面接でほかに受けている企業を聞かれたら？伝え方と印象を上げるコツを解説

就活の面接でよく聞かれるのが「ほかに受けている企業は？」といった質問です。答え方によっては志望度を疑われたり、印象を悪くしたりする可能性もあり、悩む就活生もいるでしょう。

この記事では、ほかに受けている企業を正直に伝えるべき理由や印象を良くする答え方を解説します。また、注意点や例文もあわせて紹介するので、面接対策に不安がある方はぜひ参考にしてください。

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面接で「ほかに受けている企業は？」と聞かれたら正直に答える

就活の面接では、「ほかに受けている企業は？」と聞かれることも少なくありません。緊張して答えに迷ったり、嘘をついてしまおうかと考えたりする方もいるでしょう。しかし、他社の選考状況に関する質問で、事実と異なることを伝えるのはおすすめできません。

面接官は、学生の話に一貫性があるか、誠実に向き合っているかを見ています。無理に隠したり嘘をついたりすると、ほかの質問から矛盾が生まれて、信頼を失うリスクがあるでしょう。

そのため、他社の選考状況については、できるだけ正直に伝えてください。面接官のなかには、就活生が他社での評価や選考状況を知りたいと考えている人もいます。「A社は二次面接の結果待ち、B社は内定取得、C社は次回で最終面接」のように、現段階の選考状況を説明しておくとスムーズなやり取りが可能に。すでに内定が出ているのであれば、その旨も伝えるとよいでしょう。

なお、公益社団法人全国求人情報協会の「2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査」によると、最終面接に進んだ社数は平均4.3社、内定取得社数は平均2.3社となっています。属性別に見ると、文系大学生の方が理系大学生よりもプレエントリー数や企業説明会への参加、書類選考に進んだ社数が多い傾向です。

引用元：全国求人情報協会「2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査（16p）」

ほとんどの学生は、ほかの企業の選考を受けながら内定を獲得していることが分かります。他社の選考状況を聞かれたら、隠さず正直に答えることが面接突破への第一歩といえるでしょう。なお、就活のスケジュールについては「就活のやり方を徹底解説！基本的な進め方やスケジュールをご紹介」の記事でご確認いただけます。

参照元
全国求人情報協会
2024年卒学生の就職活動の実態に関する調査

就活で嘘をつくことで生じるリスクについては、「就活で嘘をつくとどうなる？ばれる理由やリスクも解説」の記事でも解説しているので、参考にしてください。

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面接でほかに受けている企業を聞かれる理由

面接で「ほかに受けている企業は？」と他社の選考状況について聞かれた場合、どのように答えるべきか戸惑う方もいるでしょう。面接官がこのような質問をするのには、明確な理由があります。

ここでは、面接で他社の選考状況を聞かれる理由を解説するので、ぜひ参考にしてください。

志望度の高さを確認するため

企業が他社の選考状況について質問するのは、志望度の高さを確かめるためです。

企業は、内定後に辞退されるリスクをできるだけ減らしたいと考えています。回答内容から他社への興味・関心が強いと感じれば、採用の優先度が下がることも考えられるでしょう。

また、志望動機が不十分なまま入社すると、早期離職につながる恐れもあるため、企業は慎重に見極めています。印象良く答えるためには、面接先の企業が第一志望であることを伝えるのが大切です。

就活の軸を知るため

企業が他社の選考状況について質問するのは、就活の軸を確認するためです。自社と他社の共通点や関連性から、どのような就活の軸を持っているかを見極めています。

応募先に一貫性が見られると、就活生の選考に対する本気度が伝わるでしょう。しかし、業界や職種に統一感がないと、「どのような考えで企業選びをしているか」が見えづらく、自社に合っているか不安に思われることもあります。

他社の選考状況について聞かれた場合は、就活の軸が伝わるように回答するのもポイントです。

就活の軸については、「就活の軸の回答例文12選！企業の質問に対する答え方のコツや注意点を解説」の記事も参考にしてください。

内定通知を早く出すか考えるため

企業が「ほかに受けている企業は？」と質問する際は、いつ内定を出すか見極めている場合もあります。優秀な人材は複数の企業から内定を獲得できることも多く、先に採用が決まってしまう可能性があるからです。

