このページのまとめ
- 就職活動におけるSPIは能力検査と性格検査に分かれ、多くの企業が導入する適性検査
- SPIの受検方法はテストセンターやWebテスティング、ペーパーテスティングの3つ
- 就職に向けてSPIを突破するには時間配分を意識し、模擬試験を受けるのがおすすめ

「SPIについてよく理解していない」「どのように対策すれば良いのかわからない」と不安を感じている就活生も多いのではないでしょうか。SPIは、約8割の企業が採用している就職活動において重要な適性検査です。
この記事では、SPIで実施される試験内容や受検方法を解説しています。また、事前に実施しておきたい対策も紹介。初めてSPIに向き合う方はしっかりと理解を深め、内定獲得を目指しましょう。
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SPIとは?就職活動で実施される試験内容を解説
SPIは就職活動において多くの企業が採用している適性検査の一種です。「Synthetic Personality Inventory(総合適性検査)」の略称で、応募者の能力や性格を客観的に評価することを目的に作られました。 能力検査と性格検査で構成されており、企業が応募者の基礎能力と人となりを効率的に把握するために導入されています。
企業がSPIを導入する主なメリットは、企業が短時間で大量の応募者の能力や性格を把握し、自社にマッチした人材を効率的に見つけられることです。就活生にとっても、事前にしっかりと対策をしておくことで、選考通過の可能性を高める重要なステップとなるでしょう。
SPIは主に「能力検査」と「性格検査」の2つの要素で構成されています。以下でそれぞれ解説するので、チェックしてみてください。
能力検査
能力検査は、基礎的な学力や思考力を測る試験です。仕事をするうえで必要な基礎学力や知的な能力を測ることを目的としています。
主に「言語分野」と「非言語分野」の2つに分かれており、企業によっては「英語」や「構造的把握力」といった分野が追加されることもあるようです。
以下で、それぞれで出題される内容をまとめました。
| 言語分野の主な出題内容 | ・二語関係 ・長文読解 ・熟語の成り立ち/慣用句 ・語句の用法/意味 ・文章の並べ替え ・空欄補充 |
| 非言語分野の主な出題内容 | ・割合と比、速さ、確率などの数的推理 ・集合や順列または組み合わせ、推論などの論理 ・資料解釈 ・図表の読み取り |
能力検査の問題は、特別な専門知識を問うものではなく、中学や高校で学習する範囲の知識が基本となっています。なお、制限時間が短いため、正確さとスピードの両立が求められるため出題形式に慣れておくのが望ましいでしょう。
性格検査
性格検査は、受検者の行動や考え方の傾向を把握し、企業や職場の風土、職務内容への適合性を測ることを目的としています。「良い・悪い」を判断する試験ではなく、「どのような特徴があるか」を把握するためのツールであることを理解しておきましょう。
性格検査の回答から企業が確認したい要素は、以下のとおりです。
・行動的側面(活動性、リーダーシップ、計画性など)
・情緒的側面(情緒安定性、プレッシャーへの耐性など)
・意欲的側面(仕事への意欲、達成動機など)
・組織への適応性(協調性、社会性など)
具体的な検査内容は、日常の行動や考え方に関する質問に対して、「そう思う」「どちらかといえばそう思う」「あまりそう思わない」などの選択肢から回答を選んでいく形式が一般的です。
自分を良く見せようと嘘をつくのではなく、正直に回答することを意識しましょう。嘘の回答をすると、回答の一貫性が失われ、「虚偽の回答をしている」と判断されるリスクがあります。正直に回答することで、入社後のミスマッチを防げます。
SPIの出題内容は、「SPIとは?今さら聞けない出題内容や対策のコツを就活のプロが解説!」の記事も参考にしてみてください。
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就職活動で行うSPIと他試験との違い
「SPI」ですが、「他の適性検査や公務員試験と何が違うのだろう?」と疑問に思う就活生もいるでしょう。ここでは、適性検査や公務員試験との違いを解説します。それぞれの違いを理解して、効率的な対策を進めましょう。
SPIと適性検査の違い
適性検査とは、採用選考において応募者の個性や能力、職務への適合性などを科学的に測定するテストの総称を指します。SPIは適性検査の種類の一つであり、就職活動で多くの企業に導入されているテストです。
SPI以外の適性検査としては、「玉手箱」「TG-WEB」「GAB」「C-GAB」など、さまざまな種類が存在します。SPIは、特に「基礎的な能力」と「人柄」をバランス良く測定することを重視しているのに対し、玉手箱やTG-WEBなどは、より「特定の知的能力や専門性」に焦点を当てているのが特徴です。
