大卒で就職できないのはなぜ?理由と就活を挽回する方法を解説

このページのまとめ

  • 大卒で就職するには、自己分析と企業研究を徹底し就活の軸を定めることが重要
  • 大卒で就職できない理由は、選考対策と面接対策が不十分であることが多い
  • 大卒で就活を成功させるには、視野を広げてエントリー企業を増やすのがコツ

大卒で就職できないのはなぜ?理由と就活を挽回する方法を解説のイメージ

大卒で就職できない人は、毎年一定の割合で存在します。就活生が有利となる「売り手市場」が続くなか、なぜ大卒という学歴をもっても就職できないのでしょうか。

この記事では、大卒で就職できない理由、新卒での就活を成功させるためのポイント、大卒で就職できなかった場合の進路をご紹介します。今からでも挽回の余地はありますので、あきらめずに内定獲得を目指しましょう。

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目 次

大卒でも就職できない人は卒業生の約7%

文部科学省が行った「学校基本調査」によると、平成30年3月に大学を卒業した人は約56.5万人。そのうち就職した人は約43.6万人で、卒業者全体の77%ほどに当たります。

一方、就職も進学もしていない人は約4万人。全体の7%に当たる人がいわゆる「大卒ニート」となっているようです。

近年は売り手市場で就活生が有利

売り手市場とは、企業の求人数は増えるものの、働ける人には限りがあるため求職者1人に対して複数の求人が集まること。

政府が高い失業率を改善するために実施した金融緩和政策を要因としており、金融緩和政策を行うとインフレが期待されるため、業績も改善予想となり働き手が必要になります。就職を希望する人が企業を「選べる」状態となるので、就活生にとっても有利な状況となるのです。

学歴でも大卒は有利

就活をはじめると分かりますが、応募条件に「大卒以上」を含める企業もあります。また、高卒者や専門・短大卒業者と大卒者では賃金や就けるポジションに差があることは珍しくありません。

将来の幹部候補は大卒以上と決める企業も見受けられるように、「大卒」という学歴は就活で有利になります。

学部卒業者の就職率は増加傾向

同調査によると、平成25年は67.3%だった就職者の割合は、年を追うごとに増加。年ごとの卒業者に占める就職者の割合は以下のとおりです。

・平成26年…69.8%
・平成27年…72.6%
・平成28年…74.7%
・平成29年…76.1%
・平成30年…77.1%

就職者が増加している一因として、前述した「売り手市場」が挙げられます。さらに、少子化の影響で新卒者の数が減っていることも影響し、大学卒業者の就職率は増加していると考えられるでしょう。

それでも就職できずにニートやフリーターになる人は一定数存在する

冒頭で述べた「就職も進学もしない人」だけでなく、非正規の仕事に就く人(全体の約3%)や一時的な仕事に就く人(全体の約1.5%)など、「大卒」「売り手市場」「就職率の向上」といった就職に有利な条件が揃っているにも関わらず、就職をしない・できない人は一定数存在します。

ただし、両者ともに年々減少。平成25年からの非正規就職者と一時的な仕事に就いた人の人数は、以下をご参照ください。

〈非正規として就職した人の数〉

・平成25年…22,734名
・平成26年…22,259名
・平成27年…21,132名
・平成28年…19,116名
・平成29年…18,348名
・平成30年…17,060名

〈一時的な仕事に就いたの人の数〉

・平成25年…16,736名
・平成26年…14,519名
・平成27年…11,730名
・平成28年…10,184名
・平成29年…9,183名
・平成30年…8,684名

一方で、平成25年に353,125名だった正規就職者は、平成30年には419,037名まで増加。非正規・一時就職を選んでいた人も正規就職に成功しているといえるでしょう。この結果から、近年が売り手市場で正社員就職がしやすい環境であることが分かります。

参照元
文部科学省
学校基本調査 調査結果の概要

大卒が就職に有利かどうか知りたい人は、「四大卒は就職に有利?就活でのメリットや注意点を解説!」の記事も読んでみてください。

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大卒でも就職できない6つの理由

ここでは、就職できない理由をご紹介しますので、自分に当てはまるものがないかどうかチェックしてみてください。

1.倍率の高い企業ばかりを志望している

人気企業や知名度の高い企業、大手企業など、志望者が多く倍率の高い企業ばかりにエントリーしていると、「就職できない」場合があります。有名企業は募集人数を多く設定していますが、その分、集まってくる志望者のレベルも高くなります。「大手だから」「有名だから」という理由だけで志望を決めていると、選考になかなか通らないでしょう。

2.中小企業はブラックばかりと思い込んで選択肢から外している

「中小はブラック」「中小企業はすぐに倒産する」と思い込み、大手企業に固執するパターン、いわゆる「大手病」です。

しかし、中小企業を選択肢から外すと応募先は絞られ、残った企業は大手になるため、競争率が高くなります。明確な志望動機や面接対策を強化しなければ、選考に落ちてしまう可能性が高いでしょう。抽象企業に就職するメリットについて知りたい人は、「中小企業にはどんなメリットがある?大手企業との違いと合わせて解説」の記事を読んでみてください。

ブラック企業の見つけ方について知りたい人は、「ブラック企業の見分け方とは?その特徴と対応策」の記事で紹介しているので参考にしてみてください。

3.就活対策をしていない

就職活動の対策を怠っていると、大卒でも就職できない状況に陥りがちです。就職活動はやることが多くて大変ですが、内定を得るためには、入念な対策が必要です。自己分析や企業研究、書類作成、面接練習など、一つ一つの作業をしっかり行いましょう。

