SPI対策はいつから始めるべき?勉強時間の目安と効率的な学習法を解説

このページのまとめ

  • SPI対策をいつから始めるかは、自分の実力と本番までの期間を確認して決める
  • SPIの能力検査は、30〜50時間を目安に計画的に時間を確保する
  • 性格検査は自己分析を行い、直感で回答することで企業との相性を正確に反映できる

SPI対策はいつから始めるべき?勉強時間の目安と効率的な学習法を解説のイメージ

SPI対策で「いつから始めれば良いのか」と悩む就活生は多いようです。特に、本選考やインターン選考に向けて、どの分野から手をつければ効率的に学習できるか分からず不安に感じている人も多いでしょう。

この記事では、能力検査・性格検査の対策方法から勉強時間の目安、スケジュールの立て方まで、初めてSPIに取り組む人でも分かりやすく解説します。「まだ何もしていない!」という人は、今すぐコラムの内容をご覧ください。

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目 次

SPI対策はいつから始めるべきか

SPI対策を始めるタイミングは人それぞれ。大切なのは、自分の実力と本番までの期間を正確に把握することです。
早く始めれば安心ですが、時間をかけ過ぎると逆に効率が落ちてしまうでしょう。

現状の実力を理解しておくことで、必要な勉強量やスケジュールを無理なく決められます。まずは「自分はどの分野が得意か・苦手か」「本番まで何日あるか」を確認して、対策開始時期を決めましょう。

本選考に向けたSPI対策は12月から始めるのが安心

SPIの本選考に向けた対策は、12月ごろからスタートすると安心です。
SPIは本選考で3月後半〜5月前半に受検することが多く、1日1〜2時間程度の勉強時間を確保すると想定すると、逆算して12月から始めるのがおすすめ。早めに始めることで、急な予定変更や勉強できない日があっても取り戻す余裕が生まれます。

・12月〜本番3カ月前:基礎学習や問題形式に慣れる期間
・本番2カ月前:応用問題や過去問演習で得点力を伸ばす期間
・本番1カ月前:模試や時間配分の練習で実戦力を仕上げる期間

本選考で焦らずに高得点を狙うためには、本番3〜5カ月前の12月から計画的にSPI対策を始めることがポイントです。

インターン希望者はSPI対策を早めにスタート

インターンに参加したい人は、12月より前からSPI対策を始めることが大切です。インターン選考でもSPIが出題される場合があるので、選考に間に合うように準備しておかないと不利になります。また、インターン参加が本選考に影響する企業もあるため、早めの準備が安心です。

・10月〜11月:基礎問題の学習と問題形式に慣れる
・11月末まで:応用問題や過去問演習で得点力を強化
・12月以降:本選考向けに仕上げの学習

インターンを視野に入れている人は、余裕を持って早めにSPI対策を始めることで、安心して選考に臨めるでしょう。

就活の筆記試験については、「就活の適性検査とは?検査の種類や特徴、受ける際のポイントをご紹介!」の記事でもまとめています。

また、就活全体の流れを「就活のやり方と流れを解説!準備から内定までのポイントと相談先も紹介」の記事で紹介しているので、いつから対策を始めればいいか具体的なスケジュールが知りたい方は参考にしてください。

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SPIは大きく分けて2つの検査で構成されている

SPIはリクルートキャリアが開発した適性検査の一種で、新卒採用の現場で多くの企業が導入しています。適性検査とは、人物の能力や人柄をはかる検査のことで、SPIのほかにも「玉手箱」や「GAB」などが有名ですが、SPIは導入する企業が多いため、就活をしていれば受検する可能性はかなり高いといえるでしょう。

SPIは仕事に必要な基礎力をはかる「能力検査」と、人柄や価値観をはかる「性格検査」で構成され、全体の結果を通して仕事への適性やどんな組織と相性が良いのかが評価されます

