このページのまとめ
- 国際公務員は、国際機関で働く平和や人権を守る職員
- 国際機関で働くには修士号以上の学位と英語またはフランス語の知識が必要
- 国際機関になるためには公募採用や派遣制度を利用する
「国際公務員が気になるけど、どのような仕事をしているかが分からない」と気になる就活生もいるでしょう。国際公務員は、国際連合や国連の下部機関などで働いており、職種によって仕事内容が異なります。一般企業とは違うルートでの就職になるので、確かめておくのが大切です。
この記事では、国際公務員の仕事内容や就職する方法を解説します。求められるスキルも紹介するので、就活にお役立てください。
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- 国際公務員とは?2つの職種を紹介
- 一般職
- 専門職
- 国際公務員が働く機関
- 国連事務局
- 国連開発企画(UNDP)
- 国連児童基金(UNICEF)
- 世界保健機関(WHO)
- 国際通貨基金(IMF)
- 国際公務員になるために求められるスキル
- 英語とフランス語
- 修士号以上の学位
- 国際公務員に向いている人の特徴
- グローバルに働きたい人
- 勉強熱心で専門性を発揮したい人
- 臨機応変な対応ができる人
- コミュニケーション能力が高い人
- 誠実な人
- 多様性を尊重できる人
- 国際公務員になるための方法
- 公募採用に応募する
- 国連事務局の採用試験に応募する
- 外務省の派遣制度に応募する
- 国際公務員の年収や待遇
- 国際公務員への就職を目指すあなたへ
国際公務員とは?2つの職種を紹介
国際公務員とは、国際機関で働く人々のことです。世界の平和や人権を守る仕事を行っています。国際機関には次の4つの機関があり、それぞれで勤務している状況です。
・国連総会により設立された国連の下部機関
・専門機関
・その他の国際機関
仕事内容は、所属先の機関により異なりますが、研究や調査を行い国際社会の強調や発展途上国の支援を実施しています。一般職と専門職によっても仕事内容が異なるので、確認しておきましょう。
一般職
一般職は、各機関の本部や事務所において、専門職のサポートを行う職種です。具体的には、人事や会計、庶務、財務などを行っています。また、秘書やタイピスト、警備なども一般職です。
配属先の部署や課によって仕事内容は大きく異なり、「ジェネラル・スタッフ」と呼ばれることもあります。
専門職
専門職は、各機関において専門的なスキルを活かしながら、調査研究やプロジェクトの遂行を行う職種です。基本的には、自国外の発展途上国に派遣されます。
仕事内容は、病気の拡大防止や難民の救助活動、期間内でのITシステム構築など、多岐にわたるようです。
国際公務員の職員がどのような仕事を行っているかは、業界研究をして確かめましょう。業界研究については「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」も参考にしてください。
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国際公務員が働く機関
国際公務員が働く期間には、国連事務局や国連児童基金などがあります。職員が勤務する5つの機関を紹介するので、どのような場所で働いているのかを知っておきましょう。
国連事務局
国連事務局とは、国連の日常業務を遂行する機関です。すべての国籍を代表する職員で構成されます。
仕事内容は、平和維持活動や国際紛争の調停、人道援助計画の組織などさまざまです。また、活動で得た情報を、研究ネットワークや一般市民に提供するのも国連事務局の仕事に含まれます。
本部はニューヨークにあり、「ジュネーブ」「ウィーン」「ナイロビ」の3つのエリアに事業所を抱えているのも知っておきましょう。
国連開発企画(UNDP)
国連開発企画とは、開発途上国が開発目標を達成できるように支援する機関です。貧困の削減や危機の防止、復興の手助けなども行っています。
国連児童基金(UNICEF)
国連児童基金は、開発途上国の子どもや母親への援助、人道支援を行う機関です。子どもが持つ「生存」「保護」「発展」の権利を守るために活動しています。
世界保健機関(WHO)
世界保健機関とは、保険について指示を与え、調整を行う機関です。健康についての研究課題を作成し、基準を設定しています。
国際通貨基金(IMF)
国際通貨基金とは、国際的な通貨システムの秩序を守る期間です。職員は本部で勤務するだけではなく、開発途上国に派遣されて職務を行う場合もあります。
また、福利厚生の一つとして、年間で30日の有給休暇が与えられる点が特徴です。
福利厚生は機関や企業によって変わるので、どのようなものがあるのか調べておきましょう。有給休暇や家賃補助のようにメジャーなものから、ユニークなものまで幅広くあります。
ユニークな福利厚生については「独特な制度もある!ベンチャー企業の福利厚生事情とは」も参考にしてください。
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国際公務員になるために求められるスキル
国際公務員として勤務するためには、語学力や修士号以上の学位が必要です。以下で、それぞれについて解説します。
英語とフランス語
国際公務員の場合、英語とフランス語が必須です。英語は、次のレベルが求められます。
・国際連合公用語英語検定試験:特A級
・TOEFL iBT:100点以上
国際公務員はいろいろな国の人が集まり、話し合いや議論を行うことも。語学を理解し、説得力のある意見を伝えるのが欠かせません。場合によっては、中国語やスペイン語なども求められるでしょう。
就活に必要な英語力については「就活に必要な英語レベルは?評価される職種やアピールのコツを解説!」も参考にしてください。
修士号以上の学位
専門職に就く場合は、修士号以上の学位が必要です。範囲は幅広く、経済や会計、法律、政治などが求められています。
一般職の場合は、学問の分野や学位が問われないことも。職種によって変わるので、調べておきましょう。
