SPIの言語分野は事前対策でバッチリ!選考を突破できる勉強方法

このページのまとめ

  • SPIの言語分野は語彙力や文法力、長文読解の力を測るテストで、早めの対策が必要
  • SPI対策は4つの実施形態ごとに異なるので、受ける企業の実施形態をチェックする
  • SPIの言語分野対策は、8割を目安に正解できるようにすると選考を突破しやすくなる

SPIの言語分野は事前対策でバッチリ!選考を突破できる勉強方法のイメージ

SPIの言語分野の対策をどのようにすれば良いか悩む人が多いようです。SPIは多くの企業が採用している適性検査で、最難関大学の学生であっても油断すると選考を突破できないといわれることも。どんなに自信があったとしても、全く対策せずに臨むのは厳しいといえます。このコラムでは、SPIの言語分野の対策方法について詳しく解説しますので、ぜひ参考にして内定をつかみましょう。

目 次
 

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SPIの「言語分野」に対策は必要?

SPI(Synthetic Personality Inventory=総合適性検査)は、リクルートマネジメントソリューションズ株式会社が開発した、性格と基礎能力を測定する適性検査です。数ある適性検査の中でも知名度が高く、40年以上の実績があります。2013年1月以降からは、性格適性検査に新項目を加えたSPI3が運用され、多くの企業が活用中。入社後の姿をイメージした育成プランの作成にも利用されています。大卒向け(SPI-U)、中途採用者向け(SPI-G)、高卒向(SPI-H)の3種類があり、オプションで英語や構造的把握力を測る検査も。また、短縮版のSPAや、性格検査のみのSPI3-P、基礎能力検査のみのGAT、RCAなどもあり、多種多様です。
基礎能力検査は語彙や読解力を問う「言語分野」と、数的処理能力や論理的思考力を問う「非言語分野」の2種類で構成されています。このコラムでは、大卒向けSPI-Uの言語分野の対策について解説するので、参考にしてみてください。

二語の関係

二つの語句が出題され、その関係性を問われるものです。同意語・反意語・包含(前が後ろを含んでいるものと、後ろが前を含んでいるものの2種類がある)・原料・役割・並列・セットの8つの関係性に分類されます。選択肢の中から、出題されたものと同じ関係性の2つの語句を選択する問題です。最初に示された二つの語句を使って文章化し、次に選択肢の二つの語句も同じように文章化することで、それらがどのような関係にあるか把握しましょう。知識問題なので、事前に何度も解いて練習すれば高得点を狙える分野です。

語句の意味

出題された文と同じ意味の語句を選択する問題です。ことわざ・四字熟語・語彙・慣用句などがあり、こちらも知識問題なので対策しやすいでしょう。

熟語の成り立ち

出題された熟語と同じ成り立ちの熟語を選択する問題で、似た意味を持つもの・反対の意味を持つもの・主語と述語の関係にあるもの・動詞の後に目的語を持つもの・前の漢字が後の漢字を修飾するものの5種類。それぞれの漢字を似たような意味の単語に変換できるか、訓読みしたときの関係性はどうかなどで判断可能です。

語句の用法(文法)

同音異義語や複数の意味を持つ動詞や名詞、助詞、助動詞が出題され、選択肢の中から最も近い用法の語句を回答する問題です。同音異義語や比喩的用法については、最初に出題された語句を同じ意味のほかの語句に置き換える方法が効果的です。助詞(で、に、の、と、から)と助動詞(そうだ、れる、られる)の用法は問題に何度も取り組むことで解けるようになります。

文の並べ替え

順序が入れ替わっている複数の文章を、正しく並べ替えさせる問題です。接続詞やこそあど言葉などがある文、すでに説明されたことを元にしている文は先頭になりづらいため、消去法で先頭の文を推測することが可能。迷いそうな文よりも、簡単につなげられる文から取り組むことをおすすめします。

空欄補充

文の一部が空欄になっていて、選択肢の中から当てはまる語句や文を入れる問題です。知識のほかに読解力も要求されます。まず当てはめてみて、文法的におかしい選択肢を消去しましょう。次に、空欄は直前もしくは直後の言い換え表現や具体例になっているケースが多いため、前後の文章をよく読んで吟味します。

