面接で失敗談を聞かれたら?見つけ方や効果的な答え方・新卒向けの回答例文を解説

このページのまとめ

  • 企業が面接で失敗談を聞くのは、問題への対応力やメンタルの強さを確認したいから
  • 面接で伝える失敗談は、深刻すぎる内容や成長を伴わないものは避ける
  • 面接で伝える失敗談が見つからない際は、苦手を克服したエピソードから選んでみよう

面接で失敗談を聞かれたら?見つけ方や効果的な答え方・新卒向けの回答例文を解説のイメージ

「面接で失敗談を質問された際、何をどのように回答すればよいのか」と悩む就活生も多いでしょう。失敗談は、ミスに対して前向きに取り組み、自分が成長したエピソードを伝えるのが効果的です。

この記事では、面接で失敗談を聞かれる理由を踏まえて、エピソードの伝え方や失敗経験がないときの見つけ方を解説しています。面接で伝える際の注意点や例文もまとめたので、最後まで読めば失敗談を効果的に伝えられるでしょう。

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目 次

面接で失敗談を聞かれる6つの理由

企業が面接で失敗談を聞くのは、「問題への対応力はあるか」「失敗を客観的に捉えて分析できるか」といった面を確認したいからです。

一般社団法人 日本経済団体連合会が公表した「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(4p)」によると、大卒者の採用にあたって企業が期待する能力として「課題設定・解決能力(80.1%)」「論理的思考力(72.1%)」などが挙げられています。ほかの資質や能力については以下のとおりです。

一般社団法人 日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(4p)」のイメージ

引用:一般社団法人 日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(4p)

応募先によって求める人物像は異なりますが、多くの企業では上記の資質や能力があるかどうかを把握したいと考えているでしょう。ここでは、上記の資料を参考に、面接で失敗した経験について質問される主な理由を6つ解説します。

参照元
一般社団法人 日本経済団体連合会
採用と大学改革への期待に関するアンケート結果

1.想定外の出来事に対する対応力を把握したい

企業が面接で失敗談を聞くのは、不測の問題が発生した際の対応力を見ることが目的の一つです。失敗の多くは、問題発生の可能性を予測できていなかった部分が原因で起こります。

問題を解決するには、状況を見極めたうえで、解決に向けて次の行動に移すことが欠かせません。仕事でも予想外の事態は発生し得るため、失敗談の内容から、問題に対して臨機応変な対応ができるかどうかを評価しています。

2.物事を客観的に分析できるかを知りたい

応募者の客観性や分析力を把握するために、面接で失敗談を聞くケースもあります。発生した問題を解決するためには、客観的に物事を捉え分析し、対策を考えて実践することが欠かせません。

過去の失敗を乗り越える際も、「何が原因か」「どのようにすれば解決するのか」といった分析を行っていたはずです。応募者の問題解決に取り組む過程から、面接官は「業務において冷静な判断ができるかどうか」を判断しようとしています。

3.物事への取り組み方を見たい

応募者の仕事に取り組む姿勢を把握するのも、面接官が失敗談を聞く理由の一つです。どのような結果を失敗と捉えるかは人によって異なりますが、物事に対して真摯に向き合い、よりよい状態にしようとしたからこそ、失敗も自覚できます。

物事を真剣に受け止めず、失敗に気づかないまま行動すれば、さらに大きな問題が発生しかねません。仕事の結果だけでなく、取引先や従業員とのトラブルの発生といったリスクを回避するためにも、面接官は応募者の失敗談から、物事に対する向き合い方を把握しようとしているのです。

4.人柄や価値観を知りたい

企業は失敗談の内容から、応募者の人間性や大切にしている価値観も把握したいと考えています。失敗したと自覚するには、素直に状況を認めることが欠かせません。

また、何を失敗と捉えるかによって、応募者が重視する価値観や考え方が分かります。たとえば、多少の失敗は気にしない人もいれば、小さなミスも見逃さず対処する人もいるでしょう。企業や職種によって求める資質は異なるため、失敗談から応募者の人柄や価値観を把握し、自社に合った人物かどうかを判断しようとしています。

5.メンタルの強さを把握したい

企業が失敗談を聞くのは、応募者の精神力を測る目的もあるでしょう。何かに失敗すれば、誰もが落ち込むものです。ただし、落ち込んだままなのか、失敗を糧に乗り越えられるのかはメンタルの強さに左右されます。

