このページのまとめ
- 自己PRで「調整力」をアピールするメリットを把握する
- 「調整力」で企業が求める人材像とのマッチ度をアピール
- 自己PRで「調整力」をアピールするときは具体的なエピソードが大事
- 自己PRは「仕事でどのように活かせるか」まで掘り下げてアピールする
- エピソードの結論がネガティブにならないように注意
就活で悩む人が多い自己PR。悩みの多くは「何を書いたらいいのかわからない」「アピールできるスキルがない」というのが理由です。学生時代の実績やスキルがなくてもアピールできることはたくさんあります。「調整力」もそのひとつ。実は多くの企業が求めている「調整力」を効果的にアピールして自己PRで人と差をつけましょう。
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自己PRで「調整力」をアピールするメリット
「調整力」をアピールするメリットとは何でしょうか?まずは、アピールすることで自分にとってどのようなメリットがあるのかを把握しておきましょう。
人間性を重視する企業が多い
自己PRで「自社にマッチしているか」を判断する際、重視されるのが人間性です。企業はスキルや資格だけではなく、自社の業務内容や社風との相性を見ています。企業が求める人材像とマッチしなければ、業務を円滑に進めることが難しく、長期に渡って活躍できるとは考えにくいものです。企業には様々な人が集まっています。意見が対立して物事がスムーズに進まないこともあるでしょう。人と人との関係性を円滑にする「調整力」は大事な能力のひとつです。そこに自分の強味があると感じているのなら、ぜひアピールしましょう。
チーム戦となるビジネスで活躍できるというアピールになる
「調整力」があることはビジネスで戦力になれるというアピールになるでしょう。ビジネスの多くはチーム戦であり、「調整力」が成果に大きく影響することがあるからです。社内外の人と協力しながら、目標達成に向けて力を合わせてゴールを目指すのがチーム戦です。コミュニケーションが円滑に取れていないと、チームが分裂してしまったり、意見が対立するばかりで仕事が進まなかったりと、ゴールまでたどり着けなくなってしまいます。そのような時に人と人との関係性を良い状態にして、体制を整え、目標達成に導くのが「調整力」のある人です。成果が求められるビジネスでは、重要な能力だと言えるでしょう。
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効果的にアピールするポイント
「調整力」をアピールするポイントを3つご紹介します。しっかりとポイントを押さえて、効果的な自己PRにしましょう。
場面・目的・成果を具体的なエピソードで伝える
アピールする時には具体的なエピソードを用いるのがポイントです。「調整力があります」と言っただけでは、企業は何を根拠に信じればいいのか分かりません。どのような場面で、何を目的とし、調整した結果どのような成果を得たのかを具体的に説明しましょう。「メンバーの意見をまとめた」だけで話が終わってしまうと、単なる聞き役だと思われることも。しっかりと目的を持って調整し、その目的を達成できたところまで話すことで、「調整力」の高さを伝えられるようにしましょう。
「仕事でどのように活かせるのか」まで掘り下げる
「調整力をビジネスシーンではどのように活かせると思うか」まで掘り下げて伝えると、企業にとってメリットがあることをアピールすることができるでしょう。入社後のイメージを具体化しやすく、入社意欲の高さのアピールにも繋がります。友達同士でのエピソードでも、仕事に置き換えて考えてみましょう。
「調整力」をほかの言葉に言い換えるのも効果的
「調整力」には「意見を聞いて共通点を見つける力」「人と人との間に入ってみんなをつなげる力」など、さまざまな能力が含まれます。「チームワーク」「交渉力」「リーダーシップ」といった、ほかの言葉に言い換えてアピールするのも良いでしょう。企業が求める人材像との相性から「多くの人をまとめるリーダーシップがある」「交渉力で話を進めやすくできる」など、伝え方を変えることでほかの応募者と差別化できます。
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「調整力」をアピールする際の注意点
「調整力」をアピールする際には、下記の注意点を踏まえて書きましょう。
ありきたりだと思われない内容にする
ただ「調整力があります」と伝えるだけでは、「ありきたりな自己PR」だと思われる恐れがあります。自分なりのエピソードで「あなたらしさ」が伝わるよう工夫しましょう。自分の個性やモットーを交えてエピソードを紹介すると、印象的なアピールになり、効果が増すでしょう。
