このページのまとめ
- 大学生の自己PRでは、自分の強みや頑張った経験をアピールしよう
- 自己PRの内容が思いつかないときは、自己分析と企業研究を徹底的に行うことが大切
- 自己PRを書くときは「結論から書く」「根拠となるエピソードを盛り込む」を踏まえる

履歴書やエントリーシートの自己PR欄に、どのようなことを書くべきか悩んでいる学生の方もいるでしょう。自己PRは学生生活やアルバイトの経験を交え、長所をアピールするもの。自分が「頑張った」「強みを発揮できた」と思う体験を洗い出し、自信をもって伝えることが大切です。
この記事では、大学生に向けた自己PRの書き方を経験別の例文と合わせて紹介します。自己PRの書き方を把握し、自分の魅力を採用担当者に伝えましょう。
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- 大学生の自己PRには何を書く?役割や目的を解説
- 経験よりも自分の長所を重点的にアピールしよう
- 自己PRについてのキャリアアドバイザーのアドバイス
- 自己PRの内容が思いつかないと悩む大学生がすべき準備
- 自己分析
- 企業研究
- 自己PRで悩む大学生に向けたアピールできる強み一覧
- 向上心
- チームワーク
- 問題解決能力
- 実行力
- 継続力
- 大学生が知っておきたい自己PRの書き方4ステップ
- 1.最初に結論を伝える
- 2.強みの理由となるエピソードを添える
- 3.経験を通して学んだことを伝える
- 4.強みをどのように仕事で活かすか伝える
- 大学生が好印象を与える自己PRを作る際に押さえたいコツ
- 具体的な数字を出す
- 自分の個性を大切にする
- 客観的視点を盛り込む
- 強みの「再現性」を明確にアピールする
- 企業が求める人物像と自分の個性を結びつける
- 【経験別】大学生に役立つ自己PRの例文
- 1.内面
- 2.部活動
- 3.ゼミ
- 4.アルバイト
- 大学生が自己PRを書くときの注意点
- 抽象的な内容は避ける
- 余白は少なめにする
- 高校時代の出来事をアピールするときは書き方を意識する
- 自信をもって就活で自分をアピールしたい大学生へ
大学生の自己PRには何を書く?役割や目的を解説
自己PRは、応募者一人ひとりがもっている「入社後に活かせる魅力や能力」を企業にアピールするためのものです。採用担当者が「この学生は入社後に活躍できそうだ」と期待を抱けるよう、「このときは頑張った」「これが自分の強み」と自信をもって言えるような題材を見つけることが大切です。
自己PRの題材は、学生生活で成し遂げたことやアルバイトでの具体的な成果、内面的な長所や価値観など、自分の魅力や能力を裏付けるものであればどのような題材でも構いません。
まずは、これまでの経験を振り返り、自身の長所や能力をアピールできる題材を探してみましょう。
経験よりも自分の長所を重点的にアピールしよう
自己PRを作成する際は、単に経験したことを書くのではなく、その経験から導き出される自分の長所や強みを重点的にアピールすることが大切です。根拠として具体的な経験を語ることはもちろん重要ですが、企業が重視するのは、「入社後に当社の業務でどのように長所を活かせるのか」という点です。
採用担当者が活躍のイメージをもてるよう、「その長所を活かしてどのようなことを成し遂げたか」「長所をより磨くためにどのような努力をしたか」というプロセスや結果を具体的に示しましょう。
採用担当者が「この学生に会ってもっと詳しく話してみたい」と思えるような、具体的で魅力的な内容に仕上げることが重要です。
自己PRを聞く企業の目的は、「自己PRとは?企業が求める理由や回答のポイント・例文を紹介」の記事でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。
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自己PRについてのキャリアアドバイザーのアドバイス
Q.印象に残るような自己PRを作成するには何に気をつけるべきですか?
