このページのまとめ
- 就活時、企業から健康診断書の提出を求められる場合がある
- 健康診断書の提出は内定後が一般的だが、場合によっては選考中に求められることも
- 就活中はいつ提出を求められても良いように余裕を持って健康診断を受診しておく
就活中、企業から「健康診断書」の提出を求められる場合があります。しかし、なぜ就活で健康診断書が必要なのか、どこで発行ができるのか、など気になっている就活生も多いのではないでしょうか。このコラムでは、健康診断書の概要や提出ルール、健康診断を受ける際の費用や注意点について詳しくご紹介します。現在健康診断書の提出を求められている方や、これから提出する機会のある方は、ぜひご参考にしてください。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
就活に健康診断書は必要?
就活時、主に内定後や最終選考などに企業側から健康診断書の提出を求められることがあります。健康診断書を求められたとき、その内容によって内定の判断に影響を及ぼすのでは、と不安に思う就活生もいるのではないでしょうか。しかし、そういうわけではありません。
なぜ就活中に健康診断書が必要なのかというと、「雇い入れ時健康診断」といって法律上決められているからです。労働安全衛生規則第43条により「常時使用する労働者を雇い入れるときは、当該労働者に対し」「医師による健康診断を行わなければならない」と義務付けられています。
一方で、4月の入社以降に企業内で健康診断を行う場合、就活中に提出は不要とする企業もあります。結局のところ、健康診断書の提出が必要かは企業によると考えてよいでしょう。
参照元
厚生労働省
労働安全衛生規則第43条
「健康診断書」と「健康診断証明書」のどちらが必要かは企業による
健康診断書のほかに、似たような「健康診断証明書」というのもあります。違いを理解しておきましょう。
・健康診断書
…受診結果を自分で確認するもので、公的な文書とはいえない
・健康診断証明書
…提出用に発行する公的な文書で、就活中に提出する書類として望ましい
ただし、「健康診断書」の提出を求める企業も多く、どちらを提出するかはその企業の方針や指示に準じるのが無難でしょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
健康診断書を提出するタイミング
厚生労働省の指示で企業側は、採用応募時(エントリー時)に健康診断書の提出を求めることは基本的にできません。健康状態で採用を決めるのは、差別になってしまい公平な雇用ではなくなってしまうからです。そのため、一般的には採用後(内定後)に健康診断書を企業に提出することが多いです。
1.内定後
健康診断書を提出するタイミングは、主に内定後となります。厚生労働省は、企業が就活生を健康上の問題などで不採用にしないよう、公平性を保つために内定後の提出を推奨しているからです。ただし、あくまで推奨なので別のタイミングに提出を求める企業もあります。
2.最終面接
内定後の次に多いのが、最終面接での提出です。ただし、最終面接で健康診断書の提出を求められたからといって確実に内定がもらえるとは限らないので、気を抜かずに面接に挑みましょう。
3.選考途中
多くはないものの、1次・2次面接など、選考の途中で提出を求める企業もあります。選考途中で急に求められても対応できるよう、あらかじめ健康診断の受診や診断書の発行を済ませておくと良いでしょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
健康診断書の提出ルール
就活における健康診断書の意味が分かったところで、次に提出の際のルールなどを押さえておきましょう。
原本を提出する
企業側から「コピーでも良い」と言われない限り、基本的に健康診断書は原本を提出します。企業に提出する大切な書類だということを忘れず、丁重に扱いましょう。
有効期限は基本的に3ヶ月
健康診断書の有効期限は3ヶ月以内が一般的です。また、企業が提出を求める場合、新卒の健康診断書の有効期限は「年度内」であることが多いでしょう。この年度内とは、主に4月1日から翌年3月31日までを指します。
関連記事
就活で使える健康診断書はどこで手に入る?発行方法や検査費用を解説
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
健康診断書の検査項目
健康診断の必須項目が企業によって異なりますが、一般的には以下のとおりです。
1.既往歴および業務歴の調査
今まで自身が患った病気など。
2.自覚症状および他覚症状の有無の検査
自覚症状は、現在自身の健康状態、違和感のある症状。他覚症状は、医師の所見により確認された症状。
3.身長、体重、視力および聴力の検査、腹囲の測定
胸囲は40歳未満(35歳を除く)、妊娠中や腹囲が内臓脂肪の蓄積を反映していない、と診断された場合、BMIが20未満の人などは受診の必要がないこともある。
4.胸部エックス線検査