なお、SPIには「○点以上で合格」という一律の基準はなく、企業によって合格ラインはさまざま。SPIとエントリーシートを合わせて評価する企業もあれば、能力検査よりも性格検査を重視する企業もあります。どんなパターンでもSPIの結果が悪く不採用になるのはもったいないので、事前にできる限りの対策をしておきましょう。

能力検査

国語的な能力を問う「言語分野」と、数的な処理能力や論理力を問う「非言語分野」から出題されます。どちらも中学・高校レベルですが、問題パターンに慣れていないと効率的に解答できないので対策した方が良いでしょう。

性格検査

日常の行動や考え方に関する質問が出題され、「Aにあてはまる」「どちらかというとAにあてはまる」「どちらかというとBにあてはまる」「Bにあてはまる」といった選択肢から回答を選びます。

SPIについては「SPIとは?今さら聞けない出題内容や対策のコツを就活のプロが解説!」も参考にしてください。

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SPIには4つの受検形式がある

SPIには次の4つの受検形式があり、どの形式で受検するかは企業によって異なります。

インハウスCBT

企業が用意した会場を訪れ、パソコンを使って受検する形式。電卓を使うことを想定した問題が出題されるので、企業から電卓の持参を指示されることがあります。

ペーパーテスティング

企業が用意した会場を訪れ、マークシートで受検する形式。電卓は使えません。

Webテスティング

インターネット環境のある家や大学のパソコンを使って受検する形式。企業が指定する期間内であれば自分の都合の良い日時で受検でき、自由に電卓を使えます。

テストセンター

リクルートキャリアが用意した専用会場に出向いて、会場のパソコンを使って受検する形式。筆記用具を含めて私物は持ち込み不可のため電卓は使えませんが、会場から筆記具と筆算に使えるメモ用紙が配布されます。

SPIは受検形式によって出題のされ方に違いがある点に注意が必要です。パソコン受検では、全体の制限時間とは別に1問ずつの制限時間があり、時間が過ぎると自動的に次の問題に画面が切り替わるのが特徴
1問1問を、素早く正確に解いていかなくてはなりません。また、電卓を使えない受検形式では暗算に慣れておくのがポイントです。

SPIの受検方法については「SPIの受検方法はどうする?申し込みの流れや当日の受け方を解説」でも紹介しているため、申込前にあわせてチェックしてみてください。

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基本的なSPI対策法

SPIは多くの企業で採用されている適性検査で、就活生にとって避けて通れない試験です。特別に難しい内容ではありませんが、出題形式に慣れていないと時間配分や解答スピードで苦戦することも。

ここでは、初めてSPI対策をする人でも取り組みやすい「基本的なSPI対策法」を4つのステップで紹介します。

問題集を1冊解いて形式と実力を把握する

SPI対策の最初のステップは、自分に合った問題集を1冊選び、一通り解いてみることです。

いきなり完璧を目指す必要はありません。まず問題集を解くことで、出題形式に慣れつつ、自分の得意・不得意を把握できます。
たとえば、「言語問題は読解が得意ならスムーズに解けるものの、語彙や熟語でつまずく」「非言語問題は計算が得意でも、図表や推論問題で時間がかかる」などが分かるでしょう。

実際に問題を解いた上で「自分はどこが弱点なのか」を確認することが大切。まずは1冊を解き切り、問題形式の理解と実力の把握をすることがSPI対策の第一歩といえるでしょう。

苦手分野を繰り返し解いて克服する

SPI対策では、苦手分野を重点的に繰り返し練習することが得点アップの近道です。問題集を一通り解いた段階で、自分の弱点が見えてくるでしょう。そのまま放置すると本番で失点につながりますが、繰り返し練習すれば効率的に克服できます。

まず、間違えた問題や、まぐれで正解した問題をピックアップして解き直しましょう。解説を読みながら「なぜそう解くのか」を理解することがポイント。正答を暗記するのではなく、解き方のプロセスを理解することを意識してください。

