このページのまとめ
- 大手病とは企業の知名度や安定性にこだわり、自分の就活軸やキャリアを見失うこと
- 大手病になると内定獲得の難易度が上がり、就活全体に悪影響が出る
- 就活の軸や長期的なキャリアプランで企業を選ぶと、大手病から逃れられる
「就活での大手病とは?」と気になる就活生も多いでしょう。就活を進めるなかで、「大手企業しか見ていない」「周囲の評価に左右されている」と悩む学生は少なくありません。大手病は誰もが陥る可能性があり、放置すると就活がうまくいかなくなったり、入社後のミスマッチにもつながったりします。
この記事では、大手病の原因やリスク、回避策、家族への説得方法まで幅広く解説するので、自分に合った企業選びの参考にしてください。
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- 就活の大手病とは
- 就活で大手企業を志望する学生は多い
- 大手病か判断する簡易的なチェックリスト
- 就活生が大手病に陥る主な6つの原因
- 1.大手企業に強い憧れがある
- 2.周囲の評価を気にしている
- 3.自己分析が十分できていない
- 4.社会人としての働き方をイメージできていない
- 5.大手企業なら安定していると思い込んでいる
- 6.就活へのモチベーションが低い
- 就活生が大手病になったときのリスク
- 内定獲得の難易度が上がる
- 大手企業以外に目を向けられなくなる
- 志望動機が思いつかない
- 就活がうまくいかず挫折しやすい
- 入社後のミスマッチにつながる
- 大手病のせいで就活がうまくいかない人の末路
- 就職浪人・就職留年する
- フリーターや派遣社員になる
- ニートになる
- 就活の大手病を回避する6つの対策
- 1.企業のネームバリューではなく就活の軸で考える
- 2.長期的なキャリアプランを基準に探す
- 3.中小企業・中堅企業にも選択肢を広げる
- 4.大手企業の子会社や関連会社にも目を向ける
- 5.知名度があまり高くない大手企業を探す
- 6.就活エージェントを頼る
- 就活の大手病から抜け出すための思考
- 就活は内定獲得がゴールではない
- 大手企業が自分に合っているとは限らない
- 給与・福利厚生だけではモチベーションが続かない
- 希望をすべて叶えられる企業は少ない
- 大手病の家族を説得するためのポイント
- 現代の就活環境を説明する
- 長期的なキャリアプランを伝え不安を和らげる
- 中小企業やベンチャー企業ならではの魅力を伝える
- 就活の大手病で悩んでいるあなたへ
就活の大手病とは
就活の大手病とは、「大手企業ばかりにエントリーを絞ること」を意味します。企業選びには正解も不正解もありませんが、エントリーする企業の選択肢が狭まり、就活がしづらくなる点が問題です。
就活生のなかには、「知名度のある大手企業にエントリーしておけば安心だろう」と考える人もいます。しかし、有名企業や大手企業が「自分に合う企業」とは限りません。入社してみると「組織が大き過ぎて働きづらい」「社員が多過ぎて人間関係が大変」と感じるケースも考えられます。
入社前は知名度や条件が大事だと考えていても、実際に働くと「仕事内容が大事」と気づくケースもあるようです。自分が知名度や条件だけで企業を選んでいないか、一度考え直してみましょう。
就職先を決めるポイントについては、「就職先の決め方は就活の軸を基準に考えよう!後悔しないための注意点も解説」も参考にしてください。
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就活で大手企業を志望する学生は多い
就職先には、大手企業のほかに、中小企業やベンチャー企業なども挙げられます。しかし、知名度や安定性の印象から、大手企業を志望する学生が多いのも実情です。
キャリアチケットの「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」」によると、66%の学生が大手企業を志望しています。ベンチャー企業や中小企業なども人気を集めていますが、大手志向の就活生が多いといえるでしょう。
引用元:キャリアチケット「【2023年10月実施】25卒学生の就活状況についての調査」
ただし、大手企業にはメリットもデメリットもあります。大手企業ならではの特徴を知り、自分に合いそうか見極めることが重要です。大手企業のメリット・デメリットは、「大企業に就職すれば安心!と考える前に知ってほしいこと」の記事で紹介しています。