長文読解

長文読解は、1,000字程度の文章を題材に、内容に合致する選択肢を問われる問題です。空欄に当てはまる接続詞や、一文を差し挟むべき箇所なども問われます。中学・高校の現代文と同じような難易度をイメージすると良いでしょう。

SPI対策については「「SPIが難しい」と感じるあなたへ!オススメの対策や難易度を解説」も参考にしてください。

 

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SPIの対策【4つの実施形態別】

SPIは、パソコンで受けるものと紙で出題されるものがあり、実施場所も企業によって異なります。実施形態によって与えられる時間や問題の種類も変わるため、事前にチェックしましょう。

テストセンター

テストセンターはSPIで最も多く採用されている受験方式です。リクルートが用意した常設会場と、全国47都道府県のアクセスしやすい場所に設置する臨時会場で受けます。応募した企業がテストセンターに受験料を支払う形式であるため、手ごたえが悪かったからといって個人で受け直すことはできません。事前にしっかり準備することが大切です。企業からテストセンターを自分で予約するように指示されたメールが届くので、定められた期間内に最寄りの会場を予約しましょう。得点や偏差値などの結果は受検者本人には通知されませんが、手ごたえがあると感じた結果をほかの企業への応募に1年間使い回せます。電卓の持ち込みは許可されていません。スーツではなく私服でOKなので、リラックスできる服装で臨みましょう。テストセンターで出やすい言語分野の問題は、次の種類になります。

・二語の関係
・語句の意味
・文の並べ替え
・空欄補充
・長文読解

テストセンターで受ける基礎能力検査の試験時間は言語分野・非言語分野合わせて約35分、性格検査は約30分ですが、問題ごとにも制限時間が設けられています。1問ごとに画面が変わるため後戻りできず、1問を1分以内で解く処理速度を要求されるテストです。問題数も、受検者の処理スピード次第で異なります。

テストセンターに遅刻する場合

テストセンターに遅刻する場合、開始1時間前までの場合、予約時間を変更することが可能です。テストセンターが始まる1時間前より後の場合、テストセンターヘルプデスクに電話をして指示を仰ぎましょう。欠席となった場合、翌日に「欠席通知メール」が送られてくるので、それを元に再受験の手続きをします。万が一2回以上欠席してしまうと「受験の予約」「前回結果送信」ができなくなってしまうので注意しましょう。

WEBテスティング

自宅のパソコンで受検する実施形態です。こちらもやり直しはできないため、事前にWEBテスティング用の対策が必要になります。テストセンターやペーパーテストに比べて難易度は高く設定されていて、電卓や参考書の使用が可能です。基礎能力検査の試験時間は言語分野・非言語分野合わせて約35分、性格検査は約30分です。こちらもテストセンターと同様に、問題1問ごとに制限時間が設けられています。
WEBテスティングで出やすい言語分野の問題は、次の種類になります。

・熟語の成り立ち
・文の並べ替え
・空欄補充
・長文読解

インハウスCBT

企業に出向き、そこのパソコンで受けるものです。制限時間・問題の種類ともにWEBテスティングとほぼ同じ内容になっています。

ペーパーテスティング

マークシート方式で、企業内、もしくは企業が用意した受験会場で受けることが多いようです。基礎能力検査の所要時間は約70分で、言語分野が約30分で40問、非言語分野が約40分で30問出ます。電卓は使用できません。性格検査は約40分と、合計所要時間が最長です。集中力が途切れないように、しっかりと対策することをおすすめします。
ペーパーテスティングで出やすい言語分野の問題は、次の種類です。

・二語の関係
・語句の意味
・語句の用法
・長文読解

SPIのコツについては「SPIのコツを知っておこう!突破するための基礎から勉強法をご紹介」も参考にしてください。

 

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SPIの言語分野対策方法

SPIはしっかりと計画を立てて対策することが必要といわれています。高偏差値の大学生であっても油断して対策を行わないと選考に落ちてしまう、というケースが多いためです。以下の点に注意して、万全な対策を取りましょう。