印象に残る自己PRにするには、客観的な事実に基づいた具体性をもって、あなたの強みをわかりやすく伝えることが重要です。前提として、ES(エントリーシート)を見る人や面接をする採用担当者は皆さんのことを全く知らない人になります。
まず、一つ目のカギとなるのが、定量的なエピソードです。万人共通の「数字」を用いることで、経験のスケール感や努力の度合いが明確になり、相手もイメージしやすくなるでしょう。
たとえば、「TOEICで400点から650点までアップした」と伝えたほうが、「TOEICでスコアアップした」と伝えるよりも具体性があります。
同様に、アルバイトの経験なら「売上を△%向上させた」「顧客満足度アンケートで5点満点中4.8点を達成した」など、成果を数字で表現しましょう。
次に、面接官の興味を引く「印象的なワード(キャッチフレーズ)」を挿入しましょう。自己PRは面接のはじめに聞かれることが多いため、このワードで強いフックを作ることが効果的です。
たとえば、「粘り強さ」といった抽象的な表現ではなく、「目標達成のために周囲を巻き込む推進力」など、具体的な行動や長所が連想されるフレーズを選びます。
このように、「印象的なワード」で興味を引きつけ、「定量的なエピソード」でその裏付けを示すことで、採用担当者が「この学生すごいな」「もっと話を聞いてみたい」と思える、具体的で説得力のある自己PRになりますよ。
印象に残る自己PRの作成方法は、「自己PRに説得力を持たせる方法は?抑えるべきポイントと注意点を解説」も参考してみてください。
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自己PRの内容が思いつかないと悩む大学生がすべき準備
自己PRの内容が思い浮かばず、悩む大学生もいるでしょう。自己PRを書くためには、「自己分析」と「企業研究」を行い、自分と企業への理解を深めておく必要があります。この2点を徹底的に行い、採用担当者が納得できるような自己PRを作成しましょう。
自己分析
自己PRで使える自分の強みや適性を知るためには、自己分析をすることが大切です。まずは、幼少期からさかのぼってこれまでの経験を振り返ってみましょう。部活やアルバイト、サークル、学業、ボランティアなど、どんなに小さなことでも構いません。
頑張ったと思えることや困難を乗り越えた体験、長所を発揮した経験などを洗い出し、一つひとつを深堀りしていきます。
たとえば、「接客業のアルバイトを始めた」→「なぜ始めようと思ったか」、「お客さまの笑顔を見ると頑張ろうと思えた」→「なぜそのように感じるか」など、1つの体験に対して自問自答を繰り返すと良いでしょう。この問いかけを続けることで、掘り下げた先に共通の答えがあれば、それが自分の強みや仕事に対する姿勢といえます。
自己分析の詳しい方法は、「自己分析とは?就活におすすめの簡単なやり方10選や活用例を解説」の記事を参考にしてみてください。
企業研究
企業研究も、「自己PRの内容が思いつかない」と悩む方に有効な準備の一つといえるでしょう。企業研究では、企業のWebサイトや採用サイト、IR情報を活用し、事業内容や経営状況、企業理念を調べ、企業が目指す方向性を把握することが大切です。
さらに、競合他社と比較すると、その企業独自の事業の強みや特徴がより明らかになるでしょう。
応募先企業の理解を深めることで、「企業がどのような能力を持った人材を求めているか」が具体的に見えてきます。その結果、「私のこういう経験が、この企業の求める人物像や課題解決に活きる」という、説得力のある自己PRの構成要素が見つかりやすくなるでしょう。
企業研究の方法が知りたい方は、「企業研究とは?目的や手順を解説!ポイントを押さえて就職成功を目指そう!」をチェックしてみてください。
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自己PRで悩む大学生に向けたアピールできる強み一覧
新卒の就活生の場合、社会人経験がないぶん、学生時代に培った強みを具体的にアピールすることが大切です。ここでは、多くの企業が新卒に求める「強み」をピックアップし、どのようにアピールすれば採用担当者に響くのかを解説します。あなた自身の具体的なエピソードと結びつけて、説得力のある自己PRを作成しましょう。
向上心
