このページのまとめ
- Webテストは、自宅のパソコンから受検する適性検査
- WebテストにはSPIや玉手箱、Web-GABなどのさまざまな種類がある
- Webテストの種類は、Webテストの案内メールに記載されているURLから予測可能
多くの企業が、採用試験の序盤に導入している適性検査。「事前に対策を始めたいけど、どの種類のWebテストを勉強したら良いのか分からない」という就活生は多いでしょう。このコラムでは、事前に適性検査の種類を見分ける方法や、Webテストとして実施率が高い適性検査の種類と特徴をご紹介。Webテストの種類を事前に把握し、効率的に対策を進めましょう。
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「Webテスト」とは?
採用試験におけるWebテストとは、自宅や学校などのネット環境が整ったパソコンから受験をする適性検査のことです。指定された期間内であれば、好きな時間に好きな場所で受検できるようになっています。最近では、自動採点による人件費や工数の削減、採用試験の効率を上げるためにWebテストを導入する企業が増えてきているようです。
Webテストは受検形式の種類の一つ
適性検査の受検形式は、Webテスト以外にテストセンター、ペーパーテスト、インハウスCBTなど複数あります。
Webテスト
自宅や会社のパソコンで適性検査を受ける受検形式のこと。
テストセンター
テストセンターという指定された会場で、SPIテストを受ける受検形式のこと。
ペーパーテスト
企業が準備した会場に出向いて筆記試験で行う受検形式です。
インハウスCBT
応募先企業のPCを用いて、SPIテストを受ける受検形式のこと。
指定された会場で受ける受検形式はWebテストではなく、テストセンターといわれます。テストセンターと自宅受検のWebテストは、特徴や対策方法が異なるので分けて考えましょう。
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Webテストの種類の見分け方
志望企業がどのWebテストを導入しているかを事前に把握できると、効率的に対策を進められます。この項目では、企業がどの種類のWebテストを導入しているか予測する方法を説明していますので、参考にしてください。
URLで見分ける
企業から送られてくる、Webテストの案内メールに記載されているURLから、Webテストの種類を予測できる場合があります。
Webテストを受験する際、企業からWebテストの案内メールが送られてくるので、メールに記載されているURLにアクセスしてテストを受けるのが基本の流れです。案内メールがきてから、Webテストを受けるまでの期限は3~7日前後でしょう。時間は限られますが、事前に対策することは可能です。
Webテストの情報を調べる
企業によって毎年実施する適性検査の種類は決まっているため、志望する企業が前年までどのWebテストを利用していたのかを調べてみましょう。
OB・OG訪問で聞いたり、企業を受けたことがある人の口コミを調べたりすることで判断できるはずです。とはいえ、前年から変化している可能性もあるので、手続き案内がきたら実際にどの検査を受けることになるのかを確認してください。
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SPI
適性検査と聞くと、多くの人が「SPI」を思い浮かべるでしょう。SPIはリクルートが提供している適性検査で、多くの企業が入社試験に導入しています。
企業から指定されたWebテストのURLの頭が「http://arorua.net/」と記載されていた場合には、出題されるWebテストの種類はSPIであるといえるでしょう。
SPIの出題傾向
内容は下記の2つに分類されています。
・能力検査(言語、非言語)※一部企業では「英語」「構造把握」が追加されることもあります。
・性格検査
能力検査では基礎的な知識や学力を測り、性格検査では応募者のパーソナリティを検査する問題が出題されます。能力検査の「言語」は国語、「非言語」は数学の問題だと覚えておくと分かりやすいでしょう。「英語」「構造把握」に関しては実施しない企業もありますので、必須科目の「言語」「非言語」を中心に対策しておくのがおすすめです。
SPIの特徴
SPIのWebテストは、全体だけではなく、1設問ごとに回答の制限時間が設けられているのが特徴です。問題数は固定されておらず、回答者の解くスピードによって異なります。正答するだけでなく、スピーディーに解くことで高得点を狙える仕組みです。
