このページのまとめ
- 面接で自分から「第一志望です」と言うより、志望動機を説得力ある内容にする
- 自分から第一志望を伝える場合は、他社との比較や理由をセットで準備する
- 第一志望でない場合は、「第一志望群の一つ」と前向きな表現で入社意欲を示す
面接で「第一志望です」と自分から言うかどうかは、多くの就活生が悩むポイントでしょう。タイミングを間違えたり理由をうまく説明できなかったりすると、せっかくの熱意も逆効果になってしまうことがあります。
本記事では、第一志望であることを自分から言うリスクを解説。また、面接官から尋ねられたときの第一志望の伝え方や回答例、第一志望ではない場合の対処法まで幅広くまとめています。
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- 面接で第一志望を自分から言う必要はない
- 面接で第一志望であると自分から言うリスク
- タイミングによっては一方的なアピールに捉えられる
- 他社の選考状況を深掘りされる可能性がある
- 応募書類の志望動機との一貫性を細かくみられる
- 面接で「第一志望は?」と聞かれたときの適切な答え方
- 「第一志望です」をすべての選考で貫き通す
- 第一志望であることが納得できる理由をセットで答える
- 面接で第一志望であることを強くアピールできる例文
- 例文1
- 例文2
- 第一志望ではないときの印象を下げない対処法
- 「第一志望群の一つです」と伝える
- 前向きな入社意欲をアピールする
- 面接で第一志望を聞かれたときの回答で注意する点
- 躊躇せずはっきり答える
- 「第一志望ではない」と正直に伝えるのは避ける
- 企業が面接で第一志望か質問する意図
- 就活生の自社への熱意を探っている
- 学生の就活状況をチェックするため
- 就活生の企業選びの軸を知りたい
- 質問で志望度を探られても落ち着いて対処する
- 面接で第一志望を自分から言うか悩んでいるあなたへ
面接で第一志望を自分から言う必要はない
面接であえて自分から「第一志望です」と言う必要はありません。むしろ、志望動機をしっかり磨くことの方が重要です。
「第一志望」と自分から伝えると、面接官からその理由を深掘りして質問される可能性があります。ここで矛盾があれば、信頼を損ないかねません。一方で、志望動機を明確にしておけば、自然に入社意欲が伝わります。
たとえば、志望動機として「御社の△△事業に携わりたい」「成長できる環境が魅力」と具体的に伝えれば、「第一志望かどうか」を言わなくても、熱意や適性は十分にアピールできます。
「第一志望です」と自分から言うよりも、志望動機の説得力を高めることが面接では効果的です。入社意欲は具体的な理由やエピソードを通して自然に伝えましょう。
面接官から好印象を受ける志望動機を作成したい方は「就活の志望動機例文24選!準備や印象に残るアピールのコツなども解説」も参考にしてください。
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面接で第一志望であると自分から言うリスク
面接で自分から「第一志望です」と伝える行為にはリスクがあります。タイミングや伝え方を間違えると、熱意を伝えたつもりが逆効果になったり、面接官に疑問を持たれたりすることがあるでしょう。
ここでは、第一志望を自分から言う際に注意すべきポイントとリスクを整理します。
タイミングによっては一方的なアピールに捉えられる
面接で自分から「第一志望です」と伝えると、一方的なアピールをする強引な人物と捉えられる可能性があるでしょう。
質問されていないタイミングで熱意をいきなりアピールすると、面接官に「場の空気を読めない」「コミュニケーション力に課題がある」と受け取られる可能性があります。熱意を伝えること自体は悪いことではありませんが、伝え方やタイミングが重要です。
たとえば、面接官がまだ志望度について質問していない段階で「御社が第一志望です」と突然伝えると、違和感を与えたり、押し付けがましい印象になったりするでしょう。
自分から「第一志望」と伝える場合は、面接の流れやタイミングを意識し、自然に伝えることが大切です。そうすることで熱意を伝えつつ、逆効果を避けられます。
他社の選考状況を深掘りされる可能性がある
自分から「第一志望です」と伝えると、面接官は他社の選考状況や自社を第一志望に選んだ理由を確認したくなります。「本当に第一志望なのか」「他社と比較してどのように判断しているのか」を把握したくなるためです。
