このページのまとめ
- 就活では挫折経験から人柄や行動傾向、成長性などがチェックされる
- 挫折経験がない人は、過去に熱中した体験や後悔していることを振り返るのがおすすめ
- 挫折経験は何を感じどのように行動したかや、結果的に学んだことを盛り込むのが重要
「挫折経験が見つからない」「回答してもマイナスな印象を与えるのでは」と不安になっている就活生は多いでしょう。挫折経験を魅力的なアピールにつなげるには、面接官の質問意図を汲み取ったうえでエピソードを選ぶことが大切です。
この記事では、面接や応募書類で挫折経験を聞かれる理由やエピソードの見つけ方、回答のコツと注意点、回答例を解説します。最後まで読めば、面接当日を自信を持って迎えられるでしょう。
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- 企業が挫折経験を面接や選考書類で聞く5つの理由
- 1.目標に向かってどれだけ努力できるかを知るため
- 2.困難にどのように対処するのか知るため
- 3.どのくらい成長が見込めるか知るため
- 4.ストレスに対する精神力を知るため
- 5.応募者の興味や苦手分野を知るため
- 挫折経験がない人は視点を変えることが重要
- 特別な挫折経験でなくても構わない
- 挫折経験のエピソードがないと悩んだときの対処法
- ストレスを感じたことを思い出す
- 今でも後悔していることを思い出す
- 予期せぬアクシデントに見舞われた経験を思い出す
- 挫折経験を魅力的に伝える5つのポイント
- 1.結論から伝えて内容の道筋を示す
- 2.挫折した経験の具体的なエピソードを述べる
- 3.挫折を踏まえてどのように行動したかを述べる
- 4.挫折経験から学んだことを伝える
- 5.仕事への活かし方で締める
- 挫折経験を伝える際の4つの注意点
- 1.挫折した事実だけで終わっていないか
- 2.挫折経験の内容に嘘や誇張はないか
- 3.極端に些細なエピソードを用いていないか
- 4.面接官が反応に困るエピソードを用いていないか
- 挫折経験についてのキャリアアドバイザーのアドバイス
- 挫折経験のエピソード別の例文8つ
- 1.大学受験で挫折した場合
- 2.人間関係で部活をやめた場合
- 3.運動部のレギュラーからはずれた場合
- 4.自信のあることで挫折した場合
- 5.留学で挫折した場合
- 6.ゼミで挫折した場合
- 7.アルバイトで挫折した場合
- 8.予期せぬトラブルで挫折した場合
- 挫折経験を伝えるときのNG例文3つ
- 1.挫折した事実のみを伝えている例文
- 2.仕事に関係しない内容の例文
- 3.挫折した経験がないと断言してしまう例文
- 挫折経験をうまく伝えて好印象につなげたいあなたへ
企業が挫折経験を面接や選考書類で聞く5つの理由
企業が面接やエントリーシートで「あなたの挫折経験は何ですか」と聞くのは、応募者の努力する姿勢やストレス耐性などを把握したいからです。
一般社団法人日本経済団体連合会が公表した「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(4p)」によると、大卒の新卒者に特に期待する資質や能力として、「課題設定・解決能力(80.1%)」「精神力・忍耐力(10.4%)」などが挙げられています。そのほかの期待される資質や能力は以下の通りです。
引用:一般社団法人日本経済団体連合会「採用と大学改革への期待に関するアンケート結果(4p)」
しかし、面接といった選考で挫折経験を聞かれた際、「マイナスな印象を与えるのでは」と回答をためらってしまうこともあるでしょう。挫折経験の回答で好印象を与えるためには、質問に対する企業の意図を踏まえることが欠かせません。
ここでは、企業が面接やエントリーシートで挫折経験を聞く理由を5つ解説します。
参照元
一般社団法人日本経済団体連合会
採用と大学改革への期待に関するアンケート結果
1.目標に向かってどれだけ努力できるかを知るため
企業が挫折経験を聞くのは、目標達成に向けて努力する姿勢を把握することが理由の1つです。挫折経験とは、「目標に向かって努力したが、報われなかった経験」を指します。
企業は、常に高い目標を掲げて自社の課題解決や事業の発展を目指しており、社員一丸となって努力できる人を採用したいと考えています。