また、次の問題に進むボタンを押した場合、前の問題には戻れないので注意しましょう。入力方式の問題が多数出題されるので、模擬テストを行い入力形式に慣れておくことも重要です。
実施企業例
SPIを導入している企業は多数ありますが、なかでも銀行や商社、大手企業で採用されている傾向があります。
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玉手箱
「玉手箱」は日本SHL社が開発した適性検査です。企業から指定されたURLの頭が「https://web1.e-exams.jp/」「https://web2.e-exams.jp/」「https://web3.e-exams.jp/」であった場合、玉手箱だと予測できます。
玉手箱の出題傾向
玉手箱の教科は、下記の4つです。
・言語(論理的読解、趣旨判定、趣旨把握)
・計数(四則演算、図表読取、表推測)
・英語(論理的読解、長文読解)
・性格検査(パーソナリティ、モチベーションリソース)
玉手箱の出題形式は、各科目につき1種類の問題形式のみ出題されます。たとえば、言語の科目で「論理的読解」が出題された場合、そのほかの「趣旨判定」「趣旨把握」の問題は出題されません。また、各分野において問題形式のパターンが決まっていますので、志望企業の出題分野傾向にも合わせて分野ごとのパターンを把握しておくと比較的スムーズに解答できるでしょう。
玉手箱の特徴
玉手箱は、ほかの適性検査と比べて問題数が多く、制限時間が短い傾向にあります。そのため、1問ごとの解答スピードを上げるよう意識して対策することが重要です。さらに、言語や英語の問題では長文問題が多いので、長い文章に慣れておくと良いでしょう。
実施企業例
玉手箱もWebテストの代表格で、総合商社や専門商社、証券・投資銀行で出題される傾向にあるようです。
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Web-GAB
「GAB」も玉手箱と同じく、日本SHL社が開発、販売している適性検査です。企業から指定されたURLの最初が「http://assessment.c-personal.com/」や「http://assessment.e-gitest.com/」であった場合、Web-GABであるといえるでしょう。
Web-GABの出題傾向
Web-GABは下記の2つから構成されています。
・能力検査(計数、言語)
・性格検査
能力検査では、図やグラフなどを元に問題を解く「計数」、数100字程度の長文から出題される「言語」の2科目が実施。難易度はそこまで高くありませんが、制限時間がタイトなので、短時間で正確に問題を解く処理能力が必要とされるでしょう。
また、性格検査の目的はパーソナリティーを測定し、職務適性を判断することです。性格検査はすべての設問に解答しなければ終わらないため、制限時間は特に設定されていません。
Web-GABの特徴
GABには、自宅のパソコンから受験をする「Web-GAB」やテストセンターに出向き受験をする「C-GAB」、指定された会場で受験をするマークシート形式の「GAB」、エンジニア向けのテスト「CAB」があります。混同しやすいので注意しましょう。
また、玉手箱と同様、日本SHL社が開発した適性検査なので、玉手箱と似た内容の問題が出題される傾向にあるようです。玉手箱の受検に慣れておくことで、Web-GABも解きやすくなるでしょう。
実施企業例
Web-GABは正確性やスピード力を求める総合商社や金融業界に導入されている傾向があります。日系大手企業や新卒総合職の採用をする際に利用されることが多いようです。
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Web-CAB
こちらも、日本SHL社が開発・販売している適性検査。数ある適性検査の中でも対象を「コンピュータ職」に絞った限定的なテストです。企業からくる案内メールのURLの最初に「https://web1.e-exams.jp/」や「https://tsvs1.e-exams2.jp/」「https://nsvs1.e-exams4.jp/」がある場合はWeb-CABが出題されると推測できます。
Web-CABの出題傾向
内容は下記のとおりです。
・能力検査(四則演算、法則性、命令表、暗号)
・性格検査(バイタリティ、ストレス耐性、チームワークなどを含む9特性について検査)