向上心は、常に目標をもって成長し続けようとする意欲のことです。企業は、入社後も学び続け、会社の成長に貢献できる人材を求めています。そのため、「向上心」は、採用担当者にとっておすすめの強みの一つとなります。
厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査の概況(2)若年正社員の採用選考にあたり重視した点(p.7)」をみると、企業が新卒者を採用する際に最も重視したものは、「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神(79.3%)」です。向上心は、この中の「勤労意欲」や「チャレンジ精神」を裏付ける重要な要素の一つです。この結果から、向上心を具体的にアピールすることで、好印象を与えられる可能性があることがわかります。
向上心を強みとしてアピールする際は、ただ「向上心があります」と述べるだけでなく、「具体的に何を目標とし、それに対してどのような行動をとったか」というプロセスを説明することが重要です。
たとえば、資格取得のために毎日欠かさず勉強した経験や、アルバイトで成績を上げるために新しい方法を試したエピソードなどが有効です。結果だけでなく、目標達成に向けて粘り強く努力した事実を伝えましょう。
参照元
厚生労働省
令和5年若年者雇用実態調査の概況
チームワーク
チームワークとは、組織や集団で共通の目標を達成するために、個々が協力し合う能力のことです。具体的には、円滑なコミュニケーション、相互の役割に対する理解、そして目標達成に向けた責任感といった要素が含まれます。
多くの企業では、部署やチームで連携して仕事を進めるため、この協調性は生産性の向上や複雑な問題の解決に不可欠な能力として重視されるでしょう。
チームワークをアピールする根拠として、サークル活動やアルバイト、ゼミでのグループワークの経験がおすすめです。たとえば、「意見の対立があった際に、全員が納得できる解決策を提案し、チームをまとめた」といった具体的な行動を伝えることで貢献度が明確になります。
単に「協力しました」ではなく、「自分の役割を理解し、積極的に他者をサポートした」という側面を示すと、より評価されやすくなるでしょう。
問題解決能力
問題解決能力とは課題を発見し、その原因を多角的に分析したうえで最適な解決策を見つけ出して実行する能力です。ビジネスの現場では予期せぬトラブルや課題が発生するため、この能力をもつ人材は重宝されるでしょう。
この強みを裏付けるエピソードとしては、「予期せぬ事態が発生した際に、冷静に状況を分析し、論理的な手順を踏んで解決に導いた経験」が適しています。たとえば、アルバイト先での顧客からのクレーム対応や、研究活動での実験の失敗を乗り越えた経験などが具体的な例として挙げられるでしょう。
問題が起こった際に、衝動的に行動するのではなく、「原因は何か」「どうすれば解決できるか」と深く思考し、具体的な施策を実行したという流れを説明しましょう。
実行力
実行力とは、目標や計画を立てたあと、迷うことなく実際に行動に移し、最後までやり遂げる能力です。どんなに優れたアイデアも、実行されなければ成果にはつながりません。そのため、企業は「考えて終わらず、確実に行動に移せる人材」を高く評価します。
主張を裏付けるためには、「目標達成のために、具体的な行動計画を作成し、計画通りに完遂した結果、どのような成果を出したのか」という事実を伝えましょう。たとえば、「文化祭の集客目標を達成するために、徹底的なWebプロモーション計画を立て、毎日SNSで情報発信を継続した結果、目標を△件(または△%)上回る集客を実現した」という具体的なエピソードがあると、あなたの実行力とその貢献度が明確に伝わります。
継続力
継続力とは、長期にわたって一つの物事に取り組むことができる力です。仕事は短期間で結果が出るものばかりではないため、忍耐強く努力を続けられる人は企業にとって大きなメリットになります。
継続力をアピールする際には、期間の長さと乗り越えた困難をセットで説明しましょう。たとえば、「モチベーション維持のために毎週目標設定を見直しながら3年間続けた部活動」や「卒業研究を完成させるために、他の予定と両立できる毎週決まった時間を作業に充てたルーティン」などが良い例です。
単調な作業でも飽きずに取り組める粘り強さや、困難な状況でも諦めずにやり抜く精神力を伝えることで信頼性が高まるでしょう。