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大手病か判断する簡易的なチェックリスト
次のチェックリストのいずれかに当てはまる人は、大手病の可能性があります。就活がうまくいかないと感じている人は、まず自分の状態を確認してみましょう。
大手病チェックリスト:
・エントリーしている企業は、有名で名前を聞いたことがある会社ばかり
・「業界」よりも「知名度」を基準に企業を選んでいる
・会社名は知っているけれど、具体的にどんな事業をしているか説明できない
・その企業が自分の就活の軸や価値観に合っているか、考えたことがない
・「よく知らない企業だから」という理由で、選択肢から外してしまう
就職活動は、人生のキャリアを左右する大切なステップです。にもかかわらず「知名度があるから」「周りも受けているから」といった理由だけで企業を選ぶと、本来の自分に合う環境や仕事を見逃してしまうリスクがあります。
たとえば「大手だから安心」と思って応募しても、実際に働いてみたら仕事内容が合わず、早期離職につながるケースは少なくありません。逆に知名度は低くても、成長できる環境や自分の希望に合う企業はたくさんあります。
このチェックリストに当てはまるものがある人は、大手病に陥っている可能性があると自覚しましょう。「大手=正解」ではなく、自分の軸に合う企業選びをすることが就活成功への近道です。
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就活生が大手病に陥る主な6つの原因
就活において、大手企業を志望するのは決して悪いことではありません。しかし、必要以上に固執すると大手病になってしまうので注意が必要です。
ここでは、就活生が大手病になる主な原因を6つ解説します。
1.大手企業に強い憧れがある
大手企業に強い憧れがあると、大手病になってしまう場合があります。憧れが強いあまり、「大手企業に入らないと意味がない」と考えてしまうのです。
大手企業に対し、「給料が良い」「福利厚生が充実している」「会社が安定している」などとプラスの印象を持つ人も多いでしょう。大手企業のよい部分ばかり見ていると、「大手しかダメだ」と考えるようになってしまいます。
大手企業に憧れの気持ちを持つのは悪いことではありません。しかし、「大手しかない」と視野を狭くしてしまうと、就活を進めにくくなってしまいます。
2.周囲の評価を気にしている
周囲の評価や評判を気にして、大手企業にこだわる学生もいます。一般的な風潮として、「大手企業に入ると優秀」「大手企業に入る方が安定する」などの傾向があるからです。
しかし、家族などの期待に応えるために大手企業を目指していると、自分のやりたいことを実現するのが難しくなってしまうでしょう。入社できたとしても、仕事が合わず退職したくなる場合もあります。
周囲の期待や意見に従って企業を選んでいても、自分に合う企業は見つかりません。「大手企業に入らないといけない」と考えている場合は、大手病の可能性があるでしょう。
3.自己分析が十分できていない
自己分析が十分できていないと、大手病に陥りやすくなります。自分がどのような仕事をしたいのか分からず、「とりあえず大手企業にエントリーしておこう」といった思考になりがちだからです。
自己分析で自分の強みや価値観が理解できていれば、「自分に合う企業を選ぼう」と考えられます。何も分からないまま企業を探していると、「知っている企業で良いや」といった思考になりがちなので気をつけましょう。
就活で欠かせない自己分析のやり方については、「自己分析とは?就活におすすめの簡単なやり方10選や活用例を解説」の記事で詳しく解説しています。
4.社会人としての働き方をイメージできていない
就活生が大手病に陥る大きな原因の一つに、「働くこと」への具体的なイメージが不足していることが挙げられます。学生生活では社会人のリアルな仕事を体験する機会が少ないため、テレビCMや広告、ニュースといった表面的な情報から企業の情報を得ます。
大手企業は情報に触れる機会が多い分親近感を持ちやすいので、「安心感がある」「良い会社な気がする」といった気持ちになるのです。しかし、その印象は実際の仕事内容や社風を正しく反映しているとは限りません。
表面的な情報に流されないためには、以下のようなアクションを起こして働くことの具体的なイメージを持つことが大切です。
・インターンシップに参加して、実際の業務を体験する
・企業説明会や座談会で社員の声を聞く
・OB・OG訪問でリアルな仕事の様子を知る
・業界研究を通じて、企業ごとの違いや特徴を把握する
オンラインでの情報収集と、リアルな体験を組み合わせることで、働くことの解像度がぐっと高まります。そうすることで、自分に合った企業を冷静に判断できるようになるでしょう。
5.大手企業なら安定していると思い込んでいる
「大手企業=安定」と思っている場合にも、大手病に陥りやすくなります。安定した企業に勤めていれば、定年まで生活が安心だと思っている傾向にあるからです。
しかし、大手企業だからといって安定性が確約されているわけではありません。大手企業でも業績が悪化したり、出世できなかったりとリスクはあります。
大手企業であっても、10年後20年後にどうなっているかは誰にも分からないでしょう。安定性だけで選んで失敗するケースもあるので、企業選びは慎重に行うことが大切です。
6.就活へのモチベーションが低い
就活へのモチベーションの低さも、大手病の原因として挙げられます。就活のやる気がなく、「みんなが知ってる企業なら大丈夫だろう」と思ってしまうからです。
とりあえずで企業にエントリーする際、知らない企業を選ぼうとする就活生は多くありません。自分が知っている企業を選ぶとなると、知名度の高い大手企業に偏ります。
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就活生が大手病になったときのリスク
就活生が大手病になってしまうと、選択肢が狭まり就活が苦しくなっていきます。どのようなリスクがあるかについて解説するので、ぜひ参考にしてください。
内定獲得の難易度が上がる
大手病になってしまうと、人気のある大手企業ばかりエントリーするため就職難易度が上がります。倍率は高く、ライバルの就活生もレベルが高くなるため、内定獲得までの道は険しいでしょう。
大手企業の場合、倍率の高さから書類選考すら通らないケースも。選考で落ちる回数が増え、モチベーションが下がるリスクも出てくるでしょう。
大手企業以外に目を向けられなくなる
大手病になると、大手企業以外の選択肢を消してしまいます。中小企業やベンチャー企業にも優良企業があるにもかかわらず、エントリーすらしない状況になるでしょう。
大手企業しか見ていないと選択肢が狭まり、エントリーできる企業数が減ります。就活がうまくいかず、最終的にはエントリーできる企業がない状態に陥るかもしれません。
志望動機が思いつかない
大手病になってしまうと、企業が採用したいと思えるような志望動機が思いつきません。「大手企業だから」「有名企業だから」だけで企業を選んでしまうからです。
企業は、自社に入りたいという意欲や仕事への熱意を知るために志望動機を聞きます。ありきたりな志望動機を伝えると、「どの企業でも良さそうだ」と思われかねません。
同じ程度の能力を持つ就活生であれば、志望動機の内容で採用されるかどうかが決まります。大手というネームバリューだけで選んでしまうと、評価される志望動機は考えられないでしょう。
就活がうまくいかず挫折しやすい
大手企業ばかり受けていると、選考に落ちて挫折しやすくなります。大手企業の就職難易度は高く、不採用通知を受けとる数が増えるからです。
大手企業は応募者が多く、書類選考すら通らないこともあるでしょう。うまくいかずに手あたり次第にエントリーした結果、さらに不採用を重ねるケースもあります。
就活がうまくいかずにネガティブになると、立ち直るのが大変です。すでに就活がつらいと感じている場合は、「就活がしんどいと感じる理由は?対処法10選と内定獲得のコツも解説」の記事を参考にしてください。
入社後のミスマッチにつながる
ネームバリューや条件面だけで企業を選ぶと、入社後のミスマッチにつながります。「やりたい仕事じゃなかった」「社風が合わなかった」などの問題が発生しやすくなるからです。
「大手企業だから」で選んでいる就活生は、仕事内容や社風について深く考えられていません。労働環境や給与が良くても、仕事内容が合わなければ苦しくなり、退職を考えるようになってしまいます。
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大手病のせいで就活がうまくいかない人の末路
大手病が原因で就活がうまくいかなかった場合、どのような末路が考えられるのでしょう。ここでは、大手病で就活がうまくいかなかった人の末路について解説します。
就職浪人・就職留年する
大手病になった結果、就職浪人や就職留年をすることになる人もいるでしょう。
就職浪人をすれば、卒業後も就活を継続して大手企業への就職を目指せます。就職浪人は、新卒として就活した経験を活かせるメリットがありますが、既卒になると応募できる企業数が減ってしまうのが現状です。
また、就職留年をして大学に籍を置いたまま就活を続ける方法もあります。就職留年の場合は、新卒扱いのままで就活を続けられる一方で、追加で1年分の学費を払わなければなりません。
就職浪人も就職留年も、目標を明確にしなければ意味がなくなってします。「なぜ大手企業にこだわるのか」を明確にしたうえで、就職浪人や就職留年をすべきかどうか判断しましょう。
フリーターや派遣社員になる
フリーターや派遣社員になるのも、大手病の末路の一つです。正社員として大手企業から内定がもらえなかった場合、フリーターや派遣社員などの非正規雇用として働く人もいるでしょう。
非正規雇用として就職する場合、一般的には給与や待遇などで正社員より劣ってしまいます。また、正社員と比べると雇用が不安定で、社会情勢や勤務先の状況によっては契約が更新されない可能性もあるでしょう。
フリーターや派遣社員から正社員になることは可能ですが、新卒に比べると経験やスキルを求められるため、就活が難航する恐れがあります。
ニートになる
就活も進学もせずニートになる人もいます。ニート生活が長期間続くと、就活を再開するときに不利になるケースもあるでしょう。空白期間が長いと、面接などで説明を求められることがあるからです。
また、就活の面だけでなく、頼れる近親者がいなければ金銭面で苦しくなるなど、日常生活がままならなくなるリスクもあります。大手病になってしまっている場合は、改めて就活の目的を考えてみてください。
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就活の大手病を回避する6つの対策
大手病のまま就活を続けていると、さまざまなリスクが伴います。「内定を獲得したい」「入社後は長く働きたい」などと考えているのであれば、できるだけ早く大手病を手放すほうが良いでしょう。
ここでは、大手病を回避したり抜け出したりするための対策を解説します。
1.企業のネームバリューではなく就活の軸で考える
大手病にならないためには、企業の規模や知名度ではなく、就活の軸を基準に就活を進めるのがポイントです。大手企業だからといって、自分がやりたい仕事を叶えられるとは限りません。
就活の企業選びで大切なのは、価値観が一致するかどうかです。「自分のやりたい仕事は何か」「働くうえで譲れない価値観は何か」など、就活の軸を明確にしてください。
就活の軸が決まっていれば、面接で志望動機やキャリアプランを聞かれたときにもしっかりと自己アピールできるでしょう。
2.長期的なキャリアプランを基準に探す
大手病を避ける方法は、企業の知名度や初任給だけで選ばず、自分の長期的なキャリアプランを基準に就活を進めることです。
就活生は社会人経験がない分、「有名だから安心」「初任給が高い」といった表面的な情報に流されてしまうことも少なくありません。しかし、実際に大切なのは5年後・10年後の自分がどうなっていたいかです。
「どんな経験が積める環境か」「どんな成長が期待できるか」といった部分の見極めが、ミスマッチを防ぐことにつながります。
3.中小企業・中堅企業にも選択肢を広げる
大手病にならないためには、大手企業だけでなく中小企業や中堅企業にも目を向けるのがポイントです。中小企業や中堅企業の選考を受けて内定を獲得できれば、精神的な余裕や自信につながるでしょう。また、面接の経験を本命である大手企業の選考に活かせるのもメリットです。
中小企業や中堅企業に目を向けて選考に臨むなかで、大手企業より魅力を感じる企業に出会える可能性もあります。就活で大手病にならないようにするには、中小企業や中堅企業にも目を向けるところから始めましょう。選択肢の幅が広がれば、より自分に合う企業を見つけられるはずです。
中小企業のなかでも優良企業を見つける方法は、「中小企業の見つけ方とは?優良企業の特徴や就活で使える調べ方を紹介」を参考にしてください。
4.大手企業の子会社や関連会社にも目を向ける