社会人になれば仕事上のトラブルや、乗り越えなければならない課題が発生することも少なくありません。失敗談から、苦しい状況に耐え、乗り越えられるメンタルの強さをチェックされています。

6.失敗経験を活かせるかどうかを知りたい

応募者が失敗経験から学んだことを活かせるかどうかも、企業が把握したいポイントです。失敗経験から、自分の苦手部分や失敗しやすい傾向を把握できれば、同じミスを回避するための対策もできます。

仕事でも、最初から全くミスをしない人はほぼいないので、失敗を糧にして同じミスを回避するよう注意できるかどうかが重要です。面接官は、応募者が入社してから失敗を活かして成長できるかどうかを判断しようとしています。

失敗談を述べる際は、短所との整合性を保つことも重要です。そのためにも、短所の適切な回答方法を把握しておきましょう。「面接で使える短所一覧をご紹介!前向きな欠点の伝え方を解説」では、短所の一覧や選考での伝え方を解説しているので、参考にしてください。

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面接で失敗談をアピールにつなげるための大切な要素

失敗談は、前向きな姿勢や素直さのアピールになり得ます。面接で失敗談を述べるのは、「マイナスな印象を与えるのでは」と不安になる人もいるかもしれません。

しかし、失敗談で企業の求める能力や資質を伝えれば、アピールにつなげることは可能です。ここでは、失敗談に取り入れると効果的なアピールポイントを解説します。

前向きな姿勢

面接で伝える失敗談では、前向きに取り組む姿勢を示しましょう。失敗をネガティブに捉えず、「成長のきっかけ」「学びの機会」などとポジティブに捉えて行動したことをアピールしてください。

社会人経験のない学生のなかで、即戦力として活用できるスキルを持っている人は少ないでしょう。企業は、学生が入社してから研修などを通じて仕事を教えるため、新卒者に対して積極的な姿勢やチャレンジ精神を求めます。そのため、失敗談には「うまくいかなくても、前向きに捉えて行動できる」といった面を盛り込むのが効果的です。

迅速な気持ちの切り替え

失敗しても素早く気持ちを切り替えて対応できるスキルは、どのような企業にも求められます。仕事で失敗した際、いつまでも引きずっていては、次のチャレンジに支障が出るでしょう。そのため、反省はしつつも気持ちを切り替え、次に何をすべきか判断することが欠かせません。

ただし、「忘れる」と「切り替える」は別物であることを念頭に置きましょう。失敗をすぐに忘れて次に進むと伝えると、「無責任」「成長意欲がない」などとマイナスな印象になるので注意してください。

素直さや正直な性格

面接で伝える失敗には、自分の素直さや正直さもアピールしましょう。入社後に仕事を教わるうえで、素直にアドバイスを聞く姿勢や、ミスをした際は正直に打ち明けるといった心がけは大切です。

自分の失敗を受け入れて改善する姿勢を伝えれば、物事を素直に受け止められる性格をアピールできます。また、失敗したときに周囲にアドバイスを求めたり相談したりした経験を伝えれば、「人の意見を聞き入れられる」「自分の失敗を隠さない」など、素直で正直な性格の根拠になるでしょう。

面接では嘘や誤魔化しをせず、ありのままの自分を表現することも重要です。しかし、「素の自分で受かる自信がない」と悩む人もいるかもしれません。「面接でありのままの自分をアピールしたら落ちる?メリットなどを紹介!」では、ありのままの姿で面接を受けるメリットや対策を解説しているので、参考にしてください。

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面接で失敗談を聞かれた際の効果的な答え方

面接で失敗談を述べる際は、「先に結論を伝える」「失敗経験から何を学んだかを盛り込む」など、アピールにつながる回答方法を用いましょう。ここでは、面接で失敗談を伝える際の適切な答え方を解説します。

最初に結論を述べる

失敗談に限らず、面接では最初に結論を述べましょう。たとえば、「私の失敗した経験は△△です」と答えるなど、話の要点となる内容を冒頭に伝えてください。先に要点を述べれば話の道筋を示せるので、聞き手はあとに続く内容を理解しやすくなります。

また、最初に結論を提示すれば、自分もこれから何を話すか明確になり、内容の軸がブレることを防げるでしょう。

失敗談の具体的なエピソードを伝える

結論を述べたあとは、失敗につながった背景を具体的に伝えるのがおすすめです。具体的なエピソードを加えれば、話の内容に説得力が増します。

さらに、失敗が起こった理由や経緯を伝えることで、面接官は状況をイメージしやすくなり、理解がより深まるでしょう。

失敗談に限らず、就活では効果的なエピソードが思いつかずに悩む人も少なくありません。「自己PRのエピソードの書き方や探し方は?企業に評価されるポイントも解説」では、就活の自己PRに用いるエピソードの選び方や伝え方を解説しているので、参考にしてください。