「就活に役立つ自己PR例文25選!書き方や高評価につながるコツも解説」の記事では、自己PRで役立つ強みごとの例文を紹介しているので参考にしてみてください。
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大学生が知っておきたい自己PRの書き方4ステップ
就職活動における自己PRは、自分の魅力を企業に伝えるための最も重要なツールです。自己PRを効果的に作成するには、ただ自分の経験を羅列するのではなく、論理的かつ説得力のある構成で伝えることが大切になります。
以下で、自己PRを書くときの手順を4ステップにわけて解説するので、書き方に悩んでいる方は参考にしてみてください。
1.最初に結論を伝える
自己PRを書くときは、最初に結論を伝えることが大切です。「私の強みは△△です」「私は△△な人間です」というように、最初に結論であるアピールポイントを伝えましょう。
最初に具体的なエピソードや経験談を話して、結論を後回しにすると本当に伝えたいことがぼやけてしまい、印象に残りにくくなります。先に結論から述べることで、読み手が話の大枠を理解でき、内容が頭に入りやすくなるため、採用担当者に自分の魅力を明確に伝えられるでしょう。
2.強みの理由となるエピソードを添える
次に、強みの根拠となるエピソードを添えましょう。ただ「私の強みは△△です」の一言だけでは、「その強みが本当なのか」「入社後に仕事で活かせるだけの再現性があるのか」と懸念される可能性があるため、自分の魅力が企業に伝わりません。
自分の強みをアピールするときは、「粘り強さを活かしてピンチを乗り切った」「リーダーシップでグループをまとめ上げた」など、具体的なエピソードを添えましょう。オリジナルのエピソードを伝えることで話の内容に説得力が上がり、採用担当者の印象に残りやすくなります。
3.経験を通して学んだことを伝える
エピソードを伝えたら、その経験を通して得たことや学んだことを伝えましょう。学びや成長が、今後どのような状況で活かせるか、または活かしたいかを明記するとさらに説得力が増します。
たとえば、「部活の大会で優勝し、チームで何かを成し遂げることの大切さを学んだ、この経験から、困難な目標に対しても周囲と協力して取り組む姿勢を今後も大切にしたい」「ゼミをきっかけに△△に興味をもち、今でも趣味で続けているこの探求心は、貴社での△△という業務にも必ず役立つと確信しています」など、題材にした体験をきっかけに変わったことや影響を受けたことを具体的に述べると効果的です。
4.強みをどのように仕事で活かすか伝える
最後に、強みをどのように仕事で活かしていくか伝えましょう。たとえば、「この経験から培った粘り強さを、成果が出るまで地道な検証を続ける貴社の業務でも活かし、お客さまに適切なサービスを提供していきたいと考えています」と伝えます。
企業の特徴とも絡めて述べ、「活かし方」を具体的な行動や貢献内容で示すと「自社を理解している」と好印象を与えられるでしょう。
自己PRの基本的な構成は、「受かる自己PRの書き方とは?基本的な構成や評価されるポイントを解説」でも解説しているので、チェックしてみてください。
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大学生が好印象を与える自己PRを作る際に押さえたいコツ
自己PRは、単に自分の長所を並べるだけでは採用担当者の印象に残りにくくなります。自己Pの内容に深みと説得力をもたせると、採用担当者に好印象を与えられるでしょう。
ここでは、大学生が自己PRを作る際に押さえたい自己PRで好印象を与えるコツを紹介するので、参考にしてみてください。
具体的な数字を出す
成果をアピールする場合は、具体的な数字を示すとより効果的です。たとえば、「資格取得のために毎日△時間、合計△△時間勉強した」という数字に加えて、「その結果、△△という分野の知識が身につき、△△で活かせた」といったように成果の質を説明しましょう。
また、「アルバイトで工夫をして売上を20%伸ばした」という数字だけでなく、「△△という課題に対し、△△という具体的な工夫を実行した結果、売上が20%伸び、店舗の△△という目標達成に貢献できた」と、行動の具体性と成果のインパクトを合わせてアピールすると、より説得力が増します。
具体的な数字が出せる場合は、その数字に至った「プロセス」や「結果の価値」とセットで積極的にアピールすることが大切です。
