このページのまとめ
- 繊維商社とは天然繊維や化学繊維を扱う専門商社
- 専門商社では「研究開発」「製品開発」「営業」などの職種がある
- 専門商社は海外企業との商談もあるのでコミュニケーション能力が重要
「繊維商社ってどんな会社？」と疑問に思う就活生もいるでしょう。衣料品を扱うため、アパレル業界と混同されやすい会社でもあります。しかし、実際は自動車や航空機、医療に役立つ製品を作っているなど、活躍の範囲は衣料品だけにとどまりません。
この記事では、繊維商社の概要や業務内容について解説しています。繊維商社で求められるスキルについても紹介するので、内定を目指す就活生はチェックしておきましょう。
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繊維商社とは？就職活動に向けて解説
繊維商社とは、天然繊維や化学繊維などの繊維を扱う会社です。専門商社の一種に該当します。
繊維商社は衣服などのアパレル関係だけではなく、自動車業界や医療業界など幅広い取引がある会社です。国内はもちろん、国外での活躍チャンスもあるので、覚えておくといいでしょう。
繊維商社と混同されやすいのが、アパレル業界です。アパレルは衣服の販売や製造、PRなどを行っています。
一方で、繊維商社は繊維を扱う会社であり、衣服そのものを扱うとは限りません。衣服の材料を扱うのが繊維商社、衣服そのものを扱うのがアパレル業界だと覚えておくとわかりやすいでしょう。
アパレル業界については「アパレル業界を志望する方へ！現状や職種一覧、就職するメリットなどを解説」も参考にしてください。
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繊維商社の動向
繊維商社の就職に向けて、業界の動向について知っておきましょう。
国内生産は縮小傾向にある
経済産業省の「繊維産業の現状と2030年に向けた繊維産業の展望（繊維ビジョン）の概要(p.4)」によると、日本における衣料品の市場規模は縮小傾向にあります。
また、生産拠点を海外に移す企業も多く、繊維工業の事業所や就業者数も少なくなってきている状況です。
参照元
経済産業省
「2030年に向けた繊維産業の展望（繊維ビジョン）」をとりまとめました
日本に対する海外企業の進出が増えている
繊維業界では、海外企業が日本に進出するケースが増加しています。たとえば、安価で素材や製品を販売できる中国企業の進出は典型的です。
日本国内の繊維業界は海外企業の影響を受け、天然繊維の売上を中心にダメージを受けています。その一方で、日本は技術力を頼りに、化学繊維の分野の研究開発を進めています。化学繊維の分野で市場を獲得できるかが、重要になるでしょう。
付加価値を意識した製品が求められている
現在の繊維商社では、付加価値のある商品が求められています。安価な海外製品には、価格で負けてしまうためです。
多くの企業で開発が進められているのは、独自の機能を持つ繊維や製品です。販売方法についても、AIなどの技術を活用した新しい販売経路を開拓しており、新たなニーズを創造しています。
就活では、業界がどのような状況にあるのか調べておくのも大切です。業界研究を行い、業界について理解を深めておきましょう。
業界研究の方法については「【21卒 就活お悩み相談室 #5】業界研究ってどう進めればいいの？」も参考にしてください。
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繊維商社の業務内容
繊維商社の業務内容には、「研究開発」「製品開発」「営業」などがあります。どのような仕事が行われているかを知っておきましょう。
研究開発
研究開発とは、繊維商社の商品となる素材について研究を行う仕事です。新しい素材の開発に従事します。
研究職のため、理系出身者の多い点が特徴です。
研究職のメリットについては「研究職になるには？働くメリットや向いている人物像をご紹介」も参考にしてください。
製品開発
製品開発とは、研究開発で得た素材を製品化する仕事です。商社でありながら、自社で製品を開発する会社ならではの職種になります。
製品開発で大切な点は、市場のニーズに合わせて開発を行うことです。営業部と連携を取りながら、製品化を進めます。
営業
営業は、研究開発や製品開発で生みだした製品を顧客に提案する仕事です。販売はもちろん、マーケティングや商品企画なども担当します。
製品によっては海外への販売も行うため、グローバルに活躍できる職種です。
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繊維商社に勤務するメリット
