このページのまとめ
- GDとは、与えられたテーマについて就活生同士で議論する選考方式のこと
- GDを行う主な目的とは、応募者を絞り込んだりチーム内での役割を測ったりすること
- GDの基本的な流れは、テーマ出題→定義共有→現状分析→施策立案→発表の順
- GDの種類には、「抽象的テーマ型」「課題解決型」「資料分析型」などがある
- GDの対策とは、ニュースをチェックしたり常に自分の意見を持ったりすること
就活中に「GD」という言葉を耳にする人は多いと思います。GDとはグループディスカッションの略称で、上手く行うためにはGDについての基本知識が必要です。このコラムでは、GDの目的や基本的な流れなどについて詳しく紹介しています。種類ごとの特徴や企業が見ているポイントなどについても解説しているので、ぜひGD対策の役に立ててください。
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GDとは
GDとは「グループディスカッション」の略で、就活における選考形式の1つです。学生の間では「グルディス」と呼ばれることも。以下で、GDの特徴や目的、GWとの違いについて解説します。
GDの特徴
GDでは、就活生が1つのグループになり、与えられたテーマについて議論します。人数は4~8人で行われる場合が多く、制限時間は15~20分ほど。企業によっては、60分ほどの制限時間を設けている場合もあるようです。
GDを行う目的
GDを行う目的の1つは、応募者の人数を絞り込むことです。企業への応募が殺到している場合、応募者全員と面接できないことも。しかし、GDを実施すれば、複数の応募者を一度に選考できます。企業は、選考フローの早い段階でGDを実施することで、応募者をある程度の人数に絞り込んでいるのです。
また、GDには、応募者がチーム内でどのような役割をこなすのかを測る目的もあります。GDでは、複数の就活生がそれぞれ役割を担いながらテーマについて話し合うため、それぞれの立ち回りを確かめることが可能です。企業は、通常の選考と別にGDを行うことで、1対1の選考では測れない協調性やチームワーク力を確認しています。
GDとGWの違い
GDとGWに明確な違いはありません。
GWはグループワークの略称で、GDと同様、就活生同士のグループで選考が行われます。与えられたテーマに対して、就活生が共同で作業を行うのが一般的な流れです。
基本的に、GDは「議論」をメインとしており、GWは「制作」をメインとしています。しかし、議論がメインのものでもGWと呼ばれたり、制作がメインのものでもGDと呼ばれたりするようです。そのため、両者に明確な定義の差はないと考えて良いでしょう。
グループ選考に臨むときは、GDとGWの違いを意識せず、「ほかの就活生と一緒に与えられたテーマに挑み、その姿勢を担当者に評価してもらう」というように認識しておくのがおすすめです。
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GDで企業が見ている4つのポイント
企業はGDで、就活生にリーダーシップ能力や積極性、協調性などがあるかどうかを見ています。ポイントを押さえ、意識しながらGDに取り組みましょう。
1.リーダーシップ能力
GDで見られるポイントの1つは、リーダーシップ能力です。リーダーシップを発揮するのは、社会人であっても難しいとされています。そのため、メンバー全員に気を配りながら議論が活性化するように働きかけたり、メンバーの意見を上手にまとめて結論へ導いたりするというリーダーシップ性を発揮できれば、高い評価に繋がるはずです。
リーダーシップを取るのに自信がない人は、協調性やチームワークの面からアピールすると良いでしょう。
2.積極性
積極的に意見を言えているかどうかは、採用担当者がチェックしているポイントの1つです。失敗を恐れて発言を控えてしまうと、そもそも評価に繋がりません。「正解が分からなくても、進んで動き出せているかどうか」を企業は判断しています。GDでは、ほかの就活生に配慮しながらも、進んで発言することを意識しましょう。
3.論理的思考力
GDでは、論理的思考力があるかどうかを見られています。物事を筋道立てて考える力は、社会人にとって重要なスキルとされているからです。
論理的思考力をアピールするためには、常に自分の意見に裏づけがあるかどうかを確認しながら発言する必要があります。具体的な根拠があり、分かりやすい意見を出せれば、評価に繋がるはずです。
4.協調性・コミュニケーション能力
