TG-WEB試験とは?試験概要・出題傾向・効果的な対策法を解説

このページのまとめ

  • TG-WEBとはSPIや玉手箱と並ぶWeb適性検査の一つで難易度が高い
  • 2021年6月から不正行為対策「TG-WEB eye」が導入されている
  • TG-WEB試験対策は、問題集を解いてパターンに慣れることがおすすめ

TG-WEB試験とは?試験概要・出題傾向・効果的な対策法を解説のイメージ

就活で「TG-WEBとはどんな試験なのか?」「どんな問題が出るのか分からない…」と悩む学生は多いでしょう。SPIや玉手箱と比べて情報が少なく、対策が難しいと感じる人も少なくありません。しかし、出題傾向や試験の種類を理解し、効率的に準備を進めれば、しっかりと得点を伸ばすことが可能です。

この記事では、TG-WEBの概要や企業が導入する目的、問題の種類から具体的な対策方法まで詳しく解説します。

目 次

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TG-WEBとは

TG-WEBは、SPIや玉手箱と並んで、採用試験でよく用いられている検査です。ほかの適性検査と問題形式が異なり「従来型」と「新型」があることから難易度は比較的高くなっています。

試験方法はテストセンター方式、WEB方式、マークシート方式の3パターンです。TG-WEBを導入している企業の8割はWEB方式を採用しています

就活のWebテストについては「就活のWebテストとは?受検形式や出題科目、効果的な対策法を解説」も参考にしてください。

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企業がTG-WEBを導入する目的

数ある適性試験の中でもTG-WEBを選ぶのは、より能力の高い学生の入社を望んでいる企業だと考えられます。知識の有無や対策をしたかどうかで結果が左右されるTG-WEBは、能力の高い学生を選ぶのに最適のテストです

企業が適性試験を行う目的は2つあり、1つは多くの応募者をふるいに掛けることです。自社とマッチした学生を絞り込めるうえ、選考に掛ける時間も短縮できます。もう1つの目的は、面接官による評価のばらつきをなくすことです。共通のテストで評価されるため、採用に公平性があります。

適性検査の種類を知りたい方は「適性検査の種類22選を紹介!就活で使われる理由や対策も解説」もチェックしてみてください。

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TG-WEB試験の概要と種類

TG-WEBの試験は4項目あり、言語・計数はそれぞれ「従来型」と「新型」の2種類に分かれています。「従来型」は、難易度が高めの難しい問題が多い試験です。一方「新型」の問題難易度は、従来型より低いものの、問題数が多く回答スピードが鍵を握ります。

【TG-WEBの種類】
・言語
・非言語問題
・英語
・性格テスト

TG-WEBの性格テストには、さまざまな種類があります。企業の目的に応じて、3種類ほどの性格テストが課されるようです。TG-WEBに限らずどの性格テストでもいえることですが、回答内容が矛盾しないよう一貫性を意識して回答しましょう。

言語

TG-WEBの言語テストは、従来型と新型で問題数や出題形式、制限時間が大きく異なります。どちらもスピードと正確さが求められるため、事前の練習で解答のコツをつかむことが合格のポイントです

従来型は12問を12分で解く構成で、長文読解や文章の並べ替え、空欄補充をメインに出題されます。一方新型は、34問を7分で解くため、素早く解かなけば間に合いません。語彙問題を素早く解き、長文読解に時間を確保するスピード感が求められるでしょう。

従来型(12問・12分)

長文読解:筆者の主張や文章の要旨を把握して回答
文章の並べ替え:文脈に沿ってバラバラの文章を並べる
空欄補充:接続詞や熟語を埋める

新型(34問・7分)

語彙問題:同義語・対義語、ことわざ、慣用句
長文読解:短時間で要点を素早く判断

非言語問題

TG-WEBの非言語問題は、従来型・新型で出題形式・問題数・解答時間が変わってきます。

従来型は少数の難問(9問)を18分掛けて解く構成で、図形問題や推論問題が中心です。一方、新型は36問を8分で解く必要があります。四則逆算や図表の読み取りなど難易度はやや低めですが、1問あたりにかけられる時間は約13秒と短いため、瞬時に判断して解答するスピードが必要です。

従来型(9問・18分)

図形問題:立体図形や展開図を見て正しい形を判断
推論問題:論理的思考で条件に合う答えを導く
そのほか:確率や組み合わせ問題など

新型(36問・8分)

