ガクチカがない時のESはどうする?見つけ方・書き方を例文付きで解説

このページのまとめ

  • ガクチカは必ずしも大きな成果である必要はなく、日常生活からでも見つけられる
  • 企業は、物事への取り組み方など仕事への再現性をガクチカから見出している
  • ガクチカと自己PRのアピール方法の違いを理解し、内容がかぶらないようにする

ガクチカがない時のESはどうする?見つけ方・書き方を例文付きで解説のイメージ

学生時代に頑張ったこと=ガクチカは、ESや面接でよく聞かれる質問のひとつです。「ガクチカになるような大学時代経験がない」と思っている就活生もいるようですが、必ずしも華やかな経験である必要はありません。

この記事では、ガクチカの見つけ方やおすすめのテーマ、書き方のコツなどを例文とともにご紹介します。企業が評価するポイントを押さえながら、魅力的なガクチカを感性させてください。

ガクチカの見つけ方と書き方を相談したい

   
目 次

「ESに書くガクチカがない」は思い込みの可能性が高い

そもそもガクチカとは、「学生時代に力を入れたこと」の略語です。「自分にはガクチカがない」と悩んでいる就活生も多いですが、実は、自分でそう思い込んでいるだけでESに書ける可能性もあります。大学へ入学したということは、自分で進学を選んだということであり、進学を決めたのには何かしら目的や目標があるはずです。

ガクチカでは感動するエピソードや大きな成果を求めがちですが、活動内容そのものよりも、活動に対する考え方や取り組み方が重要です。日常の中の些細なことでもガクチカになる材料はたくさんあるので、ガクチカの見つけ方を知ることから始めましょう。

ガクチカがないと思い込んでいるかもしれない就活生は、「「ガクチカがない…」は勘違い!見つからない時の対処法や7つの例文を紹介」の記事も参考にしてみてください。

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ガクチカに対する企業の評価ポイント

企業は、就活生のガクチカから「モチベーションの源」や「物事への取り組み方」を評価しています。ここでは、就活生のガクチカから企業が何を見ているのかをご紹介します。評価ポイントを押さえて、質の高いガクチカを完成させましょう。

モチベーションの源は何か

ガクチカのエピソードから、その学生が何に対してモチベーションを感じるのかを理解しようとしています。企業は、応募者が入社したあと、会社で活躍できる人材になってほしいと思っています。何がきっかけでモチベーションが上がるのかを知ることは、自社の仕事内容にマッチしているかの判断基準としても重要になります。

どう物事へ取り組むか

学生時代に頑張ったことのエピソードを聞くことによって、その人が「何に対して」「どう頑張ったのか」を知ることができます。目標を決め、課題解決のために取り組む姿勢は、そのまま仕事にも活かすことができます。

仕事を始めると、すべてが順風満帆ということはそうそうなく、働いているうちにいろいろな困難やトラブルに直面することがあります。現状を見極め、問題解決のために努力できる人かどうかを判断したいと考えています。

伝える力

ガクチカの内容をESでわかりやすく伝える、という点を意識することも重要です。行動を起こした理由、掲げた目標、課題に向かって努力したエピソードを、初対面の相手にどう魅力的に話すことができるか、という「伝える能力」も企業は見ているからです。

社会人としての基本的なコミュニケーション能力が備わっているかどうかも評価のポイントになります。ガクチカを面接で伝えるコツについては「面接で学生時代に頑張ったことを聞かれたら?回答のコツ」の記事も参考にしてみてください。

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ガクチカがない時の見つけ方

自分にはガクチカがない、と思っているなら、頑張ったことや習慣を振り返ってみましょう。ガクチカで重要なのは成果や結果ではなく過程です。

成果に関わらず頑張ったことを思い出す

学生時代に頑張ったことは、「単位を落とさないように気を付けた」「部活の練習に多くの時間を注いだ」「アルバイト先で先輩に褒められた」など、小さな出来事でかまいません。大事なのは過程であり、成績や結果がなくても、どう工夫したか、どう努力したかというエピソードがそのままガクチカの内容になります。

