なぜ就職するのかは面接でどう回答する?理由を導くヒントや例文3選を紹介

このページのまとめ

  • 「なぜ就職するのか」の回答から、企業は就活生の価値観や対応力を確認している
  • 就職する理由は、過去の経験や自分が社会に貢献したいことから考えるのがおすすめ
  • 「なぜ就職するのか」を回答する際は、長期的なビジョンや具体的な事例を加えよう

なぜ就職するのかは面接でどう回答する?理由を導くヒントや例文3選を紹介のイメージ

「なぜ就職するのかと面接で質問された際のよい回答が分からない」と悩んでいる就活生も多いのではないでしょうか。

就職する理由から、企業は就活生の入社意欲や自社にマッチするかを確認しようとしています。そのため、志望動機と整合性を持たせた回答が重要です。

この記事では、企業が面接で「なぜ就職するのか」と質問する理由や自分なりの答えにたどり着く方法などを解説します。参考にして、面接官に好印象を与えましょう。

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目 次

「なぜ就職するのか」と面接で質問される5つの理由

就活の面接で「なぜ就職するのか」と質問される理由は、企業が就活生の価値観や入社意欲などを把握したいからです。

ここでは、面接で「なぜ就職するのか」と質問される具体的な理由を5つ解説します。
「なぜ就職するのか」は頻出の質問ではありませんが、面接官の意図を把握して回答すれば好印象を残せる可能性があるので、参考にしてください。

1.就活生が重視している価値観を把握するため

「なぜ就職するのか」を就活の面接で質問する理由の一つに、就活生が大切にしている価値観を把握する目的があります。

自分の価値観に沿った就職ができなければ、仕事へのモチベーションが上がらなかったり、早期退職につながったりしかねません。

そのため、企業は就職する理由から、就活生がどのような価値観を満たすために就活しているのかを把握し、就職後に活躍してもらえるか判断しようとしているのです。

2.自社にマッチする人か確認するため

企業は自社にマッチする人材かどうかを確認するために、「なぜ就職するのか」を聞く場合があります。就職に対する考え方が自社の方針や社風に合わなければ、社員同士のコミュニケーションが上手く取れない可能性があるからです。

たとえば、多くの人と関わるために就職すると考えている人が、コミュニケーションの機会が少ない企業に入社しても、不満を抱えてしまうでしょう。

このような入社後のミスマッチを避けるためにも、企業は就職する理由を質問し、自社に合う人物かどうか確認しています。

3.入社意欲や仕事への熱意を図るため

「なぜ就職するのか」を面接で質問することで、就活生の志望度の高さや仕事への熱意を見ているケースもあるでしょう。

就職する理由は企業の志望動機にもつながるので、就活生の回答から本人の意思の強さを確認しています。
整合性の取れたビジョンを描いていると分かれば、志望度や仕事への意欲が高いと判断できるため、企業は就職する理由を質問するのです。

4.長期的な視点を持っているか確認するため

長期的な視点で物事を考えているか確認する目的で、面接において「なぜ就職するのか」と質問する場合もあります。

仕事を行ううえで、長期的なゴールを見据えて行動するスキルは欠かせません。納期や期限に合わせてスケジュールを調整するほか、昇格すれば部署全体の事業運営や部下の育成を行うなど、数年スパンで計画を立てます。

そのため、面接官は「なぜ就職するのか」の回答から、就職した後のビジョンなど長期的な視点を持てる人物か把握しようとしているでしょう。

5.イレギュラーな状況への対応力を見るため

「なぜ就職するのか」の回答から、イレギュラーな質問に対する就活生の対応を見ている企業もあります。

「なぜ就職するのか」は志望動機や自己PRなどに比べて聞かれる確率が低いうえ、抽象的な内容のため答えにくい質問です。仕事も全て計画通りに進むわけではなく、イレギュラーな対応を求められたり、答えのない課題に向き合ったりする場面が多くあります。

