【新卒】内定式後の辞退は可能?伝え方のマナーやメール・電話の例文を解説

このページのまとめ

  • 内定式後に辞退することは、法的拘束力がないため可能
  • 内定式後に辞退する際は、決断したら早めに連絡するのがマナー
  • 内定式後に辞退したあとは就活の軸を立て直しスピード感をもって行動することが大切

「内定式後に辞退しても大丈夫?」「損害賠償やトラブルが怖い」と不安を抱える就活生もいるでしょう。内定式出席後であっても、辞退することは法律上可能です。マナーを守って伝えればトラブルを防ぎ、円満に辞退できるでしょう。
この記事では、内定式後に辞退できる理由や辞退前に立ち止まって確認したいことを解説します。また、電話・メールでの伝え方の例文やトラブル時の対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

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目 次

内定式後でも辞退は可能!理由を解説

内定式に出席したあとに、辞退することは可能です。実際に、内定式後に別の企業から内定が出たり、どうしても納得できない条件が見つかったりして辞退を検討する学生も存在します。

また、ほかの企業の選考結果を待ってから辞退を決めたい場合も、内定式に出席したあとで辞退すること自体に法的な問題はありません。

ここでは、なぜ内定式後でも辞退ができるのか、その法的な背景と実際の現状について詳しく解説するので、参考にしてください。

内定には辞退を禁止する法的拘束力はない

内定承諾書を提出したあとや内定式に参加したあとであっても、辞退を禁止する法的拘束力はありません。法的に「内定」は労働契約(雇用契約)が成立した状態とみなされますが、日本の民法では労働契約の解約の自由が認められており、労働者側からはいつでも解約の申し入れができるとされているからです。

雇用契約の解除については「民法第627条1項」に基づき、解約の申し入れから2週間が経過することで終了すると定められています。

民法627条1項
(期間の定めのない雇用の解約の申入れ)
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。

引用:e-Gov法令検索「民法 第六百二十七条」

就活における内定の定義は、「内定とは?内々定との違いや新卒の場合の獲得から入社までの流れを解説」の記事で解説しているので確認してみてください。

参照元
e-Gov 法令検索
民法

法律上は入社2週間前までに連絡すれば問題ない

民法上、雇用契約は解約の申し入れから2週間が経過することで終了するため、遅くとも入社日の2週間前までに辞退を通知すれば、入社日までに解約することが可能です。

ほかの企業の選考結果がまだ出ていない場合、内定式にひとまず出席してから辞退するかどうかを判断したいと考える人もいるでしょう。この場合も、入社予定日の2週間前までに連絡すれば、内定式に出席したあとの辞退であっても法的な問題はありません。

ただし、詳しくは後述するものの、辞退の連絡は遅れるほど企業の採用計画や入社準備に大きな影響を及ぼします。そのため、2週間前のタイミングでの辞退は最終手段と捉えておきましょう。

25卒で内定承諾後に辞退した人の割合は9.2%

内定を承諾したあとの辞退は珍しいことではないため、過度に不安視する必要はありません。キャリアチケットの調査によると、25卒の大学生における内定承諾後に辞退を経験した人の割合は9.2%でした。

内定承諾後の意向(2024年入社予定者の内定承諾後の意向変化)に関する調査の引用画像

内定式後に限定した調査ではないものの、約10人に1人、一度決めた企業を辞退している計算です。内定承諾後に辞退した理由には、「第一志望から内定が出た」「入社予定の会社の人事や先輩(上司)の対応が良くなかった」といった声が多いようです。

「自分だけが不義理なことをしている」と過度に自分を責める必要はありません。納得感のあるキャリアを選択するために必要な決断であれば、まずは自分のキャリアを第一に考え、誠意をもって辞退の意思を伝える準備を始めましょう。