日常の習慣から見つける

自分の普段の習慣からガクチカを見つけることも可能です。朝起きてから就寝までの一日のスケジュールを書き出してみましょう。その際、詳細に・具体的に書くことが大事です。書き出したら、その中から意識的に行っている習慣、ほかの人があまりしていないであろう行動をピックアップしてみましょう。

そして、なぜその行動をしようと思ったのか、その行動を続けることによってどのような変化があったのかを考えます。意識して行っている習慣を深掘りすることで、ガクチカで伝えるアピールポイントが見つかるでしょう。

好きなことから見つける

ガクチカのエピソードは、自分の好きなことや得意なことからも見つけられます。休日は何に時間を費やしたいのか、熱中していることを思い浮かべてみます。

たとえば、ゲーム好きの人の場合、いつからゲームが好きになったのか、なぜ好きになったのか、その趣味は、自分にとってどんな利益をもたらしているか、と自分に質問することで、自分の価値観やモチベーションの源泉が見えてくるでしょう。

周りの人に聞いてみる

自分に質問しても思い浮かばない場合は、周りに聞いてみるのもひとつの手です。家族や友人、先輩などに、学生時代に何を頑張っていたと思うのかインタビューしてみましょう。自分ではガクチカがないと思っていても、その人の話を聞くことによって、「自分も同じようなことを頑張っていた」という気付きにつながるかもしれません。

他己分析のやり方については「他己分析とは?有意義かつ効率的なやり方のポイントや質問例30選を紹介」の記事も参考にしてください。

今からガクチカのエピソードを作る

上記の方法を試しても、どうしてもガクチカが思いつかないという方は、エピソードを作ることもできます。ガクチカのテーマにおすすめの新しい経験は、下記の通りです。

・留学
・インターンシップ
・アルバイト
・資格の取得
・ボランティア
・地域コミュニティなどの課外活動

留学やインターンシップは長期がおすすめですが、時間がない方は短期でもよいでしょう。アルバイトは、働くという経験をガクチカのエピソードにできます。興味がある資格があれば、取得のために勉強するのもよいでしょう。就活に役立つ資格ならさらにおすすめです。大学以外の課外活動への参加では、さまざまな世代の人たちと関わる経験をアピールできるでしょう。

ガクチカを聞く企業の目的をさらに知りたい方は「「学生時代に力を入れたこと」はなぜ聞かれる?アピールできる書き方を解説!」の記事も参考にしてみてください。

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ガクチカの書き方ポイント

ガクチカを作成するうえで大切なのは、「結論から書く」という構成。また、数字を入れることで相手により具体的に伝わります。ここでは、ガクチカを作成するときのポイントをまとめました。

ガクチカ作成時の構成

ガクチカを作る際、当てはめられるフレームワークをご紹介します。以下の流れに沿って、内容を考えてみましょう。

・結論
ガクチカに限らず、就活で自分のことを話す際は、最初に結論から述べることが基本です。ガクチカの場合は、何に力を入れたのか、テーマとなる経験を簡潔に伝えましょう。

・動機
次に、そのテーマを選んだ理由を伝えます。あなたがどのような状況にあったのか、なぜそのことに取り組もうと思ったのかという背景を詳細に説明しましょう。

・課題
取り組んだことに対してどのような困難に直面したのかを伝えましょう。どのような課題が発生したのかを伝えることにより、自ら課題点を発見・把握できることをアピールできます。

・起こした行動 
その課題に対してどんなアクションを取ったのかを伝えます。工夫したことや努力したことがあれば詳細に述べましょう。どういう目的意識を持って対応したのかを食らえると、さらに好印象につながるでしょう。

・結果や成果
最後に、取り組んだ事・課題に対して行動することで得られた結果を伝えます。トラブルに対処したことで学んだ知識や得られた変化があれば大きなアピールポイントになります。

数字で表せる結果があれば伝える

頑張ったことから得た数字での結果があれば、積極的にアピールしましょう。具体的な数字をエピソードに入れることで、より面接官に強い印象を与えられます。また、「~か月間」「一日~時間」など、取り組んだ期間や継続した期間も数字で表すとよりイメージがしやすくなります。

