病気で留年すると就活はどうなる?不利にならない理由と対処法を解説

このページのまとめ

  • 病気が原因で留年しても、「やむを得ない理由」と判断されるため不利にならない
  • 病気で留年したら体調を回復させたうえで、将来に向けた学びに時間を使うのがおすすめ
  • 病気で留年したら、面接で問題なく働けることを説明できるようにしておくことが大切

病気で留年すると就活はどうなる?不利にならない理由と対処法を解説の画像

「病気で留年すると就職できないだろうか」「病気での留年はどう説明したら良いのか」と不安になる人もいるでしょう。病気やケガなどやむを得ない理由による留年は、基本的に選考に影響しません。大切なのは、面接で留年した理由を説明し、療養期間の学びや今の健康状態に問題がないことを話すことです。

この記事では、病気で留年した場合の対処法や面接で伝えるときのポイントを解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   
目 次

病気での留年は就活で不利にならない

病気による留年が就活で不利にならないのは、本人のやる気や勤勉さとは関係がないと判断されるためです。企業は、新卒の採用活動において留年の事実よりも、学生の現在の人柄や将来的なポテンシャル、自社で活躍できる能力を重視します。

そのため、病気で留年しても、現在は業務遂行に問題がないことを伝え、人柄や能力が会社の理念や求める人物像に合っていることを示せれば不利になることはないでしょう。

病気での留年を不利にしないためには、企業が求める人材像を深く理解し、留年期間中にどのように過ごし、どのような準備や成長を遂げたのかを具体的にアピールすることが大切です。

高校生時代の病気による留年経験も就活に影響しない

高校生時代の病気による留年は、基本的に就職活動に影響しません。企業は、大学入学より前の経緯よりも、現在のあなたの能力と将来的なポテンシャルを重視しています。

高校時代に療養を必要とした経験があったとしても、大学に入学してからは学業に励み、長期インターンシップに参加したり、実務経験とビジネススキルを身につけたりするなど、社会人として必要な能力を身につけていることを示しましょう。

就活で不利にならない病気以外の留年の理由

就活で不利にならない留年する理由は、病気やケガだけではありません。病気以外の理由でも、その期間を意図的かつ主体的に活用していれば、評価される可能性があります。

病気以外で就活で不利にならない主な留年理由は、以下のとおりです。

・家庭の事情
・長期留学
・起業 
・就職留年 など

いずれの理由も、病気での留年と同様に、本人の怠惰さや学業不振が原因ではないからです。留年していても、その期間の学びが評価され好印象を与えられるケースもあります。

たとえば、学びたいことがあり1年間留学して留年した人は、留学中に得た専門知識や異文化環境での適応能力を入社後どのように活かせるか具体的に話せれば好印象を与えられるでしょう。

また、「就職留年」を選択した人は、単なる就職活動の失敗と捉えられるのではなく、新卒として再チャレンジする強い意欲、または内定を得るために自己分析を深掘りしたり、長期インターンシップに参加したりといった計画的な努力が評価されます。

どんな理由で留年した場合でも、面接対策をしっかりして、留年の理由や留年期間で学んだことを前向きに話せるようにしておくことが大切です。そのため、面接対策をしっかり行い、留年の理由と、その期間で学んだことを自己成長のストーリーとして話せるように準備しておきましょう。

就職留年のメリット・デメリットは「就職留年で内定を掴むには?メリット・デメリットと後悔しない選び方を解説」の記事を参考にしてみてください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   

病気で留年したときの対処法

病気で留年してしまった場合、「就職活動に不利になるのではないか」「この1年をどう過ごせばいいか」と不安になる就活生も多いでしょう。しかし、留年は必ずしもマイナスではありません。この1年を有効に使うことで、就活を有利に進めることが可能です。

ここでは、病気で留年したときの対処法を解説します。

留年した期間でできることを考える

病気で留年したときには、その期間で何ができるかを考えましょう。留年が決まったとき、多くの方がショックを受け、将来への不安を感じるかもしれません。しかし、まずは焦らず治療やリハビリに専念し、体調を完全に回復させることを最優先することが大切です。

