このページのまとめ
- 内定辞退の連絡はメールよりも電話で行うべき
- 内定辞退は企業も想定しており、問題ない
- 内定辞退の電話では、ポジティブな理由で、簡潔に内容を伝えるようにする
「他社に入社を決めたんだけど、内定辞退はどう伝えればいい?」「電話を掛けるべきと聞いたけど、怒られそうで怖い」など、他社への入社や就活継続を理由に内定を辞退する場合、どうすればいいのかわからずに不安を感じることも多いでしょう。
この記事では、内定辞退のための電話のポイントや注意点を、例文付きで紹介していきます。しっかりとマナーも押さえ、相手に失礼なく、トラブルも起こさないような内定辞退を目指しましょう。
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- 内定辞退は電話で行うのがマナー
- 内定辞退の電話は怖い?問題がない3つの理由
- 会社は内定辞退を想定している
- 内定辞退は法的に保証されている
- 内定承諾書を提出した後でも辞退できる
- 内定辞退を電話で連絡する際のポイント
- 採用担当者宛に電話をする
- 内定辞退を決めたらすぐに連絡する
- 忙しい時間や営業時間外の電話はさける
- 担当者が不在の場合はメールも送る
- 辞退する意思ははっきり伝える
- 内定辞退の電話をかける時のポイント
- ポジティブな理由にする
- シンプルに用件を伝える
- 感謝と謝罪を伝える
- 内定辞退の電話のトーク例文
- 内定辞退をメールで連絡する際のポイント
- タイトルと中身をわかりやすくする
- 内定辞退の理由を伝える
- 相手からの返信を確認する
- 内定辞退のメール例文
- 内定辞退の電話をかけるのが怖い人へ
内定辞退は電話で行うのがマナー
内定を辞退する時の連絡手段は電話が基本です。電話は相手と直接話せるので、「話が確実に伝わる」「誠意をもって対応できる」というのが理由です。
電話で伝えることに対し「気まずい雰囲気になりそう」「相手企業から引き止めにあうかもしれない」などと感じることもあるでしょう。しかし、メールの場合、相手からの返事が届くまで確実に伝わったかどうかがわかりません。そのため、自分は連絡したつもりだったのに、企業側から「連絡がきていない」と言われてトラブルになる恐れもあります。しっかりとコミュニケーションをとるためにも、辞退連絡は電話で行いましょう。
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内定辞退の電話は怖い?問題がない3つの理由
内定辞退の電話について、「かけるのが怖い」と感じる就活生も多いでしょう。相手への気づかいやトラブルへの不安など、理由はさまざまです。
しかし、内定を辞退すること自体は全く問題ありません。ここでは、内定辞退の電話を少しでも気楽に掛けられるよう、内定辞退に問題がない理由を3つご紹介します。
会社は内定辞退を想定している
企業は就活生が複数の企業の選考に参加していることは理解しているので、内定辞退が起こるのも想定しています。そもそも、就活では内定を出した就活生全員が内定を承諾するのは珍しいこと。内定辞退に備えて、採用数を多めにしている会社がほとんどです。
会社側も内定辞退が発生したからといって、必要以上に引き留めたり、非難することはありません。むしろ、内定辞退を伝えず、先延ばしにするほうが迷惑をかけてしまいます。内定辞退は悪いことではないので、しっかりと自分の意思を伝えましょう。
内定辞退は法的に保証されている
内定辞退をすることで、会社側に裁判を起こされたり、損害賠償を請求されたりしないか心配な人もいるでしょう。しかし、内定辞退は法的に保証されているため、よほどのことがない限り会社から訴えられるケースは少ないとされています。
「民法」では、第627条第1項で、雇用期間に取り決めがなかった場合、「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」と定められています。
就活のケースでいえば、内定を一度承諾した時点で会社との雇用契約が始まり、その「解約」が「内定辞退」です。つまり、内定辞退の連絡をしてから2週間後には、会社との労働関係が終わり、入社する義務がなくなります。
ただし、内定辞退を悪質な方法で行った場合は、裁判などの法的措置をとられてしまう可能性もあります。余計なトラブルを抱えないためにも、速やかに、丁寧に内定辞退を伝えるようにしましょう。
内定承諾書を提出した後でも辞退できる
内定が出た後、「内定承諾書」という書類を提出するケースも多く、提出後の内定辞退をためらう人もいるでしょう。一般的に「内定承諾書」を取り交わした時点で会社との契約は始まりますが、内定辞退をする権利も保証されています。
前項でも説明した通り、「民法」第627条第1項には、雇用期間に取り決めがなかった場合、「雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する」と定められています。
内定辞退は、民法でいう「解約」です。法律上、内定辞退を伝えてから2週間経てば、会社との関係は消滅すると考えられます。民法にこのような規定があるため、内定承諾書を出した後に内定辞退することは全く問題ないといえます。
