内定辞退の引き止めがしつこい!上手に対処するためのポイント

このページのまとめ

  • 内定辞退の引き止めがしつこい場合は、冷静に対応することが重要
  • 内定辞退時は誠意をもって明確な意思を伝え、やり取りの記録を残すのがおすすめ
  • 就活エージェントを活用すると、内定辞退時のしつこい引き止めを防ぎやすい

内定辞退の引き止めがしつこい!上手に対処するためのポイントのイメージ

「内定辞退時の引き止めがしつこい…」とお悩みの就活生もいるでしょう。しかし、内定辞退は学生の正当な権利です。適切な対処法を知っていれば、この状況を乗り越えることができます。

本記事では、企業がしつこく引き止める理由や内定辞退をスムーズに伝えるポイント、執拗な内定辞退への対処法をご紹介。内定辞退後の不安や罪悪感への対処法についてもまとめているので、内定を獲得した就活生の方はぜひご一読ください。

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目 次

内定辞退の引き止めがしつこい理由

内定辞退を伝えた際に、企業から執拗な引き止めを受けることがあるようです。ここでは、なぜ企業が内定辞退者をしつこく引き止めるのか、その主な理由を解説します。

採用活動はコストが掛かるから

採用活動には、企業側に大きな負担がかかっています。内定者を獲得するまでには、以下のような点でさまざまなコストが発生するためです。

・求人広告費用
・採用イベント開催費用
・人事担当者の人件費
・面接官の時間的コスト
・内定者フォローにかかる費用

たとえば、新卒採用では1人あたり数十万円のコストがかかるとされており、内定辞退は企業にとって大きな損失となります。そのため、これらの投資が無駄になることを避けたい企業は、「内定辞退をできる限り防ぎたい」と考えるようです。

人材確保が困難だから

現在の日本では、多くの業界で人材不足が深刻化しています。この背景には、以下のような要因があるでしょう。

・少子高齢化による労働人口の減少
・売り手市場による採用競争の激化
・特定職種における専門人材の不足
・若手人材の大手企業志向

特に技術職や専門職では、人材の確保が困難を極めているようです。せっかく採用が決まった人材を失うことは、企業にとって痛手といえます。そのため、内定辞退の連絡を受けた際、強引な引き止めにつながることがあるのです。

企業イメージを維持するため

企業にとって、内定辞退は組織の評判や信頼性に関わる重要な問題です。採用市場において「内定辞退が多い企業」というレッテルを貼られることは、今後の採用活動に大きな支障をきたす可能性があります。優秀な人材の獲得が難しくなるだけでなく、企業としての魅力度も低下してしまうでしょう。

また、1人の内定辞退がほかの内定者にも影響を与え、連鎖的な辞退につながることを警戒する場合もあります。さらに内定辞退が続くと、人事部門や面接に関わった社員のモチベーション低下にもつながりかねません。このような複合的な影響を懸念して、企業は内定辞退者の引き止めに必死になるのです。

就活生は、企業がしつこく引き止める背景を理解しつつ、自分のキャリアプランを優先して判断する必要があります。内定辞退は内定獲得者のもつ権利です。企業側の引き止めに過度に影響されることなく、自身の将来を見据えた決断をしましょう。

就活における内定について詳しく知りたい方は、「就活における内定とは?獲得から入社までの流れや採用との違いを解説」の記事をご参照ください。

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内定辞退をスムーズに伝えるためのポイント

内定辞退は、企業との関係性に配慮しながら、適切に進めることが必要です。ここでは、スムーズな内定辞退のための4つのポイントを詳しく解説します。

1.辞退の意思を明確に伝える

内定辞退の連絡は、自分の意思が相手にはっきりと伝わるようにすることが重要です。あいまいな表現は避け、辞退の意思を明確に示しましょう。電話で連絡する場合は、時間帯に配慮し、人事担当者が対応できる平日の日中を選びます。

まず電話で伝えた後、メールでも改めて連絡するのが望ましい手順です。その際、件名は「内定辞退のご連絡」のように、目的が分かりやすいものにしましょう。

内定辞退を決意したら、できるだけ早めに連絡することが大切です。企業側の対応の余裕も生まれ、しつこい引き止めを防ぎやすくなるでしょう。

2.感謝の気持ちを伝える

企業は採用活動に多大な時間とコストを費やしています。内定を辞退する際には、選考過程でお世話になった方々への感謝の気持ちを伝えることが大切です。できるだけ具体的に感謝を述べるために、以下のような点に触れると良いでしょう。

・丁寧な企業説明
・面接での学びの機会を得たこと
・会社の魅力を知るきっかけを与えてくれたこと
・内定という評価をもらったこと

特に印象に残った面接官の名前や、具体的なエピソードに触れながら感謝を伝えると、より誠意が伝わります。たとえば「○○部長との面接で、業界の将来性について詳しく教えていただき、視野が広がりました」といった具体的な表現を使うことができるでしょう。

また、企業研究を通じて得られた学びや気づきについて言及するのも一つの手です。「御社の〇〇という取り組みに感銘を受け、社会貢献の重要性を実感しました」など、企業の特徴や強みに触れることで、しっかりと企業研究に取り組んだ姿勢を示すことができます。

誠実な態度で感謝を示すことで、企業との関係を壊すことなく、スムーズな内定辞退を目指せるでしょう。

3.辞退理由を簡潔に説明する

内定獲得者の辞退理由は、企業にとって重要な情報となります。説明する際は、以下の点に気をつけて簡潔に説明してください。

・前向きな理由を述べる
・企業に対する否定的な内容は避ける
・具体的過ぎる説明は控える
・自分のキャリアプランにもとづいた理由を示す

辞退理由を伝える際は、自分の将来のキャリア設計にもとづいた前向きな表現を心掛けましょう。たとえば「より専門性を高められる環境で成長したいと考えた」「長期的なキャリアプランを熟考した結果」といった理由を伝えられます。

また、具体的な企業名や条件の比較は避け、代わりに「自身の志向性と合致した職種」「目指すキャリアにより近い選択」などの表現がおすすめです。「給与が安い」「残業が多い」といった否定的な理由は、たとえ事実でも述べるべきではありません。

説明は簡潔に留め、相手から質問があった場合にのみ、必要に応じて補足するという姿勢が望ましいでしょう。

4.引き止められた場合の対応策を準備する

内定辞退の連絡をした際、企業から引き止めを受けることは珍しくありません。そのような場合に備えて、内定を辞退する際は以下のような準備をしておきましょう。

・辞退の理由を簡潔に説明できるようにまとめる
・条件面での交渉をもちかけられた場合の返答を考える
・再検討を求められた際の対応を決める
・直接の面談を要請された場合の返事を準備する

特に給与や待遇面での条件交渉をもちかけられた場合は、冷静に対応する必要があります。断る際は単なる条件面だけでなく、自身のキャリアビジョンにもとづいた判断であることを丁寧に説明しましょう。

また、直接の面談を要請された場合、すでに他社への入社を決めているのであれば、その旨と明確な意思表示をするのが望ましいといえます。ただし、相手の立場を考慮し、常に誠意ある態度を保つよう心掛けましょう。

なお、再検討を求められても安易に検討期間を延ばすことは避け、断る場合は「熟考の末の決断」である旨を伝えることが大切です。

スムーズな内定辞退のためには、企業側の立場も考慮しつつ、自分の意思をしっかりと伝える必要があります。これらのポイントを意識しながら、誠実な対応を心掛けましょう。

知っておきたい!内定辞退の手順について」の記事では、企業への内定辞退の電話やメールの例文をご紹介しています。こちらもあわせてご参照ください。

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しつこい内定辞退の引き止めへの対処法

内定辞退を伝えた際、企業からしつこい引き止めを受けることがあります。このような状況に備えて、シーン別の対処法を理解しておきましょう。以下では、「電話で引き止められた場合」「直接の面談を要求された場合」「脅迫めいた言動を受けた場合」の対処法をご紹介します。

電話で引き止められた場合

内定辞退について電話で引き止められた場合には、以下の対応をとりましょう。

・冷静かつ丁寧な口調を維持する
・決意が固いことを明確に伝える
・長時間の説得には自分から区切りをつける
・メールでの対応に切り替える

特に電話での説得は感情的になりやすいため、終始落ち着いた態度を保つことが大切です。たとえ相手が強い口調になったとしても、こちらは常に敬語を使い、丁寧な話し方をするように注意しましょう。

また、話が長引きそうな場合は「申し訳ございませんが、本日はここまでとさせていただきたく存じます」など、自分から区切りをつける勇気も必要です。

長時間の電話でのやり取りは、お互いにとって生産的ではありません。そのため、「詳しい内容につきましては、改めてメールにてご連絡させていただきます」と伝え、メールでの対応に切り替えることをおすすめします。メールであれば、より整理された形で自分の考えを伝えることができ、企業とのやり取りの記録も残せるでしょう。

直接の面談を要求された場合

企業から直接の面談を求められた場合は、以下のように対応しましょう。

まず、面談の目的を確認します。単なる引き止めであれば、「申し訳ございませんが、すでに決意は固く、お会いしてもご期待に添えない結果となってしまいます」のように断るのがおすすめです。

どうしても来社を求められる場合は、以下の点に注意してください。

・面談の終了時間を事前に決めておく
・人の目がある会議室などを指定する
・や大学の就職課職員に同行を依頼する

面談に応じる場合は、事前の準備と当日の対応が重要になります。面談時間は30分程度に設定し、それを超える場合は「あらかじめ次の予定が入っている」と伝えておくことで、必要以上に長引くことを防げるでしょう。また、人事担当者と密室で2人きりになることは避け、必ず第三者の目がある場所を指定してください。

面談では、その場の雰囲気や圧力に流されて気持ちが揺らぐ可能性があります。そのため、可能であれば大学の就職課職員や信頼できる人に同行を依頼しましょう。第三者が同席することで、より客観的な判断ができ、また不適切な説得などを防ぐ効果も期待できます。

なお、面談後に「検討します」などと曖昧な返事をすることは避けてください。これは企業側の期待を高めることになり、結果的により困難な状況を生む可能性があります。面談の最後には、感謝の気持ちと明確な意思表示を示すことが望ましいでしょう。

脅迫めいた言動を受けた場合

残念ながら、まれに威圧的な言動や脅迫めいた発言を受けることもあるようです。このような場合は特に、毅然とした対応が必要となるでしょう。

脅迫めいた言動を受けた場合には、「証拠を残す」「相談窓口を活用する」「毅然とした態度で対応する」の3つのポイントをおさえて行動してください。

証拠を残す

脅迫めいた言動を受けた場合、メールや通話の記録など、企業とのやり取りの証拠を必ず保存しておきましょう。日時や内容を細かく記録し、可能であれば通話は録音することをおすすめします。これらの記録は、問題が深刻化した際の重要な証拠となるでしょう。

相談窓口を活用する

脅迫めいた言動を受けたら、すぐに大学のキャリアセンターや就職支援機関に報告・相談することも大切です。状況が深刻な場合は、労働局や法律の専門家への相談も検討します。一人で問題を抱え込まず、専門家のアドバイスを受けることが大切です。

「大げさなのかもしれない…」と考えず、問題が大きくなる前に第三者に相談してみましょう。就活について相談できる相手や場所については、「就活相談先のおすすめ15選!適切な相手選びのポイントや注意点も解説」の記事でご紹介しています。相談先にお悩みの方はぜひチェックしてみてください。

毅然とした態度で対応する

企業に対しては、「そのような対応は適切ではないと考えます」と毅然とした態度で伝えましょう。必要に応じて「法的機関に相談させていただきます」と告げることも検討します。ただし、感情的にならず、常に冷静な対応を心掛けることが大切です。

なお、このような状況に備えて、相談窓口の連絡先をメモしておくことや、通話録音アプリの使用方法を確認しておくことをおすすめします。内定辞退は学生の正当な権利であり、過度な引き止めや脅迫は違法行為となる可能性があるでしょう。適切な対応と準備で、不当な引き止めから自分自身を守ってください。

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内定辞退後の不安や罪悪感への対処法

内定辞退後、不安や罪悪感に悩まされる就活生もいるようです。しかし、これらの感情は適切に対処することで乗り越えられます。ここでは、内定辞退後の不安や罪悪感への対処法をご紹介するので、参考にしてください。

罪悪感を抱く必要はないことを理解する

内定辞退は学生の正当な権利です。内定を辞退することがあっても、必要以上に自分を責める必要はありません。企業は常に複数の内定者を確保しており、一定数の辞退者が出ることも想定しています。むしろ、入社後のミスマッチを防ぐという意味では、辞退は企業にとってもプラスになる場合も。

また、自分のキャリアを真剣に考えた結果の決断であれば、それは誠実な態度といえます。慎重に検討して下した決定なので、後ろめたさを感じる必要はありません。

リフレッシュをして気持ちを切り替える

内定辞退後は、心機一転して前を向くことが大切です。スポーツや趣味の時間を増やしたり、友人との交流を深めたりすることで、気持ちをリフレッシュすることができるでしょう。短期の旅行に出かけるのも、良い気分転換になるかもしれません。

また、次の選考に向けて計画を立てたり、スキルアップの機会を探したりすることも効果的です。新しい目標を持つことで、前向きな気持ちを取り戻すことができます。

次の選考に向けて計画を立てる際には、就活をどのように進めるかを知っておく必要があります。「就活とは?いつから何をすればよい?基本の流れと8つのやるべきことを解説」の記事で就活の流れを確認し、次すべきことを確認してみましょう。

信頼できる人に相談する

就活に関する不安や悩みは、一人で抱え込まず、信頼できる人に相談することが大切です。大学のキャリアカウンセラーや就活エージェントのキャリアアドバイザーなら、専門的な立場から具体的なアドバイスをもらえます。

また、同じような経験をした就活仲間や友人との対話は、心理的な負担を軽減させてくれるでしょう。家族への相談でも、精神的なサポートを得られる可能性があります。

内定辞退後の不安や罪悪感は時間とともに和らぐので、この経験を今後のキャリア形成に活かし、自分に合った進路を見つける機会として捉えましょう。一時的な感情に振り回されることなく、自分の将来を見据えた前向きな姿勢を保つことが重要です。

「しつこい内定辞退の引き止めを受けずに、効率的に就活を進めたい」「就活について信頼できる相談相手がほしい」とお考えの方は、キャリアチケットへご相談ください。

キャリアチケットは、就活を効率的に進めたい学生やお悩みを抱えている学生をサポートする、就活エージェントです。知識と経験が豊富なキャリアアドバイザーが、個別面談を通して就活生の希望や適性にマッチする企業をご紹介します。

企業とのやり取りもサポートするので、内定辞退後のしつこい引き止めも防げるでしょう。企業紹介や企業とのやり取りだけでなく、自己分析や書類作成、面接対策などのサポートも充実しています。すべてのサービスを無料で受けられるので、まずはお気軽に、キャリアチケットまでお問い合わせください。

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内定辞退の引き止めに関するよくある質問

内定辞退に関する疑問や不安を解消するため、よくある質問とその回答を紹介します。的確な対応方法を知ることで、スムーズな内定辞退が可能になるでしょう。

Q.内定辞退のメールを作成するコツは?

A.内定辞退のメールは、簡潔で誠意の伝わる内容にすることが重要です。まず、結論となる辞退の意思を冒頭で明確に伝えましょう。次に、これまでの採用プロセスへの感謝の言葉を述べ、辞退理由を簡潔に説明します。

具体的な選考過程や面接官の名前に触れることで、より誠意のある内容になるでしょう。ただし、他社への就職を理由とする場合は、会社名を明かす必要はありません。締めくくりには、改めて感謝の意を示し、今後の企業の発展を祈念する言葉を添えましょう。

内定辞退メールについては、「内定辞退はメールで伝えても大丈夫?送る内容や送信時のマナーについて解説」の記事で解説しているので、こちらもあわせてご参照ください。

Q.内定辞退はできないと言われたけど本当?

A.内定辞退は労働者の権利として法律で保障されており、企業に拒否される理由はありません。学生側からの辞退は法的に認められています。たとえ内定承諾書を提出していても、入社前であれば辞退は可能です。企業が「辞退はできない」と主張するのは、単なる引き止めの手段であり、法的根拠はありません。

とはいえ、企業とのトラブルを防ぐためにも、辞退する際は誠意をもって、できるだけ早めに伝えるのが望ましいです。

Q.内定辞退の引き止めを防ぐ方法は?

A.就活エージェントの利用は、内定辞退の引き止めを防ぐ効果的な方法の一つです。エージェントは豊富な経験と専門知識をもっており、適切なアドバイスを提供してくれます。また、企業とのやり取りを仲介してくれることで、直接的な引き止めを回避できるでしょう。

内定を承諾する際は慎重に検討し、安易な承諾は避けてください。また、複数の内定を保持している場合は、できるだけ早く意思決定を行い、辞退する企業には速やかに連絡することが重要です。

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