志望企業に合ったエピソードを選ぶ

ガクチカで伝えるエピソードは、志望企業に合ったものを選ぶことがポイントです。もし、企業の求める人材像や仕事内容とマッチしていないと、マイナス評価につながる可能性があるからです。たとえば、コミュニケーション能力を重視する企業での面接で、コツコツと継続して努力する内容のガクチカを伝えてしまうと、あなたの魅力を最大限にアピールできないでしょう。

ガクチカの書き方については「ガクチカの書き方って?面接官の印象に残る方法を就活アドバイザーが伝授」の記事や、「特別な経験は不要?「学生時代に力を入れたこと」の伝え方」でも詳しく説明しています。

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ガクチカを作成する際の注意点

学生時代に頑張ったことを伝える際の注意点についてご紹介します。あなたのガクチカが正しく評価されるよう、参考にしてみてください。

結論のみを伝えない

「~を頑張った」「~に対して熱中した」など、結論のみを伝えないよう注意しましょう。取った行動や努力などの過程を伝えないと、単なる思い出話になりかねないからです。ガクチカで最も重要なのは「結果に対する過程」ということを頭に入れておきましょう。

自己PRと混同しない

自己PRとガクチカが同じ内容にならないよう注意が必要です。両者とも、入社したあとの仕事にどう活かせるかというゴール地点は同じ。混同しないために、下記の違いを把握してそれぞれ文章を考えるとよいでしょう。

ガクチカ:学生時代に力を入れたこと、頑張ったことなどの「経験」
自己PR:自分の性格や強み・長所など

自己PRとの違いについては「これでもう悩まない! 自己PRとガクチカの書き分け方」の記事も参考にしてみてください。

ウソは伝えない

ガクチカが全くない、思いつかないからと言って、嘘のテーマや誇張した内容を伝えるのは避けましょう。採用担当者は面接のプロです。「なぜそれをしようと思ったのか」「なぜその方法を選んだのか」「経験から活かせることは何か」など、ガクチカについて深掘りされたときに、うまく答えられない可能性があるので、必ず真実を伝えましょう。

就活でウソをつくリスクについては「就活で嘘をつくのはNG?人事にバレる理由とリスク」の記事でも説明しています。

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ESに書くためのガクチカ例文6選【経験別】

おすすめのガクチカ向けテーマ別に例文をご紹介します。例文を参考にしながら、オリジナルの文章を考えてみて下さい。

インターンシップ

私が学生時代に頑張ったことは、半年間、化粧品会社のインターンシップに参加したことです。
おしゃれを通して人々を幸せにしたいという想いがあり、大学卒業後は美容業界で働きたいという夢があったからです。

インターンシップ先では、コスメ部門でのマーケティングアシスタントとして、マーケティングの基礎を学びました。一番難しかったのは、お客様が商品を探すとき、自分でも気付いていない潜在的なニーズを見つけることです。単に人気商品の売り上げだけを見るのではなく、そこにどんなニーズが隠れているのかを探る作業にも魅力を感じました。

そして、インターンシップでの最後のプレゼンの際、敏感肌の人も安心して使えるオーガニック素材のリップスティック商品の提案をし、企業の方から高い評価をいただきました。

この経験を通し、顧客の深層ニーズまで読み取り、提案することの面白さを学びました。御社に入社した際も、インターンシップで学んだマーケティング力を活かし、顧客満足度の高い商品を開発したいと考えています。

アルバイト

私が学生時代に頑張ったことは、大学時代1年間働いたカフェでのアルバイトです。子どものころから人見知りな性格でしたが、そんな自分を少しでも変えたいと思ったのがきっかけです。

接客業では、大きな声で元気に挨拶、対応するだけでなく、ホスピタリティも求められます。お昼時は満席になるほど地元で愛されているカフェだったので、「ミスして怒られたらどうしよう」「お客さんに上手く対応できるか」など不安でいっぱいでした。

最初は明るく挨拶をするのも常に意識することが必要でしたが、徐々に意識せずとも自然に大きな声が出るようになりました。何度も確認をして作業が遅いこともありましたが、「顧客に不快な思いをさせない」ことを最優先にした接客を心掛けました。そして1年後には、「丁寧な接客をありがとう」という言葉をお客様からいただくことができました。