自分にとって大きな挑戦をしたときほど、挫折する確率は高まるでしょう。たとえ道半ばで挫折したとしても、高い目標に向けて周囲と協力しながら前向きに進める人柄かどうかを判断しようとします。
2.困難にどのように対処するのか知るため
採用担当者は、応募者の挫折経験から困難な状況に陥ったときの考え方や行動傾向を確認しています。
仕事においても、トラブルの発生や答えの見えない課題への対応など、困難にぶつかることは日常茶飯事です。しかし、困難な状況のなかでも主体的に模索しながら解決策を見つけようとする人は、挫折を乗り越えて新たなチャンスを掴めるでしょう。
一方、物事がうまくいかなかったときに「もう無理だ」と行動を止めてしまうと、進歩がないまま行き詰ってしまう可能性があります。このように、企業は応募者の挫折に対する取り組み方から、入社後の働き方をイメージしているのです。
3.どのくらい成長が見込めるか知るため
挫折経験から、応募者の伸びしろや成長性もチェックしています。新卒採用は中途採用とは異なり、即戦力となる能力よりも自社に長期的に貢献してくれるポテンシャルを重視するのが一般的です。挫折をポジティブに受け止められる人は、仕事においても前向きにチャレンジできる傾向にあります。
物事がうまく進まないときでも、前向きに考えられる人は現状から新たな課題や学びを得て、次の機会に活かせるでしょう。しかし、現状を直視せず諦めてしまえば、改善点が曖昧になり成長につながらない可能性があります。
企業は挫折経験を質問し、自分から改善点を探し成長する意欲があるか見ているのです。
4.ストレスに対する精神力を知るため
挫折経験のエピソードから、ひたむきに努力するなかで得たストレス耐性や精神力も確認しています。頑張ったのに報われなかった経験は、自分の努力が全て水の泡になったような気がして辛いものです。
仕事でも、力を入れていた計画がとん挫したり、契約などの大切な場面でミスをしてしまったりするなど、辛い出来事は起こり得るでしょう。目標達成に向けて努力を続け、壁にぶつかっても諦めずに進んできた人は、精神力が鍛えられている傾向にあります。
そのため、企業は挫折経験から、ストレスの原因に対して強い精神力を持って臨み、状況を打開できる胆力があるか見ているのです。
5.応募者の興味や苦手分野を知るため
採用担当者は、応募者の興味の強い分野や苦手分野を把握するために、挫折経験を聞くケースもあります。高い目標を掲げて熱心に取り組めたことは、応募者の興味・関心が強いと判断できるでしょう。また、挫折の内容から何を苦手とするのかや、どのような点でつまづきやすいのかが分かります。
企業によって求める人材は異なりますが、採用者の興味関心や苦手分野をもとに自社とマッチする人物か判断する目的があるでしょう。
エントリーシートで「あなたの困難を乗り越えた経験を教えてください」という項目が設置されているケースがあります。どのように回答すればよいか悩む場合は「「困難を乗り越えた経験」の書き方とは?回答のポイントを例文つきで解説」の記事をご覧ください。
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挫折経験がない人は視点を変えることが重要
「挫折経験が見つからない」という人は、視点を変えてこれまでに熱中した体験を振り返ってみましょう。熱中した経験のなかにも、うまくいかなかったことは見つかるはずです。
また、挫折とまではいかなくても「モチベーションが下がったこと」「落ち込んだこと」などがないか、自己分析で過去を振り返ってみてください。視野を広げて過去のエピソードを探せば、忘れていた出来事を思い出すこともあるでしょう。
特別な挫折経験でなくても構わない
挫折経験は「海外インターンで挫折」「ビジネスプランコンテストで挫折」のような、規模の大きいエピソードを用いる必要はありません。何を挫折と感じるかは人によって異なり、正解はないからです。
「部活動や学業で一生懸命取り組んだものの達成できかなった」といった経験もよいでしょう。また、以下のような経験から思い出してみるのもおすすめです。
・アルバイト経験で苦労したこと
・人間関係で苦労したこと
・病気や家庭などやむを得ない事情で苦労したこと
あなたが辛いと感じた経験を、自身の言葉で伝えてください。「何を感じ、どのように行動したか」「結果として何を学んだか」を説明して、あなたの人柄をアピールしましょう。
