このページのまとめ
- SPIは「性格検査」と「基礎能力検査」で構成されている
- SPIは受検場所によって問題内容や受検形式が変わる
- SPIは一人ひとりの能力により出題内容や問題数が変わる
「WebテストのSPIってよく聞くけど良くわからない」という就活生も多いでしょう。選考の初期に実施されることが多く、面接に進めるかどうかを決める重要な選考です。また、SPIは受検形式によって、問題数や解答方法が異なるため、それぞれの特徴にあった対策が必要です。このコラムでは、SPIのWebテストの制限時間、問題数などの特徴と対策方法について解説します。
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就活のWebテストとは?
Webテストはオンライン上で受検する適性検査で、就活時の一次試験として企業から受検を求められれます。Webテストを行う理由としては、「①就活生の基礎学力を図るため」「②企業の社風や社員と学生の性格がマッチするかを確認するため」の2つが挙げられます。応募職種によっては、企業が求める最低限の基礎学力があるか否かを判断している場合もあるでしょう。Webテストで悔しい結果にならないように、準備しましょう。
Webテストの受検形式
Webテストの受検方法はいくつか種類があり、自宅のパソコンで受けられるものや専用会場のパソコンで受検するものなどがあります。自宅で受けられるWebテストは企業から遠い地域に住んでいても、試験会場にいく必要がなく、交通費と移動時間のコストがかからないことがメリットです。
ただし、自宅で受けられるWebテストは替え玉受検などの不正行為が起こる可能性もあるため、近年は自宅で性格適性検査を受検し、学力を図るテストは別に設けている企業もあります。
Webテストの種類
Webテストは性格検査と基礎能力検査の2種類にけられます。さらに、テストによって問題の特徴や受検方法も異なります。今回は主要7種類を簡単にご説明します。
SPI
「性格検査」と「基礎能力検査」で構成されているテスト。
性格検査は考え方や行動に関する質問を通して性格的な特徴やチーム、組織へのマッチングなどを測るものです。
基礎能力検査は言葉の意味や文節の並び替えなどの「言語分野」と数学的な処理能力や論理的思考を見る「非言語分野」が出題されます。
ENG
英語専門のテストであり、SPIの英語科目のようなイメージです。
中学高校の学習範囲で語彙と文法、読解問題が出題されます。
語彙力、文法理解、読解力などを測ります。
玉手箱
問題形式1種類につき複数問出題され、パターン化されているのが特徴です。
主題テーマとしては言語、英語、計数に分類される能力検査と性格テストがあります。
性格テストは20分間で200問ほどの問題に答えます。
GAB
言語、計数、性格テストで構成されているテスト。
企業の用意した会場で実施し、マークシート形式です。
CAB
SEやプログラマー向けの適性テスト。
四則演算、法則性、暗号、命令表、性格などの項目があります。
エンジニアとしての適性だけでなく、バイタリティやストレス耐性といった面も見ています。
TG-WEB
従来型と新型の2種類あり、従来型は独自問題が多く、新型は従来型と比較して問題数が多いのが特徴です。
出題内容としては計数、言語、英語、性格テストの4分野がメインですが、どれも難易度が高く、練習を積むことがポイントです。
内田クレペリン
一桁の足し算を1分毎に行を変えて30分間行うテスト。
テスト用紙に鉛筆で解答を書いていく単純なテストですが、全体の計算した量から判断される「作業量」によって、能力面の特徴が分かるテストになっています。
Webテストの注意点
Webテストはインターネットを介して行うため、受検中に接続が切れないようネット環境を安定させておくことが重要です。そのため、受検する場所での接続状況を事前に確認しておきます。さらに、受検期間の終了間際は、アクセスが集中する可能性があるので、早めに受検を終わらせると良いでしょう。
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SPIについて
就活における適性検査には複数の種類があります。その中の「SPI」について、下記で詳しく解説します。
SPIとは