参照元
キャリアチケット
内定承諾後の意向(2024年入社予定者の内定承諾後の意向変化)に関する調査

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内定式後に辞退する前に知っておきたいリスク

内定式を終えたあとの辞退は法律上可能ではあるものの、いくつかの実務的なリスクを伴います。トラブルを予測していないと、解決に時間がかかってしまう恐れがあるでしょう。

事前にリスクを把握しておけば、落ち着いて対応でき、企業側にネガティブな印象を与えにくくなります。ここでは、内定式後に辞退する前に知っておきたいリスクを解説するのでチェックしておきましょう。

関連会社の選考に影響が出る可能性がある

内定を辞退した企業の関連会社を目指す場合は、選考に影響が出る可能性があります。企業間での情報共有により、エントリーしにくくなったり、選考でマイナスな印象をもたれたりするケースがあるためです。

特に新卒採用においては、親会社・子会社・関連会社の間で内定者リストや選考状況が共有されていることは珍しくありません。もし情報の共有が行われている場合、辞退時の対応が無礼であれば、人事や役員の間で「態度の悪い学生だった」という悪評が広まるリスクがあります。

悪評が立てば選考に通りにくくなる恐れがあるため、辞退の連絡マナーを守り、細心の注意を払って行うことが大切です。

ただし、すべての企業が詳細な情報を共有しているわけではありません。また、情報共有が行われていても誠実な対応を徹底していれば、過度に萎縮する必要もないでしょう。適切なステップで辞退の手続きを終えて、関連会社であっても自信をもってエントリーしてみてください。

内定を辞退した会社と仕事で関わる可能性がある

辞退する際に理解しておくべきリスクは、将来その会社と仕事で関わる可能性があることです。不誠実な対応で辞退し、転職先の取引先として再会することもあるでしょう。その場合、気まずさから関係性が悪化し、業務に支障をきたす恐れがあります。

こうしたトラブルを避けるためにも、マナーを守って辞退の連絡をすることが不可欠です。目先の辞退だけでなく、将来のキャリアで再会する可能性を見据え、社会人として誠実な対応を心掛けましょう。

叱責や引き止めなどを受ける可能性がある

叱責を受けたり引き止められたりする可能性があるのも、内定式後に辞退する前に知っておきたいリスクの一つです。内定式を終えたあとに辞退を伝えると、新卒採用の担当者から「せっかく採用したのに非常識だ」と叱責されたり「どうしても入社できないのか」と引き止められたりするケースもゼロとは言えません。

相手の勢いに押されて回答を曖昧にしないよう、辞退の理由と「辞退する」という強い意思をあらかじめ整理し、ブレずに受け答えができるよう準備しておきましょう。

なお、辞退理由を一通り伝えたあとも執拗に追及される場合は、「これ以上の回答は控えさせてください」と毅然とした態度で伝えることも必要です。辞退の意思を伝え、必要な手続きを済ませたあとは、過度な叱責に対応する必要はありません。

引き止めの対処法が知りたい方は、「内定辞退の引き止めがしつこい!上手に対処するためのポイント」の記事を参考にしてみてください。

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辞退する前に立ち止まって確認したい3つのこと

内定式後の辞退にはリスクも伴うため、決断を後悔しないためには一度立ち止まって考えることが大切です。ここでは、辞退を決める前に確認しておきたい3つのポイントを解説します。

1.ミスマッチかどうか客観的に判断したうえでの決断か

辞退を決める前に、その理由が本当に企業とのミスマッチによるものかを客観的に振り返りましょう。内定式や周囲の内定者との交流をきっかけに、一時的な不安や迷いが生まれているだけの可能性もあるためです。

特に、就職活動が一区切りつく時期は「本当にこの会社で良かったのか」と漠然とした不安を感じて、いわゆる内定ブルーの状態になりやすいタイミングです。単なる一時的な感情なのか、企業研究や自己分析に基づく根本的な違和感なのかを整理したうえで、結論を出すことが大切です。

