このページのまとめ
- 企業は、SPI性格検査で「就活生が自社の業務内容や社風に合うか」を判断している
- SPIの性格検査は300問の設問があり、自分の行動や言動・考え方に関して回答する
- SPI性格検査では、「行動的側面」「意欲的側面」「情緒的側面」などを判断される
「SPI性格検査の対策方法が分からない」という就活生は多いでしょう。SPIの適性検査は多くの企業が採用選考に取り入れており、選考突破の第一歩となります。しかし、基礎能力検査と比べて、性格検査は対策がしにくい分野です。このコラムでは、企業がSPIの性格検査を実施する目的や、性格検査の結果から分かる特性などについて解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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SPIとは
SPIとは、多くの企業で採用選考に利用されている適性検査の1つです。SPIのほかにTG-WEBや玉手箱、CABなどがあります。志望している企業がどの適性検査を採用しているのか、事前に確認してみると良いでしょう。
企業がSPIの性格検査を行う目的
企業はSPIの性格検査で、就活生の人柄を検査し、自社の業務内容と社風に合うかどうかを判断しています。多数の応募がくる大企業の場合、就活生一人ひとりの人柄や適性を判断することは難しいでしょう。そのため、就活生が受けた適性検査の結果と、企業の適性の傾向を分析し、ある程度は応募者を絞り込みます。また、採用後に配属先を決めるときの参考にする場合もあるでしょう。
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SPIの構成
SPIは、大きく分けて2種類の検査で構成されています。1つは就活生の人柄を知るための「性格検査」、もう1つは学習能力を問う「基礎能力検査」です。下記で詳しく解説していきます。
性格検査とは
性格検査とは、日常における行動や言動、考え方に関する設問によって、就活生の人柄や性格特性を判断する検査です。新卒採用で用いられる場合が多く、社員と応募者の性格や考え方の傾向が似ているかを判断し、企業との相性を測る目的で行われます。
基礎能力検査とは
能力検査は「言語分野」と「非言語分野」から構成されている検査です。「言語分野」は主に国語のテストであり、文章の内容を正確に理解できているか、言葉の意味を知っているかなどが問われます。「非言語分野」では、主に算数・数学の能力が問われ、割合・比率、推論、長文の計算問題などを出題されるのが一般的です。
また、総合商社や外資系コンサルといった就活において比較的難関とされる企業では、「英語検査」「構造的把握検査」も行われる可能性がありますので、事前に調べておくと良いでしょう。
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SPIの受験形式
SPIには、以下4つの受検形式があります。受検形式は自分で選べないので、受検する際には企業からの案内を確認しましょう。
- ・テストセンター:テストセンターと呼ばれる受検会場で、パソコンを使用して受検をする形式
- ・WEBテスティング:自分のパソコンを使用し、主に自宅や学校で受検をする形式
- ・インハウスCBT:応募先の企業で、パソコンを使用して受検をする形式
- ・ペーパーテスティング:応募先の企業が指定した会場で、マークシート形式で受検をする
テストセンター形式には、テストを実施する負担が減らせる・替え玉受験ができないなどのメリットがあることから、多くの企業が選考に取り入れているようです。
「テストセンター」と「Webテスト」は混同されがちですが、受験場所が異なります。テストセンター形式の場合は会場へ出向き、Webテストの場合は自宅で行うのが一般的です。
SPI性格検査の問題数と制限時間
SPIの性格検査の問題数は、300問ほどです。問題数はどの受検形式でも変わりませんが、制限時間は受検形式により異なります。受験形式ごとの制限時間は以下のとおりです。
- ・テストセンター:約30分
- ・WEBテスティング:約30分
- ・インハウスCBT:約30分
- ・ペーパーテスティング:約40分
SPI性格検査は問題数に対して制限時間が短いため、時間配分に注意する必要があります。
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SPIの性格検査では何を見られる?
業界・企業によって求められる性格的特徴は違いますが、SPI性格検査では、就活生の物事の捉え方や行動傾向の回答から、性格的特性を4つの分野に分けて、企業の業務内容や社風に合うかどうかを判断します。下記では、4つの性格的特性について解説します。
1.行動的側面
行動的側面とは、「物事に対してどのような行動を取りやすいか」といった、日常における行動特徴の側面です。活動的であるか、内向的か外向的か、物事に持続的に取り組めるか否かなど判断されます。
2.意欲的側面
意欲的側面は、目標に取り組む意欲や、行動することそのものに対する意欲を確認する分野です。向上心があるか、積極的であるか、消極的であるかなどが判断されます。採用担当者が性格検査で特に重視する項目なので、得点が低いと、能力が高くても採用を見送られる場合があるようです。
3.情緒的側面
情緒的側面とは、「精神状況」や「ストレス、失敗の受け止め方」など、自分の感情のコントロールの仕方を判断する分野です。悲観的か楽観的か、自分の主張を通す性格か、周りの意見に流されやすい性格か、といった特徴を判断されます。
4.ライスケール
ライスケールとは、自分を立派に見せようとする傾向が強いかどうかを確認する分野です。「これまで~したことがない」と断定した形で出題されます。一貫性を意識して素直に回答していけば問題ありません。
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SPIの性格検査における対策方法
性格検査は能力検査と違い、学習して備えられる検査ではありません。性格検査は、就活生の人柄や仕事への適性を判断する検査で、正解がないからです。しかし、SPIの性格検査は、問題数が多く制限時間も短いので、ある程度の対策は必要だといえるでしょう。下記では、SPIの性格検査を受ける際の対策方法を紹介します。
素早く回答する
上記でも述べましたが、SPIの性格検査は300問あり、さらに、制限時間が設けられています。受検形式によって異なりますが、1問あたりに掛けられる時間は6~7秒程度でしょう。回答の内容・質も重要となりますが、「瞬時に答えを出す決断力」を選考判断の一つとして考えている企業もあります。時間内に全問答えることを優先して、深く考え込まずに答えていきましょう。
自己分析をして自分を知っておく
自己分析で自分の性格を把握しておけば、一貫性のある解答ができるでしょう。自己分析は、履歴書や面接においても非常に重要なので、就活が始まる前にしっかりと自分の行動や傾向、性格などを把握しておくのがおすすめです。
嘘をつかない
性格検査は正直に答えましょう。行動的側面や意欲的側面の場合は「YES」、情緒的側面やライスケールの場合は「NO」が多いと好意的に評価してもらいやすいといわれています。しかし、あまりにも自分の性格とかけ離れた嘘の解答をすると、面接の際に違和感を持たれてしまう可能性があるので注意してください。
体験ツールで慣れておく
SPIの性格検査は回答時間が短いため、回答方法に慣れていないと、本番で焦ってしまう可能性があります。事前にWebサイト上の体験ツールを利用して、回答方法や時間配分に慣れておくと良いでしょう。
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本記事の執筆者
飯田有香(いいだ ゆうか)
新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。
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