面接やエントリーシートで人生の大きな挫折経験を問われた際、回答に悩むケースもあるかもしれません。「「人生で最大の挫折」についての質問。挫折経験がない場合、何を伝えればいい?」の記事を参考にして、対策するのがおすすめです。
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挫折経験のエピソードがないと悩んだときの対処法
「どうしても挫折経験が見つからない」と悩んだときは、ストレスを感じたことやトラブルに対応した経験を振り返ってみましょう。ここでは、挫折経験を思い出せない場合の見つけ方を解説します。
ストレスを感じたことを思い出す
挫折経験を見つける方法として、過去にストレスを感じた経験を思い出してみてください。先に述べたように、企業は挫折経験から応募者の精神力を把握したいという目的があります。ストレスを感じた経験からエピソードを見つければ、有効なアピールになり得るでしょう。
経験を思い出して深掘りするために、自分史やライフラインチャートを用いるのがおすすめです。自分史やライフラインチャートは時系列に沿って出来事を書き出すので、比較的取り組みやすいでしょう。
ストレスを感じた経験を思い出すのは、辛い過去が蘇るため怖いと思う人もいるかもしれません。気持ちが落ち着かないときは無理せず、ほかの方法を試してみてください。
自分史やライフラインチャートの作成方法を知りたいあなたは、「自己分析シート作成で抑えるべきコツ|書き方のパターン・注意点も解説!」の記事を参考にするのがおすすめです。
今でも後悔していることを思い出す
今なお後悔していることも、挫折経験のエピソードになり得ます。たとえば、「友人と喧嘩したまま仲直りせず、そのまま引っ越ししてしまった」など、出来事に対して「こうしておけばよかった」と現在も考えるようなエピソードがないか探してみてください。
そして、後悔を繰り返さないように気をつけていることを振り返ってみましょう。上記の例では、喧嘩をしてもすぐに謝る、喧嘩にならないように相手の話をしっかり聞く努力をしている、などが挙げられます。
後悔する原因となっている出来事は解決できていないとしても、同じ過ちを繰り返さないように行動している姿勢から自身の成長をアピールできるでしょう。
予期せぬアクシデントに見舞われた経験を思い出す
挫折経験のエピソードとして、予想外の出来事に対処した経験も活用できます。たとえば、「部員のトラブルで大会に出場できなくなった」「例年にない悪天候で研究の進捗に影響が出た」など、自分の責任でないアクシデントに見舞われたとき「なぜこのようなことが起こるのか」と悔しい思いをしたこともあるでしょう。
その際、諦めずに気持ちを立て直し、できる限り努力した経験があれば、どのような状況でも前向きに進もうとする姿勢を伝えられます。
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挫折経験を魅力的に伝える5つのポイント
挫折経験を伝える際は、「結論から述べてから具体的なエピソードを添える」といった相手に伝わりやすい構成を用いるのがおすすめです。ここでは、採用担当者に好印象を与える挫折経験の伝え方のポイントを5つ解説します。
1.結論から伝えて内容の道筋を示す
まずは、結論となる「挫折経験」を端的に伝え、これから話す内容の方向性を示しましょう。「私の挫折経験は△△です」と最初に伝えれば、話のゴールが分かりやすくなります。
また、方向性を明示すれば自分の話の軸がぶれにくくなり、話の整合性を保ちやすくなる点もメリットです。
2.挫折した経験の具体的なエピソードを述べる
次に、結論の根拠となる挫折したエピソードを具体的に伝えましょう。具体的なエピソードを述べれば話の説得力が増し、聞き手は背景をイメージできるため内容を理解しやすくなります。また、淡々と挫折した事実を話す場合と比べて、エピソードを用いれば話に興味や共感を持ってもらいやすくなるでしょう。
ただし、起こったことをダラダラと伝えるのは逆効果です。面接では時間が限られ、エントリーシートでは枠や文字数など制限がある場合も多いので、伝えるべき部分の優先順位をつけて述べるようにしてください。
3.挫折を踏まえてどのように行動したかを述べる
具体的なエピソードに加えて、挫折経験をもとにどのように考え行動したかを添えるのも大切です。頑張ったにもかかわらず挫折してしまうと、場合によっては燃え尽き症候群のようにやる気を失ってしまうこともあるでしょう。