就活生のなかには、最初に内定を獲得した企業で就活を終えてしまう学生もいるでしょう。そのため、就活生の選考状況を確認し、早めに内定を出すべきかを判断しています。

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面接でほかに受けている企業を回答する際のポイント

面接で他社の選考状況について聞かれたときは、答え方次第で印象が大きく変わります。

ここでは、「ほかに受けている企業は？」といった面接官の問いに対して、印象を良くする回答のポイントを解説するので、ぜひ参考にしてください。

面接を受けている企業への入社意欲を示す

面接で他社の選考状況について質問された場合には、「面接先の企業に入社したい」「第一志望である」といった意欲を示しましょう。

いくら企業のニーズに合う人材であっても、入社意欲が低ければ内定が出る可能性は低くなります。面接先の企業ならではの志望動機とあわせて、熱意のアピールが重要です。

伝える企業の業種や職種に一貫性を持たせる

面接で他社の選考状況について伝える場合は、業種や職種に一貫性を持たせる必要があります。伝える企業は、できるだけ面接先と同じ業界や職種を選ぶようにしましょう。

たとえば、商社を受けているのであれば、商社の選考状況を伝えます。また、営業職であれば、営業職の選考状況を伝えるとよいでしょう。「営業職と事務職と研究職を受けています」など、方向性が定まっていない印象を与える回答は避けてください。

就活の軸をしっかりと持ち、業界や職種に一貫性を持たせて選考を受けていることを伝えましょう。

就活の軸を持つためには、自己分析を行うのも大切です。「自己分析とは？就活におすすめの簡単なやり方10選や活用例を解説」の記事を参考に自己分析を行い、自分なりの考えをまとめておくのもよいでしょう。

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「ほかに受けている企業」の質問対策

面接でよく聞かれる他社の選考状況に関する質問は、聞かれるタイミングや聞き方によって戸惑うこともあるでしょう。しかし、事前に準備すると、落ち着いて自信をもって答えられます。

ここでは、面接でスムーズに答えるために知っておきたい準備について解説するので、ぜひ参考にしてください。

事前に回答を用意する

面接で「ほかに受けている企業は？」と聞かれても、落ち着いて答えられるよう、事前に話す内容を整理しておくことが大切です。

特に、ほかの企業を受けていない場合や、業界や職種に一貫性がない場合は、マイナスな印象を与えないよう事前に伝え方を考えておく必要があります。自分の考えを整理し、スムーズに答えられる状態にしておくと、好印象につながるでしょう。

受けている企業を整理する

ほかに応募している企業がある場合は、あらかじめ企業名や特徴を整理しておくと、面接でスムーズに答えられます。その際、企業ごとの強みや志望ポイントを簡単にまとめておくと、より説得力のある説明がしやすくなるのでおすすめです。

また、面接では緊張で言いたいことを忘れてしまう可能性もあるため、実際に文章にして答える練習をしておくのもよいでしょう。

就活の軸を明確にする

他社の選考状況について質問された際、「なぜその企業を受けているか」といった就活の軸を明確にすると、面接官に納得感を与えられます。就活の軸を具体化するためには、志望業界や職種を整理し、企業の魅力や応募理由を伝えられるとよいでしょう。

就活の軸を明確にすると一貫性のある答え方ができ、志望度や考え方もより伝わりやすくなります。

企業からの質問内容と回答のコツについては、「就活の面接対策はどうする？よく聞かれる質問40選や選考突破のコツを解説」の記事も参考にしてください。

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面接でほかに受けている企業を印象良く伝えるコツ

面接で「ほかに受けている企業は？」と聞かれた場合、事実を伝えるだけで好印象を与えられるとは限りません。相手企業への志望度や就活の軸が伝わるように工夫して答えることが重要です。

ここでは、好印象につなげるための伝え方のコツを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

入社意思の確認には即答する

面接で入社意思を確認されたときは、迷わずに即答するのが大切です。すぐに答えると、入社への意欲や決意の強さをアピールできます。内定を勝ち取るためには、受け答えの内容だけでなく、熱意や覚悟が伝わるかも重要な評価ポイントです。

内容が整っていても、気持ちが伝わらなければ評価されないこともあります。自信をもって即答し、入社したい気持ちをしっかり伝えましょう。

自信をもってハッキリと答える

面接で他社の選考状況について回答するときは、自信をもってハッキリと答えることも大切です。堂々と話す姿勢は、説得力や意志の強さを面接官に印象付けられます。

一方で、答えに詰まったり迷ったりすると「本当に志望しているのか」と不安に感じる採用担当者もいるでしょう。面接では、面接官の目を見て、落ち着いて答えるよう意識するのがポイントです。