心身の準備が整ったら、将来の準備をする貴重な機会だと捉え直しましょう。たとえば、読書や興味のあることを学ぶなど、普段できていない学びに時間を使うのがおすすめです。単にスキルとしてだけでなく、「困難を乗り越え、自ら考えて行動できる能力」として、就活の面接で説得力のあるアピールになります。

また、留年期間で企業研究をしっかり行い、志望する企業の理念や求める人物像を把握しておくのもいいでしょう。自己分析を深め、なぜその企業でなければならないのかを明確にしておくことが、来たる就職活動の成功につながります。

1年の間にしておくと良い面接で話せる趣味などについては、「面接で趣味について質問されたら?好印象を与える回答を例文付きで紹介」も参考にしてください。

留年した理由が自分に非があるなら改善する

留年の原因となった病気が生活習慣や食生活に起因する場合は、改善に向けて具体的な行動をとりましょう。就職活動において、面接官は病気そのものよりも、再発防止のための自己管理能力があるかを重視するためです。
単に「治った」と伝えるのではなく、原因を分析し、具体的に改善している努力や経過を示すことで、企業に「入社後も安定して働ける」という安心感を与えられるでしょう

また、病気による勉強不足が原因で単位が取得できなかった場合には、卒業に必要な単位の取得計画を最優先で見直すことが大切です。学習時間を毎日確保し、同時に卒業研究や資格取得など、ほかの学生に差をつける付加価値に変える取り組みも並行して行えば、就活で不利になりにくくなるでしょう。

不利にならないための対策は、「留年=就職できないは誤解!不利にならないための対策と成功のコツを紹介」の記事も参考にしてみてください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   

病気で留年した人が面接で伝えるときの3つのポイント

病気による留年を面接で伝えるときは、ネガティブな事実としてではなく、自己成長の経験として語ることが大切です。以下で、病気で留年した人が面接で伝えるときのポイントを3つ解説します。採用担当者に納得感と好印象を与えるために、ポイントを押さえて面接に臨みましょう。

1.留年した理由は正直に伝える

病気で留年した場合には、留年した理由を正直に伝えましょう。回答に一貫性がないと、正直に話していないことが伝わり、「嘘をついているのでは」と面接官に不信感を与えてしまいます。嘘をつくと、会社からの信頼を失ってしまうため、事実を正確に伝えることが重要です

しかし、病気の症状や当時の感情など、プライベートな内容を詳しく話す必要はありません。「留年期間を通じて何を学び、その経験をどう活かすか」と、病気を乗り越える過程で培った自己管理能力や復帰後の努力などを説明することで、面接官の懸念を払拭できるでしょう。

面接は誰しも緊張し、「うまく伝えられなかった」と悩む就活生は多いようです。後悔しないためにも、エピソードを話す際には、自己管理能力や目標達成への意欲をアピールできるようしっかり面接対策して臨みましょう。

就活でよくある悩みと対処法は「就活悩みあるある12選|よくある悩み・失敗談から学ぶ対処法もご紹介!」の記事を参考にしてみてください。

2.療養期間の学びを伝える

療養期間の学びを伝えることも、面接で病気による留年を伝えるときのポイントの一つです。単に留年の事実を説明するだけでなく、その期間を自己成長の時間に変えたことを説明すれば、困難な状況下での主体性と学びへの意欲をアピールできます。

たとえば、病気療養中も社会とのつながりや将来への活かし方を考え、自宅で普段はできない読書をしていた、専攻ではない経済について勉強したなどを伝えましょう。「限られた状況でも課題意識をもち、自ら行動を起こせる」と、前向きな人柄を裏付ける材料となります。

3.現在の健康状態に問題がないことを説明する

病気で留年した人は、面接で現在の健康状態には問題がないことを説明しましょう。企業が求めるのは、入社後に長く働ける人材です。そのため、企業は病気で留年した人の現在の健康状態を気にします。