内定先への不安が拭えない場合は、「内定先が不安…内定ブルーの解消法や辞退するか迷うときの判断基準を解説」の記事もあわせて参考にしてみてください。

2.周囲の意見に流されていないか

周囲の意見に流されていないか冷静に判断することも、内定辞退を決める前に確認したい重要な項目の一つです。

家族や大学の先生、友人などの意見を参考にすることは大切ですが、最終的な決断を他人任せにしないようにしましょう。周囲の意見だけを鵜呑みにして決めてしまうと、あとになって「あのとき自分の意思で選んでいれば」と後悔につながりかねません。

「なんとなく不安」といった一時的な感情に流されていないかもあわせて確認し、自分自身が納得できる理由を言葉にできる状態にしておきましょう。

3.辞退後の道が具体的に決まっているか

内定を辞退したあと、次にどう動くかをある程度具体的にイメージできているかも確認しておきましょう。辞退後の見通しが立たないまま勢いで決断すると、辞退後に強い焦りや不安を感じやすくなります。

ほかの企業の選考状況や、秋以降の就活の進め方を大まかにでも整理しておくと、辞退後もスムーズに気持ちを切り替えて次のステップに進めるでしょう。

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【例文付き】内定式後に辞退する旨を伝える際の流れ

内定を辞退したいと思っても、どのように伝えれば良いか迷う方もいるでしょう。ここでは、内定式後に辞退する流れと例文を解説するので参考にしてみてください。

【例文付き】内定式後に辞退する旨を伝える際の流れのイメージ

最初にメールを送って辞退の記録を残す

内定式後の辞退では、はじめにメールで辞退の意思を伝えることが重要です。あらかじめ文面を送っておくことで、「いつ、どのような理由で辞退の申し出があったか」という記録を客観的に残せます。これにより、言った・言わないのトラブルを未然に防げるでしょう。

メールを送る際は、件名だけで用件が伝わるように工夫してください。相手は日々多くのメールを受け取っているため、ひと目で「内定辞退の連絡だ」と分かるような配慮が必要です。

伝わりやすい構成は、以下を参考にしてみてください。

・宛先(会社名/部署名/担当者名)を正確に記載する
・挨拶と自己紹介(学校名/氏名)を述べる
・辞退の結論とお詫び、簡単な辞退理由を記す
・これまでの選考や内定に対する感謝を伝える

以下で、具体的なメールの例文を紹介します。

メールで内定式後に辞退するときの例文

件名:内定辞退のご連絡(△△大学 氏名)

本文:
△△株式会社
人事部 採用担当 △△様

お世話になっております。△△大学△△学部の△△(氏名)です。

先日は内定式にお招きいただき、誠にありがとうございました。
本日は大変心苦しいご連絡となり、誠に恐縮ですが、いただいた内定を辞退させていただきたくご連絡いたしました。

内定式を終え、今後のキャリアについて改めて熟考いたしました結果、別の企業とのご縁を感じ、苦渋の決断ではございますが辞退の意をご報告申し上げます。

この時期の辞退となり、△△様をはじめ貴社の皆様に多大なご迷惑をおかけすることを、心よりお詫び申し上げます。

本来であれば直接お伺いしてお詫び申し上げるべきところでございますが、まずはメールにてご連絡差し上げましたことをご容赦いただけますと幸いです。

末筆ではございますが、貴社の益々のご発展と、△△様をはじめとする皆様のご健勝を心よりお祈り申し上げます。

===================================
△△大学 △△学部 △△学科 4年
氏名(フルネーム)
電話:090-✕✕✕✕-✕✕✕✕
mail:✕✕✕✕@✕✕.jp
===================================