推理能力を重視した問題が出題され、エンジニアなどのコンピュータ職に必要な技術や論理的思考力が備わっているかを診断するテストです。そのため、情報通信、ソフトウェア開発などのIT企業で実施されることが多い傾向にあります。
Web-CABの特徴
CABのWebテスト形式は「Web-CAB」と呼ばれ、ペーパー形式とは制限時間が異なります。ペーパー形式の場合は95分ですが、Web-CABの場合は72分と短くなるため、制限時間の違いを意識して対策しましょう。
また、受験内容がほかのWebテストと比べて特殊なため、初見で受験すると戸惑う方が多いようです。事前に対策をしていないと、得点を取ることが難しいテストといえるでしょう。予め参考書を繰り返し解いて、しっかり対策をしておくことが重要だといえます。
実施企業例
主に、システムエンジニアやプログラマー職を募集している企業に多く導入されています。
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TG-WEB
「TG-WEB」とはヒューマネージ社が開発している適性検査です。URLの頭が「http://assessment.c-personal.com/」または「http://assessment.e-gitest.com/」となっている場合、WebテストはTG-WEBだと推測できます。
TG-WEBの出題傾向
出題される科目は下記のとおりです。
・言語(長文読解、空欄補充、並べ換えなど)
・計数(暗号、展開図、推論など)
・英語(長文読解)
・性格(項目は7種類以上)
TG-WEBは、ほかの適性検査と比べると難易度が高く、馴染みの薄い問題が出題される傾向にあります。しかし、企業によっては、難易度は高くないが、短時間で問題数が多い形式が出題される場合もあるようです。
TG-WEBの特徴
TG-WEBの問題は難しいですが、解き方を身につけておけば比較的スムーズに攻略できるといわれています。きちんと対策に取り組み、解き方をマスターしておけば恐れることはありません。
また、Webテストの場合は電卓も使用可能ですので、電卓にも使い慣れておくと良いでしょう。
実施企業例
TG-WEBは、日系の大手金融や外資系のコンサルティング業界などの有名難関企業で導入されている傾向があるようです。
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ほかにもあるWebテスト5種類
下記では、主流ではないものの選考で使用されるWebテスト5種類をご紹介します。
1.SCOA
SCOAは、「Webテスト形式」と「ペーパーテスト形式」「テストセンター形式」があります。SCOAのWebテストでは、基礎能力とパーソナリティの2構成で、基本的認知能力や行動パターンを判断する問題が出題されるのが一般的です。基礎能力では、言語や数理、英語、常識、論理といった5つの教科で構成されています。
2.CUBIC
CUBICには、「Webテスト」と「ペーパーテスト」があります。試験内容は基礎能力検査と性格検査の2つです。基礎能力検査の内容は、言語や数理、理論、図形、英語の5教科が各20問。性格検査は91問、企業によっては123問出題されます。
3.TAP
TAPの受験方法は「Webテスト」か、マークシート形式の「ペーパーテスト」があります。適性検査の種類は、総合タイプ(能力問題、性格検査)と性格タイプ(性格検査のみ)、短縮タイプ(総合タイプの時間が半分になったもの)の3種類。企業によっては、オプションとして、英語や事務適性、情報処理の問題が出題される場合もあるようです。
4.eF-1G
非常に難易度が高いWebテストです。eF-1Gは、能力検査と性格検査の2つで構成されています。能力検査は、言語系(国語の問題)非言語系(算数や数学の問題)が出題。全119問あり、制限時間は30分です。各設問に制限時間が設けられているため、スピーディーに進めなければなりません。
5.3E-IP
3E-IPは「Webテスト」とマークシート形式の「ペーパーテスト」があります。試験内容は、3E-i(知的能力テスト)と3E-p(性格・価値観テスト)の2構成。英語や中国語、ベトナム語にも対応しているのが特徴です。
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本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
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