このページのまとめ
- 企業は新卒の自己PRから、物事への取り組み方や業務への貢献度を確認している
- 新卒の自己PRは、「結論」「根拠」「目標」「結果」「展望」の順に書く
- 自己PRの文字量は、一文は50文字以内、自己PR欄の8割程度に収めるのがベスト
新卒採用で求められる自己PRは、初めてで書き方(伝え方)がわからない、自信がもてないという人も多いのではないでしょうか。自己PRは選考に受かるための重要な要素です。企業は自己PRで何を確認しているのか、どう書けばいいのか、就活プロのアドバイザーがわかりやすい例文を交えてお伝えします。採用担当の目に留まる自己PRを目指しましょう。
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企業が新卒の自己PRで確認する3つのポイント
新卒の自己PRで企業が確認しているポイントは、主に「物事への取り組み方」「社風に合っているか」「会社への貢献度合」です。この3点で自社に合う人材かどうかを判断しています。詳しい内容は、以下で解説します。1.物事への取り組み方
物事に対してどのような姿勢で取り組むかは、企業にとって、入社後の業務に対する姿勢を図る指標となります。たとえば、「目標達成のために、常に改善策を考えながら役割をこなすこと」をアピールポイントにしている新卒であれば、入社後、目標達成に向けて常に試行錯誤しながら仕事に取り組む姿がイメージできるでしょう。
物事に対して前向きに取り組む姿勢は、基本的にどの企業でも求められるため、積極的に自己PRに取り入れるのがおすすめです。
2.社風に合っているか
会社の価値観に合っているかどうかも、自己PRにおいて重視されます。その理由は、会社の雰囲気に合わないのに採用してしまうと、入社後にミスマッチを起こす可能性があるからです。たとえば、自分の力だけで行動する一匹狼タイプの人が、チームワークを大切にしている企業に入ると、自分の思うように動けないことでミスマッチが生じてしまいます。チームワークを大切にして動く仕事の企業であれば、「サークルでチームを優勝に導くために練習方法の改善に取り組んだ」などど協調性やチームワーク力をアピールする表現にすると、当社の社風に合いそうと判断されやすいでしょう。入社後の早期退職を防ぐためにも、社風に合っているかは自己PRで重視されるポイントです。
3.会社に貢献してくれる人材か
入社後、業務に貢献してくれる人材かどうかも、自己PRでチェックされています。なぜなら、どれほど優秀な人材でも、持っている能力が業務に関係なければ、力を十分に発揮できないといえるからです。たとえば目標達成力や人間関係構築力、ストレス耐性などが求められやすい営業職で、「1つのことに集中して取り組むことが得意です」のアピールをしてしまうと、本当に営業の仕事への理解ができていて、適性に合っているか不安に思われる可能性があります。実際に過去の学生さんで、営業職の企業に対して「計画性」「慎重さ」をアピールしている方などは、書類などで「ミスマッチ」と判断されて落とされてしまったケースもあります。
企業によって求める能力は異なるため、さまざまな自分の能力・性格の中から応募企業の業務内容に適したアピールポイントを考えましょう。
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自己PRの書き方のポイント
自己PRは、下記の構成に沿って作ると、内容が伝わりやすくなるでしょう。自己PRは、「1.結論」「2.結論の根拠」「3.課題や目標」「4.課題の解決策と得た結果」「5.入社後の展望」の順に構成するのが基本です。それぞれの項目を記入するときのポイントを、以下で解説します。1.最初に結論を書く
自己PRは、結論「どんな自分であると伝えたいか」から書き始めることが重要。たとえば、「私の強みは、どんな困難に置かれても諦めない根性です。大学時代のアメフト部では~」のように書きます。結論を初めに述べると、読み手に概要が伝わるため、あとに続く文章を理解してもらいやすくなります。また、最初に示した結論に従って文章を書くと、内容がブレにくくなることからも、結論は初めに書くのがおすすめです。
2.言葉を具体的に言い換える