しかし、仕事では取引先やお客さまが存在するので、次の一手を打つ必要があります。挫折を乗り越えるために行動したことを伝えれば、「壁にぶつかっても前向きにトライできる人物」だと思ってもらえるでしょう。
4.挫折経験から学んだことを伝える
挫折経験を伝える際は、対象の出来事から得たことを盛り込みます。挫折した出来事が起こったからこそ、「取り組む姿勢が整っていなかった」「相手への対応の仕方が悪かった」など、気づくことがあったはずです。
挫折経験は誰しもありますが、経験から学ばなければ同じ失敗を繰り返すでしょう。「経験から勉強し課題を見つけられる」と採用担当者に思ってもらうためにも、就活の選考で挫折経験を伝える際は、あなたが得た学びの内容を述べるのがおすすめです。
5.仕事への活かし方で締める
最後に、挫折した経験で行動したことや学んだ内容を踏まえて、応募先の仕事に活かす意思を示しましょう。企業も、失敗は誰にでもあり、完璧な人ばかりでないことを前提に質問しています。
そのため、自分が入社した際も困難や課題にぶつかる可能性を想定し、経験から学んだ内容を活かしてどのように行動するのかを伝えるのが大切です。
面接でうまく話せないと悩んでいるあなたは、「面接での話し方には重要マナーが!就活生なら知っておくべき好印象を与えるコツとは」の記事を参考にしてみてください。
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挫折経験を伝える際の4つの注意点
面接やエントリーシートで伝える挫折経験は、事実を誇張したり極端に些細な内容を用いたりしないことが重要です。ここでは、挫折経験のエピソードを選び伝える際の注意点を4つ解説します。
1.挫折した事実だけで終わっていないか
面接やエントリーシートで伝える際、挫折経験を述べただけで終わっていないか確認してください。挫折経験のみを答えたのでは、何を学びどのように改善しようと努力したのかが分かりません。
その場合、面接官に「壁にぶつかったらすぐに諦めるのか」と思われてしまう恐れがあります。挫折経験を伝える際は、どのように困難を乗り越える工夫や努力をしたのかを必ず添えましょう。
2.挫折経験の内容に嘘や誇張はないか
就活の選考で嘘の挫折経験を述べたり、内容をよく見せようと誇張したりするのも避けるべきポイントです。挫折経験から人柄や対応力を見られているため、自己PRや長所・短所などとの整合性が保てない可能性があります。
また、多数の就活生と対面してきた面接官のなかには、嘘や誇張を見抜く人もいるでしょう。挫折経験を伝えることが恥ずかしいと思ったとしても、正直に伝えるのが大切です。
就活で嘘がバレるとどのようなリスクがあるのか気になる人は、「自己PRに書いた嘘は見破られる?バレた際のリスクについて解説」の記事を参考にしてください。
3.極端に些細なエピソードを用いていないか
些細な失敗やトラブルを挫折経験として用いるのも、避けるほうがよいでしょう。たとえば、「部活の練習中に転んで膝を擦りむいた。それから練習に参加しなくなった」というエピソードを伝えた場合、「些細なトラブルで目的を投げ出すのか」と採用担当者に思われかねません。
大きなエピソードを用いる必要はないものの、採用担当者が見ているポイントを踏まえて、就活のアピールにつながるか意識して内容を選ぶことが大切です。
4.面接官が反応に困るエピソードを用いていないか
挫折経験を伝える際は、極端にプライベートな内容や思想に関することなど、面接官が反応しにくいエピソードは避けましょう。厚生労働省によると、公正な採用活動の観点から、本人の生活環境や信条などを選考で尋ねることは就職差別につながる恐れがあるとしています。
たとえば、恋愛や宗教に関することを挫折経験として伝えても、面接官は深掘りしにくく、アピールするチャンスを逃してしまう可能性があるでしょう。そのため、面接官に質問されることを想定したエピソードを用いるのが大切です。
参照元
厚生労働省
公正な採用選考の基本
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挫折経験についてのキャリアアドバイザーのアドバイス
挫折経験の見つけ方・伝え方のキーワードは「上げて下げて上げる」です!
「上げて」:壮大なエピソードを語る必要はありませんが、ある程度「頑張った」「時間や熱量をかけた」と伝える必要があります。
たとえば、「ただ道を歩いていて転んだことです」という挫折経験では「ただ歩いていただけでは?」となりますが、「最後の大会に向けて自主練を毎日欠かさず、終盤までトップで独走できたのにゴール手前で転んでしまった」であれば違和感はありません。
「下げて」:いわゆる「挫折」の瞬間(状況・自分の感情が「下がった」瞬間)
「上げる」:挫折からどう立ち直ったのか・そのためにどんな努力をしたか・そこから学んだことや得たことは何か。ただ挫折して終わりでは印象がよくありません。企業が知りたいのは「社会人になって失敗や困難があったときにそれを乗り越えて成長してくれそうな人材かどうか」なので、きちんと自責で捉えて自分の力で乗り越えていけたエピソードを考えましょう。
また、いきなり「挫折したのはいつだろう」と考え始めても思いつかないことが多いので、まず「人生で頑張ったこと(それでも出てこなかったら人生で時間をかけたことや長続きしたこと)トップ3はなんだろう」から入ってみると考えやすいですよ。
熱量や時間を投下したコトに対しては、必ずどこかで苦しかった瞬間があったり、苦しいと思っていなくてもなにかしら方法や考えを変えた瞬間があったはずです。
思いつかない人あるあるは「こんなのは挫折じゃない」「挫折というほどしんどくはなかった」「自分は挫折しない」といった考え方。見られているのは「上手くいかなかったときどう対応して乗り越えるか」なので、「それまでのやりかたを刷新した」「新しい気付きを得た」などのエピソードを探してみると意外と見つかるかもしれません。
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挫折経験のエピソード別の例文8つ
ここでは、前述した挫折経験を魅力的に伝える方法を踏まえて、エピソード別に8つの例文を解説します。参考にして、自分ならではの挫折経験を言葉にしてください。
1.大学受験で挫折した場合
私の挫折経験は、大学受験で第一志望の大学に落ちたことです。高校では成績上位者だったため、特別な勉強をしなくても受かると思い込んでいました。自分を過信し、努力を怠ったことが原因です。
しかし、私の目標である△△を達成するためには、どうしても第一志望の大学で学ぶ必要がありました。状況を挽回するために、怠惰が原因で迷惑をかけたことを親に謝罪し、1年間の自宅浪人を許可してもらいました。
不合格の原因は自制心のなさだと思い、まずは1年間の受験計画を作成しました。次に、1ヶ月・1週間・1日単位でスケジュールを作り、小さな成功体験を積めるよう工夫しました。毎日の勉強記録をつけ、成果を可視化したのも工夫の1つです。
結果として、モチベーション高く1日12時間の勉強を続けられ、親のサポートのお陰もあり第一志望の大学に合格できました。この経験から、自分を客観視し、課題意識を持つ大切さを学びました。
御社に入社後も、課題にぶつかったときは現状を分析し、計画的に行動するよう努める所存です。
2.人間関係で部活をやめた場合
私の挫折経験は、大学の軽音部を辞めたことです。音楽活動よりも飲み会やイベント開催がメインの部活だったため、方向性の違いから部員とも馴染めませんでした。軽音部に入部して2ヶ月が経った頃、私は部長に「音楽活動はしないのか」と聞いたところ「それなら辞めてもらって構わない」と言われてしまい孤独感を感じました。
しかし、私の原点は趣味の音楽を一緒に楽しめる人たちと活動することだったため「自分の居場所がないなら、自分で作ればよい」と気づき、軽音部を退部して新たに1人で音楽サークルを立ち上げました。
最初はメンバーが集まりませんでしたが、挫けず学内にチラシを貼ったり、SNSに動画を投稿したりして活動を発信しました。その結果、音楽を純粋に楽しみたいと考える仲間が半年で14人集まり、月1回の学内ライブに向けて日々練習を続けています。
この経験から、行動を起こせば現状を変えられることを学びました。仕事においても自分の可能性を信じ、柔軟な発想で行動していきたいです。
3.運動部のレギュラーからはずれた場合
私の挫折経験は、陸上部の公式戦レギュラーから外れたことです。大学1年生の頃、△△大会出場を目標にしていましたが、「5,000m16分30秒」という参加資格に届かず、レギュラーに選ばれませんでした。レギュラーメンバーとの実力の差を実感し、退部を考えるほど落ち込みました。
しかし、「実力がないなら努力でカバーすればよい」と考え直し、部活とは別に自主練習を実行しました。毎日6kmのジョグと100mダッシュを5本、体幹トレーニングを実施し、持久力・筋力の向上に努めました。結果として「5,000m15分2秒」までタイムを縮め、△△大会の参加資格をクリアできました。
そして、大学3年次にはレギュラーに復帰し、公式大会に参加することができました。この経験から努力で成長を実感でき、自分に自信を持てるようになりました。御社に入社後も失敗を恐れず、目標達成に向けて挑戦を続けていきたいです。
4.自信のあることで挫折した場合
私の挫折経験は、吹奏楽部のオーディションに落ちたことです。高校生の頃からトランペットを続けていますが、大学1年次には初心者のメンバーに負け、コンクールメンバーに選ばれませんでした。当時は、悔しさから現実を受け入れられず「指導者に見る目がない」と自分を慰めていました。
しかし、メンバー入りした部員の演奏を聴いた際、練習量の差を実感し「自分には土台がない」と気づき、個人練習に取り組みました。3時間の個人練習のうち、2時間は基礎練習・1時間は曲練習に使い基礎力アップを目指しました。1kmのランニングと筋トレを実施し、肺活量・体力をつけたのも工夫の1つです。
結果として基礎が充実し、2年時にはコンクールのソロメンバーに抜擢されました。この経験から学んだことは、視野を広げて課題に取り組む大切さです。課題を客観視し、解決に向けて努力する力は、仕事においても役立つと確信しています。
5.留学で挫折した場合
私の挫折経験は、語学留学で周囲に馴染めなかったことです。英語力を上げるためセブ島の学校に通いましたが、生徒は日本人ばかりでした。日本語が飛び交う環境のなか、何のために留学したのか分からなくなり、一時は帰国を考えるほど落ち込みました。
しかし、英語力の向上という本来の目的を思い出し、自分で挑戦の場を作ることを意識しました。マンツーマンの授業を多く取り、日本人以外の学生に積極的に話しかけ英語を使う機会を増やしました。現地のボランティア活動に参加し、作業をとおして日常会話を学んだのも挑戦の1つです。
結果として英語力が上達し、学校から成績優秀賞を受賞できました。この経験から、既存の方法にこだわらず、柔軟にアプローチする大切さを学びました。今後も、失敗を恐れず積極的にチャレンジし、自身の可能性を広げていきたいです。
6.ゼミで挫折した場合
私の挫折経験は、ゼミのレベルについていけなかったことです。社会学のゼミに所属していますが、ほかのゼミ生の専門性に圧倒され、劣等感に苛まれました。「レベルの低さを笑われるのでは」と悩み、自身の研究テーマも決められなかったほどです。
このままでは自信を失ってしまうと思い、「周囲と並ぶよりオリジナリティ」を意識しました。そして、自分の興味をもとに「文系・理系学生のファッションの違い」という研究テーマを掲げました。
学内500人の学生にインタビューし、自分にしかできない研究を目指しました。結果として、私の研究は「新規性がある」と評価され、ゼミでも臆せず発言できるようになりました。
この経験から学んだことは、視野を広げて課題を俯瞰する重要性です。目標に向かって柔軟に努力する力は、仕事においても役立つと考えています。
7.アルバイトで挫折した場合
私の挫折経験は、アルバイトでお客さまに迷惑をかけてしまったことです。大学1年次に始めたコールセンターのアルバイトでは、お客さまからの問い合わせに対してスマートフォンの契約を変更する仕事をしていました。
入社して3ヶ月が経った頃、お客さまから契約内容についてお怒りの電話がありました。「自分の希望したプランではない」との内容で、私の慢心による操作ミスによりプランを誤って登録してしまっていたことが判明しました。
私は誠実に謝罪したうえで、上司に状況を説明し対応してもらったところ、納得していただき事なきを得ました。この経験から、仕事に慣れてきた段階で、慢心から招くミスに注意しなければならないと学びました。そして、自分なりのチェックリストを作ったり、お客さまへの確認をさらに徹底したりするように工夫したところ、退職まで同じミスを避けることができました。
御社に入社後も、業務に早く慣れることは前提として、チェックすべきところは抜かりなく行い、正確に仕事を進めるよう努める所存です。
8.予期せぬトラブルで挫折した場合
私の挫折経験は、病気が原因で野球部の試合に出られなかったことです。大学2年生の頃、△△大会の出場メンバーに選ばれましたが、無理な自主練がたたり腰椎椎間板ヘルニアを発症してしまいました。チームで練習を重ねてきたなか、自分が足を引っ張ってしまったことを、深く反省しました。
しかし、選手として試合に出なくてもチームのために貢献できると気づき、その後はサポート役に徹しました。部員のプレーを分析し課題を共有したほか、調子の悪い選手には積極的に声をかけ悩みを聞きました。部員が快適にプレーできるよう、雑用や声出しを徹底したのも工夫の1つです。
