これでわかる!外資系投資銀行の基本知識

このページのまとめ

  • 外資系投資銀行(外銀)はイメージ通り、明晰な頭脳と体力、精神力を問われる
  • 外銀の業務は細分化されており、部門ごとにカラーが違い、求められる素養も異なる
  • ハードワークの一方で、時短制度や在宅勤務を導入するなど、働き方を見直す企業も
  • 優秀な人材が集まる外銀の採用選考では、いかに短時間で効率良く課題をクリアできるかがポイント
  • ストレスが溜まりやすい現場のため、選考の段階から「ストレス耐性」を試される

数ある業界の中でも「超難関」のイメージが強いのが、外資系投資銀行。ハードルが高ければ高いほど、不安は大きくなるもの。まずは「外資系投資銀行とはどんな企業なのか?」を知り、選考や入社後の働き方・給与についても詳しく見ていきましょう。

外資系投資銀行とは


外資系投資銀行(以下、外銀)とは、法人向けに証券業務を行う銀行で、日本で言うところの証券会社にあたります。

業務内容を大まかに言うと、企業を顧客として資金調達やM&A(合併・買収)のアドバイスを行ったり、機関投資家向けに金融商品の売買を行ったり、自社のための売買を行ったりします。

外銀は一般的なイメージ通り、実力主義の世界です。仕事の成果が市場環境に影響されやすく、成果を出せなければ異動や解雇になるリスクも高いと言われています。一方で、若手のうちから主要やな業務をまかされることも多く、自主的に動くことができる人ならば成長しやすい環境であるとも言えます。

外銀の給与形態は、普通の企業と少し異なります。給与は基本給と年1回のボーナスで支払われます。裁量労働制を採用しているため、基本給に残業代や交通費なども含まれます。なので、月の残業時間が給与に反映されることはありません。

基本給は毎年15~20%上がり、職級が上がるとあまり上がらなくなりますが、ボーナスの上がり幅が大きくなります。ボーナスは年度末に支給され、会社や個人の業績によって変動します。若手のうちは直接利益を上げられないため、社内での評価が大きく影響します。

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部門によって業務内容が異なる


外銀では、部門別での採用を行っています。業務が細分化されているため、それぞれの部門がどんな業務を行っているのかがわかりにくいのが特徴。「選考に進みたくても、どの部門にエントリーしたらいいのかわからない!」ということがないように、今回は大枠の4部門を紹介していきます。

IBD部門

就職活動において採用人数が多く、花形と言われるのが「投資銀行部門(IBD部門)」です。IBDはM&Aのアドバイザリーやその際の資金調達などを行い、手数料で収益を上げます。
動く金額が膨大なため、必然的にその手数料も非常に大きな額となります。IBDの業務は特に勤務時間が長く、「睡眠時間は分単位」と言う人がいるくらい仕事に没頭する必要があるため、体力とストレス耐性が重要になります。
また体育会系の風潮があり、若手は顧客に提出する膨大な資料づくりを上から振られるため、タスクを期限までに着実にやり遂げる力が試されます。

マーケット部門

マーケット部門は、株式や債券などの自社の商品を営業・売買するのが仕事です。「提案」で競合と差をつけるIBDとは違い、マーケターの営業は「商品」を売って業績を上げるため、他と差別化をはかることができません。そのため、いかに早く案件を勝ち取るかが成績に結びつきます。
そこで必要なのが高度な対人折衝のスキル。顧客に好感を持ってもらえるようなコミュニケーション能力が武器になります。同じ部門でも、営業の他に、債券などの売買を取引するトレーダーや、金融派生商品を組み込んで金融商品の設計をするストラクチャー部門があり、デスク業務がメイン。この2部門は数字を追う専門家タイプの仕事なので、業界内でもその採用枠は狭き門となっています。

リサーチ部門

リサーチ部門は、顧客の投資を左右する「外銀のブレイン」とも呼ばれており、金融関係の調査や分析を行っています。業務の意思決定に関わるレポートを作成したり、顧客に商品の説明をしたりと、業務は多岐にわたります。
金融商品から経済動向までのありとあらゆる金融の知識をおさめ、分析。書いたレポートの内容によって顧客からの信頼の度合いも変わってきます。金融の知識だけでなく、各業界への専門的な理解も不可欠な、学者肌の仕事です。

アセットマネジメント部門

アセットマネジメントとは、顧客から集めた資産を中・長期のスパンで運用して資産を増やしその配分で利益を上げる仕事です。ここではセールスと運用の二つの部門が存在しています。
セールスは法人向け商品や個人向け商品の営業が仕事です。中~長期でクライアントと仕事をするので、高いコミュニケーション能力や誠実さが求められます。
運用は、顧客から預かった資産を運用します。トレーダーは1日単位での短い売買を行うのに対して、ここでは長期での運用を行うことになるので、突発的な変化への対応が起こりにくく、比較的ワークライフバランスが取りやすいと言われています。