そのため、「なぜ就職するのか」というイレギュラーで抽象的な質問に対して、就活生が冷静かつ柔軟に回答できるかなど、対応力を見る目的もあるようです。

面接が不安な就活生は「就活の面接対策で必要なことは?よく聞かれる質問と対策法も解説」を参考にしてみてください。

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「なぜ就職するのか」理由が分からないと悩む人の特徴

ここでは、「なぜ就職するのか」が分からず悩みやすい人の特徴を解説します。

就職して得られるメリットが見えていない

なぜ就職するのかが分からず悩む理由の一つは、就職後に得られるメリットを把握できていないことです。就職するメリットが分からないと何のために就職するか曖昧になり、今の活動に意味があるのかと考え、立ち止まってしまう可能性があります。

また、「仕事は辛い思いを我慢して行うもの」と思い込むなど、デメリットばかり考えていては、就活へのモチベーションも下がりかねません。
就職には収入面以外に以下のようなメリットがあるので、参考にしてください。

・社会的な信用を獲得できる:不動産の賃貸やローン審査などでスムーズに手続きが進む
・仕事を通じて自己成長できる:組織の中で自分の能力、スキルを磨き成長させられる
・さまざまな立場の人と関われる:仕事を通じて多数の人とつながりやすく、異なる価値観や考え方に触れ刺激を受けられる
・自分の存在意義を見出せる:自分が担当する仕事や役割を通じて、人の役に立っている実感が持てる

就職先や仕事内容によって得られるメリットは異なりますが、自分が最も得たいものは何かをしっかり考えれば、就職する理由も明確になるでしょう。

働く意味や目的が定まっていない

働く意味や目的を確立させていない場合も、なぜ就職するのか分からず悩んでしまいがちです。

「やりたいことはないけど周りが就活しているから」など、漠然とした理由で就活を進めていると、自分が何のために行動しているのか分からなくなってしまいます。また、目的がない状態で就職したとしても、仕事に対してやりがいや楽しさを見出せず、不満が募りやすくなるでしょう。

そのため、就活対策として「なぜ就職するのか」を探すだけでなく、しっかり自分と向き合い「どのような仕事で、どのようなことを成し遂げたいのか」などを考えることが大切です。

就活がうまく進まずマイナス思考になっている

就活が思うように進まずマイナス思考になっている人も、なぜ就職するのか分からなくなりやすいでしょう。

最初は就職に対して希望を持っていても、就活で不採用通知を受け取り続けると「自分は必要とされていないのか」と考えてしまう人もいます。

しかし、自分にマッチする企業とまだ出会えていないだけなので、焦ったり落ち込んだりしすぎないようにしましょう。初心にかえって就職への希望を思い出し、マイナス思考から抜け出せれば、就職する理由も分かるはずです。

なかなか内定につながらず悩んでいる人は「内定が欲しいのにもらえない理由は?やるべき対策とおすすめの就活方法7選」を参考にしてください。

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「なぜ就職するのか」自分なりの理由を見つける鍵

「なぜ就職するのか」の答えを見つけるには、自分の価値観で大切にしたい部分や、社会に対してどのように貢献したいかなどを考えることがポイントです。

ここでは、自分なりの就職する理由を見つけるヒントを解説します。

自分が達成して感動した経験を深掘りする

就職する理由を見つけるために、自分が過去に達成したことで感動した経験を深掘りするのがおすすめです。たとえば、以下のような経験を振り返ってみましょう。

・できなかったことに対して、努力してできるようになった経験
・工夫して何かを作り上げた経験
・周囲と協力して成し遂げた経験 など

過去の成功体験を思い出せば「自分は成長できる」という自信が生まれます。仕事へのやりがいにもつながり、就職する理由も見つけやすくなるでしょう。

どのように社会貢献していきたいのか考える

自分が社会に対してどのように貢献していきたいのか考えるのも、「なぜ就職するのか」を探すヒントになります。

自分の持っているスキルや能力を発揮して企業や社会の課題解決に貢献できることを考えれば、仕事への意味を見出せるでしょう。

また、「収入のために働く」ことがおもな目的であっても、企業や社会に価値を提供しなければ収入は得られません。自分の資質を活かして貢献できることが見つかれば、就職する理由になるだけでなく収入にもつながります。

自分が大切にしている価値観を洗い出す

「なぜ就職するのか」を見つけるために、自分が重視している価値観を洗い出すことも大切です。そして、自分の価値観に合った仕事や環境が分かれば、就職する理由を見つけやすくなります。