40歳未満で以下の条件に該当しない場合、受診の必要がないこともある。
・20歳、25歳、30歳、35歳である
・定期的に検査の必要がある職場内で働いていたことがある
・3年に1度の「じん肺健康診断」の受診対象になっている
5.血圧の測定
6.尿検査
7.貧血検査
35歳未満または36~39歳の場合、受診の必要がないこともある。
8.肝機能検査
40歳未満(35歳を除く)は、受診の必要がないこともある。
9.血中脂質検査
40歳未満(35歳を除く)は、受診の必要がないこともある。
10.血糖検査
検査を受ける場合は検査日の朝食および検査数時間前までの間食は避ける。また、40歳未満(35歳を除く)は、受診の必要がないこともある。
11.心電図検査
35歳未満または36~39歳は、受診の必要がないこともある。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
健康診断書がない場合の対処法
健康診断書がない場合は入手する必要がありますが、健康診断を受けているか受けていないかで対処法が変わってきます。費用や入手までにかかる時間も変わるのでよく確認しておきましょう。
健康診断を受けている場合
健康診断をすでに受けている方は、健康診断書の発行だけで済むため、値段はそれほど多くかかりません。大学内で健康診断を受けた場合、診断証明書の発行は数百円で収まることがほとんど。そのため、事前に大学の健康診断を受けておくことをおすすめします。
また、健康診断書の発行は病院・保健所などで可能な場合が多いです。以下、主な発行費用と必要時間です。
診断書の発行にかかる費用
年に1度、大学内で行っている健康診断の場合、発行は100円〜200円ほどのようです。病院や保健所を利用すると、だいたい500円〜2000円くらいかかると考えましょう。
発行には3日~1週間かかる場合も
診断を病院や保健所で受けた場合、検査項目によっては健康診断書発行に3日~1週間程度かかってしまうおそれもあります。再検査を受ける必要がある場合は、さらに時間がかかってしまうので、提出期限から2週間以上の余裕を見て診断を受けておくと良いでしょう。
健康診断を受けていない場合
健康診断を受けて健康診断書をもらう必要があります。健康診断を実施している場所は、主に下記のとおりです。
・総合病院
・保健所
・クリニック
・診断所
診断はどの施設で受診しても問題ありません。立地や料金などから決めましょう。また、病院によっては診断可能な曜日や時間が決まっていることもあるので、事前に確認することをおすすめします。
診断にかかる費用の一例
保健所には就活用の健康診断をしてくれる所もあり、病院より安く済むケースが多いでしょう。保健所の場合、検査料金は主に4,000~6,000円。病院の場合は7000円~15000円程度が相場のようです。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
健康診断書の提出が間に合わない場合は?
再検査などで診断書の発行が間に合わない場合、すぐに企業の採用担当者に連絡を入れましょう。断りもなく書類の提出期限を過ぎてしまうと、企業に与える印象が悪くなってしまう可能性が高いからです。
企業に送るメールの例文
企業に健康診断書の提出が間に合わない場合、メールの連絡で問題ないでしょう。ただし、期日ギリギリ(前日or当日)となる場合は電話で一報入れた方が良いでしょう。
件名:健康診断書の提出に関して
本文:
〇〇株式会社
新卒採用担当
〇〇様
お世話になっております。〇〇大学〇〇学部〇〇科の〇〇です。
〇月〇日必着とされていた健康診断書でございますが、
〇〇といった理由で郵送が遅れてしまい、到着が〇日に到着する見通しです。
私の不手際の遅れにより、
貴社にご迷惑をおかけし大変申し訳ありません。
今後は提出の遅れがないよう十分留意してまいります。
よろしくお願い申し上げます。
〇〇大学〇〇部〇〇科
〇〇(名前)
電話:
e-mail:
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
就活中は余裕を持って健康診断書を準備しておこう
先述のとおり、健康診断書とは企業にとって重要な書類です。就活時、提出を求められる可能性もあるので、その度に焦って準備することのないよう、事前に受診や発行を済ませておくと良いでしょう。
また、企業から求められた書類を準備し、提出期限に間に合わせるというのは、社会人に必要とされる基礎的なマナーです。企業から信頼できる人物だと見なしてもらうためにも、期限内の提出をしっかりと行いましょう。
関連記事
就活における成績証明書の必要性とは?面接でよくある質問例付き
身元保証人は誰に頼めばいい?入社時に必要な理由や困ったときの対処法
就活ってどうすればいい?基本のスケジュールとやるべきことを解説!
本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら