このページのまとめ
- 内々定とは、正式な内定解禁前に企業が採用意思を伝えること
- 内々定は内定と異なり、労働契約が未成立で法的拘束力は原則ない
- 内々定の取り消しは極めて稀だが、企業への誠実な対応と早めの返事は大切
「内々定って何?」「取り消される可能性はある?」と疑問を抱えている就活生もいるでしょう。内々定とは、企業が出す「内定の約束」のことです。法的拘束力はないものの、取り消される確率は極めて低いので心配する必要はありません。
この記事では、内々定の意味や内定との違いを解説します。また、取り消しの確率や、内々定の連絡に返信するときのマナー・注意点にも触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
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- 内々定とは?内定との違いを比較表で解説
- 内々定と内定の6つの違い
- 企業が内々定を出す目的
- 内々定はいつ出る?新卒就活のスケジュールを確認
- 内々定が出る時期の目安
- 内々定から内定に切り替わるタイミング
- 内々定が取り消される確率は?具体例と相談先
- 実際に取り消しとなる確率は極めて低い
- 内々定が取り消しとなる具体的なケース
- 取り消しに納得できないときの相談先
- 内々定から内定までの流れ3ステップ
- 1.内々定の通知を受ける
- 2.内々定を承諾する
- 3.正式な内定通知書を受け取る
- 内々定は承諾後でも辞退できる?知っておくべき注意点
- 法的拘束力はないため承諾後の辞退も可能
- 辞退する際に誠実な対応が求められる理由
- 内々定が出たら就活はやめる?3つの選択肢
- 1.内々定を承諾して就活をやめる
- 2.内々定の保留を申し出て就活を続ける
- 3.内々定を辞退して就活を続ける
- 内々定の返事をする際のマナーや注意点
- 承諾・保留・辞退に関わらず早めに連絡する
- 基本的にメールではなく電話で連絡する
- 内々定をもらったことへの感謝を伝える
- 保留する場合は期限を自分から提示する
- 辞退理由は詳細を語り過ぎない
- 内々定獲得後の対応に迷う方へ
- 内々定について知りたい方向けのQ&A
- Q.内々定とは何ですか?
- Q.内々定が出るのはいつごろ?
- Q.内々定の承諾期限はいつまで?
- Q.国家公務員における内々定とは?
内々定とは?内定との違いを比較表で解説
選考を通過して「内々定」の連絡をもらうことで「一安心できる」と感じる人がいる一方、「内定と何が違うの?」「もう就活をやめて大丈夫?」と疑問や不安感を抱く方も多いでしょう。
「内々定(ないないてい)」とは、企業が正式な「内定」を出す前に、採用の通知や意向を学生に伝える口約束のような状態を指します。正式な内定解禁日よりも前に、優秀な学生を囲い込むことを目的として多くの企業が取り入れている採用手法です。
ここでは、混同されがちな内定との違いや、企業が内々定を出す目的について、表を交えながら分かりやすく解説します。
内々定と内定の6つの違い
内々定と内定の大きな違いは、「始期付解約権留保付労働契約」が成立しているかどうかという法的側面にあります。内定は企業と学生の間で労働契約が成立した状態とみなされますが、内々定はあくまで「将来的に契約を結ぶ予定」という約束に過ぎません。
以下の表は、内々定と内定の違いをまとめたものです。
| 異なる点 | 内々定 | 内定 |
|---|---|---|
| ①時期 | 10月1日より前 | 10月1日以降 |
| ②意味 | 「内定を出す」という事前の約束 | 正式な労働契約の成立 |
| ③通知方法 | 口頭・電話・メールなどが多い | 正式な書面が交付される |
| ④法的拘束力 | 原則なし | あり(労働契約が成立する) |
| ⑤企業からの取り消し | 労働契約が成立していないため、内定に比べると認められやすい | 客観的に合理的で社会通念上相当な理由がなければできない |
| ⑥学生からの辞退 | 原則として自由に辞退できる | 入社日の2週間前までに申し出れば辞退できる(民法第627条) |
このように、内々定の段階では原則として労働契約上の法的拘束力が発生しないため、企業・学生ともに内定段階に比べて意思の撤回がしやすい状態といえます。
表のとおり、取り消しと辞退の扱いにも違いがあります。内定の取り消しは解雇に準じて厳しく判断され、企業は合理的な理由なく一方的に取り消せません。一方、内々定は内定に比べて取り消しが認められやすく、学生側からも辞退制限を受けることなく自由に辞退できます。
就活における「内定」について詳しく知りたい方は、「内定とは?内々定との違いや新卒の場合の獲得から入社までの流れを解説」の記事をご覧ください。
企業が内々定を出す目的
企業が内々定を出す主な目的は、他社に先んじて優秀な人材を確保することです。その背景には、就活ルールの存在と、就活市場における企業の採用競争の激化があります。
政府が主導する現行の採用ルールでは、企業が就活生に対して行う活動のスケジュールが次のように定められています。
| 広報活動開始 | 卒業、修了年度に入る直前の3月1日以降 |
|---|---|
| 採用選考活動開始 | 卒業、修了年度の6月1日以降 |
| 正式な内定日 | 卒業、修了年度の10月1日以降 |
参照:内閣官房「2027(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請等について」
上記のスケジュールからも分かるとおり、企業が政府ルールに則って正式に「内定」を出せるのは卒業年次の10月1日以降です。しかし、この解禁日を待っていては、ルールに縛られず早期選考を行う外資系やベンチャー企業に、優秀な学生が流れてしまうリスクがあります。
そこで多くの企業は、10月1日に正式な「内定」を出すことを前提とした事前の約束として「内々定」を通知します。解禁日より前に採用の意思を伝えることで学生の不安を解消し、自社への入社意欲を高めてもらう戦略をとっているのです。
参照元
内閣官房
2027年(令和9)年度卒業・修了予定者等の就職・採用活動に関する要請
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内々定はいつ出る?新卒就活のスケジュールを確認
就活を進めるうえで、「内々定がいつごろ出始めるのか」「いつまで就活を続ければ良いのか」というスケジュール感は、多くの就活生が気になるポイントです。内々定が出る時期は政府が定める採用ルールの影響を受けますが、業界や企業規模によって実態は異なります。
ここでは、新卒就活における内々定の解禁時期や、正式な内定へ切り替わるタイミングの目安について解説します。
内々定が出る時期の目安
多くの企業では、大学4年生(卒業・修了年度)の6月ごろから内々定を出し始めます。前述のとおり、政府が要請するスケジュールでは6月1日が選考解禁日とされているため、これに合わせて内々定を通知するのが従来の一般的なスケジュールです。
しかし、近年の内々定の通知時期は、従来よりもより早期化の傾向にあります。実際、内閣府の「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書」によると、4月までに約7割の就活生が最初の内々定を獲得しているという結果が出ています。

引用:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 調査結果 報告書(2) 本調査のまとめ(p.9)」
さらに、5月までに約9割の学生が内々定を受けており、政府が定める選考解禁日の6月1日より前に多くの学生が内々定を得ているのが実態です。
ただし、内々定の解禁・通知時期は業界や企業の採用方針によって大きく異なります。志望する企業の採用スケジュールや過去の動向を、早めに確認することが大切です。
内々定や内定が出る時期については、「内定はいつ出る?27卒の時期別データと早く獲得する方法を解説」の記事で詳しく解説しています。こちらもぜひご覧ください。
参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(令和7年度)
内々定から内定に切り替わるタイミング
企業から届いた「内々定通知」に承諾すると、10月1日以降の内定解禁日に内定通知書の受け取りと正式な手続きが行われます。これらが完了した段階で、内々定は正式な「内定」へ切り替わる仕組みです。
早期選考や6〜8月ごろといった夏場に内々定を得た場合、正式な内定に切り替わるまで数か月間の期間が空くことになります。この間、企業側から「内々定承諾書(誓約書)」などの書類提出を求められるケースが一般的です。
また、10月1日当日には多くの企業で内定式が開催され、その場で「内定通知書」が手渡される流れが定着しています。
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内々定が取り消される確率は?具体例と相談先
内々定をもらったは良いものの、「突然取り消されるのではないか」と不安になる方もいるでしょう。しかし、企業の社会的信用に関わるため、理不尽な取り消しは滅多に起こりません
以下では、内々定取り消しの実態について、最新のデータも交えて詳しく解説するので、不安を感じている方は参考にしてみてください。
実際に取り消しとなる確率は極めて低い
企業が一度出した内々定を一方的に取り消すことは、極めて稀といえます。採用活動には多額のコストと時間が投じられているため、取り消しによってさらにコストが発生するだけでなく、企業のブランドイメージも著しく損なうからです。
特に現代では、不当な取り消しがSNSなどで拡散されれば、翌年以降の採用活動に深刻な悪影響を及ぼす恐れもあります。
実際、厚生労働省が公表した「令和8年3月新卒者採用内定取消し等の状況を公表します 令和8年3月新卒者 採用内定取消し等の状況(p.2)」によると、同年に卒業予定の大学生等のうち、報告された採用内定の取り消し件数は66名にとどまっています。内定が取り消される事態はごくわずかなケースに限られていることが分かるでしょう。
企業にとってもリスクの大きい選択であるため、実際に起こるケースは滅多になく、不安になり過ぎる必要はありません。
参照元
厚生労働省
令和8年3月新卒者採用内定取消し等の状況を公表します
内々定が取り消しとなる具体的なケース
企業側が何の理由もなく一方的に取り消すことは滅多にありませんが、学生側に重大な過失があったり企業の存続に関わるような不測の事態が発生したりした場合には、内々定が白紙に戻される可能性があるでしょう。
ここでは内々定が取り消しとなるケースを6つご紹介します。せっかく掴んだチャンスを自らの手で手放すことのないよう、確認しておきましょう。

1.提出情報に虚偽や不正が判明した
履歴書やエントリーシートに記載した学歴、取得資格などに嘘が含まれていたことが発覚した場合、内々定が取り消される可能性があります。
面接で自分を良く見せようと架空の経歴を語ったり、他人の実績を自分のものとして偽ったりするのは、企業との信頼関係を損なう行為です。特に、業務上必要な資格の有無を偽っていた場合、入社後の実務に深刻な支障をきたしかねません。こうした嘘は、企業側が「誠実さに欠ける人物である」と判断する決定的な理由となり、採用が見送られる大きな要因となります。
2.卒業までに学業成績や能力が大幅に低下した
内々定を得たあと、実際に入社するためには「学校を卒業すること」が必須条件となります。万が一、必要な単位を落として留年が確定した場合、入社条件を満たせなくなるため、内々定は取り消されるのが基本です。
特定の専門知識を要する職種では、入社までに特定の資格取得や一定の技能水準への到達が条件となっている場合があります。これらの条件を期限までに満たせなかった場合も、内々定が白紙に戻る可能性があるため注意が必要です。
3.素行不良や犯罪行為が判明した
内々定の期間中に素行不良や犯罪行為に関与した場合も、内々定を取り消される可能性が高くなります。これは、企業の社会的評価を著しく失墜させるリスクを回避するための措置です。
近年では、SNS上での差別的な発言や不適切な動画の投稿などが企業に見つかり、社会的常識に欠けると判断されて内々定を取り消されるケースも少なくありません。ほかにも、実生活における暴行や飲酒運転、痴漢などの犯罪・非行行為により逮捕や補導をされた場合も、企業からの信用を完全に失う直接的な原因となります。
4.企業側の経営状況が著しく悪化した
企業の経営状態が急速に悪化し、経営破綻や事業縮小を余儀なくされた場合、会社都合による取り消しが行われるケースもあります。いわゆる整理解雇に近い状態といえるでしょう。
ただし、企業都合による取り消しは極めてハードルが高く設定されています。倒産を回避するための回避努力をつくしたかなど、客観的に合理的な理由がない限りは簡単に認められません。
5.採用を予定していた部署が消滅した
特定の専門職や、新規事業の立ち上げを前提として採用された人材の場合、経営方針の転換や事業撤退によって配属予定の部署が消滅し、内々定の取り消しを検討せざるを得ない事態が生じることがあるでしょう。
ほかの部署で受け入れる余裕があれば配置転換などで対応できるケースもあります。しかし、その学生がもつ専門スキルを他部署で活かすことが難しく、代替となるポジションも確保できない場合には、採用の前提条件が失われたとして、やむを得ず内々定が取り消されるでしょう。
6.選考での不正や不適切な行動が発覚した
選考プロセスにおいて不正行為を行っていたことがあとから発覚した場合、内々定の取り消しにつながります。選考の公正さが損なわれ、結果の信頼性が失われるからです。
たとえば、Webテストでの替え玉受検や経歴・実績の詐称、他人の制作物の盗用などが該当します。こうした行為は企業との信頼関係を著しく損なうため、企業は正当な理由をもって内々定を取り消すことになります。
内々定の取り消しの理由についてより詳しく知りたい方は、「【新卒】内々定取り消しの確率は低い!滅多にない理由や万一の対処法を解説」を参考にしてください。
取り消しに納得できないときの相談先
内々定の取り消しであっても、採用通知の状況などから実質的に「内定」と同等の状態にあったと判断される場合、合理的な理由のない一方的な取り消しに対しては、企業側が損害賠償責任を負う可能性があります。
取り消しの理由に納得できないときは、一人で判断せず、次のような窓口に相談してみましょう。
・各都道府県の労働局にある「総合労働相談コーナー」
・弁護士や社会保険労務士
・大学のキャリアセンター
なかでも、「総合労働相談コーナー」は、厚生労働省が全国に設置している無料の相談窓口です。内定・内々定の取り消しについても、予約なしで電話や窓口での相談ができます。相談時には、取り消しの経緯が分かるメールや、発言のメモなどのやり取りの記録があると、状況をスムーズに伝えられるので、事前に準備しておくのがおすすめです。
取り消し理由の妥当性について詳しく知りたい方は、「内定取り消しは違法?判断基準や就活で不当な扱いを受けた際の対処法を解説」の記事も参考にしてみてください。
参照元
厚生労働省
雇用環境・均等
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内々定から内定までの流れ3ステップ
内々定を受けた就活生は、入社に至るまでに、内々定の通知、内々定の承諾、正式な内定通知書の交付という3つの段階を踏むのが一般的です。それぞれの段階で何をすべきかを知っておくと、内々定後の対応に落ち着いて臨めるでしょう。
ここでは、内々定から内定までの基本の流れを解説します。

1.内々定の通知を受ける
内々定は、最終選考の合格を受けて、電話やメールなどで伝えられるのが一般的です。企業によっては、内々定と同時に承諾の回答期限や今後のスケジュールが案内されるため、いつまでに何をすべきかをまず確認しましょう。
企業から不意に電話がかかってくると焦るかもしれませんが、内々定は進路をじっくり決めるための重要なスタートラインです。まずは感謝を伝え、必要な情報を落ち着いてメモに残すことに集中しましょう。
2.内々定を承諾する
内々定を承諾する意思が固まったら、期日までに企業へ連絡します。期日が定められていない場合は、内々定の通知を受けてから3日以内〜1週間以内を目安に連絡を入れましょう。
他社の選考状況や自分の就活の軸をしっかりと照らし合わせ、決断できたら誠実かつ迅速に回答することが大切です。連絡手段は電話やメールが一般的であり、これが企業に対して入社意欲を示す最初のステップとなります。
連絡する際は、単に結論を伝えるだけでなく、選考の機会をいただいたことへの感謝や入社後の意気込みを添えると、企業へより良い印象を与えられるでしょう。
なお、他社への入社を決めた場合など、内々定を辞退せざるを得ないケースでも、できるだけ早く誠意をもって連絡するのがマナーです。内々定を辞退できる期間やマナーについては、「内定辞退はいつまで?新卒向けに承諾前・承諾後の期限や電話・メールの例文を解説」の記事を参考にしてください。
3.正式な内定通知書を受け取る
新卒採用では、10月1日以降になると、企業から「内定通知書」や「採用内定契約書」などの正式な書面が手元に届きます。郵送で送られてくる場合のほか、10月1日当日に実施される「内定式」の場で、直接授与されるケースも少なくありません。
書類が手元に届いたら、給与・勤務地・労働時間といった労働条件が記載された「労働条件通知書」の内容をしっかりと確認しましょう。提示された条件に合意したうえで「内定承諾書」に署名・捺印し、期限までに返送することで、企業と就活生の間で正式な労働契約が結ばれます。書類の不備や返送遅れがないよう内容を細かくチェックし、速やかに手続きを進めましょう。
予定の時期を過ぎても内定通知書が届かない場合の対応については、「内定通知書が来ないのはなぜ?届くタイミングや連絡するときの例文を解説」を参考にしてみてください。
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内々定は承諾後でも辞退できる?知っておくべき注意点
内々定の通知を受け取った際、「一度承諾したら辞退できないのではないか」と不安になる人もいるでしょう。結論から言うと、内々定を承諾したあとであっても辞退することは可能です。内々定の段階ではまだ正式な労働契約が成立しておらず、法的な拘束力がないためです。
この記事では、内々定承諾後も辞退できる法的な背景や理由、辞退する際に求められるマナー・適切な対応について解説します。
法的拘束力はないため承諾後の辞退も可能
内々定の段階では、まだ労働契約が成立していないため、一度承諾したあとでも辞退することは可能です。辞退したからといって、法的な罰則が科されるわけではありません。
企業から求められて内々定承諾書や誓約書を提出した場合も、基本的には同様です。承諾書は入社の意思を示す書類であり、提出しただけで労働契約が成立するとは限りません。
また、就活ルールにおいて正式に内定を出せる10月1日以降に承諾し、労働契約が成立したあとであっても、辞退すること自体は可能です。「民法第627条」により、期間の定めのない雇用契約は解約の申し入れから2週間を経過することで終了すると定められているため、入社日の2週間前までに申し出れば辞退が成立します。
参照元
e-Gov法令検索
民法
辞退する際に誠実な対応が求められる理由
「とりあえず承諾して、他社が決まったら辞退すれば良い」という安易な考えで行動するのは避けましょう。企業側はあなたを採用するために、採用担当者の労力や面接の枠、Webテストの費用など、さまざまな採用コストと時間を投資しているからです。
連絡を怠ったり直前で急に辞退したりすると、企業側の採用計画に大きな狂いが生じてしまいます。また、誠実さを欠く対応をとることで企業と無用なトラブルに発展したり、入社後に仕事上の取引先として関わる機会があった際に気まずい思いをしたりする懸念も生まれるかもしれません。
内々定を受け取ったら、社会人としてのモラルを守り、誠意をもった態度で向き合うことが大切です。とりあえずで承諾する前に、次の点を確認してみてください。
内々定承諾前のチェックリスト
- 他社の選考状況と、最終結果が出る時期の見込み
- 承諾の回答期限を延長してもらえるかどうか
- 辞退することになった場合の速やかな連絡ルートの確認