自分の大切にしている価値観から、どのような仕事ならいきいきと働けるのか深掘りすれば、「なぜ就職するのか」も自然と明確になるでしょう。

自分の経験を振り返ったり、強みや価値観を見つけたりするのが難しいと悩む就活生は、「自己分析が難しい・できないと思う人の特徴は?効率的な方法を紹介」を参考にしてみてください。

好き・嫌いから妥協できないポイントを考える

就職する理由を見つけるために、自分の好き・嫌いから譲れないポイントを考えるのも有効です。

たとえば、「データを用いた分析が好き」「静かな環境は苦手」など、自分の好き・嫌いのポイントを思いつく限り書き出してみましょう。
好きなことからやりたい仕事や自分が働きたい環境を考えれば、就職する理由が明確になります。また、嫌いなことを押さえれば就職で妥協できないポイントが分かり、自分に合わない就職を避けられるでしょう。

自分が不得意な環境に進まないためにも、好き・嫌いを洗い出したうえでなぜ就職するのかを考えることが大切です。

周りの社会人を観察したり意見を聞いたりしてみる

自分の身近な社会人や尊敬する人を観察したり、直接話を聞いたりするのも「なぜ就職するのか」を見つけるヒントになるでしょう。

家族や先輩には「今の仕事を選んだ理由は何か」「働くうえで譲れない点は何か」などの質問をきっかけに、さらに詳しく聞いてみるのがおすすめです。また、有名人のSNSや取材・テレビ出演でのコメントなども参考にしてみてください。

仕事への価値観は人それぞれ異なるため、自分では思いつかなかった就職に対する新しい考え方に出会える可能性があるでしょう。

気分転換した後に考えてみる

いったん気分転換した後に「なぜ就職するのか」を考えるのもよいでしょう。就活が長引いて焦ったり疲れたりして「内定を得ること」が目的化してしまい、就職する意味を見失っている場合があるからです。

限られた就活期間の中でも計画的にリフレッシュする時間を取れば、目的を軌道修正したりマイナス思考から抜け出せたりできます。

自分が何のために就活を頑張っているのかを思い出せば、就職する理由が明確になるでしょう。

大学のキャリアセンターや就活エージェントを頼る

「なぜ就職するのか」を見つけるために、大学のキャリアセンターや就活エージェントを頼るのもおすすめです。

就職する理由を一人で考えても、言語化できなかったりしっくりこなかったりする場合があるでしょう。しかし、就職する理由が曖昧なまま就活を続けると、自分にマッチしない企業にも応募してしまいかねません。

時間を有効に活用するためにも、根底となる就職する意味や目的を定めておくのが重要です。大学のキャリアセンターや就活エージェントを頼れば、経験豊富なアドバイザーのカウンセリングを受けられるため、納得できる就職する理由を見つけて言語化できるでしょう。

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「なぜ就職するのか」理由を効果的に伝えるポイント

「なぜ就職するのか」を面接で効果的に伝えるには、具体的に述べたり志望動機につなげたりすることが大切です。ここでは、就職する理由を面接で質問された際にアピールにつながる回答方法を解説します。

自分の目標や将来のビジョンを伝える

「なぜ就職するのか」の質問には、仕事を通して達成したい目的や将来のビジョンなどを伝えます。

自社の業務で自己実現できる場合、モチベーションを高く保ち、仕事で壁にぶつかっても挫折しにくいと判断されやすいからです。また、自分が掲げた目的やビジョンに向かって進む意欲を伝えれば、「自分で考えて判断や行動できる自立した人」と認識してもらえる可能性もあります。

