このページのまとめ
- 自己PRで企業が知りたいのは「採用することで企業にどのようなメリットがあるか」
- 自己PRでアピールする長所は1つに絞り、具体的なエピソードを添える
- 自己PRの書き方では、読みやすさと企業のニーズに合わせることが重要
- 文字数は多すぎても少なすぎてもマイナス評価になる
- 自己PRは提出前に誤字・脱字のチェックをしよう
自己PRで悩んでいる就活生に書き方のコツを紹介します。なぜ企業が自己PRを求めるのかを理解し、採用で評価される内容にしましょう。このコラムではよくある失敗パターンや、参考となる書き方例も紹介しています。自己PRは応募先企業に自分をアピールできる絶好の場です。コツをつかんで、自己PRで企業に自分を売り込みましょう。
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
自己PRとは何か
自己PRは自分を売り込むためのものです。面接官に「あなたがどんな人か」をアピールし、企業が求める人材像と合っているかを判断してもらいます。自己紹介との違いで悩む方も多いようですが、自己PRと自己紹介では目的が違います。自己紹介は場の雰囲気を和らげ、コミュニケーションのきっかけを作るのが目的です。自己PRの場で自己紹介をしてしまうと、アピールとして不十分ですので注意しましょう。
企業が自己PRで知りたいことは?
企業が自己PRで知りたいのは、「採用することで企業にどのようなメリットがあるか」です。学生は社会人としての経験がないため、「何をやってきたか」「強み・能力」「これから何をしたいか」を元にポテンシャルを評価します。また「自社の社風に合った人材か」という人柄も評価の対象です。
自己PRには何を書いたらいいの?
自己PRには「何をやってきたか」「強み・能力」「これから何をしたいか」をアピールするための具体的なエピソードを書きます。最初に結論を書き、次にエピソード、最後に仕事への活かし方でまとめるのが良いでしょう。
▼関連記事
自己PRってどうすればいいの?書き方と注意点を紹介
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
自己PRの書き方ポイント
この項では自己PRを書くときのポイントを紹介します。
アピールする長所は1つに絞る
長所は1つに絞って書きましょう。長所をたくさん挙げてしまうと「結局何が強みなのだろう?」と面接官が分からなくなってしまいます。応募先企業で活かせそうな長所を1つ選び、その1つをしっかりとアピールすることを心がけましょう。
長所を活かした具体的なエピソードを添える
アピールする長所が本当に強みであることを裏付けるため、具体的なエピソードを添えましょう。部活動やアルバイトで長所をどう活かしたのか、その結果どのような成果を得たのかを伝えます。具体的なエピソードがあることで、入社後の活躍をイメージしてもらえるでしょう。長所をたくさん挙げすぎると「結局、どのような人なのだろう?」「自信がないからたくさんアピールするのかな?」と思われる可能性があります。長所がたくさんあるのはいいことですが、自己PRですべてを盛り込むのは効果的ではないことを認識しておきましょう。
企業が求める能力・人材像に合わせて書く
企業が求める能力・人材像に合わせてアピールすることで、あなたを採用するメリットを感じてもらえるでしょう。どれだけ素晴らしい能力であっても、応募先企業で活かせそうになければ評価は期待できません。企業がどのような能力・人材を求めているかを踏まえて、アピールするポイントを考えましょう。
読みやすさを意識する
自己PRは読みやすさも意識して書きましょう。読みやすさのポイントは「段落分け」「結論先行」「文字の大きさ」の3つです。段落は「強み」「エピソード」「活かし方」の3つに分けるのが良いでしょう。文章を書き連ねるのではなく、段落を分けることで最後まで読みやすくなるよう配慮します。また、最初に結論を書くのもポイントです。最も伝えたいことを最初に持ってくることで、面接官に印象を残すことができます。結論が最後になると、何を伝えたいのかが不明瞭なまま読むことになり、場合によっては最後まで読んでもらえないことも。最後に、見やすさを左右するポイントに文字の大きさがあります。面接官は大量の自己PRに目を通すので、小さな文字で詰め込むのではなく、少し大きめにするなどの配慮をしましょう。
▼関連記事
自己PRで長所をアピールする大事なポイントは?やり方や例文もご紹介
例文で学ぶ、エントリーシートの自己PRと志望動機
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
よくある自己PRの失敗パターン
自己PRでありがちな失敗パターンを確認して、自分の自己PRをチェックしましょう。
企業が求める能力・人材像とズレている
アピールするポイントが企業が求める能力・人材像とズレていては、せっかくの自己PRが評価されません。企業が行動力を求めているのに「1つのことを長く続ける継続力」をアピールしたり、リーダーシップを求めているのに「調和を大事にする協調性」を述べたりと、企業のニーズに合っていないポイントをアピールしても採用するメリットを感じてもらえません。企業が何を必要としているのか、事前にしっかり確認しましょう。
アピールが抽象的で分かりにくい
アピールが抽象的だと、何がポイントなのか分かりにくい自己PRになってしまいます。「長所をどのように活かしたか」「どのような成果を得たか」「友人や先輩からの評価」などの具体的なエピソードを添えて、面接官が理解しやすい自己PRを心がけましょう。
基本的なマナーが守れていない
基本的なマナーが守れていないと、それだけで印象が悪くなるので注意しましょう。文字数の指定があれば、8割以上を埋めるのがマナーです。少なすぎるとアピール不足になるので注意。文字数の指定がなければ400字が目安になります。もちろん、誤字・脱字はマナー違反。大事な書類を見直さないのかとマイナス評価になります。また、専門用語はその分野を知らない人にとっては分からない言葉です。専門用語の多用は相手への配慮がないと思われてしまうので気をつけましょう。自己PRは提出前に全体をチェックするのがおすすめです。
▼関連記事
自己PRの悪い例から学ぶ!就活で失敗しない自分のアピール方法とは
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
自己PRのアピールポイント別例文
自己PRの例文をアピールポイント別に紹介します。上述の書き方ポイントや失敗パターンを確認しながら、例文を参考にしてください。
協調性
協調性はどのような職種でも必要とされる能力です。営業職や販売職はもちろん、事務職も社内の様々な人との関わりがあります。困っている人をフォローしたり、意見が対立している人を調整したり、チームを良い状態にできる人が協調性のある人といえるでしょう。
<例文>
「私の長所は協調性です。学生時代、レストランでアルバイトをしていた時に、キッチンとホールの連携を調整して、仕事が円滑に進むよう改善した経験があります。キッチンとホールがうまく連携できていなかった時はオーダーミスが発生したり、お客様を長時間お待たせしてしまったりと仕事に支障をきたしていました。そこで私は双方の不満や要望をヒアリングし、お互いがどう思っているかを整理しました。その結果、お互いのコミュニケーション不足が原因で、何で困っているのかが見えていないことに気づきました。その後、問題が発生した時には『こうしたらキッチンは助かるらしいよ』など、相手の目線に立ったアドバイスをするように心がけ、お互いの理解が進むように促しました。次第に全員が相手の立場で物事を考えるようになり、良い連携ができるようになりました。私は組織全体が良くなることが、お客様へのより良いサービスの提供につながり、結果として売上に貢献できるものだと考えています。社内外の多くの人と関わる貴社のビジネスにおいて、私の協調性を活かしたいと考えております。」
リーダーシップ
リーダーシップはチームのモチベーションを高め、みんなを引っ張っていける能力です。生産性を高められる人として必要とされるでしょう。問題が発生した時に冷静に対応し、チームを軌道修正できるのもリーダーシップに求められる能力です。
<例文>
「私の長所はリーダーシップです。私は学生時代、演劇サークルでリーダーを務めていました。ある時、コンクールに向けて作品を作り上げていく過程で、みんなの意見が合わない場面がありました。それぞれが意見を主張するばかりで、話し合いが進まず、何も決まらない事態になってしまいました。そこで私はどのような意見が挙がっているかをホワイトボードに書いて可視化し、1つ1つの意見について検討するよう促しました。すると反対意見の中にも、一部分は承認できるなど妥協点が見えてきました。結局、全員が一致する意見はありませんでしたが、最後には私が決断を下しました。1つ1つの意見を丁寧に議論したことで、最後はみんなが納得し、コンクールでは優秀賞を取ることができました。リーダーは時には痛みを伴うような決断を下さなければなりません。しかし、決断を下すプロセスを大事にすることで良い結果につなげることができることを、この経験から学びました。チームワークを重んじる貴社の仕事でも、チームのために私のリーダーシップを発揮したいと考えております。」
主体性
主体性は自ら考え、責任を持って行動する能力です。「与えられた仕事をする」「指示を待つ」のではなく、何もないところから自分で考えて生み出せることをいいます。能動的・積極的な姿勢はどのような企業でも必要とされますが、「協調性がない」「自己中心的」と思われないように注意しましょう。
<例文>
「私の長所は主体性があることです。学生時代は4年間、子どもの学習支援をするNPO団体で、子どもたちに勉強を教えるボランティアをしていました。報酬はありませんが、学習支援で子どもの力になりたいという思いで参加しました。活動を続けるうちに、子どもには一人ひとりに合った教材や教え方があると感じ、教材のアレンジや、ゲームを取り入れた学習法などを責任者に提案し、自ら教材を作るなどして実践。その結果、全く勉強に興味を示さなかった子がテストで90点を取ったり、自由研究で賞を取ったりと、学校で評価されるようになり、たくさんの子どもが勉強に意欲的になってくれました。仕事でも、自分なりに考え、行動することで、組織に貢献いたします。特に、貴社が力を入れている『イノベーション』において、私の長所が活かせると考えます。」
行動力・好奇心旺盛
行動力は自分で考えて行動し、新しいことにチャレンジし続ける能力です。新しい商品や技術に対し好奇心旺盛である必要があります。ただ行動したことを伝えるのではなく「なぜ行動したのか」を具体的に書きましょう。
<例文>
「私の長所は行動力です。学生時代にはIT企業でインターンを経験しました。最初は指示された仕事をいかに効率的に、そして正確にこなすかを考えていました。しかし、社員の方々が積極的に社内セミナーに参加したり、プライベートで学習機会を作ったりと、新しいことにチャレンジしていることを知り、指示されたことをこなしているだけではいけないと思いました。そこで、仕事で少しでも気になった言葉は積極的に質問するように。社内セミナーにも参加させてもらい、わからないことは本を読んで勉強するなどして知識を増やしました。その結果、仕事の指示をより深く理解でき、自分なりに考えて資料を添付するなど、一歩先を考えた対応ができるようになりました。社員の方々からは『この資料があってよりわかりやすくなった』などと感謝の言葉を頂きました。貴社の業務でも、新しい情報には常にアンテナを張り、積極的に学びながら仕事に取り入れていきたいと考えています。」
忍耐力・継続力
忍耐力は厳しい状況にも耐え抜き、結果を出せる能力です。そのためには設定した目標に向かって、やり続ける力が必要。大事なのは「自分の意志で続けた」ということと、成果を出したということです。ただ「いわれたことを我慢し続けた」と思われないように注意しましょう。
「私の長所は忍耐力です。なかなか結果が出ない時にも、強い目標意識で乗り越えることができます。私は大学で遺伝子を研究していました。遺伝子の研究は研究対象となる生物を育て、その遺伝子を操作して毎日の変化を調べます。数ヶ月かけて変化を見続け、結果が出なければ最初からやり直しです。ある時、半年かけて研究した遺伝子を自分のミスでダメにしてしまったことがありました。卒論の提出期限を考えると今まで通りのペースでは間に合わないと考え、研究対象を2倍に増やし、研究に充てる時間も2倍に増やしました。また、ミスをしないようチェックリストを作って正確性を高め、さらに、細かいスケジュールを立てて、少しでも遅れがあれば軌道修正するように努力しました。その結果、研究を成功させることができ、卒論の発表では教授から褒めてもらうことができました。この長所は、貴社でシステム開発を行う上でも活かせると考えております。」
自分の価値観とあった企業に出会える!26卒のスカウト登録はこちら
本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。