SPIとは、 多くの企業が就活生の能力や性格特性を測るために用いている適性検査です。応募が大量に送られてくる大企業では、採用担当者が応募者一人ひとりの特性をみて採用を決めるのは不可能です。そこで、ある程度は、自社にあった能力や特性があるかどうかをSPIから判断し、応募者を絞り込むために採用しています。
SPIの受検方法
SPIを受検する方法は、下記の4つです。
・Webテスト:自分のパソコンを使って受検をする
・テストセンター:リクルートキャリアが設置する会場を訪れ、パソコンで受検をする
・ペーパーテスト:企業が用意した会場に出向き、マークシート形式で受検をする
・インハウステスト:企業が用意した会場に出向き、パソコンで受検をする
受検形式は企業によって異なるので、企業からの案内を必ず確認しましょう。
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SPIの出題内容と傾向
SPIは主に「性格検査」と「基礎能力検査」の2種類で構成されているテストです。
人柄や適性、組織との相性を測る「性格検査」、仕事に必要な能力を測る「基礎能力検査」で構成されます。基礎能力検査は「言語分野」と「非言語分野」からの出題があり、言語分野では国語力、非言語分野では数学・算数を早くかつ正確に解く力が試されます。
下記で詳しく解説するので、対策する際の参考にしてください。
性格検査
日常的な言動や考え方についての設問があり、受検者の人柄や組織への適応などを測定します。
基礎能力検査
基礎能力検査では主に、言語能力や数的な処理能力、論理的思考が問われます。難易度は、中学から高校レベル程度です。
言語
言語(国語)は、空欄補充、熟語の成り立ち、文節の並び替え、長文読解などの問題が頻繁に出題される傾向があります。
非言語
非言語(数学)は、推論、場合の数、確率、集合、損益算、速度算、表の読み取り、割合の計算、年齢算、通過算、整数の推理といった問題が出題されます。非言語では、電卓の使用が可能です。
英語検査・構造的把握検査
英語能力検査、構造的把握力検査は、オプション検査です。テストセンターの場合、企業によっては行われる場合があります。
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Webテストの問題数と制限時間
SPIのWebテストの制限時間はトータル60分程度です。Webテストでは1問に対して制限時間があるので、問題を把握するスピード、問題を解くスピードの両方が求められます。
性格検査
性格検査の制限時間は約30分、300問の設問があります。
基礎能力検査
基礎能力検査では言語、非言語を合わせて約35分です。
問題数は、受検形式によって異なりますが、Webテストでは一人ひとりの能力によって、出題内容や問題数が変わります。より多くの問題に解答するために、解けない問題は捨て、次の問題へ進むほうが良いでしょう。また、前の問題に戻ることができないので注意が必要です。
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SPIのテスト対策
SPIは言語・非言語と出題項目が分かっており、参考書やインターネットなど対策できる教材が多くあります。対策可能なWebテストのため、準備をしたうえで臨みましょう。
言語の対策方法
言語では、基本的な言葉の意味の理解を問うものや文章読解といった問題が出題されます。
出題項目の例としては語句の意味、語句の用法、二語の関係、文の並び替え、文中の空欄補充などがあります。語句の意味などは言葉や熟語の意味を覚えておけば点数が取れる問題だからこそ、勉強が重要といえます。
今回は「二語の関係」について例を用いて解説します。
二語の関係
ニつの語句が出題され、二語の関係性を問われ、選択肢の中から出題されたものと同じ関係性を持つ語句を選択します。二語の関係は「包含関係」「役割関係」「原料関係」「並列関係」「セット関係」「同意語関係」「反意語関係」の8種類です。
1.包含関係 後ろの語句が前の語句を含む
例 自動車:タイヤ(一部含む)、キリン:動物(種類として含む)
2.役目関係 人やモノの役割の関係
例 コック:料理、電車:移動
3.原料関係 後ろの語句が前の語句の原料となる
例 醤油:大豆、チョコレート、カカオ
4.並列関係 同じカテゴリに分類されるもの
例 サッカー:野球(スポーツ)、カレー:ラーメン(食べ物)
5.セット関係 セットで使用するもの