大手企業だけではなく、大手企業の子会社や関連会社にも目を向けてみましょう。大手企業の子会社や関連会社は業績が安定している傾向にあり、高水準の給与や待遇を期待できるからです。
大手企業の子会社や関連会社は、大手企業と比べると知名度が低い傾向にあります。そのため、志望する就活生の数が少なく、親会社よりは倍率が低くなりやすいでしょう。
とはいえ、入社難易度が低いわけではありません。企業選びの視野を広げたうえで、しっかりと選考対策をする必要があります。
5.知名度があまり高くない大手企業を探す
大手企業のなかにも、知名度があまり高くない企業はあります。知名度が低い企業は、有名企業と事業規模は変わらなくても内定を得やすさが変わってくるでしょう。
たとえば、BtoB企業はBtoC企業よりも一般的な知名度が低く、倍率が低くなりがちです。名前を聞いた事のない企業が、実は大手企業だったり業界でも上位の企業だったりします。
大手企業へのこだわりが捨てられない場合は、ネームバリューだけにこだわらずに企業を探すのも一つの方法です。
6.就活エージェントを頼る
大手病のリスクを減らすためには、就活エージェントに相談してみるのもおすすめです。就活エージェントでは、自己分析や応募書類の作成など、あらゆるサポートを受けられます。
特に、就活の軸について考えるのに苦労している場合には、大手企業へのこだわりや自分なりの価値観などを担当アドバイザーと一緒に言語化してみると、新たな気づきがあるはずです。
大手病が理由でなかなか内定を獲得できないときには、何を改善すべきか就活のプロ目線でアドバイスをもらえるでしょう。
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就活の大手病から抜け出すための思考
ここでは、大手病から抜け出すために必要な思考について解説します。
就活は内定獲得がゴールではない
就活のゴールは内定獲得ではなく、自分に合った企業に入社して活躍することです。大手企業から内定を獲得できれば、自分の自信になったり喜びを感じたりするでしょう。しかし、入社後にミスマッチを感じるようであれば、努力して勝ち取った内定も意味がありません。
大手病の場合は、就活のゴールが「大手企業から内定をもらうこと」になりがち。何のために就活をするのか、本来のゴールを見失わずにいられると、大手病から抜け出しやすくなるはずです。
大手企業が自分に合っているとは限らない
就活生に人気の大手企業ですが、必ずしも自分に合っているとは限りません。実際に、大手企業にはメリットだけでなくデメリットもあります。
大手企業の主なメリット:
・企業の安定性が高い
・福利厚生が手厚い
・教育体制が整っている
・規模の大きな仕事ができる
・転勤や異動で新しい職種に挑戦できる
大手企業の主なデメリット:
・部署によって労働環境が異なる
・分業されていて業務範囲が限られる
・社員数が多く出世しにくい
・現場の裁量が小さい
・アイデアを実現しにくい
大手企業だからといって無条件でエントリーするのではなく、企業の特徴を理解したうえで「自分に合っているかどうか」を確認してください。「大手企業」や「中小企業」と一括りにするよりも、一社一社の企業理解を深める意識で就活に取り組めば、大手病から抜け出せるでしょう。
給与・福利厚生だけではモチベーションが続かない
働くうえで給与や福利厚生の充実は大切な要素ですが、それだけで企業選びをするとミスマッチになりやすく、長くは続きません。大手病から抜け出すには、お金+内的モチベーション(成長・貢献・人間関係・働きやすさ)で判断することがカギです。
たとえば、いくら給与が安定していても、全く興味のない分野で働くのは苦痛という人もいるでしょう。給与が多少低くても、社会貢献できたりやりがいをもって働けたりする職場のほうが幸せという考えもあります。
安定した大手企業という部分を抜きにしたときに、「この企業で自分は働き続けられるか?」といった点をよく考えてみましょう。
希望をすべて叶えられる企業は少ない
就活では、「希望をすべて叶えられる企業は存在しない」と考えておくのもポイントです。そのうえで、下記のような条件から、自分がより優先したいものは何か明確にしておきましょう。
・興味や関心
・給与や待遇
・業界や職種
・働く場所や環境
・企業の将来性
・企業の社風やビジョン
・キャリアプラン
エントリーする際は、希望をすべて叶えてくれそうな企業ではなく、自分が最も優先する条件を満たす企業を選びます。優先順位を明確にできれば、内定を獲得したときにより納得感を得られるはずです。