内定辞退ができるタイミングなど、法的なルールを詳しく知りたい方は「内定辞退はいつまでできる?新卒向けに法的ルールや伝え方のマナーを解説」を参考にしてください。
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内定辞退を電話で連絡する際のポイント
内定辞退を電話で行う際は、すぐに辞退連絡をしたり、採用担当者宛に電話したりとマナーがあります。内定辞退を行う際のポイントを解説するので参考にしてください。
採用担当者宛に電話をする
内定辞退の電話は、採用担当者宛に行いましょう。採用担当者とは選考関連でのやり取りを行っていることが多く、直接辞退を伝えるのがマナーといえます。
もし、採用担当者が誰かわからない場合は、人事部宛に電話するのがおすすめです。会社のWebサイトや送られてきたメールに連絡先が記載されている場合もあるので確認するとよいでしょう。
内定辞退を決めたらすぐに連絡する
内定辞退することを決めたら、すぐに連絡するのもマナーです。会社側も採用に向けて準備を進めており、連絡が遅くなるにつれて迷惑をかけてしまいます。
辞退連絡は言いにくい内容ですが、先延ばしにすればするほどタイミングを逃してさらに伝えにくくなるでしょう。入社しないと決めたのであれば、すぐに伝えるようにしてください。
忙しい時間や営業時間外の電話はさける
会社が忙しい時間帯や、営業時間外の電話をさけることもマナーです。営業時間外に連絡しても、そもそも担当者がいない場合もあります。始業時間にもよりますが、仕事が落ち着きやすい10時以降や14時以降に電話するのがおすすめです。昼休みなど休憩時間もさけて電話しましょう。
担当者が不在の場合はメールも送る
電話をかけて担当者が不在だった場合には、メールを送るようにしましょう。内定を辞退したい旨をメールで伝えてください。
メールを確認した採用担当者が電話をかけ、内定辞退について確認される場合もあります。メールで連絡が来る場合もあるので、電話とメールの両方を確認するようにしましょう。
辞退する意思ははっきり伝える
内定辞退する旨は、ごまかさずにはっきりと伝えることが大切です。あいまいな言い方をしてしまうと、内定を辞退するか承諾するか迷っていると勘違いされてしまいます。
また、内定辞退を撤回する意思があると捉えられ、辞退を引き留められる場合もあるでしょう。内定辞退をすると決めた場合は、はっきりと「内定辞退をさせてください」と伝えることが大事です。
内定辞退の連絡をする際は、マナーを守ることでよい印象を与えられます。電話対応におけるマナーについては、「就活の電話はどう話す?基本的なマナーや苦手を克服する方法を解説」の記事も参考にしてください。
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内定辞退の電話をかける時のポイント
内定辞退の電話をかける際には、気をつけたいポイントがいくつかあります。ここでは、特に気をつけたい3つのポイントを紹介します。
ポジティブな理由にする
内定辞退の理由を伝える際は、ポジティブな伝え方をするのがおすすめです。「希望していた勤務地での仕事に決めた」「やりたい職種に就けることになった」など、前向きな理由を伝えましょう。
「給与が少ないから」「職場の雰囲気が悪いから」のようなネガティブな理由は、失礼な印象を与えてしまいます。どのような印象を与えるかを意識して、辞退理由を伝えるようにしてください。
シンプルに用件を伝える
内定辞退の意志は、明確かつ簡潔に伝えましょう。長々と説明してしまうと、内定辞退の意思がうまく伝わらない可能性があるからです。
最初に「内定辞退のご連絡をいたしました」のように伝えておくと、どのような用件なのかが明確になるでしょう。理由から伝えてしまうと結論がわからないので、伝え方も工夫してください。
感謝と謝罪を伝える
選考でお世話になったことはもちろん、内定を出してもらった会社や採用担当者に対し感謝やお詫びの気持ちを伝えましょう。言葉遣いや態度に気をつけて、丁寧に気持ちを伝えることが重要です。
「このような機会をいただき、誠にありがとうございました」「御社からの内定のおかげで、自分に自信を持つことができました。入社がかなわず、申し訳ございませんでした」などといった表現ができればスマートです。
会社に電話をかける際には、当然ビジネスマナーを守った会話をする必要があります。特に注意したいのが、敬語です。敬語に自信のない方は「あなたの話し方は大丈夫?就活に必要な言葉遣いとは」を参考にしてください。
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内定辞退の電話のトーク例文
内定辞退の電話をする際に、前もってトーク内容をイメージしておくと気が楽になります。
以下、電話をかける際の例文を紹介します。
自分:「△△大学△△学科の△△と申します。人事部(採用担当)の△△さんはいらっしゃいますでしょうか?」
企業の人:「少々お待ちください。」
採用担当者:「お電話かわりました。人事部の〇〇です。」
自分:「お世話になっております。△△大学△△学科の△△と申します。ただ今お時間よろしいでしょうか?」
採用担当者:「大丈夫です。」