失敗を乗り越えた方法を述べる

失敗経験の背景を述べたら、どのようにして失敗を乗り越えたかを明確に伝えましょう。失敗の乗り越え方は人によって異なりますが、面接官は応募者に対して「1人で試行錯誤するのが得意」「周囲を頼って一緒に奮闘するほうが乗り越えやすい」など、人柄をイメージできます。

失敗を乗り越えた経験を伝えれば、面接官は応募者が働くイメージもしやすくなるので、自社に合った人物かどうかの判断材料になるでしょう。

失敗経験から得たことを伝える

失敗談を伝えるには、経験から何を学んだかを伝えることも欠かせません。「失敗は成功のもと」という言葉もあるように、失敗したらあとがないわけではなく、成功につなげるチャンスになり得ます。

企業の事業も全てが順風満帆ではなく、試行錯誤を重ねながら進めているので、失敗したからといって諦めては経営が成り立ちません。失敗から得た学びを伝えれば、面接官に「失敗を糧にして成長できる」と捉えてもらえるでしょう。

入社後にどのように失敗経験を活かすか述べる

最後に、失敗した経験を入社後にどのように活かすかを述べます。失敗した経験から学んだことは、その場限りではなく、ほかの部分にも活かす必要があるからです。

たとえば、「確認不足により印刷部数を間違えてしまい、資料を大量に刷ってしまった」という失敗経験があったとします。この経験で、確認を念入りにすることを学んだとしても、ほかの業務で確認が不足すると同じように失敗を招くでしょう。

失敗によって自分の苦手な部分が判明し、克服するなかで身につけたスキルを入社後の業務に活かすと伝えれば、「自分の経験を次の機会に役立てられる」などとイメージアップにつながります。

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面接で避けるべき失敗談の例

面接で失敗談を伝える際は、社会人としてふさわしくない内容や、深刻過ぎるエピソードは避けましょう。ここでは、失敗談に用いるとイメージダウンにつながりやすいエピソードの例を解説します。

社会人としてふさわしくない内容を伝える

失敗談に用いるエピソードは、社会人としてふさわしくない内容や、失敗のレベルが低過ぎるものは、低評価につながるため注意してください。たとえば、「お酒が原因で周りに迷惑をかけた」といった内容を用いた場合、程度によってはマナーやモラルを疑われかねません。

また、「教授との約束を忘れて叱られたので、ゼミを辞めた」などのエピソードは、面接官によっては失敗に対するハードルが高いと捉えられ、「少し失敗したらすぐに転職するのでは」と危惧される恐れがあります。失敗したエピソード選びに迷ったとしても、社会人として働く際のイメージダウンにつながりそうな内容は避けてください。

面接で失敗談におもしろさを加える

失敗談を明るく伝えようとするあまり、ふざけたような話し方や、あえておもしろい要素を盛り込もうとしないことも大切です。話し方や態度は人によって異なり、面接は応募者の人柄を把握する側面もあるため、個性を出すこと自体は問題ありません。

しかし、過度におもしろさを加えようとすると、面接官に「真剣に入社したいと考えているのか」と思われる恐れがあります。失敗に対して真摯に向き合う姿勢や、客観的に自分を見つめられることをアピールするためにも、失敗談におもしろさを加えるのは控えましょう。

失敗に対する反省だけを述べる

面接で失敗談を伝える際は、後悔や反省していることだけを伝えて終わらないよう注意が必要です。失敗に対する反省は大切ですが、企業は失敗した結果だけを聞きたいのではなく、出来事の過程や応募者の考え方を知る目的で失敗談について質問します。

アピールにつなげるためには、失敗への反省を踏まえて経験から何を学び、今後どのように活かすかを述べてください。

深刻過ぎる内容になっている

「学校の所有する重要資料を破損した」「友人を傷つけた」などは、たとえ学びや成長につながったとしても、面接で述べる失敗談として扱うべきではありません。

また、家庭環境や宗教活動といった話題に触れるのも避けましょう。厚生労働省から、採用選考において応募者の信条や思想などを尋ねるのは、就職差別につながる恐れがあるとして配慮を求める旨の指針が出ています。