就活がうまくいかない原因と対処法については、「就活がうまくいかない…内定がでないときの対策10選と選考時のコツを紹介」も参考にしてください。
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大手病の家族を説得するためのポイント
自分はそこまでこだわりがなくても、家族が大手企業以外許してくれないという学生は少なくありません。
ここでは、親に安心感を与えつつ、自分のキャリア選択を理解してもらうためのポイントを紹介します。
現代の就活環境を説明する
数十年前と今では就活の環境が大きく変わっており、親世代の常識は必ずしも現代に当てはまりません。この事実を丁寧に説明することで、親の理解を得やすくなります。
かつては「大手企業に入社すれば定年まで安泰」という考えが一般的でした。しかし、今は終身雇用制度の崩壊や雇用の流動化が進み、転職は一般的で、大手企業でもリストラや部門統廃合のリスクがある時代です。さらに、IT技術の発展や新しい産業の登場により、親世代には存在しなかった職種や働き方が増えています。
転職や副業、起業といった選択肢も一般化しており、キャリアパスは一社完結ではなく、個人の意思や選択に大きく依存する時代になったといえるでしょう。
家族を説得する際には、現代の就活事情を具体的に伝えます。現代には、柔軟な働き方があることを理解してもらうことで、建設的な対話につなげられるでしょう。
長期的なキャリアプランを伝え不安を和らげる
親が大手企業への就職を勧めるのは、子どもの将来を心配しているからという部分が大半です。その不安を和らげるためには、自分の長期的なキャリアプランを具体的に示すことが大切といえます。
自分が目指す方向性とそこに到達するために必要な経験を丁寧に説明することで、親も「大手以外の選択肢でも安心だ」と納得しやすくなるでしょう。
まず自分のキャリア目標を明確に伝えることが大切です。次に、その目標を達成するために今どのような経験や学びが必要かを説明します。中小企業やベンチャー企業であれば、早い段階から裁量の大きい仕事や幅広い経験を積める場合も。こうした環境は、大手企業では得られない成長のチャンスを提供することがあるため、説得力のある説明になります。
さらに、キャリアは一直線ではなく、さまざまな経験を経て形成されるものだということも伝えると良いでしょう。最初の就職先ですべてが決まるわけではなく、転職や学び直しを経てキャリアを築いていくことも可能です。「柔軟にキャリアを設計できる時代」であることを理解してもらうことがポイント。
中小企業やベンチャー企業ならではの魅力を伝える
中小企業やベンチャー企業には、大手企業では得られない魅力や成長機会が多くあります。こうした事実を親に理解してもらうことで、大手病にとらわれず、自分に合った企業選びがしやすくなるでしょう。
親に説明する際には、自分が志望する企業の強みや将来性を整理し、それが自分のキャリアにどのように活かせるかを具体的に伝えることが大切です。このように話すことで、親も「大手以外でも安心・やりがいがある」と納得しやすくなり、建設的な対話につなげられます。
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就活の大手病で悩んでいるあなたへ
「大手企業に就職したいけれど、なかなか内定がもらえない」と悩んでいる就活生も多いでしょう。就活で大手企業へのこだわりが強い場合は、大手病を疑ってみてください。大手企業は競争倍率が高く、就活がうまくいっているのかどうか実感を得にくいでしょう。
大手病になっているかもしれないと感じているのであれば、企業選びの選択肢を増やすのがおすすめです。大手企業だけではなく中小企業にも目を向けてみると、自分に合った企業に出会える可能性が高まります。
「就活の軸が分からない」「優良企業を見つけたい」といった場合には、就職エージェントへの相談がおすすめです。
キャリアチケットでは、専任のアドバイザーがマンツーマンで就活のサポートをしています。自己分析や志望動機添削、一人ひとりの希望に沿った企業の紹介など、幅広いサービスが魅力です。就活の大手病で悩んでいる方は、お気軽にご相談ください。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。