によって定められているから。県が同じでも自治体によって給料が異なることもあります。
「都道府県別、市区町村別給与等の一覧表」によると、首都である東京都の平均給与は32万6300円でした。大阪は33万3500円、神奈川県は33万400円と都道府県ごとに差が出ています。
給料のほかに、地域手当や寒冷地手当などがある都道府県もあるようです。
参照元
総務省
給与・定員等の調査結果等
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公務員のボーナス
公務員は夏季と冬季にボーナスが支給されます。民間企業は業績や経済状況に応じて年に1~2回ほどですが、ボーナスの支払いは義務ではないため、支払い回数が変わったりそもそも出なくなったりすることもあるでしょう。
一方、公務員のボーナスは基本的に支払われるものです。公務員のボーナスはいくら支給されるのか解説します。
国家公務員のボーナスの金額
令和6年度6月期に支払われたボーナスの金額は、約65万9, 400円でした。前年度よりも約3.5%増加しています。令和5年度12月期に支払われたボーナスの金額は、約67万4,300円です。こちらも前年度の同時期より約3.4%増加しています。
国家公務員のボーナスについては、「国家公務員のボーナスの目安は?民間企業と差はあるのか」の記事も参考にしてください。
参照元
内閣官房
内閣人事局
地方公務員のボーナスの金額
地方公務員のボーナスを東京都の金額で見てみましょう。令和6年6月の東京都のボーナスの平均支給額は、97万1,742円でした。給与の2.325月分が支払われています。また、2023年度12月に支払われたボーナスの平均支給額は、94万4,788円でした。こちらは給与の2.275月分が支払われています。
地方公務員のボーナスは、勤務する都道府県や地域によって変わってきます。自分が勤務したい自治体のWebサイトなどで確認するとよいでしょう。
参照元
東京都
トップページ
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公務員の退職金
公務員の退職金は、ボーナスと同様に基本的に支払われるものです。転職するために退職しても、定年を迎えて退職しても支払われます。
民間企業では退職金制度がなかったり、退職金の代わりに月給に上乗せする形で支払われたりすることもあるようです。しかし、公務員には退職金制度が定められているので、退職することになっても安心感があります。
公務員の退職金は民間企業より多い
公務員の退職金は、民間企業よりも多い傾向にあります。厚生労働省の「〔調査結果の概要〕」によると、民間企業の退職金の平均は1878万3000円でした。
一方、国家公務員の場合は、「退職手当の支給状況」によると2112万2000円です。公務員のほうが、民間企業よりも退職金が多いとわかります。
国家公務員の退職金については、「国家公務員は退職金をいくらもらってる?支給額を調査」も参考にしてください。
参照元
厚生労働省
令和5年賃金事情等総合調査
内閣人事局
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公務員になるメリット
公務員のメリットには、福利厚生やワーク・ライフ・バランスなどがあげられます。公務員のメリットを解説するので参考にしてください。
福利厚生が手厚い
公務員は福利厚生が充実していることがよく知られています。たとえば、リゾート施設のチケットがお得に購入できたり、旅行商品の割引があったりするなど、お得なサービスを利用できるようです。
ほかにも国家公務員の場合、引越し費用の割引サービスを利用できたり、公務員のみが入会できるクレジットカードがあったりと、特典を受けられることもあります。
さらに、育児休暇や介護休暇、病気や怪我によって休職したとしても、一定の給料が一定期間支払われ、復職もスムーズに行えるようです。とても恵まれた福利厚生制度が整っていることが公務員の最大のメリットといえるでしょう。
ワーク・ライフ・バランスを実現しやすい
公務員は特別休暇の種類が多く、ワーク・ライフ・バランスを実現しやすい実現しやすいのもメリットです。特別休暇の例には、以下のようなものがあります。
・夏季休暇
・育児休暇
・介護休暇
・産前産後休暇
・誕生日休暇
・慶弔休暇
・リフレッシュ休暇
・裁判員休暇
・公民権行使
特別休暇に当てはまらない場合は有給休暇を利用できるのも嬉しいポイントです。子どもの突然の発熱や急用があったとしても、休みを取りやすく仕事とプライベートを両立させやすいので、公務員は非常に安定した仕事といえるでしょう。
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公務員の給料など就活に役立つ情報を知りたいあなたへ
就職先を選ぶために、給料などの条件面は大事なポイントです。企業選びの際に、給与や福利厚生などは調べておくとよいでしょう。
就活を成功させるために大事なのは、多くの情報を集めること。情報を取捨選択し、自分で考えて進路を選ぶことで、納得のいく就活を実現できます。
より多くの情報を活用するために利用したいのが就活エージェント。企業情報だけではなく、就活準備や選考対策も受けられます。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。