協調性やコミュニケーション能力があるかどうかも重要なポイントとされています。具体的な評価ポイントは、「初対面で和やかな雰囲気をつくれるか」「相手の話に耳を傾けられるか」「自分と異なる意見を受け入れられるか」などです。
GDは、ほかの就活生とともに選考を行うため、協調性やコミュニケーション能力がはっきり表れます。協調性やコミュニケーション能力を効果的にアピールするには、自分の役割を果たしつつ、周囲との協力を意識することが重要です。反対意見を言う場合は、一度相手の意見を認めてから述べるなどして、他者に配慮する姿勢を見せましょう。
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GDの基本的な5つの流れ
GDは、「テーマ出題」「定義の共有」「現状分析」「施策の立案」「発表」の順に行うのが一般的です。それぞれの工程でどのようにGDを進めていくのか、以下で確認してみましょう。
1.テーマ出題
GDでは、まず初めに担当者がテーマや制限時間についての説明を行います。説明が終わったら、学生同士で自己紹介をして、グループ内での役割を決めましょう。GDの各工程にどれくらいの時間を掛けるかも、この段階で決めておきます。
2.定義の共有
次は、テーマの定義をメンバー全員で共有します。与えられたテーマへの認識がメンバー全員でそろうように、細かい定義を設定していくと良いでしょう。
たとえば、「スポーツクラブの会員数を増やすには」というテーマの場合は、「どこにあるスポーツクラブなのか」「誰の視点で考えるのか」「会員数をいつまでにどれくらい増加させるのか」などです。
テーマへの認識がメンバーそれぞれで異なっていると、議論内容がバラバラになってしまうので、しっかりと定義づけしておきましょう。
3.現状分析
メンバー全員で定義を共有できたら、テーマの現状や課題点を分析します。
テーマ内の事柄が今どのような状態にあるのかを洗い出し、何が問題となっているのかを思いつく限り挙げていきましょう。
4.施策の立案
最後は、議論をまとめていく工程です。現状分析を踏まえて、具体的な施策を立案します。
施策は1つに絞り、「なぜ最終的にその施策を選んだのか」について具体的な理由を述べられるように準備しましょう。施策を決定するときは、実現できる可能性や、世間に与える影響などを考慮すると選びやすくなるはずです。
5.発表
施策がまとまったら、発表に移ります。グループ内で発表者を1人決め、担当者に定義から結論に至るまでの過程を説明しましょう。発表するときは、制限時間を超えてしまわないように注意してください。
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GDでの主な3つの役割
GDでの役割には、リーダーやタイムキーパー、書記などがあります。重要なのは、自分に合った役割を選ぶことです。この項目で役割ごとの特徴を知り、どの役割が自分に向いているか考えてみましょう。
1.リーダー(司会)
リーダーは、議論を進行して、結論をまとめる役割です。メンバー一人ひとりの意見を聞いたうえで、全員が納得できる結論を導き出すことが求められます。
意見を出せていない人に話を振るなどして、グループ全体のバランスを考えながら議論を進行していけると、リーダーシップやコミュニケーション能力がアピールできるでしょう。
ただし、メンバーの意見を上手くまとめられなかったり、目的と違う方向に議論が進んだりしてしまうと、評価を下げられてしまう可能性もあるため注意してください。
2.タイムキーパー
タイムキーパーは、時間配分を考えて、時間内に結論が出るように管理します。リーダーを補佐するのもタイムキーパーの役割です。
GDでは、時間内に何かしらの結論を出さなくてはなりません。時間をしっかり管理していないと、必要以上に議論が長引いて、結論をまとめる時間がなくなってしまうこともあるため注意しましょう。
3.書記
書記は、議論の内容をメモし、必要に応じてメンバーと共有します。出された意見の共通点を見つけたり、対立点を明らかにするのが書記の役割です。ただし、GDでは主に協調性や積極性、リーダーシップなどが見られるため、書記は不要とも捉えられます。書記を担当する場合は、まとめた意見から導き出した答えを積極的に発言するなどして、「ただ書いている人」にならないようにすることが重要です。
人数が多くて担当する役割がない場合は、メンバーが意見を言いやすい環境づくりに協力したり、積極的に意見を出したりして議論を進展させると良いでしょう。
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GDの主な4つの種類