自分の個性を大切にする
自己PRでは、自分の個性を大切にしましょう。たとえば、例文の丸写しや本の内容の丸暗記では、本来の魅力が採用担当者に伝わりません。なぜなら、面接で「なぜそう考えたか」と深掘りされた際に答えに詰まったり、ほかの応募者と印象が重なり、あなたの個性が採用担当者に伝わりにくくなるからです。
自己PRは具体的なエピソードに基づき、自分の強みをオリジナルの言葉と表現で自信をもってアピールしましょう。その際、単なる特徴の羅列で終わらせず、「その個性が、入社後に貴社でどのように貢献できるか」という視点とセットで伝えることが、採用担当者の心を掴むカギとなります。
客観的視点を盛り込む
自分の強みを述べるだけでなく、それを裏付けるための客観的な視点を盛り込むことで、信頼性を高められます。自分の強みが本当に周りから認められているものなのかを補強しましょう。
根拠としては、「アルバイト先の店長から『誰よりもお客様目線で行動できる』と評価された」といった第三者からの評価や、資格やテストのスコアなどの客観的な事実が有効です。これにより、自身の主張が独りよがりではないことが証明され、説得力をもたせられるでしょう。
強みの「再現性」を明確にアピールする
自分の強みが入社後の仕事でも発揮され、成果につながることを示し、再現性があることを明確にアピールしましょう。過去の経験から得たスキルやマインドが、未来の仕事でどのように活きるかを主張することが重要です。
たとえば、「継続力をもって難解な資格の勉強をやり遂げた経験から、目標達成に向けた粘り強いプロセス構築力を身につけました。これは、貴社の営業職として長期的な目標に取り組む上で再現性があります」といったように、仕事と強みがつながるように説明しましょう。
そうすることで、採用担当者はあなたのポテンシャルを具体的にイメージでき、単なる「頑張った話」ではなく、入社後に貢献してくれる「戦力になる人材」だと評価されやすくなります。 強みを発揮した具体的なエピソードと、それを入社後の仕事にどう応用するかを論理的に結びつけ、説得力のあるアピールにしましょう。
企業が求める人物像と自分の個性を結びつける
自己PRでは、企業が求める人物像と自分の個性を結びつけることが大切です。企業は、自社の文化や業務内容にマッチし、活躍してくれる人材を求めています。
そのため、どんなに優秀な人材でも、企業に合わないと判断されたら採用されない可能性があるのです。
まずは、企業の採用ページやIR情報、社員のインタビュー記事などを参照し、「実行力のある挑戦者」や「粘り強く結果を出すプロフェッショナル」といった求める人物像のキーワードを把握しましょう。
そのうえで、「貴社が求める『実行力のある挑戦者』に対し、私は前職で培った『計画を粘り強く実行し、目標の120%を達成した経験』から、その要素を兼ね備えていると考えます」のように、求める人物像と自分の強みが一致することをアピールします。そうすることで、採用担当者は入社後の活躍をイメージしやすくなり、好印象を与えやすくなるでしょう。
効果的に自己PRを伝える方法は、「面接の自己PRで効果的にアピールするコツとは?例文もあわせてご紹介」の記事も参考にしてみてください。
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【経験別】大学生に役立つ自己PRの例文
自己PRを作成したい大学生のなかには、「自分の経験をどう表現すれば伝わるのだろう」「企業が求める人物像に合うアピールとは?」と悩む人も多いでしょう。そこで、大学生活における主な経験別に、企業に響く自己PRの例文を紹介します。以下の例文を参考に、自分のエピソードと置き換えて自己PRを作成してみてください。
1.内面
私の強みは、状況を多角的に把握し、求められることを先読みして行動に移す「対応力」です。この強みは大学時代に参加した震災ボランティアの経験で培われました。私が参加した当初、被災地の活動内容は多岐にわたり、何から手をつけるべきか判断が難しく、指示を待ってしまうことが多くありました。
しかし、「被災された方々の役に立ちたい」という強い思いから、ただ待つのではなく、周囲のボランティアの方々の動きや、被災地の方々の様子を徹底的に観察することに集中しました。たとえば、ガレキ処理班の作業が終わりそうなタイミングを見計らい、必要な道具を準備しておく、あるいは、炊き出しの列の長さを予測し、洗い場が混雑する前に水や洗剤を補充するなど、一歩先の行動を心がけました。