四則逆算:計算の逆手順で答えを導く
図表の読み取り:グラフや表から情報を正確に抽出

英語

TG-WEBの英語問題は従来型・新型ともに同じ形式で、長文読解が中心です。得点を得るためには、総合的な英語力を身につける必要があります。

英語問題は大学入試やTOEICレベルの長文読解問題が出題され、単語力・文法力・読解力を総合的に問われます。1つの長文に5問の設問があり、15分で解答する必要があるため、効率的に読み解くスキルが求められるでしょう。

問題形式

10問(長文2本 × 各5問)
空欄補充、言い換え問題、読解問題など

性格テスト

TG-WEBの性格適性検査は企業ごとに出題内容が異なる7種類のテストで構成されます。特にA8やG9、W8は出題頻度が高く、正直な自己回答とスピーディな解答が合格のポイントです。

性格テストは、企業が求める人物像に合致するかを科学的に判断するために実施されます。A8は成果を出す行動特性、G9はストレス耐性、W8はチームでの協働力を測定するもの。能力だけでなく、行動や対人関係の特性も評価されるため、自己理解と正直な回答が重要です。

代表的な種類

A8(コンピテンシー)15分:成果を生む行動パターンを測定
G9(コーピング)10分:ストレス耐性を測定
W8(チーム・コミュニケーション)10分:協働力やチームでのシナジーを測定

Webテスト20種類の見分け方!試験の特徴や対策も解説」ではWebテストの特徴や対策を紹介しているため、あわせてご覧ください。

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TG-WEBを勉強する前に確認しておくこと

TG-WEBは就職活動で重要なWebテストですが、やみくもに勉強を始めても効率が良くありません。まずは、試験の有無や選考スケジュール、出題傾向などを確認し、必要な準備を明確にしてから対策を始めることが大切です。

志望企業がTG-WEBを採用しているか

まず、自分が受ける企業がTG-WEBを利用しているかを確認しましょう。やみくもに勉強を始めても、使用していない企業であれば時間と労力が無駄になってしまいます。

TG-WEBは難易度が高く対策が必要なテストですが、定番のSPIや玉手箱ほど多くの企業で採用されているわけではありません。そのため、まずは情報収集を行い、勉強する必要があるかどうかを判断することが効率的です。

情報収集のために、インターネットで「企業名+TG-WEB」と検索したり、先輩やOB・OGに実際の選考体験を聞いてみたりするのが良いでしょう。必要な情報を確認したうえで対策を始めることで、短期間で効率的に勉強できます。

選考スケジュールから逆算して計画を立てる

TG-WEBを含む筆記試験の勉強を効率良く進めるためには、まず自分が受ける企業の選考フローを確認し、試験を受けるタイミングを把握しましょう。

なぜなら、試験の時期が分かれば、それに合わせて筆記試験対策の優先度やスケジュールを調整できるからです。たとえば、筆記試験が得意であれば対策を後回しにでき、苦手であれば就活の初期段階から集中的に勉強できます。

具体的には、企業の採用ページや説明会資料、先輩の体験談をもとに、TG-WEBをいつ受検するのかを確認しましょう。これにより、効率的にテスト対策を進めることができ、余裕をもって試験に臨めるようになります。

出題傾向をチェックしておく

TG-WEBの勉強を始める前に、まず企業ごとの試験の出題傾向を確認しましょう。企業ごとに出題される問題のタイプや割合は異なるため、すべてのパターンを網羅的に勉強するのは非効率です。出題傾向を把握することで、自分の得意・不得意分野を明確にし、効率的に対策を進められるでしょう。

具体的には、言語・非言語・英語・性格適性検査の各分野で、企業ごとにどの分野がどの程度の配分で出題されるのかを確認します。これにより、自分の不得意分野が試験でどのくらい出題されるのかを把握でき、その分野の演習を優先して行うことが可能です。

企業ごとの傾向に合わせた対策を行うことで、限られた時間でも効率的にスコアアップを目指せます。

就活のWebテスト対策はどうする?主な種類や勉強法を知っておこう!」ではWebテスト対策に役立つ情報を紹介しているため、あわせてご参照ください。

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TG-WEBの対策

TG-WEBを受検する前に取り組んでおきたい対策を紹介します。

Webサイトで模擬試験を活用する

TG-WEBの対策として、まず無料で模擬試験を受けられるWebサイトを活用してみましょう。手軽に実力を確認でき、問題形式に慣れることができます。

実際の試験では短時間で多くの問題を解く必要があり、慣れていないと時間配分や解答の順序で迷うことも珍しくありません。模擬試験を通じて、自分の得意・不得意分野を把握することが可能です。