GDは、出題テーマによって、抽象的テーマ型や課題解決型、資料分析型などさまざまなパターンに分類できます。それぞれの特徴については、下記をご覧ください。
1.抽象的テーマ型GD
抽象的テーマ型GDとは、抽象的なテーマに対して答えを導き出すGDです。出題テーマの例は「リーダーに必要なものは何か」「良い本とはどのような本か?」など。抽象的テーマ型は、総合商社や銀行など、チームワークが重視される企業で実施される場合が多いようです。
2.課題解決型GD
課題解決型GDでは、課題が含まれたテーマに対して、最善の解決策を考えます。出題テーマの例は「今後の◯◯業界はどのような業界と手を組んでいけば良いか」「◯◯における新卒採用をどのように行っていくか」などです。コンサルティング業界やメーカーなど幅広い業界で出題されます。
3.資料分析型GD
資料分析型GDとは、与えられた資料を分析して、最善の解決策を導き出すGDのこと。資料分析型GDは、資料から読み取ったことだけを根拠にして意見を考えるのが特徴です。出題テーマには、「資料を読んで◯◯大学の入学者数を増やすための施策を考えてください」「資料を読んで誰を採用するべきか導き出してください」などがあります。
4.選択型GD
選択型GDでは選択肢を含むテーマが出題され、どちらが適切かを話し合って施策を導き出します。テーマ例は、「朝食は和食か洋食どちらを食べるべきか」「本は電子と紙のどちらにすべきか」などです。選択型GDでは、テーマで示されている場所や物によって適切な施策が変わるため、常にテーマで問われていることを意識しながら議論を進めていくと良いでしょう。
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GDで注意すべき3つのポイント
GDでは、ほかの就活生へ配慮しながら、自分をアピールすることが重要です。ここでは、GDで注意するべきポイントをまとめています。GD前に確認しておきましょう。
1.クラッシャーにならない
GDでは、クラッシャーにならないように注意してください。クラッシャーとは、自分の意見を押し通そうとしたり、他者を批判して場の雰囲気を悪くしたりする人のこと。進んで意見を述べることは大切ですが、自分の発言を優先してほかの人が発言する時間を奪ってしまうと、マイナス評価に繋がる可能性があります。
積極性をアピールするあまり、自己中心的な人にならないように注意しましょう。
また、もしクラッシャーが現れたときは、さりげなく議論の流れを変えるのがおすすめです。クラッシャーの意見を否定せず、「皆さんの意見を聞いた方が良いと思うのですが、◯◯さんはどう考えていますか?」というように話を転換しましょう。
2.議論中の態度に気をつける
議論中の態度には十分気をつけましょう。GDは選考の一環であるため、マナーを守った振る舞いが求められます。椅子の背にもたれたり、机にひじをついたりすると「議論に集中していない」と捉えられる可能性があるため、注意してください。
また、メモを取るのに集中し過ぎると、「話し合いに参加していない」と判断されることがあります。選考中であることを常に意識し、しっかりとした態度でGDに臨みましょう。
3.議論が止まらないようにする
GD中は、できるだけ議論が止まらないようにしてください。議論の時間は限られているため、何も話さない時間があるのはもったいないです。自分から積極的に発言することを心掛け、少しでも議論が進むように努力しましょう。
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GD本番までにできる準備
GDの前にやっておくべきことは、ニュースのチェックや自分の意見を持つ習慣をつけることです。GDで与えられるテーマは当日にしか分かりませんが、日ごろからGDを意識して生活すれば、どのようなテーマでも焦らずに対応できるでしょう。
ニュースをチェックする
GD本番までは、ニュースをよく見ておきましょう。GDでは、時事ネタがテーマになることもあります。日々のニュースを欠かさずチェックしておけば、焦らずに対応できるはずです。特に、話題のニュースや業界に関係のある事柄は見逃さないようにしましょう。
自分の意見を持つ
どのような事柄に対しても自分の意見を持つようにしておくと、GDで役に立つでしょう。GDでは、自分の意見を積極的に発言する必要があります。話題のニュースや関心のあるテーマに対して自分はどう思うか、常に考える習慣をつけましょう。また、日ごろから積極的に自分の意見を言ったり、相手の意見を聞いたりすると、GDの練習になります。
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