このようなことを繰り返すうちに、何をすべきか瞬時に判断し、誰に何を求められる前に動けるようになりました。結果、「よく気がついてくれるから助かる」とほかのボランティアや被災地の方からも声をかけていただき、自分の行動が直接人の役に立つ喜びを実感しました。
この先を見通し、自発的に行動する力は、常にお客さまの潜在的なニーズを探り、最適なサービスを提案する御社の業務に不可欠だと確信しております。お客さまの状況を的確に把握し、「一歩先を行く提案」で貢献したいと考えております。2.部活動
私の強みは、現状を論理的に分析し、課題解決に向けた具体的な施策を実行できる構造化された分析力です。大学時代は私は低迷していたサッカー部で副部長を務めました。私たちのチームは、情熱をもって練習に取り組んでいたものの、大会では予選落ちが常態化し、努力が結果に結びついていませんでした。
この状況を打破するため、副部長就任を機にチームの抜本的な改善に着手しました。まず、練習試合のプレー内容と選手のコンディションを詳細に記録・分析し、過度な負荷による疲労の蓄積と戦術パターンの単調さが敗因であると特定しました。
顧問や部長と連携し、この分析に基づいて改善を実行しました。具体的には、科学的なデータを基に、体に無理な負担をかけず継続的にパフォーマンスを向上させるトレーニングへと最適化を図りました。また、戦術面では他校の強豪チームの戦術を研究し、私たちの選手の特性に合わせた新しい攻撃パターンを導入することで、戦略の多角化を進めました。
この一連の施策の結果、部員一人ひとりが怪我なく着実に成長し、その年の大会ではチームを3位入賞へと導くことができました。
この経験で培った、複雑な状況から核心的な課題を見抜き、具体的なアクションプランに落とし込む分析力は、御社の営業職においても、お客さまの潜在的なニーズや市場の動向を正確に捉え、最も効果的な提案を行ううえで必ず活かせると確信しています。3.ゼミ
私の強みは、チームの課題を特定し、目標達成のために必要な関係性を構築・調整する力です。私は大学時代、経営学ゼミで組織におけるお金の流れや戦略について学んでいました。
グループ研究に取り組む際、初期段階でグループメンバーのスケジュールが合わず、活動が思うようにできない課題に直面しました。このままでは質の高い成果が出せないと判断し、私はゼミ長と連携しながら改善に乗り出しました。
具体的には、まず全員が心理的な負担なく参加できる昼休みに定期的な話し合いの場を設けました。そして、そこで単にスケジュール調整をするだけでなく、互いの得意分野や研究への意欲を共有し合い、共通の目標意識とインプットの機会を増やすため、全員が参加できる日程で合宿やフィールドワークなどの課外活動も積極的に提案・実行しました。
その結果、メンバー間の信頼関係が深まり、自発的な情報共有が進みました。これにより、多角的な視点から集約された情報が資料に盛り込まれるようになり、教授から「テーマについて深く掘り下げた、内容が充実している資料だ」と具体的な高評価をいただくことができ、発表でも常に上位の成績を収めることができました。
この経験で培ったチームのポテンシャルを最大限に引き出す調整力を活かし、御社においても、多様なメンバーと連携しながら、高品質なサービスを通じてお客様と会社双方の利益に貢献していきたいと考えております。4.アルバイト
私の強みは、状況と相手のニーズを正確に把握し、最適な距離感で関係性を構築できる適切なコミュニケーション力です。私は大学時代、アパレルショップでのアルバイトをしていました。始めた当初は接客の適切な距離感が掴めず、お客さまが必要とされている時に対応できないという課題に直面しました。
「このままではお店に迷惑をかけてしまう」と考え、私は高い売上を出す先輩社員の接客を分析し、お客さまの購買行動のどの時点で、どのような声かけをするかというコツを徹底的に学びました。
また、先輩からの指摘やお客さまアンケートの自由記述欄を細かく確認し、多角的なフィードバックを収集する体制を構築しました。その結果、お客さまの表情や行動パターンから状況を先読みし、最高のタイミングで心地よい接客を提供できるようになり、具体的な成果として担当時間帯の売上を前年比10%向上させることができました。アンケートでも「必要なときに適切なサポートをしてくれるから助かる」と直接的な評価をいただいております。