内定辞退のメールでは、相手への謝意と誠実さを伝えるため、ビジネスマナーを意識した丁寧な文面を心掛けることが大切です。

メール送信後に電話で直接辞退したい旨を伝える

メールを送信したあとは、すぐに電話をかけて直接口頭で辞退の旨を伝えてください。メールだけでは担当者が気づかない恐れがあるだけでなく、一方的な連絡になり失礼な印象を与えてしまいます。直接声で謝罪の気持ちを伝えることで、円満な辞退につながるでしょう。

電話をかける際は、以下のような比較的担当者が忙しい時間帯を避けるのがマナーです。

・始業直後:午前9時~10時
・昼休み前後:正午~14時
・終業間際:午後5時~6時

もし担当者が不在の場合は、戻り時間を聞いてかけ直すか、伝言をお願いしましょう。

電話で伝える際の具体的な例文は、以下のとおりです。

電話で辞退を伝えるときの例文

採用担当者はい、株式会社△△です。

お忙しいところ失礼いたします。内定をいただいております△△大学の△△(氏名)と申します。採用担当の△△さまはいらっしゃいますでしょうか?

採用担当者はい、私が採用担当の△△です。

先日は内定式に参加させていただき、誠にありがとうございました。本日は、大切なお知らせとお詫びがありご連絡いたしました。先ほどメールでもお送りしたのですが、大変心苦しいのですが、御社の内定を辞退させていただきたく、直接お詫びをお伝えするためにご連絡差し上げました。

採用担当者そうなのですね、それは非常に残念です。差し支えなければ、辞退される理由を教えていただけますか?

内定式にて御社の魅力を改めて実感いたしました。しかし、その後も自分の適性や今後のキャリアについて深く考え抜いた結果、誠に勝手ながら、別の道へ進む決意をいたしました。多大なるご期待をいただいたにも関わらず、このような形となり誠に申し訳ございません。

採用担当者分かりました。真剣に考えたうえでの結論であれば、新天地でのご活躍を応援しております。わざわざお電話をいただきありがとうございました。

とんでもございません。温かいお言葉をいただき、またお忙しいなか、お時間をいただき誠にありがとうございました。それでは、失礼いたします。

内定辞退を伝えるときの例文は、「新卒の内定辞退の伝え方!電話・メールで連絡する際のマナーや例文を紹介!」の記事でも解説しているので、あわせてチェックしてみてください。

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内定式後に辞退する際の5つのマナー

内定式を終えたあとに辞退の連絡をする際は、社会人としてのマナーを守ることが何よりも大切です。マナーを守らずに連絡をしてしまうと、企業との間で不要なトラブルが発生してしまう恐れがあります。

ここでは、内定式後に辞退する際のマナーを5つ紹介するので、円滑に辞退をしたい方はチェックしておきましょう。

1.辞退を決めたらなるべく早く連絡する

内定辞退の連絡は、決断した時点でなるべく早く伝えるのがマナーです。法律上は入社日の2週間前までに申し出れば辞退が可能とされていますが、限界ギリギリまで連絡を伸ばすのは企業に多大な迷惑を掛ける行為です。

企業側は入社に向けて備品の購入や配属先の決定など、さまざまな準備を進めています。そのため、辞退の決意が固まった時点で、速やかに企業に連絡しましょう。

2.前向きな辞退理由を伝える

辞退の理由を伝える際は、他社との比較ではなく「自分自身の適性やキャリアプランの再考」を軸に、前向きな決断であることを端的に伝えましょう。

たとえば、以下のような伝え方が考えられます。

・「自己分析を深めた結果、別の業界で挑戦したいという気持ちが強まった」
・「より自分の専門性を活かせる環境でキャリアをスタートさせたいと考え直した」
・「改めて自身の適性を検討した結果、ご縁があった他社への入社を決意した」

企業側の納得感を得られるような丁寧な言葉を選べば、円滑に手続きを進められます。もし詳細を尋ねられたとしても、相手の立場を尊重しながら、自分の決断を明確に言葉にするよう心掛けてください。

