このページのまとめ
- ボーナスとは毎月の給与とは別に支払われる特別な給与のこと
- 夏と冬のボーナス平均額はそれぞれ約38万円
- ボーナスの平均額がもっとも高いのは電気・ガス業
就職先を選ぶに当たり、志望する業界や企業では「ボーナスは平均で何カ月分貰えるの?」と気になっている人も少なくないでしょう。このコラムでは【業界別】【年齢別】に、貰えるボーナスの平均額について解説します。また、ボーナスが支給される時期や金額の計算方法、新卒におすすめのボーナスの使い方についてもご紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
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ボーナスとは?
ボーナスは「賞与」とも呼ばれ、毎月の給与や残業代とは別で特別に支払われる給与のことをいいます。毎月必ず支払われることが義務付けられている給与と違い、ボーナスの支給については法律上の定めはありません。そのため、支給の有無や回数、金額などは会社の規模や業績などによってもさまざまです。通常ボーナスのある企業でも、業績が良くない年には支給なし、または例年よりも少なめに支給という場合もあります。自分の就職したい企業の給与規定がどうなっているか、事前に調べておくと良いでしょう。
夏と冬の年2回支給が一般的
ボーナスの支給がある企業では、一般的に夏と冬の年2回支給されます。
支給される時期としては、夏のボーナスは6月下旬~7月上旬、冬のボーナスは12月上旬~下旬が多いようです。
また、会社の売上が黒字となった際に臨時でボーナスが支給される「決算賞与」というものもあります。決算賞与は基本的に企業の業績が好調なときに支給されるため、従業員にとっては仕事での頑張りが目に見える形で還元され、働くモチベーションに繋げやすいでしょう。
毎月の給与の○カ月分で計算される
ボーナスは、「毎月の給与の○カ月分」という形で計算されます。たとえば、毎月の給与が20万円で、ボーナスが2カ月分の場合、ボーナスは40万円です。ただし、その金額から税金や保険料などを差し引かれることになるので、実際にボーナスとして手元に入るのは40万円より少ない金額になります。
ボーナスも年収に含まれる
年収は、会社から年間に支払われる給与の総支給額のことを指すため、ボーナスも年収に含まれます。実際に手にすることができる「手取り」は、年収から所得税や住民税などの税金、厚生年金や健康保険などの保険料が引かれたものです。
年収とボーナスについては「収入に関する疑問を解決!年収にはボーナスが含まれる?」も参考にしてください。
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ボーナスを貰える企業はどのくらいある?
ボーナスは一般的に浸透している制度のため、正社員になればボーナスの恩恵が受けられると心待ちにしている人は多いでしょう。しかし、ボーナスは任意制度のため、支給がない会社もあります。ここでは、ボーナスがもらえる企業の割合や、貰える企業の特徴としてどのようなものがあるか解説します。
ボーナスは約7割の企業でもらえる
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、令和3年に夏季ボーナスが支給された企業は65.1%、冬季ボーナスが支給された企業は70.2%と、約7割の企業でボーナスが支給されていることが分かります。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査 賞与(令和3年夏季)令和3年9月分結果速報等
毎月勤労統計調査 賞与(令和3年年末)令和4年2月分結果速報等
ボーナスが貰える企業の特徴
ボーナスが貰える会社の特徴の一つとして、会社の規模が大きいことが挙げられます。企業規模が小さい会社より、大きい会社のほうがボーナスを貰える割合が高めです。また、一般的に大手企業のほうが中小企業と比べてボーナスの金額も高い傾向にあります。
ボーナス「あり」の場合のメリット
ボーナスの支給がある場合のメリットとしてまず挙げられるのは、定期的にまとまった額の収入があることで、買い物や貯蓄など金銭を計画的に管理しやすいことです。また、頑張った分がボーナスという形で還元されるため、仕事に取り組む意欲やモチベーションを保ちやすくなります。
ボーナス「なし」の場合のメリット
ボーナスがない場合、毎月の給与が高めに設定されている傾向があります。その場合、会社の業績などによって金額が変化するボーナスと違い、毎年安定した給与を受け取れることがメリットです。
ボーナスについては「ボーナスの計算方法とは?パターン別手取り額のシミュレーションも紹介」や「初めてのボーナスはいくらもらえる?相場と支給日を解説」も参考にしてください。
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ボーナスは平均でいくら貰える?