この経験で培った状況把握力と主体性を活かし、御社でもお客さまの潜在的なニーズに応える提案をいち早く実現し、貢献したいと考えております。自己PRで伝えたい強みごとの例文は、「履歴書の自己PRが今すぐ書ける!強みの見つけ方や書き方、例文を紹介!」の記事を参考にしてみてください。
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大学生が自己PRを書くときの注意点
就職活動における自己PRは、あなたの強みや個性を企業に伝える重要な機会です。採用担当者に「会ってみたい」と思わせるような魅力的な自己PRを作成するためには、いくつか押さえておくべき注意点があります。
効果的な自己PRを作成するには、ただ自分の強みを述べるだけでは不十分です。新卒の就活生が陥りがちなミスを避け、あなたのポテンシャルを最大限にアピールするためのポイントを、以下で詳しく解説します。
抽象的な内容は避ける
自己PRを作成する際は、抽象的な内容や表現は避けましょう。抽象的な表現では、採用担当者に自分の強みが伝わりにくく、ほかの就活生との差別化も難しくなります。
たとえば、「協調性があります」とだけ伝えるのではなく、「大学の文化祭実行委員として、意見の異なるメンバー間の調整役を担い、最終的に全員が納得する企画につなげることができました」といった具体的な行動や成果を添えてください。
具体的なエピソードによって、自分の強みがどのように発揮されるのか、企業に適した人材であるかを明確にイメージさせられるでしょう。
余白は少なめにする
履歴書やエントリーシートの自己PR欄は、可能な限り余白を少なくしましょう。限られたスペースの中で最大限の情報を伝える努力は、企業から「熱意」や「自己分析の深さ」を測る指標の一つとして見なされるためです。
文字数が少なく、余白が多すぎる状態で書類を提出すると、企業から「志望度が低い」「アピールできる要素が少ない」と見なされる恐れがあります。
また、文字数の少なさをごまかすために極端に大きな文字で書いたり、不必要な改行を入れたりするのは印象が良くないため、避けるのが無難です。
自己PRは、枠内のなるべく8~9割埋めることを心がけましょう。パソコンで作成するときは、10.5~12pt程度が一般的なフォントサイズです。
高校時代の出来事をアピールするときは書き方を意識する
大学生の自己PRでは、高校時代の出来事をアピールしても問題ありませんが、アピールする書き方を意識する必要があります。自己PRで高校時代の話をすると、「大学では何も行っていないのか」という疑問をもたれる可能性があるためです。
高校時代の出来事を自己PRとして扱う場合は、その経験が大学時代や将来の仕事にどのようにつながるのかを明確に説明しましょう。たとえば、「高校時代の部活動で培った目標達成への粘り強さが、大学でのゼミ研究や貴社での業務で活かせる」といった書き方で、過去の経験と現在の自分、そして未来の貢献度をつなげることが大切です。
大学での活動を主なアピールポイントとし、高校時代のエピソードはそれを補強する具体例として扱いましょう。高校時代のエピソードを使いたい場合は、「学生時代に力を入れたことで高校時代の内容はあり?伝え方を解説」の記事も、あわせてチェックしてみてください。
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自信をもって就活で自分をアピールしたい大学生へ
自己PRは、入社後に活かせるあなたの魅力や能力を企業にアピールするものです。採用担当者が活躍を期待できるよう、具体的な経験を根拠に自分の長所や強みを伝えましょう。
「自己PRで書ける経験や強みがない」「好印象を得られる内容になっているか不安」という方は、就職エージェントに相談してみるのもおすすめです。就職エージェントのキャリアチケットでは、専属のキャリアアドバイザーがつき、就職活動を一環してサポートします。
応募書類の作成支援はもちろん、添削や面接対策も行うので、自信をもって企業に自分をアピールできますよ。サービスはすべて無料です。就活に不安をもっている大学生は、ぜひご相談ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。