自己PRで自分の強みをアピールするときは、できるだけ具体的な表現を使うのがポイントです。抽象的な表現だと、ほかの就活生と差別化できず、十分なアピールにならない可能性があります。たとえば、「継続力」をアピールポイントにするときは、「継続力があります」という抽象的な表現ではなく、「常に改善策を考えながら、定めた目標を達成するまでコツコツと努力し続けられます」などの具体的な言い回しにしましょう。
自己PRを書くときは、読み手に「続きを読みたい」と思ってもらえるような言葉選びを心掛けてください。
3.エピソードを盛り込む
自己PRには、自分の強みの根拠となるエピソードを盛り込みましょう。エピソードが加わると、一気に言葉の説得力が増します。また、自分の人物像がより明確に伝わるというメリットも。たとえば、「リーダーシップ」をアピールしたいのであれば、過去にサークルやアルバイトで周りを巻き込んだ具体的なエピソードを入れると、より明確に自分の強みを相手に伝える事が出来ます。
エピソードには、特別なことを書く必要はありません。
大事なのはどんな人なのかがしっかり伝わることなので、あなたの人柄がよくわかる出来事や、何かに対して一生懸命取り組んだ事実を、素直に表現しましょう。
4.結果に焦点を当てる
自己PRは、結果に焦点を当ててアピールするのがポイント。社会人として仕事をするうえでは、努力するだけでなく、結果を出すことが求められます。例えば、「売り上げを〇倍にした」「バイトの離職率を〇%まで低下させた」など、「最終的にどのような結果が出たのか」に焦点を当てて努力の過程を伝えることで、自分の強みをより効果的にアピールしましょう。
とはいえ、結果といわれると自信がないという方もいるでしょう。この結果は数字で表せる成績でなくてもかまいません。その場合は、第三者からの感謝の言葉や得た評価などを入れると良いでしょう。
5.仕事への活かし方を書く
最後に、自己PRポイントを仕事でどのように活かすかを述べましょう。企業側は一般的に、強みを活かして業務に貢献してくれる人材を探しています。どれほど上手に強みを伝えても、実際の業務に活かせない内容であれば、効果的なアピールにはなりません。自己PRをするときは、「自分が持っている能力をどの業務に活かして活躍するのか」という具体的な展望を述べることが重要です。
そこまで述べて相手に活躍のイメージを与えることができると、ほかの人と一気に差がつきます。
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自己PRを作成するときの3つの注意点
新卒が自己PRを作成するときに気をつけるべきポイントは、主に「丁寧な文字」「文字の量」「言葉の選び方」の3つです。1.丁寧な文字で記入する
自己PR欄は、丁寧に記入しましょう。文字が雑だと、読み手に解読してもらえない可能性があります。また、いい加減な印象を与えてしまうことも。最初は下手でもかまわないので、とにかく丁寧に書くことを意識しましょう。
2.文字の量を意識する
自己PRを書くときは、適切な文字量を意識しましょう。一文は50文字以内、文字量の目安は自己PR欄の8割程度がベストです。空白が多すぎると、入社意欲が低いとみなされる可能性があるため全体の8割は必ず埋めるようにしましょう。
また、読み手に「読みづらい」と感じさせてしまうと、印象が下がることも。そのため、文字を極限まで小さくしてスペースに詰め込んだり、逆に文字を大きくして空白を埋めたりすることは避けましょう。
3.わかりやすい言葉を選ぶ
自己PRを書くときは、誰にでもわかる言葉を使うのがポイントです。いくら魅力的な内容であっても、読み手に理解してもらえなければ意味がありません。
専門用語や熟語を多用してあえて難しい言葉は使わず、誰が読んでも理解できる文章の作成を心掛けましょう。
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新卒の自己PRで役立つ例文
この項目では、新卒が自己PRを書くときに役立つ例文をご紹介します。総合職や一般職のみならず、看護師や美容師などの専門職を目指す方も、ぜひ参考にしてみてください。
計画性をアピールする場合