志望度が低い企業でもTG-WEBを導入している場合は、あえて受検してみるのも良いでしょう。本番に近い形式で試験に慣れることで、志望度が高い企業で検査するときに落ち着いて受けられるようになります

時間配分を意識する

制限時間内に問題を解き終わるよう、時間配分を意識して対策しましょう。特に新型試験では、問題数が多く設定されており、正確さだけでなくスピードも重要です。

TG-WEBは分野ごとに制限時間が設定されているため、時間内に解答できないと次の問題に進んでしまい、解答できない問題が残る可能性があります。これを防ぐには、模擬試験や過去問で、1問あたりにかけられる時間を意識して練習することが効果的です。

Web方式の試験では、画面に残りの問題数や制限時間が表示されるため、常に時間を意識しながら解答する習慣をつけましょう。本番でも落ち着いてペース配分ができ、すべての問題に対応する力を養えます。

問題集で効率的に解法パターンを身につける

TG-WEBで高得点を狙うには、効率的に解く力を身につけましょう。時間を掛けていると、試験時間内ですべての問題を解くのは難しいため、短時間で確実に解答できるスキルを習得しておく必要があります。

具体的には、問題集を使って解法パターンを覚える練習を行いましょう。たとえば、長文問題では全文を精読するのではなく、ざっと目を通して大意を把握し、その後設問に応じて必要な部分だけ詳しく読む方法がおすすめです。この方法を繰り返すことで、短時間で正確に解答する力を効率的に養えます。

ポイントは、単に解答するだけでなく、どの順序で、どの部分を重点的に読むかという解法パターンを意識して練習することです。こうすることで、時間に追われる本番でも落ち着いて解答できるようになります。

問題は正確に読み取りひっかけ問題に注意する

TG-WEBで高得点を取るためには、設問や選択肢に隠されたひっかけに注意し、正確に読むことが重要です。問題文を適当に読むと、「正しくないものを選べ」や「すべて正しいものを選べ」といった問いで誤答してしまうことがあります。

対策としては、問題文を一語一句丁寧に読む習慣をつけること。特に設問の主語や否定語に注意し、選択肢を焦らずに検討する意識を持つことがポイントです。こうした注意を習慣化することで、うっかりミスを減らし、短時間でも正確に解答できる力を養えます。

分からない問題も解答する意識を持つ

TG-WEBでは、未回答の問題は基本的に0点となるため、解けなくてもすべての問題に回答することが鉄則です。最後まで解答できない問題があっても、適当にマークしておくことで運が味方する場合もあります。

たとえば、選択肢が4つや5つある場合、直感で選んだとしても空欄より得点になる確率が高くなります。重要なのは、迷ったときに時間を使い過ぎず、次の問題に進む勇気を持つことです。この方法を意識すると、少なくとも未回答による減点を防ぎ、全体の得点を底上げできるでしょう。

受検後に問題をメモしておく

TG-WEBで効率的に得点を伸ばすには、受検後に問題をメモして自分だけの対策ノートを作るのがおすすめです。問題は毎回ランダムで選ばれますが、形式や問われ方には一定の傾向があります。

記憶に残りやすい問題や引っかかってしまった問題を記録しておくことで、次回の受検時や他企業の選考対策に役立てることが可能です。こうして繰り返し積み重ねることで、出題傾向を効率的に把握でき、点数の底上げにつながります。

特に、TG-WEBを複数回受検する可能性がある場合や、異なる企業で同じ形式のテストを受ける場合には、自分だけのオリジナルノートが大きな差になるため、忘れずにメモを取る習慣をつけましょう。

Webテストの対策法は「Webテストは練習あるのみ!通過につながる対策のコツをご紹介」でも紹介しているため、あわせてチェックしてみてください。

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TG-WEB性格テストの種類と目的

TG-WEBの性格テストについて説明します。中でもA8とW8は、これまでグループディスカッションなどを行って見極めてきた、コミュニケーション能力や発言力のスキルと相関関係があるといわれており、企業が重視する部分です。