大学3年生の年末年始ころから対策を始める

SPIの対策は、大学3年生の12~1月ころから取り掛かることをおすすめします。多くの企業のエントリーが始まる3年生の3月1日から逆算して3ヶ月の準備期間があれば、高得点が狙えるでしょう。大学の単位を取りながら3年生の6月ころから自己分析や企業研究を始め、夏や冬にインターンシップへの参加もすることを考慮に入れると、2月や3月のぎりぎりに対策を始めることは難しいといえます。SPIの対策は早めに始めると効果的です。

対策本を購入し、何度も取り組む

SPIは豊富に対策本が出版されているので、該当する実施形態のものを1冊ずつ購入して問題を解きましょう。問題集は1度だけではなく複数回解きましょう。苦手な問題があったとしても、3~5回ほど取り組むことで問題の傾向をつかめます。何回も解いて意味や用法を理解し、覚えることが大切です。

語彙力をあげるためにノートを作る

自分が知らなかった語句は、ノートに書き出してリスト化しましょう。隙間時間に見直すことで、効率良く語彙力をアップできます。また、手を使うことでより記憶を強固に定着できるでしょう。

時間を意識して解き、処理速度を上げるように意識する

1問1分が目安ともいわれますが、知識問題(二語の関係、語句の意味、熟語の成り立ち、語句の用法)はそれ以上の速さで解くように心掛けることをおすすめします。後半に出題される難易度の高い問題に時間を割くためです。訓練すれば1問5~10秒で解けるようになるので、目安にしてみてください。悩んでいるうちに時間切れになってしまい、無回答になることを防ぐために、分からない場合でもとりあえず何かの選択肢はチェックしておきましょう。誤謬率はほぼ測定されないため、無回答になるよりは偶然でも当たっていた方が、良い結果を期待できます。どうしても分かりそうにない場合はこだわり過ぎずに次の問題に移り、時間を節約すると効率的です。ペーパーテスティング以外は、時間が経過するごとに画面上に回答時間のゲージが表示されます。緑色(標準回答時間)から黄色(少し遅れている)、オレンジ(かなり遅れている)と減っていき、赤で時間切れに。焦らずに取り組めるよう、しっかり事前に何度も練習しましょう。

問題集のほかに、アプリやWebサイトも活用する

無料のアプリやWebサイトでもたくさんSPIの問題を扱っているため、おすすめです。混雑した電車内でも隙間時間を利用して勉強できます。

SPIの時間配分については「SPIの時間配分はどうすればいい?試験形式ごとのポイントや対策を解説」も参考にしてください。

 

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SPI言語分野対策で目安となる出来具合は?

ここでは、SPIの言語分野で何問程度正解すれば良いのか解説します。問題の難易度によって設定されている点数が異なるため、何を目安にすれば良いか分からない方は、参考にしてみてください

テストセンターなら長文が出れば高偏差値が期待できる

パソコンで受ける場合、序盤の知識問題で正答率が高いと最後に長文問題が出現するため、出来具合の目安にできます。正解すれば次の問題は高い難易度の問題が、不正解なら低い難易度の問題が出ます。そのため、正解した問題数だけでは受検者には得点が分からないようになっているのです。長文問題が1~2題出現すれば、高得点が期待できます。事前に対策して、知識問題を早く正確に解けるようにすると効果的です。ペーパーテスティングでは自分のペースで分からない問題を見極めて飛ばせるため、知識問題を5秒から遅くとも20秒以内に片付け、複数セットになっている長文問題は大問1問7分以内で解けるように心掛けましょう。

一部の大手企業志望でなければ、8割取れば安心

外資系や総合商社など、一部の大手企業でなければ、長文1題を含めて8割ほど正解できている手ごたえがあれば安心できます。実際には6割でもOKという企業も多くありますが、上述したように問題ごとに設定されている点数が異なるため、受検者本人には結果が分かりません。油断して選考に落ちてしまわないためにも、できるだけ高得点を目指して対策しましょう。

本記事の執筆者

飯田有香(いいだゆうか)

新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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