私はこの経験から、苦手だと思うことにも、勇気をもって取り組めば人に喜んでもらえる、ということを学びました。御社に入社後も、初めての業務にもまずは挑戦することで会社に貢献したいです。

部活

私が学生時代に頑張ったことは、大学4年間所属したダンス部です。3年生のとき、大学祭でのコンサートのリーダーの役割を担いました。

一曲すべての振付を担当することは初めてだったので時間と体力が要りましたが、有名なダンサーの映像を見たり、今まで部活で学んだテクニックをアレンジしたりして振付を作っていきました。

振付の中で「ここは全員で踊る際の動きにふさわしくない」という指摘をメンバーから受け、練習が止まってしまうことがありました。その時に私は、「自分だけの視点では本当に良いものは造れない」ということに気付き、毎回の練習の前に、振付を教える前にメンバー全員に見てもらい、意見をもらうという時間を作りました。

その結果、皆が納得したうえで踊ることができ、効率良く練習ができるようになりました。

この経験を通し、御社に入社したあとは、自分では気付かない周りからの意見を取り入れて業務を進めるようにし、チームワークを大切にしながら会社の目標を達成していきたいです。

趣味

私が学生時代に頑張ったことは、音楽バンドを組んでリーダーとして活動したことです。
高校生のとき始めたギターのスキルをもっと磨き、人前で演奏したいという思いがあり、大学に入ってすぐにバンドメンバーを探し始めました。

しかし、メンバーそれぞれのスキルレベルがバラバラだったため、思うように演奏が上達しませんでした。私は、バンドのリーダーとして、各自練習してそれぞれの苦手な部分を克服できるよう、一人ひとりと向き合うことから始めました。

その結果、徐々にメンバーからの信頼を得ることができ、メンバー全体としての絆も深まりました。演奏のスキルも上達し、はじめてのライブイベントでは、50人以上のお客さんを招くことができました。

この経験を通し、自分の理想に向かって主体的に行動することの大切さを学びました。御社に入社した際もこの主体性を忘れず、大きなプロジェクトにも果敢にチャレンジしていきたいと思っています。

学業

私が学生時代に力を入れたことは、英語の習得と向上です。海外で活躍する人材になるためには、英語力の向上が不可欠と考え、TOEIC TOEFL両方の受験に挑戦しました。

それぞれの試験日に合わせて、半年前から、一日3時間の勉強時間を設定し、参考書と単語帳を購入しました。授業が終わったあとは大学内の図書館を利用し、週末は公共の図書館を利用するなど、集中できる空間で勉強するよう心掛けました。

また、以前より早めに起床し、学校に行く前の30分集中的に勉強する時間を設け、通学の電車内でも常に単語帳を見るなど、隙間時間も無駄にしないよう努めました。

その結果、TOEIC700点、 TOEFL 65点という、目標点数を達成することができました。

二つの試験を同時に勉強する、という経験を通して、目標を掲げて努力すれば、目標が達成できるという自信がつきました。御社に入社後も、身につけた語学力と目標に向かって努力することを忘れず、国内外で活躍できる人材になっていきたいと考えています。

ボランティア

私が学生時代に頑張ったことは、大学2年生の時に参加した、カンボジアの幼稚園でのボランティア活動です。

幼稚園で日本についての授業をするボランティアで、カンボジア語しか話さない子どもたちにどう教えたらよいか、現地の先生の教え方を見たりしながら試行錯誤しました。

子どもたちの間で流行っているアニメを聞いて、そのアニメのキャラクターを絵を描くと、子どもたちが興味を持って寄ってきました。そこで私は、その絵に日本の風景や食べ物を付け加え、交流を図ったところ、興味をもって質問してくれる子が増えました。滞在期間終了後には、日本を好きになってくれた子や、日本のことをもっと学びたいという声も聞くことができ、喜びを感じました。

この経験で、自分の工夫によって何かの魅力を相手に伝えることの充実感。御社でも、既存商品や新商品の魅力をどうやったらもっと伝わるかを考えながら、業績と顧客満足に貢献したいと考えています。

ガクチカの例文をさらに見たい方は「ガクチカの例文18選!書き方の3ステップや企業の評価基準を解説」の記事も参考にしてみてください。

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