このように、「適性検査という大きな枠組みのなかにSPIがある」と覚えておくと混乱せずに済むでしょう。適性検査の種類は、「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」の記事でも解説しているので、チェックしてみてください。
SPIと公務員試験の違い
SPIと公務員試験の違いは、目的・内容・難易度の3点です。SPIは民間企業の採用選考で使われるのに対して、公務員試験は国や地方自治体の公務員を採用するための試験。公務員試験の目的は、公務員としての職務遂行能力を測ることにあります。
公務員試験の筆記試験は、一般知識や一般知能などの教養科目、法律や経済、政治など専門科目といった大学受験や専門分野の知識を問う内容が中心です。問題の難易度もSPIと比べると非常に高く、広範囲にわたる専門知識や深い思考力が求められます。
公務員試験では、専門知識の有無が重視されるため、SPI対策だけでは不十分です。公務員志望の就活生は、SPI対策とは別に、専門科目や教養科目の徹底的な学習が必要となります。
SPIと公務員試験の違いは、「SPIと公務員試験の違いは?ボーダーの目安と対策を効率化するコツ5選」の記事も参考にしてみてください。
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SPIの3つの受検方法
SPIを受検する方法は、「.テストセンター」「Webテスティング」「ペーパーテスティング」の3つです。どの受検方法になるかは、企業によって異なります。
それぞれの形式の特徴を理解し、志望企業の選考情報や企業からの案内をしっかり確認したうえで各形式に合わせた対策を立てましょう。
1.テストセンター
テストセンターは、SPIの主要な受検方法の一つです。受験者は専用の会場に出向いて、会場に用意されているパソコンで受検します。
テストセンターでの受検には、一度受検した結果を、その後のほかの企業への選考で利用できるのがメリットです。これにより、企業ごとに何度もSPIを受検する手間が省けます。
ただし、使い回せるのは、企業が指定する期間内の結果のみです。企業によっては、その年度に受検した結果のみを有効とする場合や、最新の結果の提出を求める場合もあるでしょう。
また、テストセンターでは、過去1年以内に受検した結果が残っている場合、予約時に以前の結果を応募企業に送信するか、改めて受検し直すかを選択できます。企業によっては、最新の受検結果の提出を必須としている場合もあるため、応募要項を確認することが重要です。
テストセンターで受検する流れを知りたい方は、「SPIテストセンターを初めて受ける人必見!受検の流れや注意点を解説」の記事をチェックしてみてください。
2.Webテスティング
Webテスティングは、自宅や大学など、任意の場所からWeb経由で受検する方法です。パソコンとインターネット環境があれば、24時間いつでも受検できます。
Webテスティングのメリットは、場所や時間の制約が少ないため自分の都合に合わせて受検スケジュールを組みやすい点です。特にアルバイトやサークル活動などで忙しい就活生にとってメリットとなるでしょう。
ただし、受検中の不正行為を防ぐために、企業によってはカメラやAIによる監視が行われる場合もあります。また、Webテスティングの受検期限は企業によって厳しく定められているため、提示された期限を必ず守りましょう。
3.ペーパーテスティング
ペーパーテスティングは、企業が指定する会場でマークシート形式の紙のテストとして実施される方法です。筆記用具を用いて解答するため、慣れた形式で受検できると感じる就活生もいるかもしれません。
ペーパーテスティングはWebテスティングと異なり、インターネット環境やパソコンスキルに左右されず、全員が公平な条件下で受検できるのが特徴です。ただし、紙媒体での解答となるため、解答時間の配分や、マークシートの塗り間違いには注意しましょう。
SPIのペーパーテストの対策を知りたい方は、「SPIのペーパーテストとは?別受検方式との違いや対策方法を解説」記事をチェックしてみてください。
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就職でSPIに臨む前に実施しておきたい5つの対策
就職でSPIに臨む際は、実力を発揮できるよう事前の対策が大切です。ここでは、就職でSPIに臨む前に実施しておきたい対策を5つ解説します。万全の準備をして本番に臨み、内定獲得を目指しましょう。
1.対策本や問題集で出題問題の傾向を理解する