SPIはパターン化された問題が多いため、苦手分野を何度も繰り返せば着実に得点力が伸びます。弱点を放置せず、「理解すること」を重視して学習しましょう。

模擬試験で本番の時間感覚に慣れる

SPI対策の仕上げには、模擬試験を解いて本番の時間配分に慣れることが欠かせません。

本番では限られた時間の中でテンポよく問題を解く必要があります。どれだけ知識があっても、時間配分に失敗すると本来の実力を出せません。模試を受けておくことで、本番の緊張感や制限時間に対応できるようになります。

SPI模試はアプリやWebサイトで気軽に受験可能です。制限時間を意識して問題を解くことで「得意分野から解く」「難問は飛ばす」など自分なりの戦略を立てられます。何度か繰り返すことで、本番でも落ち着いて実力を発揮できるでしょう。

苦手分野を克服したら、模擬試験で実戦練習を積むことが合格への最後のステップです。時間感覚を身につけ、自信を持って本番に臨みましょう。

隙間時間を活用して効率的にSPI対策を進める

就活中はやることが多いため、移動時間や寝る前などの隙間時間を活用してSPI対策を進めることが大切です。SPI対策は短い時間でも積み重ねが得点力につながります。隙間時間を使えば、忙しい就活スケジュールの中でも効率よく学習を継続できるでしょう。

たとえば、通学・移動中にSPI対策アプリで問題を解いたり、就寝前に公式や解き方のパターンを確認したりするだけでも知識や経験を積み上げられます。5分だけでも「問題を読む・考える」習慣をつけましょう。

SPI対策は机に向かう時間だけでなく、隙間時間を積み重ねることで効率的に仕上げられます。毎日のちょっとした時間を有効に使いましょう。

SPIの勉強方法については「SPIの効率的な勉強法とは?時間がない人もできる対策方法をプロがご紹介」でも紹介しているため、あわせて参考にしてください。

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SPIの対策に必要な勉強時間の目安

SPI対策に必要な勉強時間は、目標得点や実力によって異なりますが、平均で30〜50時間が目安です。SPIは中学〜高校レベルの基礎学力を測る問題が中心ですが、出題形式に慣れていないと時間配分や解き方でミスをすることがあります。そのため、十分な準備時間を確保することが重要です。

SPIは決して難しい試験ではありませんが、確実に得点したい場合は、目標に合わせて30〜50時間程度の計画的な学習を行い、自信を持って本番に臨みましょう。

言語分野の勉強時間目安は10〜15時間

SPIの言語分野は、10〜15時間程度の学習で十分対策可能です。出題されるのは、語の関係を選ぶ問題や熟語の意味が問われる設問など、国語の試験に近い形式。基本的な語彙力と読解力があれば、特別な知識を暗記する必要はありません。

言語分野は対策に時間をかけ過ぎる必要はありませんが、語彙や読解力に不安がある場合は追加対策を行いましょう。

非言語分野の勉強時間目安は20〜25時間

SPIの非言語分野は、最低でも20〜25時間の学習が必要です。特に文系学生は苦手とする人が多く、場合によっては倍の時間を確保する必要もあるでしょう。

非言語分野では、推論・確率・計算問題など数学的思考を問う問題が出題されます。難易度は高くありませんが、解き方を理解していないと1問に時間がかかり過ぎ、本番の35分制限の中で時間切れになるリスクが

数学に苦手意識があると、理解に時間がかかりやすいため、30〜40時間以上を確保して徹底的に演習するのが安心です。非言語分野は「早く正確に解く」ことが最大のポイント。最低20〜25時間を目安に、苦手分野を徹底的に克服する学習を行いましょう。

英語分野の勉強時間目安は10〜20時間

SPIの英語分野は、10〜20時間程度の学習が目安です。必須科目ではありませんが、実施される場合は企業が重視していると考えられるため、対策は欠かせません。

英語分野は総合商社や航空業界などで出題されることが多く、同意語選択・空欄補充・長文読解といった形式が中心です。制限時間は20分しかなく、大学入試に近いレベルの問題を素早く解く力が求められます。