これらの項目を事前に整理しておくと、不用意な承諾や辞退によるトラブルを防ぎやすくなります。自分の本音としっかり向き合い、後悔のない選択を行いましょう。
内々定承諾書の書き方や提出後に辞退する際の注意点は、「内々定承諾書の書き方は?添え状・封筒のマナーや提出後の辞退の可否も解説」の記事にまとめています。
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内々定が出たら就活はやめる?3つの選択肢
内々定を獲得したあと、そのまま就活を終えるべきか、あるいは納得がいくまで続けるべきか悩む方は少なくありません。内々定が出たあとの進路には、大きく分けて以下の3つの選択肢があります。
・内々定を承諾して就活をやめる
・内々定の保留を申し出て就活を続ける
・内々定を辞退して就活を続ける
以下で、それぞれの選択肢の特徴や注意点を解説するので、今後の自分のキャリアや現在の就活状況と照らし合わせながら、後悔のない決断を下す際の参考にしてみてください。
1.内々定を承諾して就活をやめる
第一志望の企業から内々定を得た場合や、内々定先の条件に十分納得している場合は、内々定を承諾し、その時点で就活をやめるという選択になります。
もし就活を終えるべきか判断に迷う際は、以下のポイントを中心に現在の状況を整理してみると冷静に決断しやすくなるでしょう。
就活を終える前のチェックポイント
- やりたいことが実現できるか、心から納得して働けるか
- 給与・勤務地・福利厚生・働き方などが希望とマッチしているか
- 選考中の他社のなかに、内々定先以上に惹かれる企業があるか
就活を終える決断をした際は、速やかに承諾の意思を伝えると同時に、選考進行中の他社へ辞退の連絡を入れるのがマナーです。無事に就活を終えたあとは、残りの学生生活を有意義に過ごすだけでなく、入社に向けた準備に時間を充ててください。心の余裕をもてるようにあらかじめ備えておくことで、社会人生活をよりスムーズにスタートさせられます。
内々定の承諾にあたり、就活全体のスケジュールを知りたい方は、「就活とは?いつから何をやる?基本の流れと今からできる準備を解説!」の記事をぜひご参照ください。
2.内々定の保留を申し出て就活を続ける
内々定を得たものの、他社の選考状況や自分自身のキャリア観との間で迷いがある場合は、正直に「検討する時間をいただきたい」と相談してみましょう。多くの企業は、学生が納得したうえで入社することを望んでおり、妥当な期間内であれば猶予を認める傾向にあります。
保留を申し出る際は、ただ「待ってほしい」と伝えるのではなく、現在の選考状況と具体的な回答期限を提示することが大切です。自身のキャリアに対する真剣な姿勢をみせることが、結果として入社後の信頼構築にもつながります。
与えられた猶予期間を、自身の優先順位を再確認するための貴重な時間と捉え、期限内に納得のいく決断を下せるよう努めましょう。
実際に、内定(内々定)を保持したまま就活を続けている学生は56.1%と半数を超えており、辞退してから就活を続ける人の1.8%と比べても圧倒的多数を占めています。

このデータからも分かるように、内々定を保持しながら納得のいくまで就活を続けることは決して珍しいことではなく、一般的な選択肢となっています。焦って決断するのではなく、保留の相談を適切に行いながら自分の納得いく選択を目指しましょう。
内々定の保留を伝える方法については、「内定保留はいつまで?新卒向けに電話・メールの伝え方のマナーと例文を紹介」の記事で解説しています。
3.内々定を辞退して就活を続ける
内々定をもらった企業が自分の希望条件と合わなかった場合や、より志望度の高い企業がある場合は、保留にせず速やかに辞退し就活を続けるのも選択肢の一つです。
前述のとおり、内々定を保持しながら就活を続ける学生は56.1%と多数派ですが、入社意思がないまま回答を先延ばしにすることは避けなければなりません。企業側も採用枠の確保や追加募集などの調整を行う必要があり、連絡が遅れるほど企業活動に支障をきたしてしまいます。
「せっかくいただいた内々定を断るのは心苦しい」と感じるかもしれませんが、迷いが吹っ切れた時点、あるいは辞退を決めた時点ですぐに連絡を入れるのがマナーです。まずは電話で速やかに誠意をもって感謝とお詫びを伝え、丁寧に対応することを心掛けましょう。