自分:「ありがとうございます。先日は内定をいただきありがとうございました。その後検討しまして、御社の内定を辞退させていただきたくお電話いたしました。大変お世話になったにもかかわらず、このようなご連絡になり誠に申し訳ございません。」
採用担当者:「わかりました。辞退理由はどういったものでしょうか?」
自分:「実は、御社と平行して選考を受けていた企業から内定をもらい、そちらに入社することに決めました。御社には非常に魅力を感じており、とても悩みましたが、将来を考え、より自分の希望に近い仕事ができる企業を選びました。」
採用担当者:「わかりました。仕方ないですね。」
自分:「選考中はたくさんの時間を割いていただき、ありがとうございました。このように迷惑をかけることになってしまい、大変申し訳ございませんでした。それでは、失礼いたします。」
担当者によっては辞退理由を聞かない人や詳しく質問する人もいます。緊張しがちな人は、あらかじめメモを用意し、聞かれそうな内容に対する答えをまとめておくとよいです。
企業の採用担当者に電話をかける際の基本的な流れを確認したい方は「電話マナーはOK?就活で気をつけたいポイント」を参考にしてください。
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内定辞退をメールで連絡する際のポイント
内定辞退を伝える連絡としては好ましくないものの、どうしても電話ができない場合はメールでの連絡も選択肢に入ります。メールで内定辞退の連絡をする際は、次に紹介する3つのポイントに注意しましょう。
タイトルと中身をわかりやすくする
メールで内定辞退を行う場合、タイトルは明確にしましょう。たとえば、「内定辞退のご連絡」とすることで、メールの目的を一目で理解してもらえます。
メールの本文では、最初に感謝の意を表し、その後で辞退の旨を伝えることが重要です。内容は簡潔に、必要な情報はしっかりと伝えるように心がけましょう。
内定辞退の理由を伝える
電話の場合と同じく、辞退の理由はポジティブな表現を用いて伝えます。
具体的な理由を簡潔に説明することで、企業側も状況を理解しやすくなります。「平行して受けていた別の企業へ入社を決めた」「よりやりたいと感じる仕事とのご縁ができた」など、企業をおとしめるような表現はNGです。
相手からの返信を確認する
内定辞退のメールを送信した後は、企業側からの返信を確認しましょう。返信には、辞退の受理確認や、場合によっては追加の手続きに関する指示が含まれることがあります。
企業からの返信がなかった場合は、電話でメールを送ったことを伝えたほうがトラブルを避けられるでしょう。仮に採用担当者がメールに気づかず、内定辞退の手続きが進まない状態で入社日を迎えた場合、トラブルが発生する可能性があります。
メールをチェックするのは企業や採用担当者側の責任ですが、きちんと相手に届いたか確認をしたほうがリスク管理上安心できるでしょう。
ビジネス上のメールのやりとりは、SNSとは違い、マナーや節度を守った文章を書くことが求められます。基本的なマナーについて知りたい方は「就活メールの正しい書き方は?基本のマナーと構成のポイント」を参考にしてください。
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内定辞退のメール例文
内定辞退をメールで伝える際の例文を紹介します。
件名:内定辞退のご連絡
△△(担当者の名前)様
お世話になっております。△△大学の△△(あなたの名前)です。
先日は、貴社から内定のご連絡を賜り、心より感謝申し上げます。
深く悩み、熟考した結果、この度内定を辞退させていただく決断をいたしました。
貴社で学び、共に成長できる機会をいただき、大変光栄に思います。このような決断をするに至ったこと、心苦しく思います。
この度は、私にとって非常に価値ある機会を提供していただき、ありがとうございました。
貴社の今後の一層の発展を心からお祈りしております。
何卒、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
△△(あなたの名前)
△△(連絡先)
上記の内容に加え、内定辞退の理由を少し説明するのも問題ありません。企業側の問題ではなく、あくまでも「私が別の選択をしました」というポジティブな理由を伝えるように心がけましょう。
内定辞退の時だけではなく、内定を受け入れ、入社を決めた際にも採用担当者にメールを出す場合があります。その際のマナーや例文を知りたい方は「内定後のお礼メールは必要?メールの内容や送る際のマナーを解説」を参考にしてください。
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内定辞退の電話をかけるのが怖い人へ
内定辞退の電話をかけることに、不安を感じる人は多くいます。せっかく内定をもらったのに、辞退する申し訳なさを感じることもあるでしょう。
しかし、内定辞退を行うのは悪いことではありません。就活は自分に合う会社かどうかを真剣に考え、入社を決めることが重要です。
自分に合う会社から内定をもらうために、就職エージェントのサポートを受けてみましょう。内定辞退は、もう一度就活をやり直すきっかけになります。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。