「御社が第一志望です」とだけ伝え、他社との比較や理由を説明できないと、面接官は「場当たり的に言っているだけでは?」と受け取ってしまいます。これでは、信頼感や説得力が弱くなり評価に影響する可能性があるでしょう。
自分から第一志望を伝える場合は、他社との比較や志望理由もセットで準備しておくことが大切です。具体的に理由を説明できれば、信頼感を損なわず熱意を伝えられます。
応募書類の志望動機との一貫性を細かくみられる
面接で自分から「第一志望です」と伝えると、志望動機に書いた内容との一貫性が面接官に厳しくチェックされるので注意しましょう。
企業の採用担当者は、応募者の発言と応募書類に書かれた志望動機が一致しているかを重視しています。矛盾があると「本当に第一志望なのか」と疑われ、信頼を失う可能性があるのです。
たとえば、志望動機では「成長できる環境に惹かれた」と書いたのに、面接で「給与が魅力だから第一志望です」と答えてしまうと、内容に整合性がなくなります。これでは、面接官に「表面的に第一志望と言っているだけ」と受け取られかねません。
自分から第一志望を伝える場合は、志望動機と矛盾しない具体的な理由をセットで説明することが大切です。
「面接官が見ている6つのポイント!よくある質問と印象アップのコツも解説」では、面接官がチェックしているポイントを紹介しているため、面接で好印象を残したい方はあわせてチェックしてみてください。
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面接で「第一志望は?」と聞かれたときの適切な答え方
ただ「はい、そうです」と答えても、理由を聞かれた際に答えられなかったり、面接官に「本当にうちが第一希望なんだな」と納得してもらえないと意味がありません。まず始めに、第一志望であることを強くアピールし、面接官を納得させるポイントを押さえましょう。
「第一志望です」をすべての選考で貫き通す
面接官から「第一志望ですか?」と質問をされた際には「はい、第一志望です」と答えるのが賢明です。その後「理由といたしましては~」と企業の納得できる理由を付け加えていきましょう。
第一志望であることが納得できる理由をセットで答える
業界研究・企業研究を行うことで各企業を競合他社と比較し、位置づけや成長度、企業理念や企業独自の社風など差別化されているポイントを押さえましょう。そこから企業の魅力や特徴を見つけ、志望動機と関連づければ、面接官を納得させられる回答ができるはずです。
「就活で第一志望かどうか聞かれたらどう答えるのがベスト?」でも、第一志望であるか尋ねられたときの回答のコツを紹介しているため、あわせてご覧ください。
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面接で第一志望であることを強くアピールできる例文
例文1
私は、経営学部のゼミでマーケティングを学ぶ中で「食」は誰にとっても必要なもので、常にニーズがある一方、二極化消費が明確で「安ければ良い」というものではなくなっていることを学びました。このことから、今後はあらゆる分野のビジネスで「値段」よりも「質」を重視するといった「消費者のニーズの多様化に細かく対応していく」ことが重要なのではないかと考えるようになりました。
その中で、御社では「お客さま目線で、時代に合わせたニーズを柔軟に取り入れる」という企業理念を掲げており、自身の考えと一致したことから志望いたしました。
私は人と話すのが好きで、学生時代のファミリーレストランでのアルバイトでさまざまな世代の方と接してきました。そのためコミュニケーション力に自信があり、営業職を志望しました。
さらに、貴社の製品を購入することが多く、各種販売店などへの営業という仕事の中で自信を持って商品を勧めることができるのではないかと思い、御社を第一志望とさせて頂いております。
例文2
自身の入院が、この業界に興味を持ったきっかけです。盲腸の手術だったため今は完治しておりますが、医師の先生方や、なかでも看護師さんにはとてもお世話になりました。初めての入院で戸惑いも多く、何を準備して良いかさえわからなかったので、事務的な面でもサポートしていただけたのが心強かったです。看護師さんというと、点滴を取り替えたり医療面のみでのサポートをしているイメージが強かったのですが、入院生活を安心かつ快適に過ごせる細かいサポートもして頂けたことから、今度は私が患者さま・そのご家族に寄り添い、ともに考えて療養生活を快適に過ごせる手助けになる存在でありたいと考えるようになりました。