失敗談は、応募者が自社に合うかを判断するための材料として質問するものの、極端にセンシティブな内容は、面接官も反応や深掘りしにくいでしょう。面接官が情報の取り扱いに対して困ってしまいそうな、深刻なエピソードは用いないようにしてください。

参照元
厚生労働省
公正な採用選考の基本

成長につながらないエピソードを選ぶ

面接では、失敗を自分で乗り越えていないエピソードや、ミスの原因を他人のせいにするなど、成長につながらない内容も避けましょう。就活では、就職後の自分の姿を採用担当者にイメージしてもらい、好印象を持ってもらえるかどうかが大切です。

失敗経験を成長につなげられていないと面接官に捉えられた場合、「入社後も同じ状態になるのでは」などと、採用に不安を抱かれかねません。失敗談のエピソードは、該当の経験から自分が進歩していると分かる内容を選びましょう。

面接では、失敗談に似た質問として、苦労した経験について聞かれるケースもあります。質問への対策をしていない場合、回答に詰まりやすいため、事前準備が欠かせません。「面接で苦労したことを聞かれたらどうする?回答のポイントと例文を紹介」では、苦労した経験の答え方のポイントや思いつかないときの対処法を解説しているので、参考にしてください。

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面接で伝える失敗談がないときの見つけ方4選

面接で答える失敗談のエピソードが思いつかない場合、小さな失敗体験を思い出したり、失敗しないための取り組みを用いたりするのがおすすめです。ここでは、面接で伝える失敗談がない・思いつかない際の見つけ方を4つ解説します。

1.小さな失敗を思い出してみる

失敗談が分からない場合、過去に経験した小さな失敗を思い出してみましょう。些細過ぎる内容を面接で伝えるのは避けるべきですが、小さな出来事を思い出したことで、芋づる式にエピソードが見つかる可能性があります。

たとえば、「吹奏楽部の練習で楽器を家に忘れてしまった」という失敗を思い出した場合、「ほかにも忘れ物をしたときがあったけれど、△△をきっかけに回避できるようになった」など、一つの出来事を起点にさまざまなエピソードがつながるかもしれません。そのなかで、面接での回答に適切な内容を見つけてみてください。

過去の小さな経験を思い出すには、自分史やモチベーショングラフを作成するのが効果的です。特に、モチベーショングラフは自分の感情を数値化して視覚化するため、失敗した経験を思い出す際に役立つでしょう。モチベーショングラフの作成方法は「自己分析に役立つモチベーショングラフとは?作成のコツや活用方法を解説」で解説しているので、参考にしてください。

2.苦手な物事を克服した経験から探す

失敗した経験が思い浮かばなければ、苦手な物事を克服した経緯を失敗談として用いるのもよいでしょう。大きな失敗とまでいかなくとも、苦手な物事によって何かしら不都合な面や、苦労した経験があったはずです。

苦手だったことを思い出したら、以下のような内容を順序立ててまとめてみてください。

・なぜ苦手だったのか
・課題に対してどのように向き合ったか
・どのようにして克服したか
・克服にあたって困ったことや辛かったことは何か

失敗談として回答する際は、「私の失敗談は、△△が苦手で△△をうまくできなかったことです」といった切り口で伝えると、自分の弱みを克服しようとする姿勢もアピールできます。

3.失敗を回避するために努力していることを伝える

面接で回答できる失敗談がない場合は、ミスをしないために心がけていることや努力している内容を伝えるのがおすすめです。就活生のなかには、「しっかり状況を把握して慎重に行動するため、失敗した経験がない」という人もいるでしょう。

しかし、面接で「失敗経験はありません」と伝えると、「質問への回答を真剣に考えているのか」などと面接官に疑われかねません。失敗しないよう工夫するなかでうまくいったこともあれば、リスク回避はできたもののよりよい方法がほかにあったなど、エピソードが出てくるはずです。

リスク回避能力を重視している企業や職種もあるため、応募先に必要な人材だと捉えてもらえるよう、失敗しない工夫や努力を伝えてアピールにつなげましょう。

4.身近な人に聞いてみる

自分で失敗談が思い出せないときは、親や友人といった身近な人に、過去の出来事を聞いてみてください。たとえば、親や友人に以下のような質問をしてみると、失敗談を導き出しやすくなります。

