このページのまとめ
- 四季報は企業のさまざまなデータが掲載されているハンドブック
- 四季報に掲載されている情報は公平性があり、企業を比較しやすい
- 四季報の企業情報は、連結事業や業績などをチェックしよう
- 平均残業時間や有給消化率、離職率もチェックしておくと企業を絞り込みやすい
- 四季報に頼りすぎず、求人サイトやエージェントを上手に併用しよう
四季報は、就職活動に欠かせない便利なアイテムの1つ。
上手に活用すれば、企業選びの際に心強い味方になってくれます。
今回は、四季報の活用法や、チェックしておきたい項目について紹介しているので、ご一読ください。
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四季報とは?
四季報は、就職活動中の学生にとって心強い味方となってくれるアイテムです。
具体的には、特定の分野に関連する情報を掲載しているハンドブックのことであり、年に4回のペースで発行されています。
四季報には企業の情報を掲載しているものがあり、業績や有給取得率、離職率などを知ることができるので、就職活動に役立つでしょう。
企業に関する四季報には、企業の総合情報のほか、業界の動向を中心に特集したもの、女性が働きやすい企業に特化したもの、インターンに特化したものなど、さまざまな種類があります。
そのため、自分が入社したいと思っている企業像に合ったものを購入するといいでしょう。
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就活に四季報を活用するメリット
先述したように、四季報は企業に関する詳しい情報をチェックできます。
就職活動で企業を選ぶ際に便利なので、活用していきましょう。
情報に公平性がある
四季報には、記者の中立的な目線による企業情報が掲載されています。
そのため、内容に公平性があり、企業を比較しやすいというのがメリットの1つです。
企業側からの情報だけでなく、第三者視点の情報も知ることができるため、より自分に合った企業を見つけられる可能性が高まります。
情報が簡潔でわかりやすい
四季報は、各企業に関する情報や解説が簡潔にわかりやすくまとめられています。
企業は業種ごとに項目分けされており、資格で索引することも可能です。
そのため、就職したい業界を既に決めている場合や、特定の資格を仕事で活用したい場合に役立つでしょう。
同じ業界の企業をリストアップし、じっくり比較することもできます。
会社案内にはない情報もある
四季報には、業績予想や離職率など、企業側が会社案内に掲載しないような情報もあります。
「長く働ける職場」「安定性」など、何らかのこだわりがある場合も、企業を絞り込みやすくなるかもしれません。
上記のように、四季報には企業の公式サイトや求人サイトとは違った視点の情報が掲載されています。
入りたい企業や業界が決まっている方にも、そうでない方にも参考になるでしょう。
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四季報でチェックするべき項目:企業情報編
四季報の企業情報には、以下のような項目が掲載されています。
連結事業
四季報に掲載されている企業情報の1つに、連結事業があります。
連結事業は、企業がどのような事業を展開しているのかを比率付きで紹介する項目です。
たとえば、不動産業で有名な企業のA社について、「不動産80(30)流通15(10)その他5(3)」という記載がされているとします。
事業名の隣にある数字は企業全体を占める比率、()内の数字は利益率をそれぞれパーセンテージで表したものです。
そのため、A社全体の80%は不動産事業で、30%の利益を出していることがわかります。
連結事業の項目で、企業の安定性などをある程度把握できるため、四季報を見る際はチェックしておきましょう。
業績
将来性・安定性を見るなら、業績も目に入れておきたい項目です。
四季報の業績欄には、「売上」「営業利益」「経営利益」「利益」「1株益」の項目があります。
売上は商品が売れた分の金額を表しており、この数字が伸びている企業は先行きが明るいと判断していいでしょう。
営業利益は売上から人件費や製造・販売にかかったお金など、さまざまな費用を引いた金額です。
経営利益や利益も掲載されていますが、営業利益が一番大切な項目のため、初めてで見方がわからない場合はここだけでもチェックしておくといいでしょう。
1株益は、純利益を発行済の株式総数で割った数字で、株価を左右します。
業績の欄は少々見づらく感じる方もいるかもしれませんが、一部の数字だけでも確認しておいたほうがいいでしょう。
株主
株主は、企業が売っている株を買っている人・団体のことを指します。
四季報の株主の項目では、株主となっている企業・個人と、株の保有数を知ることが可能です。
株主が企業の株を50%以上保有している場合、実質権限を握ったことになり、株主によって会社の方針が左右される可能性が高まります。
