このページのまとめ
- 令和3年のデータ人よると、平均年収は平均給与は443万円
- 新卒の平均年収は学歴によって差があり、大卒の場合は22万8,500円
- 最も平均年収が高い業界は金融業で、677万円
平均年収が高い企業から内定を得たいと思いつつ、どんな企業を選べばよいか悩んでいる就活生もおるでしょう。平均年収は年齢や業界など多様な条件・要因で変わるもの。
この記事では、日本人の平均年収について解説します。これから就活を始める方や、企業選びに悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。
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日本人の平均年収は約440万円
令和3年度の民間給与実態統計調査によると、平均給与は443万円です。
ただし、正社員に限定すると平均年収は503万円(男性570万円、女性389万円)。正社員以外も含めての平均が約440万円でした。
平成9年度の日本人の平均年収は467万円(男性は577万円、女性は278万円)と、今より高い水準でした。ここ20年間でもっとも少なかったのは、平成20年9月にあったリーマンショック後の平成21年で406万円(男性は500万円、女性は263万円)であり、その当時より現在は回復しています。
しかし、消費税や、後期高齢者医療制度、モノの原料高騰などの負担が増える中、国民の生活水準はより厳しくなっているといえるでしょう。
参照元
国税庁
民間給与実態統計調査
新卒の初任給は約23万円
厚生労働省が調査した「令和4年賃金構造基本統計調査」の結果によると、大卒者の初任給は約23万円でした。
学校区分 | 男女計 | 男性 | 女性 |
高校 | 181,200円 | 183,400円 | 177,600円 |
専門学校 | 212,600円 | 207,000円 | 216,600円 |
高専・短大 | 202,300円 | 204,100円 | 201,800円 |
大学 | 228,500円 | 229,700円 | 227,200円 |
大学院 | 267,900円 | 271,900円 | 256,900円 |
引用:厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査 新規学卒者の学歴別にみた賃金」
このデータから、初任給は学歴によって大きく差があることが分かります。初任給については「初任給とは?基本給や手取りとの違いを解説」も参考にしてください。
参照元
厚生労働省
賃金構造基本統計調査
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年齢別の平均年収
国税庁「民間給与実態統計調査」による、年齢階層別の平均給与は以下の通りでした。
年齢階層 | 平均給与(男女計) | 男性 | 女性 |
19歳以下 | 133万円 | 152万円 | 113万円 |
20~24歳 | 269万円 | 287万円 | 249万円 |
25~29歳 | 371万円 | 404万円 | 328万円 |
30~34歳 | 413万円 | 472万円 | 322万円 |
35~39歳 | 449万円 | 533万円 | 321万円 |
40~44歳 | 480万円 | 584万円 | 324万円 |
45~49歳 | 504万円 | 630万円 | 328万円 |
50~54歳 | 520万円 | 664万円 | 328万円 |
55~59歳 | 529万円 | 687万円 | 316万円 |
60~64歳 | 423万円 | 537万円 | 262万円 |
65~69歳 | 338万円 | 423万円 | 216万円 |
70歳以上 | 300万円 | 369万円 | 210万円 |
引用:国税庁「令和3年民間給与実態統計調査 年齢階層別の平均給与(19p)」
男性は、60歳未満までは年齢に比例して給与も増え続け、55~59歳の段階でピークに達します。一方、男性を大きく下回る女性の給与は、年齢による差は少ないことが特徴です。
特に新卒については「新卒の年収の中央値はどれくらい?学歴や業種別でもご紹介!」も参考にしてください。
平均年収は勤続年数に比例する
前述した「民間給与実態統計調査」によると、勤続年数が長くなるほど平均年収も比例して高くなっていることが分かります。
勤続年数 | 平均給与(男女計) | 男性 | 女性 |
1~4年 | 329万円 | 404万円 | 254万円 |
5~9年 | 382万円 | 474万円 | 278万円 |
10~14年 | 444万円 | 538万円 | 315万円 |
15~19年 | 508万円 | 607万円 | 347万円 |
20~24年 | 575万円 | 674万円 | 385万円 |
25~29年 | 647万円 | 726万円 | 441万円 |
30~34年 | 680万円 | 761万円 | 453万円 |
35年以上 | 577万円 | 650万円 | 355万円 |
引用:国税庁「令和3年民間給与実態統計調査 勤続年数別の平均給与(20p)」
男女ともに勤続年数に比例して平均給与が上がっており、ピークは男女ともに勤続30年以上。新卒で入社していれば55歳近くです。
参照元
国税庁
民間給与実態統計調査
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業界別の平均年収
国税庁の「民間給与実態統計調査」によると。業種によっても平均給与に大きな差があることが分かります。
業種 | 平均給与 | 平均給与のうち平均賞与 |
建設業 | 511万円 | 72万円 |
製造業 | 516万円 | 95万円 |
卸売業・小売業 | 377万円 | 51万円 |
宿泊業・飲食サービス業 | 260万円 | 15万円 |
金融業 | 677万円 | 154万円 |
不動産業・物品賃貸業 | 426万円 | 45万円 |
運輸業・郵便業 | 425万円 | 49万円 |
電気・ガス・熱供給・水道業 | 766万円 | 157万円 |
情報通信業 | 624万円 | 116万円 |
学術研究・専門・技術サービス教育・学習支援業 | 521万円 | 91万円 |
医療・福祉業 | 407万円 | 54万円 |
複合サービス事業 | 494万円 | 103万円 |
サービス業 | 369万円 | 43万円 |
農林水産・鉱業 | 310万円 | 37万円 |
引用:国税庁「令和3年民間給与実態統計調査 業種別の平均給与(18p)」
平均給与が高いのは、金融業やライフライン業、情報通信業など。業界として給与額や賞与額に傾向があるため、業界研究を行って把握しておきましょう。
それぞれの業界を研究については「業界研究、おすすめの方法は?これから就活を始める人へ」をご覧ください。
参照元
国税庁
民間給与実態統計調査
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高い平均年収を得るために知っておきたいこと
この項目では、人気の高い高年収の業種に就職するために、どのような対策を立てるべきか、解説します。
平均年収が高い「電気・ガス・熱供給・水道業」と「金融業・保険業」の2つの業界について紹介するので、参考にしてみてください。
エネルギー業界は自由化でさらに優秀な人材を求める
平均年収が最も高い「電気・ガス・熱供給・水道業」業界で内定を獲得するなら、変化に対応できる優秀な人材であることをアピールする必要があります。
2016年4月に電力小売、2017年4月に都市ガスの自由化が始まり、各会社はコストの削減や経営の効率化に取り組んできました。また、2050年を目標とした脱炭素社会への取り組みに向けても、対応を迫られています。
今後はライフライン・エネルギー業のなかでも同業他社との競争や差別化が求められるため、「安定」を押し出した志望動機を書くと、変化に対応できないという印象を持たれる可能性も考えられるでしょう。
金融業はテクノロジーの導入に対応できることが必要
平均年収が2番目に高い「金融業・保険業」の業種においても、近年のAI化や海外進出に対応できる人材であることをアピールすると、内定獲得に効果的です。
1996年の金融ビッグバンと呼ばれる株式手数料の自由化により、銀行が投資信託や損害保険、生命保険に参入した結果、それまで安定していた金融業・保険業界は競争が激しくなりました。さらなる少子高齢化が予測される日本において、年金だけに頼らない個人資産の運用を支える役割を金融機関は求められています。
最近ではAI化が進むにつれ、作業が簡略化され、採用人数を縮小する銀行も増えているようです。
金融(Finance)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語であるFinTechは、スマートペイメントや仮想通貨、クラウドファンディングなど金融業の可能性を広げるテクノロジーについて総称した言葉。
日本人全体の平均年収が下がる中、大きな変化に対応できる優秀な人材を求める企業を中心に、平均年収の高い業界の競争率はますます高まる傾向にあるでしょう。
より高い収入を得たい方については「高給取りを目指すにはどうする?高収入を目指しやすい職種や業界を紹介!」も参考にしてください
年収アップしやすい業界を把握しておく
近年あらゆる業界や企業がIT技術を導入しているので、ITは大変需要の高い業界といわれています。今後の成長も見込める業界であるため、興味がある人にはおすすめです。
商社は給与が高いことで知られますが、学生に人気が高く、選考を突破するハードルはかなり高いといえるでしょう。また、入社後も激務が予想されるので、給与以外の部分に魅力を感じなければ長く仕事を続けるのは難しいことも。商社から内定が欲しい方については「商社の仕事内容とは?業務の魅力や向いている人の特徴についても解説」も参考にしてください。
そのほか、電気機器や自動車、医薬品や医療機器などのメーカー企業も給与水準が高い傾向にあるので、高収入を狙うなら検討してみてください。
しかし、今平均年収が高い業界でも、5年後や10年後には変化が起きることもあります。就職先は自分の将来のキャリア像や業界・企業の成長性を考えたうえで決めましょう。
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平均年収が高い企業の内定が欲しいと悩むあなたへ
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。