・私の行動で迷惑をかけたことはあるか
・あなたから見て、私の行動が失敗だと思ったことはあるか
・あなたから見て、私が苦戦していると思ったことはあるか など

渦中にいると分からない失敗経験も、身近な人に客観的な視点から教えてもらえば、忘れていた出来事やエピソードを思い出すヒントを得られるでしょう。

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面接で伝える失敗談のOK例文5選

面接での失敗談の伝え方に悩む場合は、例文をもとに自分のエピソードを当てはめるのもおすすめです。ここでは、面接で失敗談が魅力的に伝わる例文を5つ紹介します。

1.同じ失敗を繰り返した失敗談の例

私の失敗談は、大学2年生のときに△△を原因とした大きなミスをしたことです。私は高校時代から△△のミスが多く、大学に入ってもなかなか改善しませんでした。自分では「また失敗した」と思っても、致命的なミスではないため改善しようという気持ちが薄かったのが、△△のミスを繰り返した要因です。

しかし、大学2年生のとき、△△を怠ったことにより△△まで影響を及ぼし、最終的には△△が起きてしまったのです。私は、この失敗をきっかけに、いつまでも同じミスを繰り返すのは自分の意識の問題であると捉え「この失敗を最後にする」と固く決意しました。同じ失敗を繰り返さないよう、それ以降は△△をしたあと必ず複数回チェックし、ときには第三者にダブルチェックを依頼しました。

結果として、大きなミスをしてから今に至るまで、一度も△△による失敗は起こしていません。この経験から、小さなミスでも大きな失敗につながる可能性が十分あること、気持ち一つでミスは防げることを学びました。入社後も、一つひとつの仕事に真剣に向き合い、チェック体制を整えるなどしてミスを防ぐ工夫をして参ります。

2.挑戦したことに失敗した失敗談の例

私の失敗談は、ホームステイしたにもかかわらず、ホストファミリーとの会話を避けてしまったことです。私は大学1年次に、アメリカに語学留学しました。

せっかく留学するからには厳しい環境に自分を置きたいと考え、アメリカのなかでもアジア人の少ない地域を選び、常に英語に触れられるようホームステイを選択しました。しかし、留学生活は想像以上に大変で、ホストファミリーと会話するのも苦痛になり、会話を避けてしまったのです。

この失敗をもとに、大学2年次に留学する際は留学仲間も多くいる都市部をピックアップし、滞在先も同年代の多い寮を選択しました。結果として充実した毎日を送ることに成功し、英語力を鍛えられたため、帰国後に受けたTOEICスコアは前回より150点高くなっていました。

この経験から、厳しい環境に身を置くのが正しいとは限らず、自分に合った環境を選ぶことが大切だと学びました。仕事では、自分の意図しない仕事の割り振りや異動もあると思います。その際も、どのようにすれば自分や周りが快適に業務を進められるかを考え、環境の改善に努めて参ります。

3.苦手な物事を題材にした失敗談の例

私の失敗談は、初対面の人と話すのが苦手で道案内をうまくできなかったことです。私は大学2年生のころ、英会話力を鍛えようと、地域の観光案内所で外国人旅行者に道案内をするボランティアに参加していました。

ボランティアを始めたころ、私は人見知りが激しく、あるとき外国人に道を尋ねられた際にしどろもどろになってしまい、結局ほかのスタッフに質問する手間を煩わせてしまいました。私は、英会話力の前に人見知りを克服しなければと思い立ち、外国人だけでなく日本人観光客にも積極的に声をかけるようにしました。

すると、次第に初対面の人との会話で緊張しなくなり、今ではジョークを交えて話せるまでになりました。御社に入社後も、苦手な面を自分なりに工夫して克服し、失敗を繰り返さないよう努めて参ります。

4.失敗を回避するための工夫による失敗談の例

私の失敗談は、リスク回避するあまり、チャンスを逃したことです。私が大学2年生のころ、所属していた演劇サークルで△△の演目を行うことになりました。私は主人公の人柄が好きで、演じてみたい気持ちがありましたが、「自分の雰囲気や性格では、主人公は合わない」とリスクを回避してしまったのです。

ほかの人が主人公を演じ、結果的にぴったりな配役で演劇自体も成功に終わりましたが、どうしても選択に後悔している自分がいました。それ以降、失敗を回避する視点は持ちながらも、最初から諦めるのではなく、どのようにすれば後悔のない選択ができるかを考えるようになりました。