そのため、株主の欄もよく見ておきましょう。
財務指標
財務指標は、資本金や総資産、有利子負債など、企業の財務状況が見える項目です。
数字が羅列されており、気が引けてしまう方もいるかもしれませんが、財務指標の見方を把握しておけば、企業がどのようにお金を運用しているのか知ることができます。
業績予想
業績予想は、企業の今後の業績を予想した数値で、数値の横に「予」「会」という文字がついた状態で業績欄に掲載されています。
「予」は出版社側が予想したもの、「会」は企業側が予想したものです。
企業の将来性を予測するための判断材料となるので、目を通しておくことをおすすめします。
上記からわかるように、四季報には充実した企業情報が掲載されています。
上手に活用し、就職活動をスムーズに進めましょう。
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四季報でチェックするべき項目:就活情報編
四季報には、就職活動に関連する情報も企業ごとに掲載されています。
選考フロー
選考フローは、募集や選考の開始、面接の回数、内定が出される時期など、企業が採用活動を行う際の流れを指します。
選考フローを把握しておけば、本番までに十分な準備を整えることが可能です。
特に気になる企業がある場合は、よく確認しておきましょう。
採用した大学・人数の実績
四季報には、企業が過去に採用した大学や人数も掲載されています。
もし自分の大学から採用された実績があれば、OB・OG訪問で先輩から話を聞くこともできるかもしれません。
給与
せっかく好きな仕事に就職できたとしても、給与面に不満があると長く働き続けることが困難になる可能性があります。
自分の生活とモチベーションの維持のためにも、給与もしっかりチェックしておきましょう。
有給消化率
有給休暇をきちんと消化できるかどうかも、企業選びには大切なポイントです。
有給休暇は法律上でも認められている労働者の権利であり、企業側が無闇に申請を却下することはできません。
企業や部署にもよりますが、有給消化率が著しく低いような企業は避けたほうがいいでしょう。
残業時間
企業に在籍している社員が毎月どれだけ残業しているかを示す平均値です。
ただし、この数値が低いからといって残業がない・少ないとは限らず、サービス残業という可能性も考えられます。
その点でもしっかり比較し、見極めましょう。
3年後離職率
就職してから3年後に退職する率です。
離職率は低いに越したことはないですが、高い企業が悪いとも言い切れません。
中には起業家を多く輩出している企業もあり、そのような場合は自然と離職率も高くなります。
もし行く行くは独立したいと考えている場合は、その点について情報収集した上で検討するといいでしょう。
企業情報とは違い、数字だけでは判断しづらい面もあります。上記は企業選びの目安程度に考えておくといいかもしれません。
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四季報を眺めるだけではダメ?企業研究の注意点
四季報は就職活動に便利なツールですが、ただ掲載されている企業を眺めるだけではかえって道を狭めてしまう可能性もあります。
下記の注意点に着目しながら、上手に活用しましょう。
略語や記号に注意
四季報には略語や記号表現が多いため、その点に注意してチェックしましょう。
たとえば、データ項目に「NA」「ND」という記載があった場合、NAは「No answer(回答なし)」、NDは「No date(データなし)」を意味します。
どの項目がNA・NDなっているかも、企業を選ぶ際の1つの目安になるかもしれません。
数字ばかりにとらわれ過ぎない
就活生が知りたい企業のデータが具体的に数値化されている四季報は便利な反面、数字ばかりにとらわれていると自分に合った企業を逃してしまう可能性もあります。
数字だけを見るのではなく、公式サイトなどで集めた情報も参照した上で、具体的な働き方を想像してみましょう。
就職活動で大切なのは、自分の能力や適性、希望にマッチした企業と巡り会うことです。
四季報に載っている企業ばかりに目を向けていると、倍率が上がって内定が遠のいてしまいます。
知名度は低くても優良な企業もあるため、求人サイトなどからも情報収集しましょう。
四季報について紹介しましたが、いかがでしたか?
四季報は1冊持っておくと便利ですが、就職エージェントも併用すると、就職活動の幅がさらに広がります。
キャリアチケットでは、プロのアドバイザーによる手厚いサポートを無料で受けられます。
ご紹介するのは取材した優良企業の求人のみなので、安心です。
また、面接対策も個別で行うため、面接が苦手な方も基礎がしっかり身につきます。
現在就職活動で悩んでいる方は、キャリアチケットまでお気軽にお問い合わせください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。