貴院は「患者さまの立場に立って高度かつ良質な医療を常に提供する」を理念に掲げており、貴院なら私の考える「医療関係者にとっては日常でも、患者さまにとっては人生で大きな出来事であることを胸に、一人ひとりに丁寧な医療を提供したい」という考えを活かして働けると思い第一志望と考えております。カフェのアルバイトで培ったコミュニケーション力を活かして、患者さま・ご家族に寄り添った仕事ができるよう努力いたします。
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第一志望ではないときの印象を下げない対処法
面接で「第一志望ですか?」と聞かれたとき、本当は第一志望でない場合もあるでしょう。それでも、答え方次第では、入社意欲をしっかりアピールすることが可能です。
ここでは、第一志望ではない場合でも印象を損なわずに伝える方法を解説します。
「第一志望群の一つです」と伝える
本当に第一志望でなくても、面接で「第一志望です」と言うのに抵抗がある場合は「第一志望群の一つです」と答えるのがおすすめです。
この言い方なら、内定を辞退する可能性を否定せずに、入社意欲が十分にあることを示せます。企業側にも「志望度が高い候補者」として伝わるため、評価を下げずに済むでしょう。
ただし、「第一志望群」という言葉だけだと曖昧に聞こえるため、企業の魅力や自分が惹かれている理由をセットで伝えましょう。具体的な関心ポイントを補足し、誠実さと熱意を一緒に伝えることが印象を下げないポイントです。
前向きな入社意欲をアピールする
第一志望群であることを伝えるときは、入社意欲を前向きに示すことが重要です。面接官は「最終的にいつ入社先を決めるのか」「入社先をどのような基準で選ぶのか」と疑問を持つことがあります。
伝え方は以下の例文をご参照ください。
例文:
「御社を第一志望群の一つとして考えています。さらに企業理解を深めたうえで最終判断したいと考えています」
「入社後にどのように成長できるかを理解し、御社で活躍できるイメージを確認したうえで決めたいです」
こう伝えることで、面接官に誠実さと前向きな姿勢を示せます。また、企業側も必要な情報を出しやすくなり、双方にとって納得感のある選考プロセスにつなげられるでしょう。
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面接で第一志望を聞かれたときの回答で注意する点
面接では高確率で「第一志望ですか?」と聞かれます。答え方一つで志望度や信頼感の印象が変わるため、慎重に準備しておくことが大切です。ここでは、就活生が陥りやすい注意点を整理し、失敗しない回答のポイントを解説します。
躊躇せずはっきり答える
「第一志望です」と答えるなら、迷わず即答することが大切です。回答に躊躇すると、面接官に「志望度が低いのでは?」「本当に第一志望なのか疑わしい」と思われます。結果として、熱意が伝わらず評価を下げてしまう可能性があるでしょう。
迷うことなく「はい、御社が第一志望です」と即答できれば、説得力と信頼感が増します。
第一志望と伝えると決めているなら、自信を持って即答する姿勢が重要。面接官は「熱意」と「誠実さ」を重視しているので、はっきり伝えることが内定への一歩につながります。
「第一志望ではない」と正直に伝えるのは避ける
面接で「第一志望ではありません」と答えるのは避けましょう。理由は、志望度の低さを伝えてしまうと不利になる可能性が高いからです。
面接官は「自社に本当に入社したい学生」を採用したいと考えています。そのため、同じ能力を持つ学生であれば、より志望度の高い学生を優先するのが自然です。「他社が第一志望」と答えてしまうと、せっかく良い評価を得ていてもマイナスに働いてしまいます。
たとえば面接中に「実は他社が第一志望です」と伝えてしまうと、「内定を出しても辞退されそう」と面接官に判断され、選考通過が難しくなるおそれがあります。一方で「御社の〇〇に魅力を感じています」と前向きに答えれば、入社意欲がしっかり伝わるでしょう。
質問されたときは、志望度の高さを示す表現や、自分の企業選びの軸をアピールする回答に切り替えるのが賢明です。