好印象を与えるコツについては、「面接の心得って？好印象を与えるコツ」の記事も参考にしてください。

どの企業も第一志望のつもりで面接に臨む

どの企業であっても、第一志望のつもりで面接に臨むことが大切です。始めから志望度に差をつけてしまうと、入社意思を聞かれた際に自信を持って答えられなくなります。

就活では嘘をつかないことが基本ですが、「第一志望ではありません」と伝えるのは失礼にあたります。目の前の選考に全力で向き合い、すべての選考に同じ熱意で挑むことで、納得のいく就活につながるでしょう。

最終的には、内定をもらった企業のなかから、本当に入りたいと思える会社を選ぶことが大切です。

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面接でほかに受けている企業を聞かれた場合の回答例

面接で「ほかに受けている企業は？」と問われたときに、どこまで詳しく伝えるべきか、どのように回答するべきか悩む方もいるでしょう。

ここでは、面接官に好印象を与えるための答え方を例文も交えて紹介するので、ぜひ参考にしてください。

ほかに受けている企業がある場合

ほかにも選考を受けている企業がある場合は、正直に伝えることが大切です。その際は、応募している企業名を具体的に挙げる必要はありません。「△△業界を中心に△社ほど受けています」といったように、応募理由や興味を持っている業界・職種、応募数を簡潔に伝えると印象が良くなります。

面接官は、就活の方向性や考え方を知りたいので、選考状況だけでなく、なぜ志望した業界・職種に関心があるかを伝えることが大切です。

第一志望である△△業界を中心に△社ほど応募しています。
御社を志望した理由も、△△を通じて多くの人の生活を支える事業に魅力を感じたからです。なかでも、御社は△△の分野に強みを持っており、ぜひ貢献したいと考えています。

複数の同業他社を受けている場合

同じ業界の複数企業を受けている場合は、「なぜ面接先の企業を志望しているか」を明確に伝えることが重要です。

「同業他社も受けている」とだけ伝えると、志望度が低いと思われる可能性があります。そのため、入社後に挑戦したい事業や興味のある商品・サービスを具体的に挙げながら、他社との違いに触れると、面接官に志望度の高さが伝わりやすくなるでしょう。

他社にも数社応募していますが、御社が第一志望です。
特に、御社の△△事業には強い興味・関心を持っており、入社後は△△プロジェクトに携わり、多くの人に役立つサービスを提供したいと考えています。

すでに内定をもらっている場合

すでに内定先がある場合は、事実を隠さずに伝えることが大切です。内定先の企業名を具体的に伝える必要はありません。他社の内定がある場合は、以下の点を伝えるとよいでしょう。

・応募理由
・興味がある業界
・応募数
・内定社数

上記を伝えると、他社から評価されている人材であることをアピールできます。

ただし、「すでに内定があるので御社は保険です」と受け取られないように、面接先への志望理由もしっかり伝えることがポイントです。

△△業界を中心に数社応募しており、すでに2社から内定をいただいています。
ただ、御社の△△プロジェクトへの強い関心があり、これまで培った△△の経験を生かして挑戦したいと考え、志望しています。

ほかに受けている企業がない場合

他社へのエントリーがない場合も、正直に伝えることが大切です。一方で、応募先が「1社のみ」といった状況を知った場合、面接官から「本当に志望している会社なのか」と疑問を持たれる可能性もあります。

そのため、現在の選考状況に至った背景をあわせて伝える必要があるでしょう。企業側に不安を与えないよう、誠実に志望動機を伝えてください。

現在、御社の選考のみに集中しており、他社には応募しておりません。
もともと△△業界に強い興味・関心があり、なかでも、御社の△△事業に魅力を感じたため、まずは御社に挑戦したいと思い応募しました。
今後はほかの企業も検討しながら、まずは御社で力を試したいと考えています。

面接での好印象につながる回答方法については、「『第一志望か』の質問に嘘をつけない…好印象につながる回答方法を伝授」の記事も参考にしてください。

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面接でほかに受けている企業を聞かれた場合のNG例

「ほかに受けている企業は？」といった質問には、印象を良くする伝え方があります。一方で、答え方によってはネガティブな印象を与えてしまうため注意が必要です。

ここでは、面接官に他社の選考状況について聞かれた場合のNG例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「ほかには受けていない」などと嘘をつく