そのため、「なぜ就職するのか」への回答では、先に解説した自分なりの就職する理由を踏まえて将来を見据えたアピールを行い、面接官に好印象を与えましょう。

就職する理由を具体的に伝える

なぜ就職するのかを回答する際は、具体的な事例を伝えることも大切です。就職する理由につながる根拠を示せば、整合性の取れた行動ができるアピールになります。

反対に、抽象的な回答では「この学生は本当のことを言っているのか」と信頼度が薄まりかねないので気をつけましょう。

事例は特別な出来事でなくても問題ありませんが、仕事に結びつきやすい経験を用いれば、話の流れがスムーズになるのでおすすめです。

「なぜ就職するのか」から志望動機につなげる

就職する理由から、なぜその企業に就職したいのかといった志望動機の内容につなげて回答するのもよいでしょう。

そもそも企業は、自社に貢献してもらうために学生を採用します。就職する理由が自分本位の内容では「自社なくてもよいのでは」と思われかねません。

そのため、その企業で働き貢献することが自分の目的達成につながると伝えるのが大切です。志望動機の内容を踏まえて、一貫性のある回答を準備しましょう。

志望動機の伝え方で悩んでいる人は、「志望動機を面接で魅力的に伝えよう!例文と失敗の避け方を新卒向けに解説」を参考にするのがおすすめです。

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「なぜ就職するのか」を面接で回答する時の例文3選

ここでは、「なぜ就職するのか」と面接で質問された際の回答例を3つ紹介します。

「なぜ就職するのか」の回答例文1

私にとって就職して仕事をする意味は、異なる価値観をつなげて社会課題を解決することです。

私の実家は果樹園を営んでおりますが、ある時IT企業の営業の方が来られ、煩雑な出荷作業をプログラミングで改善できると提案してくれました。

父は当初、代々人の手で大切に行ってきた作業にテクノロジーを加えることを嫌がりましたが、私と弟が説得したところ受け入れ、IT化に踏み切りました。

すると、数時間かかっていた作業が1時間で終わり、お客様への対応や家族との時間が増えるなど付随する効果もありました。この経験から、異なる価値観を合わせればよりメリットが生まれると分かりました。

私はコンサルティングの仕事を通じて社会で埋もれている課題を見つけ、異なる価値観を合わせることで解決への突破口を作りたいと考えております。

「なぜ就職するのか」の回答例文2

私が就職する理由は、自分の得意を活かして人の喜ぶ顔を見たいからです。私は手先が器用で、趣味で作ったハンドメイド作品を友人や家族にプレゼントしておりました。

大学2年の2月頃、「あなたの作ったコサージュを小学校の入学式で子供に着けさせたい」と叔母から依頼がありました。

私は快諾し、さらに入学祝いとして叔母にもお揃いのコサージュを製作し渡しました。すると、素敵な思い出になったととても喜んでくれ、私まで嬉しくなりました。

御社の革製品は一つひとつ職人が手作業で心を込めて作られています。私も仲間入りし、商品を受け取ったお客様が笑顔になる手伝いをしたいと思っております。

「なぜ就職するのか」の回答例文3

私にとって就職して働くとは、自分の知識を深め地域に貢献することです。

私の尊敬する父は中学校で社会科の教員として働いています。父は授業や部活といった学校の仕事以外にも、観光を盛り上げる会などの地域を活性化する取り組みに参加しています。

ただでさえ忙しい中、家族との時間を作ることも忘れない父に、私は「自分の時間はいらないのか」と聞いたことがありました。

父は「教員ならではの知識や視点で地域に貢献できることがあり、それが嬉しい」と言い、地域活動が父の生きがいにつながっていることを知り、感銘を受けました。

そして、自分も仕事を通じて知識を深め、御社の利益はもちろん、地域の活性化に貢献していきたいです。

これらの例文を参考に、自分なりの回答を用意しましょう。

なお、面接では第一印象も大切です。マナーや受け答えの仕方を復習しておくために「新卒就活における面接のコツを解説!事前対策を万全にして、第一印象を良くしよう」を参考にしてください。

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「なぜ就職するのか」への回答に悩んでいるあなたへ

「なぜ就職するのかと面接で質問された際、どのように回答すれば効果的なのか」と悩んでいる就活生も多いでしょう。

企業は就活生の入社意欲や価値観を把握するために、「なぜ就職するのか」と質問する場合があります。自分なりの就職する理由を深掘りして、企業への貢献につながる内容を伝えれば、好印象を与えられるでしょう。

「なぜ就職するのか」への回答に自信が持てず不安な人は、キャリアチケットを利用するのがおすすめです。キャリアチケットは、自己分析から面接対策まで就活をサポートする就活エージェントです。マンツーマンでアドバイザーがサポートするので相談しやすく、安心して就活を進められます。

就職する理由に限らず面接の回答で悩んだら、ぜひキャリアチケットにご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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