自己分析の基本的なやり方については、「自己分析とは?就活成功の第一歩は自分を知るところから始めよう!」の記事で、企業研究のやり方については、「企業研究ってなに?シートを作成して効率よく行う方法」の記事で確認しましょう。また、選考書類の書き方については、「選考対策と書類選考突破のための志望動機の効果的な書き方」の記事で紹介しています。それぞれのポイントを確認してみてください。

4.特定の仕事に固執しすぎている

「受けるのはこの企業の△△職だけ」「絶対に通勤時間は30分」など、条件にこだわり過ぎるのも良くありません。就活では、ある程度条件を決めることは重要ですが、条件に固執しすぎたりすると視野が狭くなってしまいます。

条件をすべて満たす仕事を探すのではなく、優先順位をつけ、妥協できるものはないか考えてみてください。

5.第一印象がよくない

面接において、第一印象がよくないと、「大卒なのに就職できない」可能性を上げてしまうでしょう。就職活動では、第一印象も評価の対象になります。

特に、採用面接では、「清潔感」「明るい表情」「適切な言葉遣い」を意識することが重要です。対策や志望先に問題はないのに選考落ちが続く場合は、第三者に自分の第一印象を聞いてみましょう。

6.コミュニケーション能力が低い

コミュニケーションが苦手な人は、大卒でも就職できないことがあります。コミュニケーション能力の高い人は、就活の選考で有利になりやすいからです。

どのような職種においてもコミュニケーション能力は重視され、ポテンシャルが重視される新卒採用においては、コミュニケーション能力の高い学生は多くの企業が欲しいと思う人材です。

そのため、面接で企業からの質問にうまく答えられなかったり、ハキハキした態度や笑顔がなかったりすると、内定から遠ざかってしまうでしょう。

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大卒で就職を成功させるための5つの極意

ここでは、新卒での就職活動を成功させるために、するべき対策をご紹介しますので、実践してみてください。

1.自己分析を改めて行う

「自分なりに対策をしてるのに結果が出ない」と悩んでいるなら、自己分析を改めて行いましょう。以前とは違う方法や視点で行うことによって、就活の軸や将来のビジョンがより明確になります。

自己分析をさらに深める方法に、「自分史」と「モチベーショングラフ」があります。自分史については、「自分史は就活の面接に役立つ!思い出せない時の書き出すやり方や見本も解説」の記事を、モチベーショングラフについては、「自己分析に役立つモチベーショングラフとは?作成のコツや活用方法を解説」の記事で紹介しているので参考に作成してみてください。

2.企業研究を徹底する

自己分析と並行して、企業研究も改めて行いましょう。自己分析で定めた就活の軸をもとに、改めて自分に合った企業を探してみてください。就活の軸については、「就活の軸とは?探し方のコツや具体的な方法を例文付きで解説」の記事で紹介しています。

企業のホームページや求人サイトを熟読するだけでなく、ほかの企業と志望企業の違いを明らかにし、志望動機に盛り込みましょう。

また、企業説明会やOB・OG訪問をするのもおすすめです。インターネット上には載っていないリアルな情報が得られるでしょう。企業説明会については、「就活の会社説明会とは?開催される種類や参加方法を解説」の記事を、OB・OG訪問については、「就活におけるOB・OG訪問の役割とは?しておくべき質問やマナーも解説」の記事で紹介していますので、参考にしてみてください。

3.面接対策を徹底する

面接で落ちてしまうなら、面接対策を行うことも大切です。面接対策は、準備すればするほど就活に有利になるからです。

面接で質問されやすい項目を把握し、回答を準備しましょう。第三者に面接官役として協力してもらい、スーツを着て本番を再現する模擬面接対策がおすすめです。当日の流れを確認できるだけでなく、緊張し過ぎてうまく回答できない、という事態も防ぐことができます。

面接でよく聞かれる質問事項について知りたい人は、「就活でよく聞かれる質問とは?厳選20項目と回答のポイントを解説」の記事に載っているので読んでみてください。

4.エントリー企業数を増やす

内定が出ない原因として考えられるのが、エントリー数の少なさです。さらに、そのエントリー先が大手や人気企業であれば選考を通過する可能性は大幅に減るでしょう。

内定を得るためには、エントリーの母数を増やすことが大切ですが、闇雲にエントリーするのは避けます。まったく興味のない企業や明らかに適性に合わない企業にエントリーしても、書類作成や対策の時間が無駄になるだけ。「就活の軸」に沿ってエントリー数を増やしましょう。

5.就職エージェントに相談する

上記2つを試しても好転しない場合は、就職エージェントに相談するのも1つの方法です。エージェントを利用すれば、第三者の目線から「自分の改善すべき点」を明らかにしてくれます。

就職エージェントを利用すれば、選考書類の添削や面接対策まで、カウンセリングをもとに個人に合ったサポートが受けられます。また、その人にマッチした求人を紹介してくれるので、就職活動を効率的に進めたい人におすすめです。

新卒の就活を成功させるためのポイントについては、「就活の正解がわからない時の対処法|成功に導くポイントを8個紹介」で解説しているので、参考にしてみてください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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