他社を受けているにもかかわらず、「ほかには受けていません」と嘘をつくのは避けましょう。

また、「すでに内定を持っている」と事実と異なることを伝えるのは適切ではありません。一度ついた嘘は後の質問との矛盾を生み、信頼を大きく損なう原因になるため、注意してください。

他社を優先しているような回答をする

「他社から内定が出れば承諾する」のように、他社を優先している印象を与える回答は避けましょう。

企業を焦らせるような伝え方は、面接官に悪い印象を与える可能性があります。他社の選考を優先している印象を与えると、「不採用にしてもよさそう」と判断される場合もあるでしょう。面接先への敬意を忘れず、誠実に答えることが大切です。

「選考を受けたが不採用だった」と答える

面接で「選考を受けたが不採用だった」と伝える必要はありません。不採用になった企業については、すでに選考が終了しているため、「受けている企業」に含まれないからです。あえて伝えると、「何か問題があるのでは」と面接官に不安を与える恐れもあります。

選考状況については、これから受ける企業や選考中の企業のみを答えるようにしましょう。

受けている業界や職種に一貫性がない

業界や職種については、一貫性を持って答えることが大切です。希望する職種が決まっていても、応募先がさまざまな業界に分かれている場合は注意しましょう。

それぞれの企業に応募した理由や背景を具体的に伝えると、仕事への考え方や将来のビジョンを面接官にアピールできます。一貫性を意識し、納得感のある伝え方を心掛けましょう。

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ほかに受けている企業に関連する質問と回答ポイント

面接では、ほかに受けている企業だけでなく、選考状況や志望度に関して質問をされることがあります。答え方次第で印象が大きく変わるため、事前にポイントを押さえておくことが大切です。

ここでは、関連する面接時の質問について解説するので、ぜひ参考にしてください。

弊社が第一志望ですか？

企業が第一志望かどうかを確認するのは、内定辞退を防ぎ、志望度の高い人材を優先的に採用したいと考えているからです。そのため、「御社が第一志望です」と企業に対する熱意をはっきりと伝えましょう。

ただし、気持ちがともなっていないと見抜かれる可能性もあるため、なぜ第一志望なのかを具体的に説明できるよう準備しておく必要があります。

現在の選考状況について教えてください

具体的な選考状況を聞かれる理由は、自社の選考スケジュールや内定通知のタイミングを調整するためです。選考状況を聞かれたときは、他社の選考段階や今後のスケジュールについて、分かる範囲で正直に伝えましょう。

「来週一次面接を受ける予定です」「最終面接の結果待ちです」といった形で、簡潔に伝える必要があります。

転勤についてはどのように考えていますか？

面接では、将来的な転勤について確認されることもあります。転勤可能な人材のほうが採用されやすい傾向はありますが、無理に「大丈夫です」と答える必要はありません。

家庭の事情や地域限定で働きたい理由がある場合は、正直に伝えることが大切です。正直に伝えたうえで、希望する働き方でどのように貢献したいかを説明しましょう。

今後応募する予定の企業がありますか？

面接では、今後の応募予定を尋ねられることもあります。この質問に対して、興味のある企業や検討している企業名を正直に答えても問題ありません。

その際、できるだけ面接先企業と同じ業界や事業内容に共通点のある企業を挙げると、就活の軸に一貫性がある印象を与えられます。

どのような軸で応募する企業を選んでいますか？

面接で就活の軸について質問される場合、企業選びの基準を確認する意図があります。就活の方向性が見えないと、「どのような基準で志望先を選んでいるか」をさらに深掘りして質問される可能性が高いでしょう。

そのため、自分なりの就活の軸を明確に整理し、面接官が納得できるような答えを準備しておくことが大切です。

面接でのよくある質問については、「就活の面接で聞かれる質問集40選！答え方のポイントや回答例も解説」の記事も参考にしてください。

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面接でほかに受けている企業を印象良く伝えたい方へ

面接で他社の選考状況について聞かれたときには、嘘をつかずに好印象につながる答え方が求められます。

どのように伝えるべきか迷ったときは、就職エージェントへの相談もおすすめです。

キャリアチケットでは、プロのアドバイザーが印象アップにつながる答え方を丁寧にアドバイスします。また、面接対策だけでなく、自己分析や書類対策、内定後のサポートなども行っています。

就活に不安を感じている方は、キャリアチケットを活用して納得のいく就職先を見つけましょう。

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