辞退理由の伝え方は、「新卒の内定辞退理由はどう伝える?角が立たない伝え方のコツや例文を解説」の記事で解説しているので参考にしてみてください。

嘘の辞退理由は避けるのがおすすめ

内定辞退の理由を伝える際、嘘をつくのは避けるのがおすすめです。気まずさから「家庭の事情」や「体調不良」といった嘘をつきたくなるかもしれませんが、深掘りされたときに辻褄が合わなくなる恐れがあります。嘘はつかず、誠実な言葉で理由を伝えることが自身の信頼を守ることにつながります。

3.丁寧に謝罪をする

連絡手段を用いる場合であっても、謝罪の意思を明確に示す姿勢が欠かせません。誠意ある対応を徹底してください。内定式まで参加したうえでの辞退は、企業側の期待を裏切る形になるだけでなく、入社準備を進めていた企業に多大な迷惑をかけることになります。

これまで選考や内定式のために割いてくれた時間と労力に対して、深く感謝と申し訳ない気持ちを伝えましょう。

4.誠意が伝わる言葉遣いや姿勢を意識する

内定を辞退する際は、言葉遣いや姿勢を通じて誠意を伝えることを忘れないようにしましょう。入社しない会社だからといって、メールだけで連絡を終えたり適当な態度で辞退の意思を伝えたりすると、相手も良い気持ちで辞退を受け入れられません。

また、辞退した会社と将来どこかで仕事上の関わりをもつ可能性もあります。不必要な禍根を残すのは避けたほうが良いでしょう。

こうした誠実な対応を積み重ねることが、円満な辞退につながります。

5.不満があっても企業側を批判しない

内定を辞退する理由が、たとえ企業の雰囲気や労働条件への不満であったとしても、直接的な批判は絶対に避けましょう。「社風が合わないと感じた」「他社のほうが条件が良い」といった表現は相手側の不備を指摘する形になり、不必要な対立を招く恐れがあります。

伝えにくい辞退理由の言い換え方の例は、以下のとおりです。

伝えにくい本音 円満な伝え方の例
「社風が古臭いと感じた」 「自分の強みをよりスピード感をもって活かせる環境を選んだ」
「教育制度が整っていない」 「手厚いサポートに頼るのではなく、自ら試行錯誤しながら道を切り拓く環境が、今の自分には必要だと確信した」
「他社のほうが条件が良い」 「検討を重ねた結果、より自分の目指すキャリアにつながる企業を選択した」

このように表現を工夫することで、相手の立場を尊重しつつ、自分の決意を明確に伝えられます。

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内定式後の辞退でトラブルが発生したときの対処法

内定式後の辞退は怒られるのではないか、しつこく引き止められるのではないかと感じ、連絡をためらう就活生も少なくありません。しかし、多くの企業はあらかじめ一定数の辞退が出ることを想定して採用活動を行っており、誠実に対応すれば深刻なトラブルに発展するケースはまれです。

ここでは、内定承諾書や内定式への参加を理由に責められた場合の対応と、しつこい引き止めへの対処法を紹介します。

内定承諾後や内定式出席後の辞退を責められた場合

内定承諾書の提出や内定式への出席後であっても、労働者には職業選択の自由があるため、法的に辞退の権利は守られています。もし企業から「承諾書を出したのに」「内定式まで出たのに無責任だ」と強い言葉で責められた場合は、決して感情的に反発せず、まずは多大な迷惑をかけたことへの深い謝罪を伝えてください。

そのうえで、「大変申し訳ございません。自身の今後のキャリアについてギリギリまで考え抜いた結果、どうしても別の道に進むべきだという結論に至りました」と、決意が揺るがないことを冷静に伝えましょう。法的な権利を盾にして反論するのではなく、誠意と感謝を示しながらも辞退の意思を毅然と貫く姿勢が重要です。