結果として、チームの士気の向上に貢献でき、部員の頑張りにより△△大会準優勝という結果につながりました。この経験から、自分に何ができるか考え、チームに尽くすやりがいを感じました。
仕事においてもプロセスに固執せず、チームの目標達成に向けて挑戦したいと考えています。
面接でよく聞かれる質問について対策したいあなたは、「就職活動の面接で欠かせないことは?頻出質問の回答ポイントと例文を紹介!」の記事をご覧ください。
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挫折経験を伝えるときのNG例文3つ
ここでは、挫折経験の避けるべき答え方を3つ解説します。参考にして、自分の回答が当てはまっていないか確認しましょう。
1.挫折した事実のみを伝えている例文
私の挫折経験は、大学時代に親友だった人と喧嘩をしたことです。自分は悪くないと思ったため謝りませんでした。御社に入社後も、自分の意見をしっかり持って発言していきたいです。
改善アドバイス
挫折経験のみを述べると、学んだことや自分を省みる姿勢が見えません。仕事では、1から改善点を教えてくれる先輩や上司がいる場合もあれば、自分で気づいて改善していく必要のある職場もあります。
仕事内容によっては、挫折を省みず突き進むパワーを求められるケースも考えられます。しかし、向上心をより示すためにも、経験から学んだことを活かす意思を伝えるのがおすすめです。
2.仕事に関係しない内容の例文
私の挫折経験は、欲しかった推しグッズを入手できなかったことです。私はアイドルの△△さんが大好きで、ライブに毎回参加するほどのファンです。しかし、先日の△△のイベントでは出遅れてしまい、すでに売り切れており後悔しました。
今後は同じ失敗を防ぐためにも、早めの行動を意識しています。
改善アドバイス
就活で質問される項目は、仕事でどのように活躍してくれるかを見極める目的があります。そのため、話の最後は仕事への活かし方を伝えましょう。
また、好きな相手の話を掘り下げると思想や信条に関わる場合があり、面接官が深掘りしにくい可能性も考えられます。せっかくのアピールの機会を逃さないためにも、エピソード選びは慎重に行い、企業への貢献意欲を伝えてください。
3.挫折した経験がないと断言してしまう例文
私は挫折した経験がありません。失敗しないようにこまめに計画を立てたり、自分の力量以上のチャレンジを避けたりすることを心がけています。
御社に入社後も、自分のスキルや実力に見合った仕事をしていく所存です。
改善アドバイス
挫折した経験を聞かれた際に「ない」と答えるのは、「真剣に考えて回答しているのか」と捉えられかねません。
実際に自分の力量をうまく見極めたり、周囲を頼ったりして失敗を回避できたとしても、困難を感じたからこその行動だと考えられます。出来事を掘り下げると思い出せるかもしれないため、再度振り返ってみましょう。身近な人に当時の出来事について聞くのもおすすめです。
就活では、面接官から「何か質問はありますか」と聞かれるケースがあります。「特にありません」と答えるのは志望度の高さを疑われかねないため、「就活の逆質問例50選!一次面接から最終面接における考え方や注意点も解説」の記事を参考にして対策しましょう。
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挫折経験をうまく伝えて好印象につなげたいあなたへ
挫折経験をアピールにつなげるには、企業の質問意図を踏まえて内容を考えることが重要です。大きな挫折経験でなくても問題ないので、過去の経験から今でも教訓となっているエピソードがないか思い出してみましょう。
「挫折経験をうまく伝えられるか不安」「どうしても適切なエピソードが見つからない」という場合は、就活エージェントであるキャリアチケットを利用してみてください。キャリアチケットでは専任のアドバイザーが在籍し、挫折経験の棚卸しはもちろん、自己分析や企業研究などのサポートをマンツーマンで行っています。
ESの添削や面接対策も受けられるので、限られた時間を有効に使えるのもポイントです。挫折経験やアピール内容をうまく伝えて、選考突破を目指しましょう。
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本記事の監修者
淺田真奈(あさだまな)
大学時代は接客のアルバイトを3つかけもちし、接客コンテストで全店1位になった経験をもつ。新卒では地方創生系の会社に入社をし、スイーツ専門店の立ち上げからマネジメントを経験。その後、レバレジーズへ中途入社。現在はキャリアチケットのアドバイザーとして、学生のキャリア支援で学生満足度年間1位と事業部のベストセールスを受賞し、リーダーとしてメンバーのマネジメントを行っている。