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国際公務員に向いている人の特徴
国際公務員は、「グローバルに働きたい」「専門性を発揮したい」といった人が向いています。ここでは、どのような人が国際公務員に向いているかを解説します。ただし、ここで挙げる特徴に当てはまるからといって必ずしも国際公務員になれるわけではないので、参考程度と捉えてください。
グローバルに働きたい人
国際公務員は、世界中で働きたい人に向いています。国や地域などに関係なく、業務を行えるためです。
日本から離れる場合が多く、知らない国に派遣されて勤務する場合も。また、一緒に働く職員の国籍も多様です。日本にとどまらず、グローバルな状況で働きたい人には向いているでしょう。
勉強熱心で専門性を発揮したい人
自分のスキルを高めるのが好きで、専門性を発揮して活躍したい人にも向いています。就職には修士以上の学位が必要なことがほとんどなので、勉強熱心でなければなりません。
専門にするテーマは、法律や政治、経済など人によってさまざまです。自分のテーマについて真剣に取り組み、国際社会に還元したいと考える人は、国際公務員でも活躍できるでしょう。
臨機応変な対応ができる人
国際公務員の仕事では、臨機応変な対応も必要です。国際状況は変化が激しく、冷静な判断で行動しなければなりません。
また、現場の環境も変化が多く、数分数秒で環境が変わることもあります。トラブルやアクシデントにも負けず、対応できる人は国際公務員に向いているでしょう。
自己PRのアピールについては「臨機応変さを自己PRでアピールするコツは?伝わりやすい構成や例文も紹介」も参考にしてください。
コミュニケーション能力が高い人
現場で働く場合も多く、コミュニケーション能力の高さも重要です。現地の人々や職員と友好的にできると、仕事もスムーズに進むでしょう。
海外で仕事をする際は、自分から話しかけてコミュニケーションをとることも必要です。人々と信頼関係を築ける社交性があれば、活躍できるでしょう。
誠実な人
外務省の「国際機関が求める人材」によると、国際公務員として勤務するためには、誠実な人格も求められるとされています。派遣先で任務を果たすためには、誠実で政治圧力にも負けない姿勢が必要だからです。
多様性を尊重できる人
国際公務員はいろいろな人と関わるため、多様性の尊重も重要です。固定概念にとらわれることなく、対応できるようにしましょう。人々との協力を保ち、職務に臨んでください。
参照元
外務省
国際機関が求める人材
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国際公務員になるための方法
国際公務員を目指す場合、「公募採用」「国連事務局の採用試験」といった方法があります。3つのルートを紹介するので、職員を目指す際は応募してみましょう。
公募採用に応募する
公募採用に応募し、職員になる方法があります。公募は国際機関ごとに行われているため、確認しておきましょう。
公募採用に応募する際は、「修士号以上、かつ職歴が2年以上」が必要です。年齢制限については、特に定められていません。
国連事務局の採用試験に応募する
国連事務局が開催する、採用試験を受ける方法もあります。「国連事務局ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)」と呼ばれるので覚えておきましょう。
YPPは年に1度開催され、「書類審査」「筆記試験」「面接」で選考が行われます。合格者は合格者名簿に掲載され、ポストの空き状況に応じて採用される仕組みです。
ただし、合格して合格者名簿に載っても、必ず職員になれるわけではありません。合格者名簿のなかから採用者が選ばれるので覚えておきましょう。また、合格者名簿の期間は3年間です。
参照元
外務省 国際機関人事センター
国連事務局ヤング・プロフェッショナル・プログラム(YPP)
外務省の派遣制度に応募する
外務省が実施する、「JPO試験」を受ける方法もあります。JPOに合格した場合、2年間国際機関に派遣され、経験を積むことが可能です。
派遣期間終了後は、正規採用されるケースも。ただし、自動的に採用されるわけではなく、空いているポストに応募して採用される必要があるので気をつけてください。
参照元
外務省 国際機関人事センター
JPO派遣制度
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国際公務員の年収や待遇
厚生労働省によると、国際公務員の年収の平均は437.4万です。年収は、「基本給+地域調整給+各種手当」で構成されています。
基本給の金額は、職員の階級によって異なり、地域調整給は地域の物価や生活レベルに応じて支給されている状況です。
また、各種手当には種類が多く、次のようなものがあります。
・住宅費補助
・異動奨励
・困難手当
・扶養手当
・帰国休暇
・帰国手当
・家族訪問休暇
・赴任手当
機関にもよりますが、機関負担で一時帰国できる制度もあるようです。福利厚生が充実しているのが、国際公務員の魅力の一つといえるでしょう。
参照元
厚生労働省
国際公務員
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国際公務員への就職を目指すあなたへ
国際公務員を目指したいものの、どのように目指せば良いか分からず困っていませんか。就活は、調べることや準備することが多くて大変でしょう。効率的に進めなければ、内定獲得が遅くなってしまうことも。
就活をスムーズに進めたい方は、就活エージェントのキャリアチケットにご相談ください。あなたの志望状況に合わせて、マンツーマンでアドバイスを実施いたします。国際公務員は一般企業と比べて特殊なルートであり、内定を得るためには情報収集が欠かせません。就活のプロに相談して、内定獲得を目指しましょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。