SPIに臨む前に、対策本や問題集を使って出題される問題の傾向をしっかりと理解しておきましょう。SPIの能力検査は、「言語」と「非言語」の2分野で構成されています。
それぞれの分野で頻出する問題のパターンや解き方のコツを事前に把握しておくことで、効率的に学べるでしょう。
過去問や予想問題を数多く解くことが対策の基本です。繰り返し問題を解き、苦手な分野や時間のかかる問題を見つけ出すのをおすすめします。集中的に克服できれば、自信をもって本番に臨めるでしょう。
2.時間配分を意識して問題を解く練習をする
SPI対策をするときは、時間配分を意識して問題を解く練習をしましょう。SPIの能力検査は、1問あたりにかけられる時間が短いことが特徴です。そのため、事前に時間配分を強く意識した練習が欠かせません。
時間配分を意識して問題を解く練習を怠ると、本番で焦ってしまい、解けるはずの問題も時間切れで回答できなくなる可能性があります。正確に回答できることはもちろん重要ですが、まずは決められた時間内にどれだけの問題に取り組めるかを意識しましょう。
SPIでは正答率も大切ですが、回答数の多さも評価の対象になります。問題集を解く際には、ストップウォッチを使って制限時間を設定し、「この大問には△分」という具体的な目標タイムを決めて取り組むと効果的です。
3.パソコンでの受検に慣れる
パソコンでの受検に慣れるのも、SPI対策の一つです。SPIにはテストセンターやWebテスティングなど、パソコンを使って受検する形式が主な方式としてあります。普段、紙の問題集でしか勉強していないと、本番でPC操作に戸惑い、余計なタイムロスを招き、実力を十分に発揮できなくなる恐れがあるでしょう。
自宅での学習の段階から、パソコン画面での問題の読み方や、マウス・キーボード操作に慣れておくことが大切です。Web上で提供されている模擬試験や対策サイトを活用し、実際の試験環境に近い状態で練習を重ねましょう。
パソコンで問題を解くことに慣れておくと、問題に集中できるので実力を発揮しやすくなります。
4.性格検査は正直に解答する
性格検査を受けるときは、正直に解答することを心掛けましょう。SPIの性格検査は、受検者の人となりや仕事への適性を測るものです。
性格検査を受ける際には、企業に良く見られたいという気持ちから、自分を偽って回答するのは避けましょう。偽って回答をすると、回答内容に一貫性がなくなり、かえって企業側に不信感を与えてしまう可能性があるからです。
無理に企業に合わせようとするよりも、ありのままの自分を伝えることで、入社後のミスマッチを防げるでしょう。
5.模擬試験を受ける
SPIの選考に臨む前には、模擬試験を受けることをおすすめします。模擬試験では、本番と同じ形式や時間配分で通しで問題を解くと、現在の実力を正確に把握できるでしょう。
また、本番の流れや試験中の疲労感を事前に体験し、当日のコンディションを整えるのにも役立ちます。模擬試験の結果をもとに、弱点分野の最終確認や時間配分のシミュレーションを見直しましょう。
たとえば、模擬試験で非言語の後半が時間切れになった場合、本番では前半の比較的簡単な問題をより早く解くなど、具体的な試験戦略を立て直せます。
SPIの模擬試験は、就職情報サイトや資格試験予備校、対策本などで受けることが可能です。有料・無料、Web版・書籍版など種類はさまざまなので、自分の状況に合わせて選びましょう。
SPI対策を始めるタイミングが気になる方は、「SPI対策はいつから始めるべき?勉強時間の目安と効率的な学習法を解説」の記事を参考にしてみてください。あわせて「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事で就活全体のスケジュールを把握しておくと、全体の流れのなかでいつSPI対策をすれば良いか明確に理解できるでしょう。
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SPIや適性検査で落ちずに就職を成功させたい方へ
SPIや適性検査は就活以外で経験することがないため、出題される問題や対策方法がわからないと、「就活がうまくいかないのでは」と不安になる方もいるでしょう。
SPIは能力検査と性格検査にわかれるため、それぞれに合った対策をする必要があります。SPIの対策方法がよくわからない方は、就職エージェントを活用するのがおすすめです。就職エージェントのキャリ多チケットは、キャリアエージェントが就活を一貫してサポートします。
一人ひとりの悩みや状況に適した適性検査対策はもちろん、応募書類作成や添削、面接対策なども実施するので、自信をもって就活を進めたい方は、ぜひご相談ください。
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