採用人数「若干名」とは何人を指す言葉?

このページのまとめ

  • 若干名とは、1~10名程度の人数を表す言葉
  • どちらかというと若干名よりも数名のほうが多い
  • 採用人数を若干名と記載するのには理由がある
  • 若干名の募集でも場合によっては採用0人もあり得る
  • 若干名だからといって競争率が高くなるわけではない

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就活で企業探しをしているとき、募集要項に「若干名募集」と書かれていることがあると思います。
「若干名」というと、おおよそ何人くらいだと思いますか?
2~3名だと考える方もいれば、5名くらいを想像する方もいることでしょう。

具体的な人数が分からないことで応募するとき不安に感じる方のためにも、今回は就活中によく見られるこの「若干名」について、実際に何人程度を指すのか、また企業の意図について詳しく説明していきます。

 

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「若干名」とは?

就活をしていると企業の応募要項などによく書かれている「若干名」。
募集人数をはっきりと「◯人」と記載せず、若干名募集としているケースは多くあります。

そもそも「若干名」とはどんな意味があり、何人くらいを指しているのでしょうか? まずは言葉の意味から説明していきます。

「若干」の意味・語源

若干名の「若干(じゃっかん)」は、あまり多くないことを表すときに用いられる言葉です。「いくらか」「少しばかり」といった意味を含んでいます。

若干の語源は、「一の若く(ごとく)、十の若し」。
これは若干の「干」を「十」と「一」に分解したことに由来します。意味は、「一のようであり、十のようでもある」こと。
つまり、 若干名とは曖昧な言葉であり、1~10名程度で人数に幅をもたせたいときに用いられます。

ちなみに、「若干」という言葉は、かなり古くから存在します。中国古代の思想書である『墨子』には、「いくらかの人、少しばかりの人」という意味で「若干人(じゃっかんにん)」という表記が登場していたり、日本でも平安時代に誕生した「将門記」という物語の中で、「何ぞ若干の財物を虜領せしめ」と記述されている箇所があります。「若干」という言葉は古くから同じ意味で使われているのです。

「若干」の使い方

この「若干」という言葉は皆さんも使ったことがあるのではないでしょうか。
例文をいくつか挙げてみましょう。

・こっちのドーナツのほうが若干甘い。
・同じ大きさにカットしたけど、右のケーキのほうが若干大きいかも。
・Bの道のほうが若干混みやすいから、Aを通ったほうが早い。
・この間は1冊しか置いてなかったけど、若干増えてたよ。
・電車が遅れているため、会社に若干遅れそうです。

これらの例文の「若干」は、「少し」「ちょっと」「少々」といった言葉にも置き換えることができます。

「若干」と同じ読みの「弱冠」とは違う?

どちらも「じゃっかん」と読む言葉ですが、「若干」と「弱冠」では意味はまったく異なります。
「弱冠」は、10代~20代の若い人を指す言葉です。「弱冠15歳で世界記録を更新」というように何かを成し遂げたときに用いられることが多いでしょう。
ちなみに、「弱冠」は元々は20歳男子を指す言葉。古代中国では20歳の男性を「弱」と呼び、20歳になると元服して冠をかぶったことから、日本でも同じようにこの言葉が使われるようになったと言われています。

 

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「若干名」と「数名」ではどちらが多い?

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企業の募集要項の採用人数の欄には、「数名」と書かれている場合もあります。
「若干名」と「数名」ではどう違うのでしょうか。

若干名は1~10名程度の人数を表し、1名以上10名未満のときに用いられる言葉です。
それに対し、「数名」は2名以上でそれほど多くない人数を表します。2~3人もしくは5~6人といった人数を表すときに用いられることが多いでしょう。

あまり多くないという意味では、この2つの言葉に違いは感じられないかもしれません。
しかし、 どちらかというと1名を含まない「数名」のほうが多い人数を指している と言えるでしょう。

 

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企業が採用人数を「若干名」とする理由

では、企業はなぜはっきりと採用人数を◯人と記載しないのでしょうか。
それには以下のような理由が挙げられます。

①採用人数が未確定

仕事量が明確に定まっていない場合や、現職員の人数に変動がみられそうな場合など、ある程度幅を持たせたいときに用いる企業もあるようです。

②「いい人がいたら採用」という方針

募集はしているものの、学生の中に会社に合う人材がいるとは限りません。
企業が「いい人がいれば採用したい」というスタンスの場合、優秀な人からたくさん応募があれば採用人数を増やし、合う人が見つからなければ人数を絞ることもあるでしょう。このように応募者によって左右される場合に採用人数を「若干名」と記載する企業があります。

③応募人数よって採用枠を決めている

募集をかける時期によっては、予想以上の応募者が集まることもあります。
大人数もしくは少数など、応募者数によって採用枠の上限を設けている企業もあるようです。

④1名募集と書きづらい

欠員補充のために1名だけ募集したい、というケースもあるでしょう。
そんなときに、「1名募集」とは記載しづらいものです。1名と明記することで、応募者数が減ってしまう可能性があるからです。

「たった1名の枠だからハードルが高そう」「あえて競争率が高いところを狙わなくてもいいかも」と、学生が応募自体を諦めてしまうことも考えられます。
このような印象を与えないように、あえて若干名と表記することも多いようです。

ただ、募集をしているからといって企業が必ず採用するとは限りません。学生の中に適任者がいなかった場合は採用自体を見送り、0人となることもあります。

若干名は1名以上10名未満といった意味の言葉でもありますが、0人の場合もあるということを覚えておくとよいでしょう。

 

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採用人数が「若干名」の企業には入りやすい?入りづらい?

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前項で説明したように、若干名と記載するのには企業によってさまざまな理由が考えられます。
そのため、一概に入りやすい、入りづらいとは言い難いでしょう。

ですが、採用人数は比較的少ないことが予想されます。応募者数によっては競争率が高くなる場合がありますし、少なければその分競争率は低くなり採用されやすくなるでしょう。

若干名の採用はケースバイケースのため、自分が行きたい企業が若干名募集であっても特に問題視する必要はないのかもしれません。
募集人数を気にしすぎずに、自分自身が入りたいと思う企業を選ぶことが大切です。
たとえ若干名募集であっても自己分析をしっかりと行い、選考対策を行うことで内定を得ることができるでしょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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