就活をしている時点で健康であると企業も考えますが、健康状態に問題がないことをきちんと伝えましょう。具体的には、「現在は完治しており、業務に支障がない」ことと、「再発防止のための生活習慣」についても自ら切り出して簡潔に述べると、企業の懸念を払拭できます。
なお、完治していない場合でも業務に支障がなければ問題ありません。「月に1度の通院が必要」など、事実をしっかり伝えることが大切です。

健康状態の伝え方については、「自己PRで『健康』を効果的にアピールする書き方と例文」も参考にしてください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   

内定獲得後に病気で留年した場合にやるべきこと

就職先が決まったものの、病気によって留年した場合、「内定を取り消されるのでは」と不安になるでしょう。しかし、適切な手順を踏めば、内定を維持できる可能性はあります。落ち込む気持ちもわかりますが、まずは内定先の企業に留年した事実を伝え、指示を仰ぎましょう。

以下で、内定獲得後に病気で留年した場合にやるべきことを解説するのでチェックしてみてください。

内定先企業に病気で留年したことを伝える

内定獲得後に病気で留年することが決定した場合、判明した時点ですぐに内定先企業に留年したことを伝えましょう。内定先企業に連絡するときの手段は、可能であれば電話で伝えるのがおすすめです。

ますは、留年の事実とお詫びを伝えましょう。そして、後日に病気で留年した旨と医師の診断に基づく現在の病状や回復時期、新たな卒業見込みの時期を合わせて誠意をもって、正直に状況を伝えてください。

内定後に留年した場合の一般企業の主な対応は、以下のとおりです。

・内定取消しになる
・内定は維持したまま卒業まで待ってくれる
・卒業までアルバイトとして働いて卒業後に正社員になる
・来年度の選考で最終面接のみなどの優遇がされる

自己都合による留年よりも、病気で留年し半年や一年で問題なく卒業できる場合には、学生側の責任ではないとみなされ、内定取り消し以外の措置を取ってくれる企業も存在します

内定獲得後の留年は言い出しづらいと感じる人もいると思いますが、企業側は状況の把握と対応策の検討が必要なため、留年が決まったらすぐに企業に連絡しましょう。

自分の状況や気持ちを整理する

内定獲得後に留年した際には、内定先への連絡と並行して自分の状況や気持ちを整理することが大切です。留年という事態にショックを受けるかもしれませんが、冷静に現状を受け止めることで適切な行動がとれるようになります。

まずは、病気の治療を最優先にしてください。医師と今後の治療計画や復学のタイミングについて詳しく相談し、明確なロードマップを作成しましょう。

・治療の具体的なスケジュール
・学業への復帰見込み時期
・卒業見込みの時期

これらの情報を整理することで、内定先企業に伝える際に、説得力のある根拠をもって話せます。

また、留年や就職への不安から精神的に落ち込むことがあるでしょう。家族や友人、大学のキャリアセンターなど、信頼できる人に状況を話し、サポートを得ることも大切です。自分の気持ちを整理し、入社への強い意欲を保ち続けることが、最終的な内定獲得につながります。

内定獲得後に留年した場合の対応については、「卒業できない学生は内定取り消しになる?留年した場合の対応を解説」も参考にしてみてください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   

病気で留年して就活が不安な人へ

病気で留年した人は、就活で不利になるのではないかと不安になるでしょう。病気での留年は、療養期間を有効に使い、面接のポイントを理解できれば、就活で不利になることはありません

どうしても就活が不安な人は、就活のプロである就職エージェントに相談するのがおすすめです。キャリアチケットは、留年した不安に対する相談にのるのはもちろん、就活のプロが履歴書やエントリーシートの添削から面接対策までを無料でサポートしています。病気で留年して就活が不安な人はぜひ利用してください。

無料で相談プロに就活をサポートしてもらう

   

本記事の監修者

淺田真奈(あさだまな)

大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。

キャリアチケット就職について

キャリアチケット就職エージェントは、プロが一人ひとりの就活をサポートする無料のエージェントサービスです。