例 糸:針、鉛筆:消しゴム
6.同意語関係 同じ意味の言葉
例 親友:知己、安価:廉価
7.反意語関係 反対の意味の言葉
例 栄転:左遷、妥協:対決
以上、8種類それぞれの簡単な例を紹介しましたが、テストでは並列関係の問題、反意語の問題と分かれておらず、8種類がごちゃまぜになり出題されます。
本番の出題方法としては、以下のとおりです。
出題例
設問で示された二語の関係に対応するように()に当てはまる語句を選びなさい。
篤実:陰険
優雅:()
A:欠点
B:粗野
C:俗悪
答え B:粗野(今回の問題は反意語関係です)
非言語の対策方法
非言語では数学的な問題が出題されます。
出題項目の例としては確率、推論、損益書、料金割引、順列・組み合わせなどです。基本的な公式を覚えることで解ける問題もありますが、知識が必要な問題も出題されます。順列と組み合わせは高校の数学で学んだような内容が出題されることが多いですが、順列か組み合わせかを迷ってしまう人が多いようです。
今回は順列と組み合わせについて解説します。
順列と組み合わせの違い
順列:順番が何通りあるか、並べ方の総数
組み合わせ:順番関係なく、組み合わせられる総数
順列と組み合わせの違いとしては選びだしたものの順番を考慮するかどうかです。順列は選びだしたものの並び順を考慮しますが、組み合わせは並び順を考慮しません。SPIでは複合問題が出題されることもあるため、違いを理解して望みましょう。
公式
順列
m個のものからn個並べる順列の公式「mPn」です
公式:mPn = m(m-1)......(m-n+1)
組み合わせ
m個のものからn個選ぶ組み合わせの公式は「mCn」です。
公式:mCn = mPn÷n! = m!÷n!(m-n)!
出題例
(1)1,2,3,4,5の5枚のカードから3枚を取り出して3桁の整数を作る場合、何通りの整数ができるか。
答え:60通り
mPn=5×(5-1)×(5-3+1)
(2)黒オセロ7個と白オセロ3個を一列に並べる。並べ方は全部で何通りあるか。
答え:120通り
mCn=(10×9×8)÷(3×2×1)
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SPIのテスト対策のコツ
SPIは時間が決まっているため、時間を意識することや問題になれることが大切です。SPIテストの対策において意識することやポイントをまとめました。
問題を繰り返し解く
市販されている問題集や参考書、アプリを使って、何度も問題を解いて慣れておきましょう。SPIは、制限時間内により多くの問題に解答することが重要です。SPIの出題形式に慣れることや、解答するスピード、正確性を意識して対策すると良いでしょう。
苦手分野に集中して取り組む
SPI対策では、得意分野よりも、苦手分野に重点をおくことで高得点に繋がる可能性があります。Webテストでは正答率を上げることが重要です。そのため、苦手分野を克服しなければ得点率が伸びづらくなります。間違えた問題は解説を読んだ上で再度チャレンジするのが基本の流れです。苦手分野が多い人は、就活が本格化する前から余裕を持って対策を行うと良いでしょう。
時間を意識して取り組む
問題にある程度慣れてきたら、時間を意識して問題に取り組んでみましょう。Webテストでは1問に対して制限時間があるため、正確さとともにスピードが求められます。タイマーを利用して本番と同じように時間内で解くための練習をすることで、1つの問題にかかる時間や、どの程度の時間をかけて良いのか、といった時間の感覚を覚えておくと安心です。
パソコンの操作に慣れる
Webテストの解答方法は入力式の問題が多く出る傾向にあります。普段パソコンをあまり使わない人は、パソコンの基本操作やタイピングに慣れることが必要です。
本記事の執筆者
平林亜美(ひらばやし・あみ)
学生時代は体育会チアリーディング部に所属し、全国11位。学部間留学として、マレーシアに留学し、国際関係学を学ぶ。若手にも裁量がある企業で多くの人々と関わり合いながら、自分自身を成長させたいと考え、「どこでも、誰とでも働ける人材となる」を軸に就活し、レバレジーズに入社を決める。現在は、新卒人材紹介サービス「キャリアチケット」でキャリアコンサルタントとして学生の支援を行う。
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