入社後もこの学びを活かして、自分から成長機会を失わないよう、仕事に対して果敢にチャレンジする精神を忘れず取り組む所存です。

5.対人関係で失敗した失敗談の例

私の失敗談は、親友と疎遠になってしまったことです。私と親友は中学生のころから仲がよく、大学に進学する直前まで一緒に出かけていました。しかし、お互いの通う大学が遠く、会う機会が減ってしまい、いつの間にか連絡を取らなくなってしまいました。

環境の変化で付き合う人が変わることは理解しているものの、昔話を気軽にできたり、安心して寛げたりする親友の存在は大きく、失いたくない思いから、つい1ヶ月前に連絡をしてみました。すると、相手も同じ気持ちだったようで、再び頻繁に連絡を取り合う仲に戻ることができました。

この経験から、状況の変化を受け入れることが大切である一方、諦めずに行動すれば新しい局面に立てることを学びました。入社後も、困難な事態に陥ることもあると思いますが、状況を甘んじて受け入れるのではなく、最適解に近づくための努力を惜しまない所存です。

面接では、「挫折した経験を教えてください」といった質問をされるケースもあります。事前対策をしておきたい人は、「挫折経験が見つからない人必見!探し方や面接でのアピール方法【例文8選】」でエピソードを魅力的に伝える方法を解説しているので、参考にしてください。

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面接で注意すべき失敗談のNG例文2選

ここでは、面接で避けるべきポイントを含んでいる、失敗談のNG例文を紹介します。以下の例文も参考にして、自分の回答に当てはまっている部分がないかチェックしてみてください。

1.反省だけで終わってしまっている失敗談の例文

私の失敗談は、部活で大きなミスをして部員に迷惑をかけたことです。高校2年生のころ、私はバスケットボール部のキャプテンとして練習に励んでいました。しかし、△△大会への出場権がかかった試合でチームへの指令を誤り、あと一歩のところで敗退してしまいました。

私は、申し訳ない気持ちでいっぱいでしたが、部員は温かく受け入れてくれ、その後は練習に一層打ち込みました。本当に自分の行動を後悔しましたが、部員のお陰で救われました。

改善アドバイス

上記の例文では、素直な人柄は伝わるものの、失敗から学んだことや次への活かし方を述べていません。失敗した内容を伝えただけでは、質問の意図を汲めていないと面接官に判断され、マイナスな評価を受ける恐れがあります。

面接で失敗談をアピールにつなげるために、経験から何を学び、入社後にどのように活かすかも盛り込みましょう。

2.成長が見込めなさそうだと判断される失敗談の例文

私の失敗談は、△△が原因で大学受験に失敗したことです。私は一生懸命に努力して、模試ではB判定を得ていましたが、当日に△△が起こり、試験開始の時刻に間に合わなくなってしまいました。

△△が起こらなければ、自分は第一志望の大学に合格できていたと思います。入社後は、自分が成果を発揮できる環境に身を置きたいです。

改善アドバイス

上記の例文では、他責思考や他力本願な考え方をすると面接官に捉えられる恐れがあります。「自分の非を認めない傾向があるのでは」「環境を用意されないと行動しないのか」などと懸念されかねません。

やむを得ない事情での失敗経験でも、出来事に対して自分がどのように対処したのかや、自分にとって糧になったポイントを伝え、自己成長につながったことをアピールしましょう。

面接では、「何か質問はありますか」と面接官から逆質問されるケースがあります。逆質問の内容によっては、面接官にマイナスな印象を持たれる恐れがあるため、適切な質問をある程度準備しておきましょう。「就活の逆質問例50選!一次面接から最終面接における考え方や注意点も解説」では、逆質問の例を交えて質問内容の考え方や注意点を解説しているので、参考にしてください。

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面接で失敗談をうまくアピールにつなげたいあなたへ

面接で失敗談を伝える際は、面接官の質問の意図を踏まえて、自己成長につながったエピソードを用いることが大切です。失敗を乗り越えて学んだことや仕事への活かし方を伝え、課題解決力や真摯に取り組む姿勢をアピールしましょう。

「面接で失敗談をうまく伝えられるか不安」「選んだエピソードがアピールにつながるのか分からない」と悩む場合は、就活エージェントであるキャリアチケットを利用してみてください。

キャリアチケットでは、失敗談の答え方や選び方はもちろん、ほかの質問に対する回答の添削や面接対策など、就活のあらゆる面を無料でサポートしています。専任のキャリアアドバイザーが個別でサポートするので、就活の困りごとについて気軽に相談が可能です。

面接で失敗談を効果的にアピールし、選考突破を目指しましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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