A8(Another8):コンピテンシー適性検査

コンピテンシーとは能力や適性を意味する言葉で、就活では「高いパフォーマンスを残す人の行動特性」という意味合いで用いられています。A8は、就活生の弱みを見つけ出すのではなく、強みをピックアップする性格テストです。不採用の理由探しというよりも、企業が採用したいと思わせるポジティブな面を探す意図で実施します。159問を制限時間30分で回答しましょう。

G9:コーピング適性検査

G9は、就職後のストレス耐性を予測して早期離職の可能性をはかる性格テストです。

多くの企業は短期離職しない人材を求めています。コーピングとは、「対処する」という意味で、特に、ストレスの基にうまく対処しようとすることを「ストレスコーピング」といいます。60問に、制限時間10分で回答しましょう。

W8:チーム・コミュニケーション適性検査

個人の能力が高いだけでなく、チームの中でも力を発揮できるかを見極めるテストがW8です。心理学的知見に基づき、異なる意見や価値観の人と協働できるかを試されます。制限時間10分で、全40問を解くテストです。

T4:エンゲージメント適性検査

仕事にのめりこめるかをはかる試験です。仕事のタイプを分類した「スペシャリスト」「プロフェッショナル」「チームオペレーション」「プロジェクト」から、最ものめりこめる仕事を導きます。ストレスなく楽しんで仕事に取り組めるかが分かるでしょう。全35問、制限時間は10分です。

U1:グローバル・リーダーシップ適性検査

海外転勤など、異質性の高い環境でも能力を発揮できるかを試します。海外転勤後にパフォーマンスが下がってしまう社員がいることは、グローバル企業にとっての課題です。U1では、環境や状況に関わらず、高いリーダーシップを発揮できるかを判断できます。

P8:ハピネス適性検査

能動的に仕事に取り組むことに、幸せを感じる力をはかるテストです。このテストの目的は、自ら仕事に取り組み、仕事に幸せを見いだせるかを明らかにすることにあります。高いモチベーションをもって、企業の求めるパフォーマンスができるかが判断できるでしょう。

vision:ビジョンマッチングツール

仕事に対する企業側のビジョンと、社員側のビジョンが一致しているかをチェックするツールです。企業がやってほしいことが自分のやりたいこととマッチしているかを確かめるテストなので、企業研究が活きてきます。能力が優秀な人であっても、価値観の不一致から不採用になるケースもあるでしょう。問題は54問、制限時間は20分で回答します。

scope:就業意識分析ツール

scopeは、企業が学生の気持ちを理解するためのツールです。採用を行う企業では、学生の選考辞退や内定辞退が問題とされています。採用活動において、学生が企業に何を求めているかの理解は必要不可欠です。scopeによって明らかになる学生側の要望は、選考中だけでなく内定者フォローにも用いられています。

B5:ベーシックパーソナリティ適性検査

B5は、他人から信頼される・尊敬されるようなポテンシャルがあるかをはかるテストです。働く人たちの多様化が進んでいる今日、働く人に求められることは能力だけではありません。会社という組織の中で、多くの人と協調しながら長く働けるかが分かります。

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2021年に不正対策「TG-WEB eye」が導入

2021年6月より、TG-WEBのWeb方式では不正行為の監視システムが導入されています。
Web試験は、場所や時間を選ばずいつでも受検できるメリットがある一方、替え玉受験やカンニングなどの不正行為、問題内容の流出といった公正性の問題があったのも事実です。そこで、TG-WEBを提供するヒューマネージ社は、AIによる被験者の監視システム「TG-WEB eye」の提供を開始しました

不正行為はもちろん、怪しまれるような行動を取らないよう気をつけましょう。

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TG-WEB対策で悩んでいるあなたへ

TG-WEBは難易度が高く対策が欠かせない試験ですが、出題傾向を理解し効率的に準備すれば十分に突破可能です。焦らず一歩ずつ取り組み、自信を持って本番に臨みましょう。

「独学では不安…」「自分に合った対策が分からない」と感じた方は、キャリアチケットを活用してみるのがおすすめ。専任アドバイザーがあなたの志望業界や状況に合わせて、TG-WEBをはじめとしたWebテスト対策や選考準備をサポートします。効率良く就活を進めたい方は、まずは気軽にご相談ください。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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