ネガティブな印象にならないよう伝える
「調整力」は伝え方を間違えると「波風を立てたくないだけ」「その場しのぎの調整」とネガティブに捉えられてしまう可能性があります。自分の行動がどのような目的に基づいていたのかを明確にし、具体的な成果を示すことで意義のある行動だったことを伝えましょう。
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「調整力」をアピールできる新卒向け自己PR例文
この項では自己PRの例文をご紹介します。3つのパターンがありますので、参考にして自分なりの自己PRを作成してみましょう。
1.部活編
「私はコミュニケーション不足を解消し、チームを目標達成に導くことができます。私は大学時代、サッカー部に所属していました。目標に向かって強いリーダーシップを発揮しようとするキャプテンに対し、部員は率直な意見を言えず、お互いが理解できないまま関係が悪化していることに問題意識を持っていました。そのような状況では試合の結果も悪く、そのため練習はどんどん厳しくなり、部員の心は離れる一方でした。
私は全員が同じ目的に向かっていることを再確認するため、一人ひとりに話を聞いた上で、全員が集まって対話する場を設けました。私がファシリテーターとなり、安心安全な場にすることで、誰もが本音を出し合えるように気をつけました。
その結果、全員が同じ目的を再確認したことで信頼関係が生まれ、どんなことでも話し合えるようになりました。練習でも試合でも迅速な軌道修正ができるようになり、その年は強豪校に勝利するという史上初の快挙を成し遂げました。
コミュニケーション不足によって目的を見失っているときは、改めて「何のために努力しているのか」ということが確認できれば気持ちをひとつにできると思います。これは、多くの人が関わるビジネスプロジェクトにおいても活きる経験だと思います。」
最初に結論を書きましょう。冒頭で何を伝えたいのかが明確になります。さらに具体的なエピソードで調整力があることをしっかりとアピールし、最後はビジネスでどう活かせるかを考えていることが伝わる締めにするのがポイントです。
2.アルバイト編
「私は交渉力を活かしてお客様と企業の信頼関係を築くことが得意です。私は大学4年間、小売店でアルバイトをしていました。ある時、お客様が希望していた商品が欠品になっていたことがあり、仕入先に確認したところ在庫が不足していて発注数に満たないとの回答でした。しかし、お客様からすぐにほしいと要望があったため、仕入先に今用意できる数を確認し、分納するという対応を取りました。お客様からは『少しでも先に納品してもらって助かった』と感謝の言葉をいただき、常連客になっていただくことができました。
お客様の要望に応えられない時はありますが、できないことはできないと説明した上で、『今できる最善のこと』を丁寧にやっていくと信頼関係を築くことができると実感しました。」
仕入先との交渉や、お客様から感謝されたエピソードは、営業職や販売職では特に効果的なアピールになるでしょう。お客様の要望に応えられないというネガティブな状況を、ポジティブな状況に変えたというのもポイントです。自己PRは「成果が出なかった」などのネガティブな結論にならないよう気をつけましょう。
3.ゼミ編
「私は人と人との橋渡しをすることで、円滑に物事を進めることができます。大学時代のゼミ活動では、みんなのモチベーションが低いことに問題意識を持っていました。なぜモチベーションが上がらないのか、一人ひとりの様子を見ていると、アルバイトが忙しかったり、部活でリーダーを努めていたりと、それぞれに事情があることがわかりました。
そこで私がみんなのハブとなり、情報を整理して伝える役割を担いました。また、誰もやりたがらない作業は積極的に引き受けるようにし、活動が止まらないように心がけました。次第に他のメンバーが『今回は私がやるよ』と声を掛けてくれるようになり、協力体制ができていきました。最後の研究発表会では全員が役割をまっとうし、教授から高評価を得ることができました。
この経験から、人と人をつなげることがチーム全体のパフォーマンスに大きく影響することがわかりました。また、言葉ではなく、率先した行動を取ることで周りの行動も変わっていくことを学びました。これは組織の中でも活かせる力だと思っております。」
「調整力があります」と書くのではなく、「人と人との橋渡しをすることで、円滑に物事を進めることができる」と書き方に工夫をすると、万が一ほかの応募者と被った場合でも安心です。自分にとっての「調整力」が何なのか、しっかりと自己分析をしていると印象付けることができるでしょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。