新卒の履歴書の「職歴」はどう書くのが正解?

このページのまとめ

  • アルバイトやインターンは職歴にならないので、新卒の履歴書作成では注意が必要
  • 新卒の場合は履歴書の職歴は「なし」になる
  • 履歴書で「なし」や「以上」を書き忘れると記入漏れと思われるため注意

新卒の場合、履歴書の「職歴」はどう書けば良いの?そもそも「職歴」には何が含まれる?など、職歴について正しく理解できていない方もいるでしょう。履歴書は公的書類のため、正しい情報が求められます。つまり、職歴に関しても正しい理解のもとで記載することが重要です。このコラムでは職歴の解説だけでなく、新卒者向けの履歴書の書き方についてもまとめています。書類作成時の参考にしてください。

目 次
 

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新卒でも履歴書に職歴は記載が必要?

結論から述べると、新卒でも履歴書の職歴は記載が求められます。ただし、多くの新卒生は職歴がないので「なし」と書くのが基本です。

職歴とは

職歴とは、その名のとおり「職」の「歴」。これまでの勤務履歴を示しています。新卒生の場合、ずっと学生である可能性が高いため勤務履歴はないことが多いでしょう。
例外として、社会人として働いたのちに大学に入学した経歴の方は、職歴のある新卒生になります。

アルバイトやインターンは「職歴」?

職歴は、「正社員での就職経歴」を指すため、非正規のアルバイトやインターンは職歴に該当しません。職歴として記載できないので注意しましょう。
アルバイトや、長期インターンで働いた経験を伝えたい場合は、自己PR欄などに書いてアピールするのがベターです。

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新卒の履歴書の職歴欄の書き方

新卒の職歴でポイントになるのは、前述のとおりアルバイト経験は職歴に含めないということ。また、職歴欄にはそのまま「なし」と記載し、「以上」と書いて締めくくります。

新卒生は基本的に「なし」

これまで述べたとおり、新卒生は基本的に職歴はありません。しかし、職歴がないからといって何も記載しないと記入漏れを疑われる可能性もあるため、「なし」と書きましょう。最終学歴から1行あけた行の中ほどに「職歴」と記載します。そして、次の行に左詰めで「なし」と書くのが基本です。

「以上」を忘れない

「なし」と書いたあとも、「以上」を記載しないと続きがあるのか、終わりなのか採用担当者が判断に迷う可能性があります。「以上」を書くことで「すべての情報は以上で終わりです」という意味になりますので、「なし」と書いた次の行の右側に「以上」と、忘れずに記載してください。

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履歴書の基本

一次選考の判断材料や面談時の資料になり得る履歴書は、いかに自分をアピールできるかが重要です。履歴書には、学歴・職歴といった基本情報の項目から、志望動機や自己PRのような応募者を詳しく知るための項目まで、いくつかの項目が並んでいます。各項目の詳細と書き方について確認しましょう。

基本情報

氏名や住所、メールアドレスといった応募者の基本情報を記載します。住所は都道府県から記載し、「◯-◯-◯」ではなく「◯丁目◯番地◯号」の記載方法が正解。マンションなどの建物名も略さず書きましょう。また、メールアドレスは就活にふさわしいものがおすすめです。自分の愛称や単語の組み合わせは避けましょう。氏名と数字の組み合わせなどが無難です。

学歴

中学校卒業から記載するのが一般的。学校名も略さずに、「◯◯県立××高等学校」と正式名称を書きます。新卒は一般的に在学中に就活するため、学歴欄には卒業する年の3月までに単位取得が見込め、卒業する予定である「卒業見込み」を記載します。なお、大学院の場合は卒業見込みではなく「修了見込み」と記載する点に注意しましょう。

中退している場合

中退の場合は「令和×年×月 ○○大学○○学部○○学科 中途退学」と記入します。あわせて、「経済的な事情により中途退学」「進路変更につき中途退学」など、中退した理由も簡潔に添えておきましょう。ネガティブな理由を記載するのは、中退したことがマイナスに働きかねないので避けた方が賢明です。

休学している場合

休学した場合も中退した場合と同様に、学歴欄に記載する必要があります。ただし、休学の場合は休学期間の詳しい年月日といった記載は不要です。体調不良で休学していたものの現在は完治しているという場合は、休学した理由をさりげなく述べたうえで、就職に問題ないことをしっかりアピールしましょう。

浪人や留年をしている場合

浪人した経験は、学歴欄に記載する必要はありません。予備校は学歴扱いではないため、浪人期間中に予備校に通っていた人も、学歴欄への記載は不要。同様に、留年の記載も控えたほうが無難です。面接で空白期間中について訊かれたときは、勉学に励んでいたことや資格取得を目指していたことなど、夢を叶えるために努力していたことを熱意を持って伝えましょう。

資格

MOSや語学資格などのように仕事に役立つ資格は、企業から高く評価されるので積極的にアピールしましょう。資格の記入は、自動車の普通免許を持っている場合は「普通自動車第一種運転免許」を一番上に書き、それ以外の資格は時系列に記入するのが一般的です。また、資格名もは略称ではなく正式名称で記入しなければなりません。