辞退するか迷うときは、「内定先が不安…内定ブルーの解消法や辞退するか迷うときの判断基準を解説」の記事を参考にしてみてください。
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内々定の返事をする際のマナーや注意点
内々定の連絡を受けた際は、適切なマナーを守って返事をすることが重要です。承諾・保留・辞退のいずれの場合でも、社会人としての基本的なマナーを押さえましょう。
ここでは、内々定への返事で注意すべきポイントを解説します。
承諾・保留・辞退に関わらず早めに連絡する
内々定の返事は、承諾・保留・辞退に関わらず早めにするのが基本です。企業は内々定を出したあと、採用計画に基づいて次のステップを進めているため、迅速な対応が求められます。
内々定の通知を受け取ったら、まずは24時間以内にお礼と現在の状況を伝えるのが理想的です。早めにレスポンスをとることで、企業側もスケジュールを調整しやすくなり、信頼関係も築きやすくなります。
もちろん、進路を迷っている場合はその場で無理に最終回答を出す必要はありません。その場合は、内々定のお礼とともに「いつまでに回答できるか」と回答期限の目安を添えて検討中である旨を誠実に伝えましょう。状況を誠実に共有すれば、企業との良好な関係を維持したまま、納得いくまで考える時間を確保できます。
基本的にメールではなく電話で連絡する
内々定への返事は、メールではなく直接「電話」で伝えるのがマナーです。電話連絡には、以下のようなメリットがあります。
電話で連絡するメリット
- 感謝の気持ちや入社への意欲を、自身の言葉で直接伝えられる
- 疑問点があればその場で確認できる
- 企業側からの質問にも即座に対応できる
- より丁寧な印象を与えられる
ただし、企業から「メールで返信してください」と指定されている場合は、指示通りメールで連絡しましょう。また、電話をかけても担当者が不在で連絡がつかない場合は、メールでお礼と回答を伝え、電話した旨を添えておくとスムーズです。メールで連絡する際は、件名を明確にし、丁寧な文面を心掛けましょう。
「内々定が来た時のベストな対応は?電話やメールのマナー」の記事では、内々定への返事をする際の対応例を紹介しているので参考にしてみてください。
内々定をもらったことへの感謝を伝える
内々定への返事では、承諾・保留・辞退のいずれの場合であっても、まずは評価していただいたことへの謝意を必ず伝えましょう。企業が多大な時間と労力を選考に費やし、自身の能力やポテンシャルを評価してくれたことに対し、真摯に感謝の意を示すことが大切です。
たとえ最終的に辞退を選択するとしても、丁寧な感謝と真摯な対応を心がけることで、企業に良い印象を残せます。将来、ビジネスの現場で別の形で関わる可能性もゼロではありません。最後まで礼儀正しい対応を貫くことが、社会人としての確かな第一歩となります。
保留する場合は期限を自分から提示する
内々定の回答を保留したい場合は、いつまでに回答できるか具体的な期限を自分から提示しましょう。「検討させてください」とだけ伝えてしまうと、企業側も採用計画の見通しが立たず困惑してしまいます。
保留をお願いする際の期限は、「1週間〜遅くとも2週間程度」を目安に設定するのが無難です。「△月△日(△曜日)までに必ずお返事いたします」と明確な日付を提示し、保留を認めてもらったことへの感謝も合わせて伝えるよう徹底しましょう。
辞退理由は詳細を語り過ぎない
内々定を辞退する場合、辞退理由を詳細に語り過ぎる必要はありません。語り過ぎると深く追及されたり、不必要な引き止めにあったりする可能性があるためです。
辞退理由を伝えるときは、以下のように、失礼のない範囲で簡潔な理由にとどめましょう。
・他社への入社を決めたため
・進路について再検討した結果
・家庭の事情により
また、「どこの企業に決めたのか」と聞かれることがあります。その際は、具体的な企業名を伝える必要はありません。「恐れ入りますが、お相手のこともあるので具体的な企業名は控えさせていただきます」と丁寧に断りましょう。