しつこい引き止めはキャリアセンターに相談する

辞退の意思を伝えたあとに執拗な引き止めや高圧的な態度を受けた場合は、一人で抱え込まず大学のキャリアセンターに相談してください。キャリアセンターは就活生からの相談に慣れており、必要に応じて企業との間に入って対応してくれる心強い存在です。

内閣府が26卒を対象にした調査「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)」によると、就活を終えるよう圧力をかける「オワハラ」を受けたことがあると答えた人は8.3%に上ります。

学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)の引用画像

引用:内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査結果について(概要)オワハラ経験の有無と受けた内容 (p.14)」

就活を妨害するような過度な引き止め(オワハラ)は決して珍しいことではないため、もし直面した場合は毅然とした態度で対処することが大切です。

内定辞退の連絡そのものに苦手意識がある方は、「内定辞退の電話が怖い…企業に連絡する際のマナーや伝え方・例文を解説」の記事もあわせてご覧ください。

参照元
内閣府
学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査

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内定式後の辞退から納得の内定を獲得するためのポイント

内定式後の辞退について、「せっかく内定をもらったのに」「同期と顔を合わせたのに」と不安になるかもしれませんが、納得感のないまま入社することは、あなたにとっても企業にとってもミスマッチになりかねません。

後悔のない選択をするためには、感情だけで動くのではなく、論理的なステップを踏むことが重要です。以下の4つのポイントを押さえて、納得できる就活を目指しましょう。

1.内定辞退した理由を言語化する

なぜ内定式を終えた今のタイミングで辞退したいのか、その理由を明確に言語化しましょう。理由が曖昧なままだと、次の就活でも同じようなミスマッチを繰り返す恐れがあります。

また、理由が不明確では、企業から引き止められた際に決意が揺らいだり、相手を納得させるのが難しくなったりしてトラブルになりかねません。辞退理由を明確にしておくことで、自分にとって譲れない軸が再確認でき、より納得感のある決断ができるようになるでしょう。

2.自己分析をやり直して就活の軸を明確にする

内定式後に辞退することを決めたなら、改めて自己分析をやり直してみましょう。一度は「ここが良い」と思って内定を承諾したはずなのに、なぜ違和感が生じたのかを深掘りすることで、本当の就活の軸がみえてきます。

自己分析をアップデートする際は、過去の経験だけでなく、内定式での体験も材料にするのがおすすめです。たとえば、「内定式で雰囲気が合わないと感じた」のであれば、「自分が本当に求めていたのは、お互いを尊重し合える環境だった」と気づけるかもしれません。このプロセスが、自分にぴったりの企業とつながるための近道となります。

自己分析のやり方は、「自己分析のやり方9選!うまくいかないときの対処法や就活での活用法も解説」の記事で解説しているので参考にしてみてください。

3.企業研究を徹底してミスマッチを防ぐ

承諾先を決める最終判断として、改めて企業研究を徹底し、ミスマッチを防ぎましょう。

選考段階での企業研究は「合格すること」が目的になりがちです。しかし、納得感をもって入社先を選び、土壇場での辞退を避けるためには、「自分に本当に合うか」を見極めるための、これまで以上に踏み込んだ企業研究が不可欠です。

Webサイトやパンフレットの表層的な情報だけに頼らず、定性的・定量的な双方の視点から情報を収集しましょう。具体的な調査方法としては、以下のような手段がおすすめです。

・OB/OG訪問で現場のリアルな声を聞く
・内定者懇親会や社員面談を活用して社風を肌で感じる
・IR資料(決算説明資料など)で企業の経営状態を確認する

特に、自身が大切にしたい価値観やキャリア像がその企業で本当に実現できるのかを、慎重に判断してください。表面的なイメージに惑わされず多角的に検証することが、入社後のミスマッチを防ぐ確実なカギとなります。

4.内定辞退したあとのスケジュールを立てる

辞退を決めたら、すぐに今後の就活スケジュールを具体的に立てましょう。卒業までの限られた時間のなかで効率的に活動しなければ、焦りから妥協した企業選びを行ってしまう危険性があります。