【資格の正式名称】
自動車免許→普通自動車第一種運転免許
英検→実用英語技能検定
漢検→日本漢字能力検定
簿記→日本商工会議所簿記検定試験、日商簿記検定試験
宅建→宅地建物取引士
秘書検定→秘書技能検定
MOS→Microsoft Office Specialist
FP→ファイナンシャル・プランニング技能士
TOEIC→TOEIC公開テスト

「取得」「合格」などの違い

免許や資格を記入する際には、名称の後ろに「取得」「合格」といった言葉を添える必要があります。言葉の意味を理解し、免許や資格の種類に合わせて適切な表現を使用しましょう。

取得:免許という名称が付くものやTOEICのスコアなどを記入する場合
合格:一般社団法人や一般財団法人などが実施している試験や検定に合格した場合
修了:講義や授業を受講したことを証明する場合
登録:試験合格後、実務試験や企業の就業証明などの登録要件を満たした場合
免状:学科試験や実技試験(主に安全関連)に合格した場合

なお、学力や語学力のアピールにならないような資格や、仕事にまったく関係のない趣味関係の資格を書きたい場合には、自己PRの欄に記載するといいでしょう。

趣味・特技

趣味・特技欄に「特になし」と書く人もいるようですが、面接でアイスブレークの材料になるので、できるだけ記入しましょう。個性や人柄が伝えられる項目でもあるので、立派な自己PR要素です。
例えば次のような点で活かせます。ただ単に一番の趣味・特技を書くのではなく、採用担当者に何を感じて欲しいかを考え、書くことを選びましょう。

【「趣味・特技」の役割】
・一つのことに集中し、継続して行う力をアピールできる
・仕事に活かせる特技をアピールできる
・面接官に会話のきっかけを提供することでコミュニケーションを図れる
・自身の第一印象を覆すような意外性や、多面性をアピールできる

自己PR

仕事内容につながる自己PRがおすすめです。新卒生は職歴がないため、ゼミや研究の内容などでアピールするのがおすすめ。目的と、その目的を達成するための行動が伝わるよう意識し、具体例があれば積極的に記載しましょう。

志望動機

なぜその企業で働きたいのかを、根拠をもとにまとめます。競合企業ではなく応募企業でなければならない理由を伝えるためには、十分な企業研究が欠かせません。企業のホームページや説明会で感じたことだけでなく、新聞・ニュースで調べたことや、企業の商品・サービスを利用して感じたこと、OB・OG訪問のエピソードなどを用いて、なおかつ自分自身とのつながりを語れると説得力が増します。

本人希望記入欄

本来、「本人希望記入欄」は給与・勤務地・勤務時間などの希望を記入する箇所です。しかし、本格的な就業経験がない新卒の場合、基本的には「貴社規定に従います」と謙虚に述べた方が無難です。ただし、募集職種が複数ある企業に応募する際は、「営業職を希望いたします」といったように、希望する職種をアピールしても良いでしょう。このとき、一般的な職種ではなく企業が提示している職種名を正確に記載するようにします。

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履歴書作成の注意点

履歴書は第一印象を左右する重要な書類です。基本的なマナーを守って丁寧に書かないと採用担当者の印象が悪くなり、中身をしっかり読んでもらえない恐れがあります。採用担当者に良い印象を抱かせ、次の選考ステップへと進むためにも、履歴書全体を通して注意したいポイントをまとめました。

全体で年号を統一する

履歴書で使う年号は西暦・和暦のどちらでも構いませんが、書類全体で統一するのがルールです。欄外にある日付を和暦で書いたときは、学歴と職歴、資格取得年月も和暦で書きましょう。

日付

ほとんどの履歴書の欄外、氏名欄の上部に日付欄が設けられています。履歴書を投函もしくは提出する日にちを記載します。履歴書を作成した日ではないため、注意してください。

誤字脱字

誤字・脱字が多い履歴書だと、どんなに素晴らしい内容でも企業に「注意力がない」「仕事が雑」という印象を与えかねません。履歴書を書き終えたら必ず見直し、書き間違いや文法的におかしな点がないかチェックしましょう。また、履歴書には修正液や修正テープは使わないのがマナーです。書き損じたときは、新しい用紙に一から書き直すようにしてください。

空欄

履歴書に空欄があると、書き忘れではないかと思われたり、入社意欲がないと判断されたりする可能性があります。職歴や資格欄などに書ける項目がない場合は、「なし」「特になし」と記載し、空欄を作らないよう留意しましょう。自己PRや志望動機などは、欄の8割以上を目安に書くようにするのが理想です。

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本記事の執筆者

飯田有香(いいだ ゆうか)

新卒でレバレジーズ株式会社に入社し、「キャリアチケット」でキャリアカウンセラーをしながら、今までに200人以上の学生の就職先を支援。最近は、YouTubeチャンネル「就活トーク」の企画・出演などをしている。

 

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本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

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