繊維商社に勤務すると、「ファッションの仕事ができる」「自分の関わった製品が消費者に届く」などのメリットがあります。仕事を通してどのようなやりがいが感じられるのかを紹介するので、参考にしてください。
ファッションに携われる
繊維商社には、ファッションに携われることを目的に入社する人も多くいます。ファッションやおしゃれに関心を持つ人にとって魅力的でしょう。
繊維商社の場合、素材である1本の糸から、製品である洋服になるまでに携われます。製品の販売を中心としたアパレル業界とは違ったやりがいを感じられるのでおすすめです。
携わった商品が消費者に届く
自分の関わった商品が、消費者まで届く点もメリットでしょう。
衣料品は生活必需品であり、人々が身近に感じられる製品です。自社で作った製品が、多くの人を笑顔にさせるのは大きなやりがいになるでしょう。
生活に欠かせない素材に携われる
繊維商社では、衣料品以外でも生活に欠かせない素材を作っています。たとえば、炭素を用いた軽量素材は、自動車や航空機などのボディに使用される素材です。鉄製で重かった弱点を改善し、燃費をよくする効果があります。
また、航空機の場合、座席にも繊維商社の技術が活用されています。座席のシートを燃えない素材にすることで、事故が起きても被害を最小限に抑え、安全な環境を作れるようになりました。今後は、燃えない布を利用した防火服の開発も期待されています。
繊維商社の研究で使用されている技術は、衣料品以外にも活用されている状況です。「樹脂」「医薬品」「コンタクトレンズ」などにも広がっており、今後の発展も期待されています。
繊維商社で感じられるメリットややりがいは、企業によっても異なります。企業研究を行い、どのようなやりがいがありそうか調べてみましょう。
企業研究の進め方については「企業研究とは？目的や手順を解説！ポイントを押さえて就職成功を目指そう！」も参考にしてください。
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繊維商社で働くために求められるスキル
繊維商社で働くためには、コミュニケーション能力や忍耐力などが求められます。ここでは、繊維商社を目指す人に向けて、所持しておきたいスキルを紹介するので、参考にしてください。
コミュニケーション能力
繊維商社は企業や顧客との交渉になる場合が多く、コミュニケーション能力が必要です。繊維や製品への幅広い知識をもとに、交渉を行う能力が求められます。
また、国外との取引を行う会社も多いため、語学力も必要です。ときには英語などを使い、顧客のニーズをふまえた対応ができれば、活躍の機会は増えるでしょう。
コミュニケーション能力をアピールについては「自己PRでコミュニケーション能力を伝える方法は？具体化のポイントを解説」も参考にしてください。コミュニケーション能力にも種類があるので、具体的にどのようなコミュニケーションがとれるのかを明確にしておきましょう。
体力と忍耐力
開発職も営業も、体力と忍耐力が欠かせません。開発職や研究職の場合、製品を形にするには時間がかかります。市場のニーズを満たす製品を作るまでの体力や、開発をあきらめない忍耐力が求められるでしょう。
営業職の場合も、仕入れとの交渉場面が多く、移動や商談の体力が必要です。また、交渉がうまくいくように、粘り強く話し合う忍耐力が求められるでしょう。
大変な状況でも活動できる体力と体調管理、あきらめない忍耐力があれば、繊維商社でも活躍できます。
情報収集能力
市場や顧客のニーズに気づく、情報収集能力も大切です。流行に合わせて商品開発や提案を行わなければ、成果につながらないでしょう。
日本国内の市場はもちろん、海外企業との取引が発生する会社では海外のトレンドについても情報を集めておかなければなりません。最新の情報を集める情報収集能力があれば、ニーズに応じた商品提供ができるようになるでしょう。
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繊維商社への就職を考えているあなたへ
繊維商社は商社のなかでも、天然繊維や化学繊維などを中心に扱う業種です。商社の業界研究を行い、興味を持った人もいるでしょう。アパレル業界とはまた違った視点から、アパレルや衣料品に関われるため、就活生から興味を持たれやすい業種でもあります。
繊維商社の内定を目指すのであれば、就活対策を万全に行うのが大切です。志望企業の内定を獲得するためにも、就活エージェントを活用してみませんか。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間１位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。