スケジュールを組む際は、辞退の連絡を進めると同時に、新しく応募する企業の選考日程や就活イベントの開催日を確認してください。残り時間を逆算しながら、「いつまでに自己分析を終わらせるか」「いつまでに内定を獲得するか」といった目標期日を設定することがポイントです。

行動計画を可視化して着実に実行へ移せば、内定辞退後の不安や焦りを和らげられ、前向きな気持ちで次の一歩を踏み出せます。

就活を成功させるポイントは、「就活とは?いつから何をやる?基本の流れと今からできる準備を解説!」の記事で解説しているのでチェックしてみてください。

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内定式後の辞退について悩んでいる就活生へ

内定式には法的拘束力がないため、出席したあとでも辞退できます。法律上は入社2週間前までであれば辞退できますが、企業への影響を考え、決断した時点で速やかに連絡するのがマナーです。企業が納得する理由を伝え、誠意をもって対応すれば円満に辞退できるでしょう。

「内定を辞退したあと一人で就活できるか不安」「本当に自分に合う仕事を見つけたい」という就活生は、キャリアチケット就職エージェントにご相談ください。キャリアチケット就職エージェントでは、就活に対する悩みにプロ目線でアドバイスを行っています。

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内定式後に辞退したい人によくある質問

ここでは、内定式後に辞退したい人によくある質問をQ&A形式で回答します。

内定式後に辞退すると損害賠償を請求されますか?

原則として、損害賠償を請求されることはありません。日本の法律では「職業選択の自由」が保障されており、入社予定日の2週間前までに辞退の旨を伝えれば、法律上問題なく内定を辞退できる(契約を解除できる)からです。

稀に、研修費用や備品代を理由に損害賠償を求めようとする企業もありますが、通常の採用活動の範囲内で発生した費用であれば支払う義務はありません。

ただし、入社のために企業が肩代わりした引越し費用や特定の個人のために特別に支出した直接的な実費については、返還を求められる可能性があります。トラブルを避けるためにも、辞退を決めたら1日でも早く誠実に連絡することが大切です。

内定式後の辞退はメールだけでも良い?

内定式後の辞退は、メールだけで済ませるのはおすすめできません。メールのみでは担当者が気づくのが遅れたり、一方的な印象を与えてしまったりする可能性があるためです。

基本的には、先にメールで辞退の意思と記録を残したうえで、続けて電話でも直接お詫びと辞退の意向を伝えるのが望ましい対応です。

電話のマナーを確認したい方は、「就活の電話のかけ方や出方が不安!基本マナーとそのまま使える会話例を紹介」の記事をご参照ください。

公務員の内定式後に辞退することは可能?

公務員であっても、内定式(採用内定通知の受領後)のあとに辞退することは可能です。公務員にも職業選択の自由が認められており、民間企業と同様に辞退すること自体に法的なペナルティはありません。

ただし、公務員の採用活動は予算や定員が厳格に管理されているため、辞退者が出ると追加合格者の調整など、自治体や官庁側に大きな実務負担が発生します。関係者やほかの応募者候補者のためにも、辞退を決意したら1日も早く、まずは電話で採用担当者へ連絡を入れましょう。

内定式後に辞退したら怒られるのが怖くて言えません

内定式後に辞退の連絡をすることに不安を感じている方は、就職エージェントに相談するのがおすすめです。辞退するときの伝え方やタイミングについてプロから具体的な助言を受けることで、角を立てずに手続きを進めやすくなります。

さらに、エージェントを活用して自分に合った企業を紹介してもらえれば、辞退後すぐに気持ちを切り替えて「逆転内定」を目指すことも可能です。一人で抱え込まずにプロの力を借りることで、精神的な負担を減らしながら、納得のいく就活を再スタートできるでしょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

キャリアチケット就職について

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