働く環境


外資系企業だからといって、必ずしもすべての採用部門で入社後すぐに高い英語力が求められるわけではありません。日本で働くのであれば、重視されるのはむしろ日本語力。日本では顧客の大半は日本人なので、社会人として日本語で対応できる能力が重要視されます。
たしかに入社後は英語での対応が求められる場面が多くなるので、英語にまったく自信がない人は難しいかもしれません。ただ、英語はいくらでも学ぶ機会がありますので、自己学習で自分の能力を高めることのできる向上心が求められます。

外資系金融機関にありがちな、個人主義のイメージ。一方で、企業によってはチームワークを重視しているところもあります。チームでの業務が多い部門では、先輩が後輩の面倒を見たり、後輩が先輩に質問をしやすい環境が整えられています。新人はそれに甘えてばかりではなく、協調性を持って自発的に動ける積極的な態度で働かなければなりません。

近年、「ワークライフバランス」という言葉をよく耳にするようになりました。外資系金融は激務のイメージが強いですが、最近ではそれぞれの社員の事情に合わせた柔軟な働き方ができる環境を整える取組みが増えてきています。企業の中には、在宅勤務や時差出勤を認めたり、産前産後休暇や父親のための育児休暇など子育てをする社員をサポートしたりするところも出てきています。

組織の階層がフラットなのも、外資系金融の特徴。役職がシンプルで少ないため、意思決定が早く効率的に仕事をすすめることができます。若いうちから一人で大きな仕事を任されるので、気力が要りますが、大きな成長を経験することができるでしょう。
 

 

ポイントを押さえて選考を突破しよう


今見てきたように、部門によって求められる能力は違います。セールスであれば顧客と取引をする上で必要な、高いコミュニケーション能力と数的センス。トレーダーであれば、市場を判断する頭の回転や高度な数的センス。マーケターは金融商品を組み合わせ、1つのパッケージ商品を作る数的センスと顧客の要望に応える機転。採用の際も、人材として適しているのか素養を見られるので、自分のどこが業務につながる強みになるのかを研究しておきましょう。

部門に関わらず、重視されるのが「ストレス耐性」です。業務ではスピードと量をこなす臨機応変さと頭脳の回転が必要です。体力・精神力を酷使する現場で働くにあたって、当然ストレスに悩まされる場面が出てきます。長い勤務時間や業務のプレッシャーにさらされる環境に適応できるかも選考の基準となりますので、毅然とした態度で面接の最後まで臨みましょう。

難関と呼ばれている外銀の選考。与えられる課題は一般的な企業とあまり違いはないですが、求められるレベルはかなり高くなります。
一つひとつのフローについて以下で詳しく見ていきましょう。

エントリーシート

外銀の選考には優秀な人材が集まります。そのためエントリーシート自体で差をつけるのは難しいです。
そこで、エントリーシートでは面接で使われることに重点を置くのがポイント。この段階では、ライバルと差をつけようと奇をてらわずに、読みやすさを重視して作成しましょう。
自分がアピールしたいポイントが読んで明確に伝わる文章づくりを心がけてください。英語のエントリーシートの作成を提出する場面もありますが、こちらもあまり難しく考えず、わかりやすい内容で書けば大丈夫です。

筆記テスト・Webテスト

筆記・Webテストで、重要視されるのは数的処理能力。難易度はオーソドックスなものが多いので、レベルの高い受験者と差を少しでもつけるためには、ミスのない高い正答率を目指さなくてはなりません。

グループディスカッション

実際の業務では、短時間での意思決定を迫られる状況に置かれます。そのためグループディスカッションでは、時間管理と協調性・積極性を見せる必要があります。テーマは一般的なものが多いので、短時間でいかに意見をまとめるかを意識して結論を出す。そして議論をリードすることにばかり捉われず、論点の整理や時間の管理で協調性をアピールするのがコツです。

面接

面接でも、聞かれる質問は無難なものが多いようです。質問に対してはしっかりと筋道を立てて説明できることが大切になります。事前に質問を想定し、短時間で簡潔に答えられるように練習をしておけば、本番で活かすことができます。特に金融に関するニュースやM&Aについてはしっかり勉強して、自分なりの興味・関心を交えた話ができると好印象につながります。

ジョブ選考

ジョブ選考は、一部の外銀のIBDやマーケット部門で行われます。入社してからの仕事を疑似体験するというもので、期間内に課題を与えられることが多いです。初日に金融知識に関する講義があったり、既存の企業をクライアントと仮定したM&Aの提案を行ったりと、事前学習が必須となります。ジョブ中は行動のすべてが選考の判断材料となりますので、マイナスになるような行動は慎み、ディナーのようなカジュアルな場でも気を抜かないように注意してください。

スーパーデイ(最終面接)

外資系金融の最終面接は「スーパーデイ」と呼ばれており、1日に複数回、5~10名ほどの社員と面接をし、最後の見極めが行われます。1日に何度も面接をこなすと、心身ともに疲弊しますが、ここで疲れを見せてはいけません。また、ストレス耐性を見るための圧迫面接を受けることもあるでしょう。わざと自分の意見に全否定、無反応など萎縮していまう学生が多いはず。他の学生から一歩リードするためにも、冷静に、堂々とした態度で発言し続けることが重要です。

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