「面接に落ちる理由13選!今すぐやるべき対策やフェーズ別の評価基準も解説」では、面接に落ちる理由や対策方法を紹介しているため、面接をスムーズに通過したい方はあわせて参考にしてください。
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企業が面接で第一志望か質問する意図
企業が第一志望を聞くのは、「実際に来てくれる人に内定を出したい」と考えているためです。
ここでは、具体的にどのような理由で企業が「来てくれる人へ内定を出したい」と考えているのかを解説します。
就活生の自社への熱意を探っている
企業は内定を出せる人数に限りがあるため、入社の可能性の高い就活生に内定を出したいと考える傾向があります。他社の応募状況から、就活生の志望している業界や職種の傾向を知ることが可能です。
それらに一貫性があれば、就活生にどれだけ「この業界・職種で働きたい」という熱意があるのかが分かります。そのような就活生は「入社の可能性が高い」と判断され、内定に繋がると考えられるでしょう。
学生の就活状況をチェックするため
企業が第一志望かどうかを確認するのは、就活生の状況を把握し、採用活動をスムーズに進めるためです。
企業は採用人数や内定のタイミングを調整する必要があります。もし内定を出しても辞退されると、再度候補者を探す手間やコストが発生してしまうでしょう。そのため「第一志望ですか?」という質問を通じて、就活生の入社意欲や辞退リスクを見極めているのです。
複数社の選考を受けている学生に対して、企業は「本当にうちに入社したいのか」「内定を出したら来てくれるのか」を確認します。これにより、採用スケジュールや内定通知の優先順位を決めやすくしているのです。
就活生の企業選びの軸を知りたい
企業が第一志望かどうかを尋ねるのは、就活生の「企業選びの軸」を知り、自社との相性を判断するためです。
単に学生の自社に対する「志望度が高いか低いか」だけではなく、なぜ選んだのかという背景を重視しています。企業は学生の価値観やキャリアの方向性を確認し、自社の風土や仕事内容とマッチするかを見極めたいのです。
「成長できる環境を重視している」「社会貢献性の高い事業に携わりたい」といった軸を持っていれば、面接官は自社が応募者の希望に合っているかどうかを判断できます。軸がはっきりしている学生は、入社後のミスマッチや早期離職を避けやすいため、好印象につながるでしょう。
面接で「第一志望ですか?」と尋ねられたときは、志望度の高さ+自分の企業選びの軸をセットで伝えることが大切です。就活前に自分の価値観を整理し、言語化できるよう準備しておきましょう。
「面接の心得って?好印象を与えるコツ」では、面接を受ける際の心得を紹介しています。面接マナーを確認しておきたい方は、あわせてチェックしてみてください。
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質問で志望度を探られても落ち着いて対処する
「第一志望です!」と言うからには、「なぜ第一志望なのか」と聞かれることがほとんどです。競合他社と相対的に比較し、その企業独自の差別化ポイントをおさえて、なぜ「その企業が第一希望なのか」をはっきり答えられるようにしておきましょう。
さらに企業独自のポイントを自身の志望動機と関連づけられると、志望度を探られた際にも落ち着いて返答できるようになります。
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面接で第一志望を自分から言うか悩んでいるあなたへ
面接で「第一志望です」と自分から言うかどうかは、多くの就活生が悩むポイントです。自分から伝えることで熱意は示せますが、タイミングや伝え方を間違えると逆効果になったり、志望動機との一貫性を疑われたりするリスクがあります。
もし、「どのタイミングでどのように第一志望を伝えるべきか」「志望動機をもっと説得力のあるものにしたい」と感じているなら、就活支援サービスを活用するのも一つの方法です。
キャリアチケットでは、就活のプロがマンツーマンで面接対策や志望動機のブラッシュアップをサポート。自分の強みや企業選びの軸を整理し、面接で自然かつ説得力のあるアピールができるようになります。
面接で自信を持って志望度を伝え、納得感のある選考を進めたい方は、キャリアチケットを活用してプロのアドバイスを受けてみましょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。