それでは、気になるボーナスの平均額について【業界別】【年齢別】【企業規模別】に詳しく見ていきましょう。
全体の平均支給額
・夏季ボーナス…380,268円
・冬季ボーナス…380,787円
厚生労働省の毎月勤労統計調査令和3年によると、夏と冬それぞれのボーナス平均は上記の金額でした。夏季ボーナス、冬季ボーナスともにおよそ38万円であることが分かります。
【業界別】ボーナス平均支給額
<夏季ボーナス>
・鉱業、採石業等…487,432円
・建設業…495,958円
・製造業…492,661円
・電気,ガス業…867,560円
・情報通信業…665,248円
・運輸業,郵便業…322,898円
・卸売業,小売業…357,487円
・金融業,保険業…643,656円
・不動産,物品賃貸業…499,325円
・学術研究等…653,687円
・飲食サービス業等…47,083円
・生活関連サービス等…135,034円
・教育,学習支援業…499,483円
・医療,福祉…275,482円
・複合サービス事業…425,436円
・その他サービス業…230,618円
<冬季ボーナス>
・鉱業,採石業等…587,736円
・建設業…490,735円
・製造業…502,134円
・電気,ガス業…794,941円
・情報通信業…671,032円
・運輸業,郵便業…328,857円
・卸売業,小売業…344,023円
・金融業,保険業…625,813円
・不動産,物品賃貸業…499,336円
・学術研究等…594,138円
・飲食サービス業等…56,091円
・生活関連サービス等…127,657円
・教育,学習支援業…520,472円
・医療,福祉…308,301円
・複合サービス事業…472,170円
・その他サービス業…222,276円
業界別に見ると、夏季ボーナス・冬季ボーナスともに、平均額が最も高いのは電気・ガス業となっています。夏季ボーナスでは前年と比べても、11.4%の増加と伸び率が高いことから好調な業界であると言えるでしょう。
また、夏季ボーナス・冬季ボーナスともに、不動産、物品賃貸業でも前年と比べて10%前後の増加と伸びています。
一方、最も平均額が低いのは飲食サービス業で、夏季ボーナスは前年比14.9%の減少となっています。
参照元
厚生労働省
毎月勤労統計調査 賞与(令和3年夏季)令和3年9月分結果速報等
毎月勤労統計調査 賞与(令和3年年末)令和4年2月分結果速報等
【企業規模別】ボーナス平均支給額
企業規模別のボーナスの平均は、以下のとおりです。
<夏季ボーナス>
・500人以上…636,176円
・100~499人…417,894円
・30~99人…338,240円
・5~29人…265,204円
・30人以上…440,487円
<冬季ボーナス>
・500人以上…621,724円
・100~499人…424,899円
・30~99人…344,921円
・5~29人…273,064円
・30人以上…442,231円
夏季ボーナス・冬季ボーナスともに最も平均支給額が多いのは500人以上の企業規模となりました。
また、前年と比べて、100人以上の企業規模では夏と冬ともに賞与額が伸びています。
【年齢別】ボーナス平均支給額
ここでは、厚生労働省の「令和元年 賃金構造基本統計調査・年齢階級別年間所得(大学・大学院卒)」を基に、年齢別のボーナス支給額をご紹介します。この調査はボーナスの年間支給額を対象にしているため、金額は1回の支給額とは限りません。
・20~24歳…330,500円
・25~29歳…759,800円
・30~34歳…964,600円
・35~39歳…1,116,600円
・40~44歳…1,354,400円
・45~49歳…1,577,800円
・50~54歳…1,753,100円
・55~59歳…1,785,500円
上記から分かるように、ボーナスは年齢とともに貰える金額も高くなります。それは、勤続年数が上がるにつれて責任のある仕事を多く任されるようになり、役職に就く人も増えるためです。就職したばかりの20代前半は、他の年代と比べると金額は大きくないですが、仕事の経験を積むことでボーナス額も増えていくと考えられるでしょう。
参照元
政府統計の総合窓口(e-Stat)
賃金構造基本統計調査 (令和元年)
新卒のボーナスについては「新卒はボーナスを貰えるの?気になる支給時期や平均額を紹介!」も参考にしてください。
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新卒におすすめのボーナスの使い方
「ボーナスを貰ったら、何に使おう?」と今から楽しみにしている人も多いでしょう。ボーナスの使い方は人それぞれ自由ですが、できることなら計画的に有意義な使い方をしたいもの。ここでは、新卒におすすめのボーナスの使い方をご紹介します。
趣味や旅行のために使う
自身の価値観や視野を広げるために、趣味や旅行にボーナスを使うのもおすすめです。自分が夢中になって没頭できる趣味を持っていると、楽しみが増えて毎日の生活が豊かになったり、ストレスを上手に解消することができたりするなど、メリットが多くあります。また、旅行は日常では見ることのできない景色や伝統文化に触れることができ、旅の中でさまざまな刺激を受けたり、非日常を感じてリフレッシュできたりすることで、仕事に対する新たなモチベーションに繋がることも多いでしょう。
家族へのプレゼントに使う
社会人として一人前になるまで、自身を育ててくれた両親や家族に、これまでの感謝を込めてプレゼントを送るのも有意義なボーナスの使い道といえます。プレゼントは物を贈ることに限らず、一緒に旅行に出掛けたり、レストランで食事をしたりと、記念になるものも喜ばれるでしょう。
学生時代には手の届きにくかったものを買う
ボーナスを使えば、高価な腕時計やアクセサリーなど、学生時代には手の届きにくかったものを購入できるようになります。品質が良いものなら長く使えるうえ、初めてのボーナスで購入すれば記念にもなります。また、そのアイテムを見るたびに社会人1年目の新鮮な気持ちを思い出し、初心に帰ることができるでしょう。
勉強のために使う
仕事に役立つスキルや資格の勉強など、自分自身の成長のためにボーナスを投資するのも良い方法といえるでしょう。仕事に活かせるスキルや資格について勉強するほか、仕事の幅を広げるために語学やビジネス関連のセミナーに参加したり、さまざまな本を読んで自身の世界を広げたりすることも将来に役立ちます。
将来のために貯金する
ボーナスは一度にまとまった金額が入るため、将来に備えて貯蓄をしておくという人も多いようです。せっかく貰ったボーナスで後悔しないように、ボーナスの使い道について計画的に考え、有意義に活用していきましょう。
本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。