辞退理由の伝え方にお困りの方は、「【新卒】内定辞退理由の伝え方|本音の言い換え方や聞かれた際の例文を解説」の記事を参考にしてみてください。
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内々定獲得後の対応に迷う方へ
就職活動における内々定の獲得は、一つの大きな節目ですが、同時にこれからの人生を決める重要な通過点でもあります。内定との違いや言葉の意味を正しく理解して、後悔のない決定を下しましょう。基本的なマナーを守っていれば、内々定後の企業とのやり取りもスムーズに進められるはずです。
一方で、「まだ納得のいく内々定が得られていない」「今の内々定先で本当に良いのか迷いがある」と、これからの進路に不安を抱えている方は、キャリアチケット就職エージェントへご相談ください。
キャリアチケット就職エージェントでは専属のキャリアアドバイザーが、あなたの強みや希望に寄り添った求人のご紹介や徹底した選考対策を行い、本当に納得のいく内定の獲得に向けて丁寧にサポートします。
また、企業とのやり取りや日程調整の代行はもちろん、内定を獲得したあとのフォローまで一貫してサポートを受けることが可能です。悩みを一人で抱え込む必要はありません。プロの力を借りながら、安心感をもってこれからの就活を前に進めていきましょう。
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内々定について知りたい方向けのQ&A
ここでは、内々定に関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの情報を参考に、内々定について理解を深めてください。
内々定とは何ですか?
内々定とは、企業が10月1日の正式な「内定」解禁日より前に、学生に対して採用予定であることを伝える事前通知のことです。政府の指針を遵守しつつ、優秀な学生を実質的に早期に確保するための手段として日本の就活で広く用いられています。
正式な内定(労働契約の成立)とは異なり原則として法的拘束力はありませんが、現代の就活では事実上の採用決定通知として機能しています。
内々定が出るのはいつごろ?
多くの企業では、大学4年生の6月ごろから内々定を出し始めます。「6月1日の選考解禁」が定められているため、この時期がピークとなります。
ただし、外資系企業やベンチャー企業をはじめ、近年は日系大手企業でも採用の早期化が進んでおり、3〜5月ごろに内々定が出ることも。また、ルール改定により、インターンシップで評価された学生の情報を早期選考に活用できるようになったため、インターン経由で早い段階から内々定を得る学生も増加しています。
志望する業界や企業タイプによってスケジュールが大きく異なるため、事前に各社の採用情報を確認することが大切です。
内々定の承諾期限はいつまで?
内々定の承諾期限は企業ごとに異なり、法律などで一律に決まっているわけではありません。内々定の通知と同時に回答期限が伝えられることが多いため、まずは期限を正確に確認しましょう。
期限内に決めきれない場合は、そのまま期限を過ぎるのではなく、早めに保留を相談することが大切です。保留をお願いするときは1週間〜2週間程度を目安に、自分から具体的な回答日を伝えると受け入れてもらいやすくなります。
国家公務員における内々定とは?
国家公務員試験における「内々定」とは、官庁訪問(省庁面接)を通じて各省庁から「採用したい」という意向が伝えられることを指します。
正式な採用内定の前段階となる合意ですが、内々定が有効となるには「国家公務員試験に最終合格すること」が前提となります。民間企業の内々定と同様に法的拘束力はありませんが、最終合格を果たせば、実質的にその省庁への採用がほぼ確定した状態となります。
国家公務員と地方公務員の違いについては、「国家と地方で違う?公務員の職種について解説します!」の記事をご覧ください。
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