私の強みは、目標達成に向けて、物事を効率的に進められる計画性があることです。サークル活動の一環として行ったイベントでは実行委員を担当し、イベント参加者数の増員を目標に、参加団体とのやり取りや事務作業、当日の進行などを行いました。
イベント直前に、予定していた参加団体がキャンセルをするというハプニングがありましたが、不測の事態が起きた場合の対処法や対処計画を事前にまとめていたので、焦ることなく対応できました。
その結果、キャンセルの影響が出ないどころか、昨年に比べて参加者が20%増加するという大きな功績を残すことに成功しました。また、イベント終了後のアンケートによる参加者の満足度は98%で、イベント開始以来の高評価となりました。
貴社に入社後は、業務計画をしっかりと立て、効率よく業務を進められるよう努力したいと考えております。
協調性をアピールする場合
私は、自分の意見も相手の意見も尊重しながら、仕事に取り組めます。学生時代のアルバイトで飲食店のホールリーダーを担当していたときは、お客様にとって居心地の良い空間を作り上げるために、スタッフとの意見交換を欠かさずに行っていました。
ときには、意見が異なるスタッフもいましたが、お互いの意見の良いところを利用して新たな改善策を生み出すことで、常に皆が納得できるように工夫しました。
その結果、顧客満足度アンケートにおける満足度のパーセンテージが、例年に比べて20%上昇しました。
貴社でも、協調性の高さを活かしてチームワークを大切にし、業務に励みたいと思います。
気遣いをアピールする場合
私は、人に尽くすことに喜びを感じます。一昨年から介護福祉施設で月に2回ほどボランティア活動に参加しており、活動を通して相手の立場に立って考えて行動することの大切さを学びました。認知症のためコミュニケーションが難しい方もたくさんいましたが、こちらからは介助のたびに積極的に声かけをするようにしたり、オムツ交換の際には身体にタオルをかけて、入居者の方が恥ずかしく思わないよう配慮したりしました。言葉での会話ができなくても、表情を見るだけでその方が喜んでいる感情が伝わってきて嬉しかったです。この気持ちを忘れず、どんな仕事でもホスピタリティの精神を持って、チームメンバーが働きやすくなるように行動してまいります。▼関連記事
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自己PR欄以外でも強みをアピールしよう!
自己PR欄以外でも自分の強みをアピールすることは可能です。自己PR欄に書ききれなかったアピールポイントは、趣味や特技欄などに盛り込むと、より効果的に企業へアピールできます。趣味・特技欄
趣味や特技は、具体的に書くと、より魅力的なアピールに繋がります。たとえば、「映画鑑賞:映画は年間に100本ほど鑑賞しています。映画鑑賞後は必ず自分なりにストーリーをまとめているので、情報整理能力には自信があります。」というように、具体的なエピソードや得たスキルなどを併せて書くのがおすすめです。
「読書」や「映画鑑賞」などの単語を書くだけでは、ほかの就活生と差別化できない可能性があるため、注意しましょう。
資格・免許欄
資格や免許は、仕事で活かせるものを記入するのがポイント。たとえば、外資系の企業に応募するときは、英検やTOEICなどの英語に関する資格を記入すると良いでしょう。また、ほかにもIT企業ならITパスポート、経理や事務などであれば簿記など、志望する業界や業務に関連するものがあると、企業からの評価にもつながるでしょう。取得に向けて勉強している資格がある場合は、「◯◯取得に向けて勉強中」と書き入れてアピールするのがおすすめです。
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本記事の執筆者
梶川沙綺(かじかわさき)
就職活動の軸は「20代の若いうちに圧倒的成長」を掲げ、新卒でレバレジーズ株式会社に入社。年間1000名以上の就活生の支援を行い、入社3年目で神戸支社の立ち上げに携わる。現在は本社でサービスの向上にも関わりながらキャリアコンサルタント国家資格取得に向けてスキルアップ奮闘中。
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