語彙力強化:同意語・熟語を重点的にチェック
長文読解の練習:時間を計りながら大学入試レベルの文章を解く
苦手な場合:20時間以上を目安に繰り返し演習

英語分野は出題企業が限られる分、出題される場合は重視度が高いと考えましょう。志望企業が実施している場合は、10〜20時間を目安に集中して対策することが合格への近道です。

構造的把握力の勉強時間目安は約10時間

SPIの構造的把握力は、10時間程度の学習時間を確保して慣れておくことが大切です。
この分野では、小学校〜中学校レベルの文章を読み解き、構造が似ているものを分類する問題が出題されます。国語系の「言語型」と、算数系の「非言語型」があり、一般的な問題集や勉強法とは異なる形式です。そのため、慣れていないと時間を浪費してしまう可能性があります。

・問題集やアプリで形式に触れておく
・初見でも「パターンを見抜く」練習を意識する
・10時間を目安に、数回分の演習を行う

構造的把握力は目新しい形式のため、短時間でも慣れておくことが合否を左右する可能性があります。必ず出題されるわけではありませんが、独特な形式のため事前対策が安心につながるでしょう。
10時間を目安に、出題に対応できる基礎力をつけておくのがおすすめです。

具体的な対策スタート時期については「就活はいつからスタートすれば良い?一般的なスケジュールや準備を解説」の記事でも確認いただけます。
あわせて、「就活悩みあるある12選|よくある悩み・失敗談から学ぶ対処法もご紹介!」の記事もチェックしてみましょう。

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SPIの性格検査は問題集を使った対策は不要

SPIの性格検査では、問題集で学習して対策するよりも、事前に自己分析を行い、素直に回答することが大切です。嘘の回答を作り込もうとすると、かえって逆効果になる可能性があります。

性格検査は、企業が「組織との相性」や「仕事の適性」を判断するためのテストです。そのため、自分をよく見せるために作り込んだ回答をしてしまうと、面接時の人物像と矛盾が生じたり、内定後に入社してもミスマッチが起きやすくなったりします。

また、性格検査では同じ内容を言い換えた質問が繰り返されるため、作り込んだ回答は途中で矛盾してしまい、結果的に点数が下がるリスクもあるのです。

対策としては、自己分析を行い自分の価値観や特性を整理しておくことがおすすめ。性格検査は制限時間が短く、約30分で300問の設問に回答する必要があるため、迷って考え過ぎる時間はありません
問題文を見たら直感で「これだ」と思う回答を選ぶことが大切です。素直に回答することで、企業に自分の特性が正確に伝わります。

能力検査は問題集で学習して得点を伸ばすことができますが、性格検査で作り込む対策は逆効果になる可能性があるため注意しましょう。就活の最終目的は「自分に合った企業に就職すること」。そのため、性格検査では正直な回答を心掛けることが賢明です。

SPIの性格検査から分かることとは?目的と特徴を知って対策しよう!」では、性格検査の目的や特徴を詳しく紹介しているため、あわせてご参照ください。

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SPI対策をいつから始めるべきか悩んでいるあなたへ

SPI対策をいつから始めるかは人それぞれですが、ポイントは「自分の実力」と「本番までの期間」を正しく把握すること。今回紹介したとおり、能力検査は問題集で効率的に対策でき、分野別に勉強時間の目安を押さえておけば、無理なく高得点を狙えます。
性格検査は作り込む対策は逆効果ですが、自己分析を通じて素直な回答の準備をしておくことで、本番でも落ち着いて臨めるでしょう。

本選考を3〜5カ月後に控えている場合は12月ごろから、インターン選考を目指す場合は10月〜11月から早めに準備を始めるのがおすすめです。短期間でも計画的に取り組めば、隙間時間を活用して効率よく対策を進められます。今日からでも、自分の得意・不得意を確認し、まずは勉強計画を立てることから始めましょう。

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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